No.732884

艦隊 真・恋姫無双カッコカリ

いたさん

艦隊これくしょんの二次創作物です。 艦隊⇒恋姫のクロスと云う事で。 原作は未経験者ですが……他の方の二次創作が面白くて、書いちゃいました。 一応……続かない予定です。

読み返して可笑しなところがあれば……随時直していきます。

10/27 川上の台詞、修正しました。

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2014-10-26 22:40:37 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:2543   閲覧ユーザー数:2180

【 同姓同名ながら、年齢三十代 の件 】

 

〖 ○○鎮守府 にて 〗

 

………燃え上がる鎮守府。 

 

近代的、しかし防衛的に粋を凝らした筈の建物だが……敵勢の集中砲火を受けて、見る影もなかった………。

 

この地で、提督と共に数々の仲間が、後悔、泣き、笑い、励ましあった場所だったが……儚くも崩れていく。 

 

そんな様子を……退去して行く艦娘の『加賀型 1番艦 正規空母 加賀』が、唇を噛み締めつつ眺めていた。

 

??「ほらっ! 行こう! ……提督の命令だよ! 私達は残された者を無事避難させなくてはならない! どんな事があっても!」

 

『川内型 1番艦 軽巡洋艦 川内(せんだい)』は、加賀の肩を叩き先を即した。 加賀は普段……寡黙な鉄面皮と言われていたが、今回ばかりは違う。

 

加賀「川内! お前は提督の事を……どうして簡単に割り切れる事が出来る!? あの方の力で、○○鎮守府の名は高まったのだ! それを……こうも簡単に諦めるお前が信じられ『加賀……貴女は……』───!」

 

川内「貴女は……貴女こそ、提督の事を軽んじてない?」

 

加賀「えっ!? わ、私は今でも────!」

 

川内「そうよ! 貴女は提督を心配している! しかし、最後に提督が言われた言葉は……何だった!? 『皆を無事に避難させてくれ!』じゃなかったの? それなのに……提督、提督って! それこそ……提督からの信頼を裏切っている事じゃない!?」

 

加賀「…………あっ、あぁぁ、あぁ──────!!」

 

川内「酷なようだけど……泣いたって駄目! 今は提督の命の為、先ずは動かなきゃ! そして、全員……無事避難出来たら……二人で泣こう? 私達の『一刀』提督の為に─────!」

 

ーーー

 

〖 提督室 〗

 

??「…………全く。 コイツらと……きたら」

 

避難を命じた筈が……何故か……提督室に飛び込んできた六人の艦娘達。

 

提督を目ざとく見つけると……『あの命令はどう意味だ!』と机を叩いて抗議してくる。

 

「──────!」

 

「ーーーーーー!」

 

緊急事態、勝敗の有無、無駄な犠牲は要らないと諭し……『全て俺が責任を被り此処に残る!』と覚悟を披露すれば……ふてくされる者、恨み事を呟く者、すすり泣く者とそれぞれ反応が別れた。

 

「……………! ……………!」

 

ただ……共通したのは……提督の白い制服を握り締めて離さず、提督に寄り添った事。

 

??「…………相変わらずの落差だ……な」ハァ~ 

 

一つ溜め息吐いた提督は……腕に寄り添う一人の艦娘の頭を……優しく撫でる。

 

 

??「……俺が、ここで死ぬ事は覚悟が決まっていたからいい。 しかし、コイツらだけは……生きて返してやりたい!! だが────ッ!!」

 

 

○○鎮守府の提督である『北郷一刀』は、彼女達が入室してきた扉を見たが……既に崩れて脱出は不可能! 

 

外から逃走させようにも、敵艦隊の砲撃で狙い撃ちにされるため、こちら側も危険過ぎる!

 

 

──────ギュッウ!!

 

??「俺が……もっと……しっかりしていれば………!」

 

…………腕に抱きしめる艦娘達を……更に庇うように、強く抱き締めるのだった。

 

 

 

★☆☆

 

《提督の回想》

 

初めて……この地に来て、最初に出会った艦娘『電(いなずま)』がテトテトと走り寄り、挨拶を交わしたのが懐かしく思い出されるな…………。

 

 

☆ーー☆ーー☆ーー☆

 

電「『暁型駆逐艦 4番艦 電(いなづま)』なのです! 貴方が司令官さんなのですか!?」

 

一刀「あぁ! 今度配属となった『北郷一刀』だ。 宜しく頼む! まだ不慣れな新米だから、色々と面倒掛けると思う……。 しかし、君達を蔑ろにする気など無い! 仲間として認めて貰えるよう努めるからな!」

 

電「はわわっ! し、司令官さんに頼りにされちゃいました! 大丈夫なのです! 電に任せて貰えば大丈夫なのですよ! 司令官さん!!」

 

一刀「『北郷』でも『一刀』でも……どちらでもいい! そんな堅苦しい呼び名は、公の集まりの場だけにしてくれ、電!」

 

電「駄目ですよ! 貴方は司令官さんですので、司令官さんと肩書きを呼ばせて頂くのが正式なのですから!!」ニコッ!

 

一刀「そ、そうか? 電とも早く仲良くなりたかったのに……残念だな……」

 

電「うっ………わ、分かりました! 二人だけの時でしたら……呼ばせて貰うのです。 か、かか……『一刀』さん!」フゥ…

 

一刀「ありがとう! 電!!」ナデナデ

 

電「はわっっ!!」ポッ!

 

☆ーー☆ーー☆ーー☆

 

 

電の献身的な活躍により……新米の俺でも、鎮守府の運営に支障をきたす事なく、順調に進む事ができた。 そして、任務、遠征を無事に達成、新たな艦娘が建造、ドロップして、我が鎮守府に来てくれたのは、喜ばしい事だ。

 

一刀「歓迎するよ! 俺が○○鎮守府の提督『北郷一刀』だ! 君達の力、是非……俺に貸してくれ! 呼び名は『北郷』でも『一刀』でも構わない! 節度を守ってくれれば! これからは、一緒に──この海域を守って行こう!!」

 

金剛「ふむふむ………interestingな提督デスネ! 私は『金剛型 1番艦 戦艦 金剛』デース! フツツカカモノデスガ……よろしくネ!!」

 

龍田「あらっ♬ 興味深い提督さんですね~! だけど……天龍ちゃんに何かしたら~どうなるか知りませんわよぉ~?」

 

天龍「ば、馬鹿ぁ! コホンッ! 『天龍型 1番艦 軽巡洋艦 天龍』だ! コイツは妹の『龍田』! 姉妹共々───おいっ! オレが姉だ、姉ぇ!」

 

長門「……『長門型 1番艦 戦艦 長門』だ! 提督の頑張りは……皆から聞き及んでいる。 まぁ……うん。 体調管理には気を付けてだな……。 ん? 何だ、その含み笑いは!! 可笑しい事があれば……素直に指摘しろ!!」

 

雷「電の姉『暁型 3番艦 駆逐艦 雷(いかづち)』だよ! ふ~ん、電がよく話をしてくれた司令官って貴方ね! 私にも頼ってくれば、嬉しいなぁ!!」

 

………………俺の掛け替えの無い仲間達。 

 

毎日が……忙しかったが充実していた! 

 

俺の事を公私の場では提督と言ってくれた艦娘達も、いつの間にか『一刀』と言われる事が増えたのは喜ばしい。 勿論……叱る時は叱り、褒めるところは褒め、メリハリは付けたつもりだ!

 

そこは、最低限注意して行ったからな…………。

 

それから───数年後。

 

 

悪夢は急に訪れた。

 

俺達の○○鎮守府に、信じられない程の強力な──深海棲艦の艦隊が現れたのだ! 俺達が束になり迎撃に行っても……一瞬で撃沈されてしまう程の!!

 

 

★ーー★ーー★ーー★

 

南方棲戦鬼「無用、無益、無駄!! コノ鎮守府ナドーーーコノ世カラ消滅シテシマエエェェ───!! ………北郷一刀……貴様ノ存在ガ姫ヲ苦シメル! ナラバ───原因トナル、オ前ヲ消滅サセルノミダァァァ!!」

 

浮遊要塞を四基護衛として配備させ、更に駆逐ロ級flagshipを数十隻を配置、周辺に当たらせ機雷の有無及び撤去を始めさせた!

 

南方棲戦鬼「………刃向カウ愚カ者達ニハ砲弾ノ洗礼ヲ与エヨ! 我々ノ投降スル者アレバ仲間ニ歓迎スルノダ! 我々ノ仲間ニナレバ好キ放題デキルトイッテナァァ! ハァ────ッハハハハハハッ!!」

 

★ーー★ーー★ーー★

 

 

空母ヲ級を旗艦とする約数千の深海棲艦隊が、急遽接近していると連絡が入ったのは昨夜の事。 警戒していた川内(せんだい)より報告があったのだ!

 

 

ーーー

 

〖 二時間前の提督室 にて 〗

 

 

バタァ───ン!!

 

川内「て、敵襲! 物凄い数の深海棲艦が向かっているわ! 幾ら夜戦好きの私でも迎撃なんか無理な状態よ! 一刀提督! 早く撤退しないとぉ!!」

 

加賀「────待ちなさい! その前に提督の意見を!」

 

秘書鑑の一人である加賀が……表情を崩さず提督の指示を問い掛ける。

 

加賀「提督! 私達の身命は……既に提督の指図に従うと定まっています! 如何様な御命令でも応じますよ!! 私達に開戦を命じられましても、喜んで従いましょう! 一刀提督! ご指示をお願いします!!」

 

一刀「………全鎮守府の者を急ぎ退去! 妖精さん達にも至急連絡しろ!!」

 

加賀「了解致しました! 勿論、一刀提督も………『俺は、ここに残る!』ーーーーーーーえっ!?」

 

川内「どういう事よ! 提督の一人や二人! 私なら楽勝で運べるわ!!」

 

一刀「俺は二人も居ないわぁ! ……いや、そういう問題では無い。 幾ら叶わないと云って逃げ出せば、敵前逃亡罪で軍法会議に掛けられ、全員が処罰対象とされる! 下手をすれば、死刑の可能性もだ!」 

 

加賀「────ッ!」

 

一刀「それだけは、断固……阻止せねば!!」

 

『…………………………』

 

一刀「─────だから、俺が一人残り……反撃をして対抗した証拠を見せねばならないんだ!! 責任は俺一人が被る! お前達は全員……避難せよ!」

 

加賀「皆が……納得しません! 私を含め貴方を慕う者ばかりなのですよ?」

 

一刀「………俺も……お前達の事が大切だ!」 

 

加賀「───ならっ!!」

 

一刀「しかし! 俺を慕う娘なら、尚更道連れにしようとする訳にはいかん! 例え、大本営より命令が下されても……断じて拒否してやる!! ──いいか!? これは、俺からの最終指令として、直ぐに指示を出せ!!!」

 

加賀「一刀提督ぅ────っ!!」

 

一刀「────加賀、すまん。 辛い役目を、最後に背負わせて……。 さぁ! 行けぇ!! 俺は、最後の防衛システムを展開して、お前達の楯になる! その隙に………出来るだけ遠くに逃げろ!!」

 

加賀「い、嫌ですぅ!! そんな、そんなっ!!」

 

一刀「川内! 加賀を連れて皆と共に脱出せよ!!!」

 

川内「────了解! 加賀! 急ぐわよぉ!!」

 

加賀「離してぇ! 私も一刀提督と共にぃ!!」

 

川内「馬鹿ぁあ!! 一刀提督は全員を避難しろと言うのよ! そんな重要な情報を、私一人で説明して、どこまで信用されると思うの! 秘書鑑として実績ある貴女なら、皆が信じてくれる! 時間が無いのよ───早く来てぇ!!」

 

加賀「…………………くっ!」クルッ! ポロポロッ!

 

川内「一刀提督の最後の願い! ───無駄にする事だけは……絶対に許さないよぉ!!」

 

加賀「……………………!!」ダッ!

 

加賀の後に続こうとした川内が……立ち止まり……泣き笑いの顔をして、一言だけ語り……走り去った。

 

川内「…………一刀提督! 出来れば……生まれ変わっても一刀提督の下で、また働きたいな! まぁ、その時になっても、私に夜戦を命じるのを……忘れるんじゃないわよぉ!?」ダッ!

 

一刀「覚えていたら………な! 期待するなよおぉぉぉ!?」

 

提督は、前を見ながら叫び返した!

 

頬に滂沱の涙を残して──────。

 

ーーー

 

加賀「提督より命令です! 鎮守府に居る全員は、外に集合して避難の準備を急ぎなさい! 私と川内が避難所まで案内します! 繰り返します! 」

 

川内と加賀は、二人で鎮守府の仲間を呼び集め、全員で脱出を図った!!

 

 

◆◇◆

 

 

【 付いてきた者達 の件 】

 

〖 提督室 にて 〗

 

一刀「あれほど言っておいたのに……馬鹿共がぁ!!」

 

深海棲艦達の執拗な攻撃にも耐え続けた鎮守府だが、提督室は既に壊滅状態だった。 あと、もう一回の攻撃で、頑丈な提督室が壊れようとしているが、扉は既に……瓦礫で埋まり脱出が出来ない。

 

そんな北郷一刀提督の腕の中に……六人の艦娘が幸せな顔をして……傍に寄り添っていた。

 

長門「わ、私が提督を残して行く……薄情者だと思ったか? なら……次の世で説教をしてやろう! お、覚えておくがいい!!」

 

金剛「一刀提督ぅ~? 一人で旅立つなんてnonsenseネ! 私も付いて行ってあげマース! 妹達? ……妹達も~older sister離れする年頃デース!! 私が居なくなっても……立派に務めを果たしてくれマースネェ!」

 

龍田「天龍ちゃんと私を虜にして……はいサヨナラなんて……薄情な一刀提督。 ちゃ~んと最後まで……天龍ちゃんと一緒に付いて行ってあげるわ!」

 

天龍「だから───オレの名を出すなぁ! べ、別にオレが寂しい訳じゃなくて……龍田が……逝くって言うから付いてきたんだ! それに……戦場で轟沈されるより、一刀提督の傍で破壊された方が……まだ幸せ……だから………」

 

雷「一刀司令官っ! 電だって、そんな悲しそうな顔されても……きっと困ちゃうと思うのよ! だから……雷がお姉さんだから、代わりに司令官を慰めてあげるの!!」

 

電「雷ちゃんッ! 傍に私が居るのに狡いです! 司令官さんと最初に出会ったのは、私なのですよ! 私が一番長く活躍しているのですから……私がもっと多く可愛いがって貰う権利があるんです!! そう……お思いに……なりますよね? 一刀……さん!」

 

一刀の腕に集まるのは、『長門』『金剛』『龍田』『天龍』『雷』『電』!

 

六人が……扉が崩れる寸前で、潜り込んで来たのだ!

 

一刀は……嬉しさを心の奥底に忍ばせ……六人の艦娘を叱るが……ニコニコと笑うか軽く怒るばかり。 

 

いや……一人怯えている…………………。

 

長門「………目尻が下がっている。 それに心に誠意が無い。 そんな口だけの怒鳴り声に誰が怯えるか! そもそも……私はビッグ7の一隻だぞ!? そんな口だけの攻撃で、玉飛び交う中を進む私が、怯えると思うのか!」

 

金剛「一刀提督は最後の最後まで……You crack me up!(笑わせてくれマース!) それって、結構important(大事)な事デスヨ!」

 

龍田「ふふっ! 私を怒鳴りつけるなんて~どうなるか分からせてあげないと~!」

 

天龍「ま、待てぇ! お前、楽しんでるな!? この状況楽しんでるな!?」

 

雷「ふんっ! 雷は子供じゃ無いですから……怖くありません!!」

 

電「ふぇ~んっ!! ごめんなさい! ごめんなさいです!!」

 

一刀「この馬鹿共がぁ───! 全員、目を閉じろ! 歯を食いしばれ!」

 

『ーーーーーーーーー!』

 

普段との格差が、あまりに違う提督の迫力に驚き、艦娘達は身体を縮こませて云う通りにしていた。

 

 

一刀「いくぞ───ッ!!」

 

『ビクッ───────────!』

 

 

 

───────ポンッ! 

 

ナデナデ! ナデナデ!

 

 

一人一人の頭に、大きな掌が乗せられて、愛おしいそうに撫でられた。

 

思っていたモノの反対の行動に……戸惑う艦娘達。

 

 

 

『──────────?』

 

 

一刀「ありがとう! 俺の為に……付き合ってくれて! あの世で再会したら…………宜しく頼む!!」

 

目を開けば……涙を流しつつ笑顔を向ける提督。

 

 

『一刀提督(司令官)!!』 

 

『か、一刀さん』ポォ~

 

 

思わず提督に抱きついた………その時!!

 

 

 

提督室の窓が急に明るくなる! 

 

すぐ傍に着弾したのだ!!

 

 

────────────カッ!

 

目の前を─────白い光で覆い尽くされるっ!

 

 

一刀『とうとう………来たかぁ! 皆ぁ! 必ず会おう!!!』

 

『─────はいっ!!!』

 

 

 

ーーーーー

 

こうして○○鎮守府は、深海棲艦達の攻撃を受けて壊滅! 艦娘や妖精さん、関係者達は全員無事だったが………提督と五人の艦娘達の生死は不明。

 

残骸を探す事も困難だった。

 

そして……不思議な事に、○○鎮守府を壊滅に追い込んだ深海棲艦達も、鎮守府壊滅を確認すると……跡形も無く海に消えたと云う。

 

 

◆◇◆

 

 

【 恋姫世界へ御招待 の件 】

 

〖 どこかの部屋 にて 〗

 

 

目に光が当たり……眩しくて目を開けた。

 

一刀「…………ん? ここは!? うぐっ!」

 

??「あぁ! 目を開けられましたかぁ! お身体は……大丈夫ですか!?」

 

一人の女性が……にこやかに笑いながら……俺の額に置いてあったタオルを取り除いた。 髪が紫色、腰まで長く伸びた髪は、日に照らされ更に美しく輝いていた。 ………胸が信じられない程大きい為、暫く見入ってしまった。

 

いい歳の男が………くっ! 情けないぜぇ!!

 

女性は……『御連れの方達への報告と食事をお持ちしますね?』と言われ、顔を赤らめる俺を……一言聞き取れない言葉を呟いて去って行った。

 

??「うふふっ! ………可愛い人」

 

ーーー

 

一刀「こ、ここは………?」

 

食事を頂き、丁寧に食器をお返しした後、双方で質疑応答をした。

 

??「ここは……益州太守劉焉様が治める成都ですよ? 『御遣い様』!」

 

一刀「み、御遣い!? そ、その前に……益州!? 一体ここは………?」

 

バタバタバタバタッ!

 

慌ただしい足音が聞こえたと思えば……部屋に入ってきたのは!

 

長門「て、提督! 目が覚めたか!? ───よ、良かった!! み、皆! 提督が目覚めたぞ! 元気になられたぁ!!」

 

俺と共に爆発に巻き込まれた……筈の………!

 

一刀「………な、長門!? ま、まさか………!?」

 

??「お供の方々が……私に事情を説明していただいたので、大体の事は把握しているつもりですよ。 あっ、失礼致しました! 私の名は……『黄忠』と申します! 以後……お見知りおきを……」

 

一刀「俺……い、いや、私の名前は『北郷一刀』と申します! 私こそ、名前を名乗らず失礼を! ところで……黄忠様が私を助けて頂いた様子。 お礼の言葉が遅くなり申し訳ありません。 誠にありがとうございます!」

 

黄忠「いえいえ、困った時こそお互い様ですわ! えーとぉ、姓は北、名は郷、字が一刀様で宜しいのですか? 皆さん……別の名前でお呼びのようですが……?」

 

一刀「あれは階級ですよ! 私の名前は姓が北郷、名が一刀。 字はありません! どうぞ……北郷でも一刀でも、お好きなようにお呼び下さい………!」

 

黄忠「字が無い? しかも、提督などと云う将軍職の位は無い筈。 やはり……伝聞の通り……貴方様は『天の御遣い様』……で間違いないのですね!?」

 

一刀「先程から申されています……御遣いとは?」

 

黄忠「益州の民達に流行る詩なんです!」

 

『天が割れ、地が枯れ、人乱れる頃、白き光と共に、白き衣を纏いし天の御遣いが降臨す。 六人の戦鬼を伴い、大陸を一つに纏め平和に導かん!』

 

一刀「それが……私だと?」

 

黄忠「はい……。 私は直接、貴方が倒れている姿を見ておりません。 しかし、私の配下の者が、お連れ様方が円陣を組んで、倒れた貴方を守りながら、此方に向かうのを発見したようです!」

 

一刀「……………………」

 

黄忠「私は……昨夜、白色の光が、成都の郊外で地上に落ち輝いている様子を確認しました……」

 

黄忠は……窓の外を眺めつつ、少し頬を朱に染め……興奮気味に喋った。

 

黄忠「民の噂通りの話が……実際に起こった。 ……私は数人の使用人を派遣して様子を調査させましたら、御遣い様方と出会い、私共の屋敷に御案内させて頂いた次第です!」

 

そう早口に説明すると……顔を一刀に向け、ニッコリと微笑んだ。

 

黄忠「まさか……こんなに素敵な方だとは……思いもしなかったですけどね………」クスッ

 

一刀「きょ、恐縮です。 な、成る程、そうでしたか……。 と、ところで連れの人数は何人程……」

 

黄忠「えぇ~とぉ…………」

 

『全員無事だ! 提督!!』

 

黄忠様との会話の途中……話に割り込んだ方角を見れば………。

 

六人全員が……居てくれた。

 

長門「提督は部下思いで……正に提督の鏡だが……涙と鼻水で顔がグシャグシャではないか! 如何に嬉しくても……部下の目の前で……そのような醜態など……さらけ出して欲しくない……! わ、私まで……泣きたくなるでは……ないかぁ~!!(;´д⊂)」

 

金剛「一刀提督ぅ!! 今はrestする事も仕事デース! でも、不思議な事もアリマスネ!? 皆が無事にescape出来るなんてWonderfulデース!!」

 

龍田「一刀提督の心配する事も分かっていますわ~! 私と天龍で情報を幾つか得ましたので、お話しいたします~!」

 

天龍「………一刀提督や皆が無事だった代償が……コレって云うのも……スゲェもんだよなぁ!」

 

雷「司令官の馬鹿! もし……死んじゃたら……どうしようかって……電と話ていたんだよぉ! もおぉ……思いっきり心配させちゃって!! 罰として、私が付きっきりで看病してあげるからね!?」

 

電「雷ちゃん! 駄目です! 順番ですよ! 私が今日一日付く日だと決めたじゃないですか!? 一刀さん! また……また……御会い出来て良かったです! 本当に………良かったですぅ! ふえぇぇ────ん!!」

 

ーーーーー

 

長門や皆が生きているようで、凄く嬉しい! 

 

しかし、黄忠様の話や龍田達の報告を聞いて………頭を抱えた。

 

黄忠様の断片的な情報を聞いて……まさか……と疑った。

 

だが……本当に……間違いない事実だと確証が出来てしまった!

 

三国志の世界に……俺達が……紛れ混まされていた事に………!

 

ーーーーーーーーー

ーーーーーーー

 

あとがき

 

最後まで読んで頂き、ありがとうございます!

 

唐突ながら……始めてしまった新作ですが……この続きはありません。

 

理由は……『艦隊これくしょん』が未経験の為……書き出すと時間が掛かる。

 

歴史好きの作者ですが、機械物は苦手である事。  

 

そんな訳で、続きは書きませんが……もし、再開する場合は、新しく一から書き直して、送り出す予定です。 その時には、事前に連絡しますので、宜しくお願いします。

 


 
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