そらのおとしもの after
「ニンフ先輩!月って美味しいんですか⁉︎」
「…………は?」
唐突なアストレアからの質問に、つい言葉を失ったニンフ。
月を食べるなど、とうとうアストレアもそこまで来たかと思ってしまった。
「だってほら、今日は月食じゃないですか。月を食べるんだから、ひょっとして美味しいんじゃないかと思って」
「あのねぇ…月食ってのは、月が地球の影に…ってあんたに言ってもわかんないわよね。要するに、月を食べることじゃないってこと」
「そんなぁ…」
「食べたけりゃ食べに行けば?」
「ニンフ先輩。私だって月が宇宙にあることぐらい知ってますよ。どうやって宇宙に行けって言うんですか」
その割りには月が食べれないということは知らないらしい。
「ま、夜まで待ちましょ。智樹も見るって言ってたし」
「はぁ…こうなったらお月見団子で代用します…」
結局、アストレアは何かが食べられれば満足なのだろう。
その夜、桜井家では月食を眺めながら、お月見が開かれた…
「マスター。月面の写真を撮ってきました」
「月まで行ったのか⁉︎」
「はい」
「お団子美味しい〜!」
結局は花より団子ならぬ、月より団子のアストレアであった。
「あ、イカロス先輩。月って美味しかったですか?」
「?」
「食えるかっ!」
くろすお〜ば〜ハウス
リビングにて…
阿木斗
「…じゃあ、こっちもお月見やろうか」
灰頭
「こっち『も』?」
阿木斗
「あぁ、気にしないで。あっちの話だから」
マークII
「あっち?」
アレックス
「お月見ですか。いいですね〜」←特に気にしないヒト
龍輝
「でも何で今日に?」
エクシア
「皆既月食だからだろう」
ガンダム
「そういえばニュースで言ってたね」
空我
「あー、ゴウラムも見たいって言ってた」
灰頭・マークII
「(何故にあの言葉がわかる?そしてゴウラムはどうして月食を知っている?)」
希刃
「お月見団子…」
アレックス
「あ、食べたいですね〜」
阿木斗
「よし。じゃあ、夜までに作っておくよ」
龍輝
「ドラグレッダーにも食わしてやろう」
空我
「ゴウラムも食べるかな?」
オートバジン
「ウィィィン」←灰頭の顔を覗きこむ
灰頭
「いや、食わせねぇし食えねぇだろ。てか何で家ん中にいるんだ」
そうこうしている内に、団子も出来上がり…
夜の庭にて…
エクシア
「流石はコメディ。時間の経過が一瞬だな」
ガンダム
「それ言っちゃダメ」
龍輝
「お団子うめぇ〜」
アレックス
「とっても美味しいです〜」
阿木斗
「材料はオートバジンに買ってきてもらったんだ」
空我
「へぇ、よく出来たなぁ」
オートバジン
「ウィィィン」←空我に向かってサムズアップ
灰頭
「……………」
マークII
「なんか、完全にペット(?)扱いだな」
希刃
「ひっ⁉︎」
ゴウラム
「=%:×・2〆×÷*・=」←希刃に団子をおねだり
ドラグレッダー
「わぉん」←上に同じく
空我
「あ、ごめんね希刃君」
龍輝
「ほら、お前らのはこっちにあるだろ」
マークII
「(この2匹、馴染みすぎだろ…)」
阿木斗
「あ、月が欠けてきたよ」
ガンダム
「ホントだ」
アレックス
「何だか不思議な雰囲気がありますねぇ」
空我
「こういう月もいいね」
希刃
「…綺麗…」
エクシア
「いいものを見たな」
くろすお〜ば〜ハウスの、短くも優雅なひと時でした…
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昨日は皆既月食でしたね。というわけで、彼等にもお月見とお団子を。
今回は豪華(?)二本立て!
月を見て団子を食べる、ただそれだけのお話をご覧ください。