No.728760

真・恋姫†無双 ~孫呉千年の大計~ 第3章 拠点1

雪月さん

常連の皆様&お初の方もこんばんは いつもお世話になっております

この作品は真・恋姫†無双・恋姫†無双の2次創作となっております
主人公は北郷一刀 メインヒロインは雪蓮と蓮華と仲間達でお送りしております
※猶、一刀君はチート仕様の為、嫌いな方はご注意を! ※オリキャラ紹介は本文下記参照のこと

続きを表示

2014-10-08 19:10:11 投稿 / 全7ページ    総閲覧数:2803   閲覧ユーザー数:2355

第3章 拠点1 一家水入らず?(孫一族の休日 夏の旅路編)

 

 

 

 

貂蝉のハイ○グビキニぱんつより出されたる夏の定番?ともいえる”びーちぼーる”

色々な箇所で突っ込み所が満載であるが、今は兎も角それはそっと置いておくとして・・・

 

「一刀、勝ったら御褒美に何でもしてあげる~♪」

「「ととさま! かかさま! がんばって!!」」

 

いやいらないし・・・一刀はシャオの提案に対し即拒否して見せたものの・・・

2人の愛娘の心からの応援は、父として非常に嬉しい

緋蓮と思春にぞれぞれ抱き抱えられたシャオと愛娘である偲蓮、愛華の愛らしい声援も飛んでいる

 

いずれ臭いだとあっち行ってだの消えてだの・・・最終的にはこの人と結婚するの・・・だとか

世のお父さんは嘆き悲しむことになる運命だとしても・・・だ

今この時だけはおとーさんがんばるからなっ!と、2人の娘にけなげにガッツポーズしてみせる一刀

 

”びーちぼーる”なので通常2VS2の対戦形式の筈なのであるが

一刀の側に是非にと、雪蓮と蓮華が共に譲らなかったこともあり

雪蓮と蓮華で一刀を挟む形で2VS3の変則マッチで行われることとなったのであった

 

狙い済ます珍○ハンターである漢女・貂蝉にとって、邪魔な相手が2人だろうが3人に増えようがそんな事は些末事であった

要は・・・そんな邪魔者達を押しのけ、全力でメインである一刀に熱いベーゼを捧げればいいのだ・か・ら!

 

ゲームが始まった当初から、取って奪われてというシーソーゲームに、外野がヒートアップし熱狂に包まれ応援に熱が篭る

これも世界を股にかける○獣ハンターである漢女とっては、本番への”下準備”という所だ

 

本番への下拵えも済んだ所で、後方にいる卑弥呼に対し、親指をおったてGOサインを出す貂蝉

 

「そぉれぃ! いったぞい!(約束は守ってもらうぞい?)」

「ぶふふっ ご主人様へ届け! らぁぶっ あたっくっっ!(いいわよぉ~ん! 今夜の健闘を祈るわ! ぐっどらっく)

 ふんぬっっっーーーーー!!!」

 

グ○コのポージングで太陽を背にし構えるや、光輝いた貂蝉の黄金の右腕を豪快に”びーちぼーる”へと振り下ろされた

ここで破裂しなかったのが不思議なくらいで、”びーちぼーる”の中の空気は瞬間的に圧縮され、中で様々な変化に富み

相手コートにいる一刀へと猛然と襲い掛かったのであった

 

「げふっ・・・(こんなもん人が受け止められる筈ないだろうがっ・・・)」

 

貂蝉の放った一撃は、一刀の顔面に見事な多段HITを・・・頬を抉った所で耐え切れず

パァァーーーーンというボールの激しく弾ける音と共に、一刀のくぐもった呻き声を発しスローモーションで砂浜に深く沈み込んでゆく

 

「あらあら ご主人様ったらっ 気を失っているみ・た・い 急いで人工呼吸し・な・い・とぉっっっ!!」

 

貂蝉という謎?の漢女、この機会を虎視眈々と狙い計画を準備してきたと推測される

その証拠として、一刀の様子に皆が驚きのあまり唖然とし固まっているのに対し

もう欲望のままに忠実に身を任せ、即座に行動に移していたのであった

 

「やめい! 気色わるい!」

「げぷらっ!」

 

息を引き取っていた!?筈の一刀が、徐々に迫り来る貂蝉に対して

最後!?の気力を振り絞って抵抗してみせたようである

 

「あちらの行動はお見通しだったずなのに、いざとなると動けなかったわ・・・」

「はっ! 兄様への人工呼吸は私の役目だったのに・・・」

 

漸く貂蝉の呪縛から解き放たれたのか、倒れる一刀へと甲斐甲斐しく寄り添っていたりする

 

「今日も一段と激しいご主人様の愛を・・・(くねくね)受けれて悔いはないわ・・・ ぐぶっ・・・」

 

バタン・・・というよりドシン、ズゥゥシィィンという地響きを鳴らし、周りに砂煙と砂塵を巻き上げて砂浜に豪快に倒れこむ貂蝉

はぁ・・・はぁ・・・家族水入らず・・・そんな安穏たる休日となる筈であったのに・・・

 

 

なして? どうしてこうなった?

 

 

蓮華さんの膝まくらや雪蓮のおっぱいで揉みくちゃにされるという手厚い看護を受けながら

尚も今のおかれた状況にイマイチ納得できない一刀さんは、悶絶しながらそのまま数時間意識を失い果てていたそうである

 

次の日、卑弥呼のお肌がツヤツヤだったのは言うまでもなかろう おや?華佗と貂蝉の姿が見えないようだ・・・

 

 

 

 

事の起こりはいつもというか何というか、この日も雪蓮の我が侭が炸裂したことから始まりを告げた

 

「あ~~~~~~ かったるいわね!」

「姉さま・・・ あの~私の耳元で大きな声で喚かないでください」

 

妹の冷たき視線が、容赦なくブスブスと突き刺さり、居心地が悪くなる雪蓮

 

「だってぇ~~ こ・れ・が面倒で蓮華に王を任せたっていうのにさ

 今日も書類に判子、昨日も書類に判子・・・ 判子判子の毎日なのよ?」

 

つい本音の愚痴がダダ洩れしだす雪蓮 こうなると姉である雪蓮と妹である蓮華の立場が忽ち逆転する

 

「それは雪蓮が仕事をサボりすぎて溜めすぎるからだろう?

 それに以前と比べれば、日々の分量は俺や蓮華と比べても格段に減っているだろう?」

 

蓮華の言う事はもっともだと、愛する夫である一刀でさえも、口を揃えて妹である蓮華を援護し出したのである 

 

「あ~~~~~やだやだ! 優等生の蓮華ちゃんがいると、一刀はすぅ~ぐそっちの味方するんだから! プンプン!」

 

嫉妬を拗らせもう自身の中で収拾がつかなくなったらしい・・・

ついに駄々っ子雪蓮ちゃんのおなぁ~~りぃ~~というところだろうか

 

「駄々をこねてもそこに積んである分量だけの仕事はキチンと終えてもらうぞ?

 そうしないと冥琳の怒りが監視も兼ねている俺達に向くんだからな?」

 

一刀のこの黄門様の印籠モドキの台詞に対して

 

「ぶぅ~ぶぅ~~~ 一刀は愛する妻と冥琳どっちが大事なの!」

 

とうとう仕事の多さの愚痴より、夫である一刀への嫉妬と妬みの方が勝ったようで・・・

途端に不機嫌な様子を隠そうともせず悪態をつき出す始末に

 

「腰が少し浮いてきているな 逃亡直前の禁断症状が出ているから、蓮華、至急冥琳を呼んできて!」

 

妻の様子を冷静に分析し処断する一刀

やはり行動と性格を一番知り抜いているだけに、次の雪蓮の行動が既に読まれ先手を打たれていた

 

「はっはい! 兄様只今っっ!!!」

 

慌てて扉を開き、冥琳を探しに通路へと飛び出していく蓮華

そうなると愚痴なんて悠長に一刀にたれていられる余裕などあるはずもなかった

 

雪蓮の脳内アラームが、すでにレッドゾーンであると警報を鳴らし続けていた

 

「ぎくぎくぎくっっっ!! わっ私ちょっと急用を思い出した・・・」

 

もはや雪蓮の常套句ともとれる逃亡時言語の発言に対し

時すでに遅しだったらしく、釈迦の手のひらの上で踊っていたらしい

 

「しぇ~~れぇ~~んん(雪蓮)、急用とはどぉ~こぉ~のことだ?」

 

そっその声は・・・ 

決して空耳、聞き間違えの類ではなく、正真正銘の冥琳大都督様の声ではございませぬか・・・

 

「あぁ~らぁ~ めっ冥琳ぢゃなぁ~い お早いお着きですこと」

 

あの子(蓮華)がそんな器用な子な訳ないと油断していたわ・・・ そんな本音を飲み込み

やっ!と声がした方へ、反射的にシュタッっと手を挙げ挨拶してみせる雪蓮さん

 

「何となく呼ばれた気がしてな・・・というのは嘘だ

 どうせ雪蓮お前の事だ そろそろ逃げ出す刻限かと読んで覗きに来たら

 先程蓮華様が私に気付かず廊下を駆け抜かれていかれた

 すでに何かあったのだなと思い、急いで駆けつけてきたらこのザマ(案の定)だ」

 

なんという・・・コイツが一刀のいうエスパーかニュータイプという奴ね きっと!

などと悠長に構え考えている余裕など、今の雪蓮には微塵もなかったのにも関わらず・・・

 

「にっ逃げないわよっ!一刀や蓮華が勘違いしたのよ 私はお手洗いに行くつもりで・・・ うん!そうなのよ!」

 

如何にももっともらしい事柄を列挙し、冥琳に理論武装してみせるものの・・・

 

「ほほう? お手洗いとな? お前の行きたいというお手洗いの場所は、噂に聞きし天の国にでもあるというのか?」

 

部屋の窓しかない方向で、否応なく冥琳に首根っこを掴まれ取り押さえられている雪蓮に、理論武装など通用する筈もなく・・・

 

「あははは 参りましたにゃぁ~ん・・・」

 

妻の雪蓮の様子に、苦笑しながら毎度済まないなと冥琳へと謝罪を呟く夫である一刀

 

「はぁ~~ なにも陛下のせいではありますまい 

 こやつを甘やかしすぎた私にも責が・・・毎度のことながら・・・頭が痛い 

 お前はもう一児の母となった身の上なのだから、もう少しマシな言い訳をしてみせんか 馬鹿者」

 

との冥琳のお叱りの言葉に

 

「冥琳! 私の心はすでに部位欠損が生じております!」

 

全く悪びれた様子もみられない雪蓮に業を煮やしたのか

 

「部屋が豪華すぎて仕事が捗らないのでしょうな 

 鉄格子のある牢屋にでも篭って仕事をしていただきましょうかな?」

 

引きつった笑顔ではなく、満面の笑みでこちらに微笑み返す冥琳に

やりすぎたと感じた途端、背中に寒気がゾォッ~~~と駆け抜け冷や汗を流す雪蓮さん

 

「やっ! やぁ~~ねぇ~~冥琳!! 冗談よ! 冗談! うんうん」

 

「ならば仕事を早く済ませてくださいな でないと雪蓮だけ本当に休み無しになるわよ?」

 

冥琳が先に告げたこの部屋へと訪れた理由は実は真実ではなく、

両親(主に一刀と蓮華)が仕事・仕事に追われる毎日で、愛娘である偲蓮と愛華がいつも寂しそうにしている

・・・との報告を緋蓮とシャオから受け、詳細を聞き出した上で、このままでは教育・生育環境に良くないと憂慮すると共に

戦争も激しくない今の時期ならばと考え、冥琳は先に緋蓮と相談し塩田視察という計画を練り上げ

一刀と蓮華の今後の予定を把握し、この計画を告げる為(雪蓮の事はおまけ)に訪れたとの事であった

 

人選は護衛役として、愛華の親と自称する思春

そして万が一の為にと華佗の2人がこの旅に随行することに決定したのであるが・・・

華佗に随行する漢女というイレギュラーな存在は、この時すっかり皆の記憶という媒体から綺麗に忘れ去られていたのであった

 

 

 

 

楽しい時というものは得てして過ぎるのが早いもの・・・

 

一家で枕投げをして、皆でおかみさんに正座させられたり

夜は孫家一家皆で一緒に寝ることになり、一刀の両サイドを巡る争いに一悶着起こしたりと

孫家一家での旅行など、これからあるかどうかなど判らない世知辛い世の中で

2泊3日という短い至福の時を十二分に満喫していた

 

偲蓮も愛華もこのままここにずっと居たいのだろう 

帰還時には珍しく一刀に縋りつき、ゴネて泣き喚き出したのである

 

帰ればきっと部屋に缶詰するほどの仕事が待ち構えている事を知りつつも

蓮華は王として逃げることは叶わない、2人を叱りつけつつも、無理やりにでも納得させようと試みていた

 

緋蓮も雪蓮も思春もまた偲蓮と愛華の2人の娘の気持ちが判るだけに

つい蓮華に任せっきりとなり、強く出る事が出来ないでいたのだ

 

「しょうがないなぁ~」

 

そう溜息を1つつくと一刀は偲蓮と愛華、2人の愛娘を抱きかかえると

旅館から近くにある海の見える高台へと、微妙な空気が漂う中、皆一刀に着いて登り始めた

 

「この美しい景色を守る事が、父さんや母さんを含めた皆のお仕事なんだよ?

 そして偲蓮や愛華も大きくなったら、その意思を継いで護って欲しいな」

 

大好きな父の言葉に黙って頷く2人の愛娘に、一刀はいい子だと2人を見つめ微笑み頬擦りする

幼い2人の娘に大人の事情など話しても判りはしないだろう

 

だがここで一緒に観た黄金に輝く海原の光景と一緒にならば

父や母を始めとした孫家一族の想いも、若しかしたら思い出してくれるかもしれない

一刀はそっとそう願いながら、グズる2人の娘をあやし続けていた

 

「今は帰らないとダメだけど、また皆でここへこよう! 約束する きっとだ!」

 

「はいっ!!」

「コク・・・」

 

黄金に輝く海原を孫家一族の皆で暫し眺め終えると、建業への帰途についたのである

 

 

 

 

後年、一刀がこの場所でした約束が、遂に果たされることはなかったのだが

想い出の丘へと訪れた偲蓮と愛華の記憶には、所々曖昧な所はありながらも

海から時折吹く強き風に、長き美しき桃髪が乱れ出そうとするのを、そっと何度も静かに撫で付けながら

 

「綺麗ね 愛、それと懐かしいね あの時もこんな風に海がキラキラと輝いていたよね・・・」

 

偲蓮は自身の記憶を探りながら、愛華の記憶と摺り合わせるかのように愛華へとそう呟いた

 

「偲姉 そうだったね・・・ そういえば偲姉、帰り際父様を困らせていたよね?」

 

愛華のイタズラ心に点火したのか、そうニヤついて答えたのである

 

「それは愛もでしょうに・・・ もしかして忘れたの?」

 

偲蓮の記憶では2人して一緒に皆を困らせた筈なのに、何を他人事のように私だけ悪者扱い?

偲蓮の愛華を見つめる視線が途端に非難を帯びたモノにすぐさま変じる

 

「あっ・・・あれっ? そ~~~だったかしら??? アハハ・・・」

 

愛華のこういういい加減な所もあるけど、全くもって憎めない所が

自身の母である雪蓮を連想させているのだと感じ、愛してもいた偲蓮

 

「はぁ~~ 愛の記憶はホント自身に都合がいいように出来てるんだから・・・」

 

共に自身の母に似ているとは言われない2人ではあるけれども

姉である偲蓮が心配性を拗らせ、手のかかる私を諭す姿が、私の母である蓮華を思い起こさせるのであろう

 

孫家の血のなせる技ともいえる実に趣き深い組み合わせの2人ではあるが

今や大陸を制した孫呉の屋台骨を支える重要人物となっていた

 

「シャオ姉とも一緒に来たかったね」

 

そうボソりと隣で寂しげに語る愛華に対して

 

「しょうがないなぁ~ ほら愛おいで」

 

そういうと両手を広げ、愛華を懐深くへと招き入れると、偲蓮は後ろからギュッと愛おしく愛華を抱きしめる

姉である偲蓮の持つ温かさ、ホッと安らぐ事の出来る懐の深さが、亡き父である一刀を連想させ大好きな愛華であった

 

「今はまだ周りが五月蝿いからね でもまたいつかきっと来ようね 今度はシャオ姉様も含めて 

 この広大な大陸を、今は亡き父様達に代わり、姉様や私達がキチンと次代へと安寧に橋渡ししないとね?」

 

敬愛する偲姉の言葉に、愛華は気を取り直し、抱きしめてくれる偲蓮へと元気に頷き頬を摺り合わせる

 

「ふふふ偲姉 さっきの父様が良く口にする癖だったよね しょうがないな~ってやつ」

 

思い出の小高き丘に立ち、海からの風を受けつつ思い出に浸る偲蓮と愛華

 

「そうね それで真似てみたんだけど、ちょっとでも父様に似てたかな? 

 でも父様がその言葉口にし苦笑いされると、私なんとなく抵抗できなくなちゃうのよね~」

 

愛華の前ではこうして砕けた口調をする偲蓮ではあるが、姿・形は共に母に似て美しく

偲蓮に至っては、一刀の後を継ぎ今上天皇(きんじょうてんのう)となってからというもの

その堅苦しさが拍車をかけ顕著となって現れ、どこか叔母である蓮華の方により酷似していると

家臣達や民衆からからかわれる事が多くなっていた

 

「ぷぷぷ 似てたかも! でもなぁ~んだ 偲姉も思ってたんだね 私もだよ!」 

 

逆に愛華は伯母である雪蓮に似ていると母である蓮華も含め、多くの人にそう言われる事が多かった

どちらも母には似ていないと言われはした2人であるが、そこは孫家のお家芸といえ本人達に不満など微塵もありはしない

それ処か、一刀を知る者達からは面影がある、どこか懐かしいと優しげな眼差しで懐かしむように語られる事が多く

自身の中にちゃんと亡き父様と母様達が息づいている、その事実が本人達の自慢の種でもあり誇りとなっていた

 

「「アハハハハ」」

 

一刀が愛した2人の愛娘は、その丘で日が暮れるまで笑い語り合っていたという

 

父や一族皆で見た黄金に光り輝く海原の光景も、今ではセピア色に褪せてはいたものの・・・

その時に抱きし記憶と想いも、愛娘達の心にしかと刻み込まれ受け継がれていたのである

 

 

 

 

ボーナス短編・雪蓮朝稽古編『 免許皆伝!? 明鏡止水の理 』

 

 

まだ早朝にも関わらず、建業城にある訓練場の中央では

一刀と雪蓮の2人が朝稽古と称し、すでに熱い火花を散らせていたのだった

 

その2人の様子を面白そうに眺める緋蓮、蓮華、祭、霞、恋、思春といった

孫呉武闘派の面々が珍しく顔を揃えていたのである

 

すでに構え終えた両者ではあったものの・・・

一向に打ち合う様子もみられず暫し刻が過ぎていく

 

「雪蓮 いつでもいいよ かかっておいで」

 

一刀がそう挑発するかのように声をかけ雪蓮を促してみるものの・・・

雪蓮は一言も発する事無く瞳を瞑ったまま、その場から頑として動こうとしなかった

 

(ふむ・・・ そうそうれでいい 感覚としては別の瞳で世界を俯瞰しみせるんだ雪蓮)

 

この戦いの様子を眺めている者に、刻が過ぎている等と安易に感じる者など1人もいなかった

攻撃するときは今か今かと、張り詰めた空気が時間の経過を忘れさせていたのである

 

静まり返った脳裏に、突如として波紋が周囲へと湧き起っていくと同時に

雪蓮の瞳がカッと見開かれ、紅蓮の闘志を宿した瞳が標的である一刀を捉えると

神速を発動させ姿を消したかと思うと、一瞬にて一刀の背後へと回りこみ、古錠刀・真打の一閃を一刀の首へと目掛け見舞った

 

雪蓮のそうした一連の動きは、観戦者の息をのむ一瞬の刹那に、流れるように洗練された所作での攻撃であり

一刀と出会う前の雪蓮の荒々しく野性味溢れた動き・太刀筋などを知る者達にとって、感嘆すべき一撃を放っていた

 

全てがほんの一瞬の刹那の出来事であり、常人ならば容易に雪蓮によって首を落されていたに違いなかった

この大陸でもこの一閃を捌ける者など数人とおるまい、観戦者達がそんな感想を抱くほど一撃必殺を帯びた攻撃だったのである

 

だが攻撃された当の本人一刀はというと、雪蓮のこの鋭い一閃を見ることなく

なんと首を捻る動作1つで避けてみせたのである

 

「おおぉぉ~~~ あれを避けるか! 一刀やるやん!」

「うん・・・無駄がない もぐもぐ・・・」

「うむ! だが策殿の放った一撃までの流れも見事じゃったのう」

「私にはまだまだ遠く及ばないけどね」

「ふんっ マグレに決まっている」

「母さま思春・・・ そんなに強がらなくても・・・」

 

観戦者である霞、肉まんを頬張る恋、緋蓮、蓮華達の会話であるが

当の本人である雪蓮と一刀の耳に届く筈もなく・・・

 

相手をしている一刀は未だ、月影はおろか桜花すら鞘から抜き放っていない

雪蓮からすればなんとも小憎たらしい一刀の動きであったものの・・・

雪蓮とて最初からこれらの攻撃で勝てるとは常々の経験から思ってもいないのだろう

 

周囲からそんな感想が洩れ聞こえる合間も

地面を蹴り飛ばし砂を舞わせ、右袈裟へ斬り結ぶや手首を返しすぐ斬り上げる

 

手刀や蹴りも交え、時には撹乱すべく大地を蹴り砂をも見舞ってみせる徹底振りで

雪蓮の攻撃は尚も激しさを増しつつ、緩急を織り交ぜながら一撃一撃を確実に閃かせ

逃げる一刀の先を読み執拗に追い詰めていく・・・

 

流れるように攻撃を次々と繰り出す雪蓮の一閃は、避ける一刀の余裕を削り取って徐々に追い込んでいるのか

一刀の避ける動きが単調になってきている、観戦者達にそうした感想を抱かせていたまさにその時

雪蓮の一閃を避ける為に、一刀は身体を後ろへと翻し、宙に浮き流れたのである

 

(ここよ! もらったっ!!)

 

雪蓮は即座に勝利を確信し、大詰めの動作へと移っていく

 

「あちゃ~~ さすがにこら一刀あかんやろ」

「一刀危ない・・・」

「策殿、やるのう」

「ふふふ 私の身体も熱くなってきたわね」

「ふんっ そのまま負けてしまえ」

「兄さま 危ないっ!!」

 

皆がそうした感想を口々にしてしまうほど、一刀を討ち取れる絶好のタイミングといえたのだ

右手に握る古錠刀・真打を素早く寝かせ斬る態勢を整え終えると、一刀へとトドメの一撃を見舞う雪蓮

 

寸止めすべき?そうした心がすぐにも湧いたものの・・・ 

実の所一刀がこんな簡単に負けるの?という違和感にも苛まれていた 

 

そうした迷いは、過去に最後の修行をつけた緋蓮もまた

今の雪蓮同様の感覚に襲われていたのである                                 ※序章 第1話参照

 

雪蓮は迷いを振り切り、最後に稽古をつけた緋蓮同様、勢い良く振り抜いたのである

だが”何かを斬った”という不確かな手応えだけを残し、雪蓮の手に握られていた筈の古錠刀・真打は無情にも

ギギィィーーーンという激しい剣撃音が辺りに鳴り響くと共に、雪蓮の遙か後方へと大きく弧を描きながら宙を舞い

大地へと重く深く突き刺さるのであった

 

「いっっったぁぁ~~い!! しびれたぁぁ~~~ん」

 

自身の刀の行方を気にする事無く、すぐさま右手首を激しく小刻みに振り

少々オーバーアクションとも思える所作を行う雪蓮

 

「いやぁ~~~ 朝からええ戦いみせてもろうたなぁ~」

「うん 楽しかった」

「惜しかったのう 策殿」

「雪蓮にしてはまぁまぁじゃない?」

「雪蓮様惜しい・・・ それにしてもあれでも勝てぬのか」

「これ手ぬぐいです兄さま! 素敵でしたっ!」

 

私は最後何を斬ったのだろう? 首を捻りつつも辺りを確認してみるものの

負けた雪蓮を取り囲み、やいのやいのと想い想いの感想を口にし騒ぐ霞、恋、緋蓮、思春によって

正体へと辿り着く機会と術を失ってしまうのであった

そして蓮華のみが、手拭いを手に夫である一刀の元へと甲斐甲斐しく走り寄っていく

 

「はぁ~~ また負けたし・・・ 何時勝てるのやら・・・

 (それにしても最後の斬った感覚、一体何だったのだろう?)」

 

今の戦いを振り返っても、現在自身に出来る最高の詰めを見せた筈なのであるが

それでも勝てないことに半ば呆れつつも、だからこそ自身がここまで一刀に惚れたのだろうと感慨深げに思う雪蓮

 

「さすがに今のは危なかったかな あはは・・・

 以前とは違って、最近の雪蓮は手加減してられなくなってるし、もうすぐじゃないか?」

 

蓮華から手拭いを受け取り、顔や額に流れる汗を拭いながら近づいていく一刀

 

「ほんとにぃ~~~? ぜ~んぜん、そう思えないのよね~~

 そういえば一刀・・・」

 

そんな冗談、悔しさ混じりに思える感想を述べつつも

一刀が額や頬に流れる汗を拭っているという事実こそ、雪蓮の成長の証なのであるが・・・

一刀へと先程からの違和感の正体を聞こうとするものの・・・

 

「一刀 次はうちと試合うか?」

「兄様 次は私に稽古をつけてくださいっ!」

「恋とやる」

「なんじゃ 次は儂の出番じゃと思っておったのに」

「いやいや ここは私だろう?」

 

雪蓮との戦いを見て、自身の身体の熱に疼いた者達は、次々と一刀へと稽古を申し出て

またまた機会を逃し流されてしまう

 

「いやいや! 先程の雪蓮との対戦でくたびれちゃったよ 蓮華は思春にでも稽古つけてもらいな?」

 

その一刀の一言で疼きを止められる筈もない者達は

 

「恋 いっちょやるか?」

「うん 全力出していい?」

「え~~~よ 今のうちは赤く燃えてるでぇ~~ 恋ほないくでぇ~~~」

 

霞の飛龍偃月刀と方天画戟を軽く打ち鳴らすとすぐさま戦闘態勢に入る霞と恋

 

「あちらも始めたか 祭 久々にどうだ?」

「堅殿が相手か? まぁよかろう」

 

「そこで隠れて見ている高順 あちらでやりあっている審判を任せてもいいか? 私は緋蓮様と祭殿の方を見る」

 

「・・・なんだ バレていたのか いいだろう 任された」

 

「あれで隠れていたつもりなら笑止、それではあちらは任せたぞ」

 

ぶっきらぼうにそう高順に声をかけ去っていく思春

その一方で去り行く一刀にも新たな争いが勃発しようとしていた

 

「それじゃ汗かいたし一風呂浴びてくるかな」

 

一向に汗が引かぬ様子の一刀は、傍らにいた雪蓮と蓮華の2人にそう告げ、訓練場から去ろうとしていた

 

「私も汗かいたし一緒に入る! そうだ かぁ~ずとっ! せなか洗ってあげる!」

「ねぇさま! 抜け駆けはズルいです! わっ私も一緒に入ります」

 

「いっ!! いやね お2人さん? 汗引かないから普通に一風呂浴びたいだけなのだけど・・・」

 

囁くように呟くそんな一刀の言葉が、洗う順番を激しく奪い合う雪蓮と蓮華の姉妹の耳に聞こえる筈もなく

 

「ふわぁぁぁ~~~ 一刀がお風呂入るならシャオも入るぅ~~~~」

 

どこから聞きつけたのか、いつも良い所でシャシャリ出てくるシャオに対して

 

「シャオはまだ寝てなさい!!」

「シャオにはまだ早いの!!」

 

と取り付く島もなく、即姉である雪蓮と蓮華2人に身も蓋もなく否定されるシャオ

 

「ぶぅ~~ いいもん! お姉ちゃん達がそういう考えなら・・・ 

 偲蓮と愛華も起こして一刀も含めて皆と一緒に入るもんね~~~ べぇ~~~~だっ!!」

 

即不利と悟ったシャオは、すぐさま強力な援軍を即座に用意してみせ

まだ寝室にて寝ているであろう、偲蓮と愛華を起こしに行く行動へと移ろうとする

 

「「まっ 待ちなさいっ! シャオ!」」

 

夫婦でニャンニャンしたいという欲望に駆られた雪蓮と蓮華は、シャオの行動を阻止すべく即追いかけ始めた

 

(朝から皆元気だなぁ~ 早く決めて欲しいんだけどな 

  それにしても・・・これで1人で入るって言おうものなら

  きっと一日中ずっと不機嫌で嫌味たらたら耳元でチクチク言われるんだろうな)

 

争いを止める事無く、ただただ苦笑いを浮かべ

三姉妹が言い争いながら追いかけあう様子を、暫し呆然と見守る一刀でありました

 

 

 

 

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

 

●『真・恋姫†無双 - 真月譚・魏志倭人伝 -』を執筆中

 

※本作品は【お気に入り登録者様限定】【きまぐれ更新】となっておりますので、ご注意を

人物設定などのサンプル、詳細を http://www.tinami.com/view/604916 にて用意致しております

 

上記を御参照になられ御納得された上で、右上部にありますお気に入り追加ボタンを押し、御登録のお手続きを完了してくださいませ

お手数をおかけ致しまして申し訳ありませんが、ご理解とご了承くださいますよう、何卒よろしくお願いいたします<(_ _)>

 

■■■【オリジナル人物紹介】■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

 

 

 ○孫堅 文台 真名は緋蓮(ヒレン) 

 

  春秋時代の兵家・孫武の子孫を称し、各地で起こった主導権争いに介入し

  『江東の虎』の異名で各地の豪族を震撼させた

  優秀な人材を率い転戦、やがて軍閥化し孫家の基礎を築いた

 

  容姿:髪は桃色で、孫家独特の狂戦士(バーサーカーモード)になると、右目が赤色に変化するのが特徴で、平時は量目とも碧眼である

  祭と同じく胸が豊満で背は祭より高い 体格は祭よりすこし大きい 顔立ちは蓮華というより雪蓮に似ているだろうか

 

 ○張紘 子綱 真名は紅(コウ) 

 

  呉国の軍師の一人で主に外交を担当。 魏の程昱(風)の呉版と考えていただけると理解しやすいだろう

   『呉郡の四姓』と呼ばれる有力豪族の張氏の出 雪蓮直々に出向き、姉の張昭と共に臣に迎え入れられる

  張昭と共に『江東の二張』と称される賢人

 

  ※史実では、呉郡の四性でも張昭と兄弟でもありませんのでお間違い無きように。。。 

   呉郡の四性の中で張温しか見当たらなかった為、雪月の”脳内設定”です

 

  容姿は青眼で背丈は冥琳より少し低い 顔は姉の王林とは似ておらず童顔で人に安心感を与える顔立ちである

  髪は腰にまで届こうかという長く艶やかに保った黒髪を束ね、ポニーテールと呼ばれる髪型にしている事が多いが

  その日の気分により、長髪を肩辺りで束ね胸の前に垂らしている場合もあるようである

  服装は藍色を基調とした西洋風ドレスを身を纏っている

 

 ○魯粛 子敬 真名は琥珀(コハク)

 

  普段は思慮深く人当りも良い娘で、政略的思考を得意とし、商人ネットワークを駆使し情報収集・謀略を行う

  発明に携わる時、人格と言葉遣いが変化し、人格は燃える闘魂?状態、言葉遣いは関西弁?風の暑苦しい人に変化する

  このことから「魯家の狂娘・後に発明の鬼娘」と噂される

 

  ※穏(陸遜)は本をトリガーとして発情しちゃいますが、、琥珀(魯粛)は発明に燃えると・・・燃える闘魂に変身って感じです

 

  容姿は真名と同じく琥珀色の瞳をもち、髪は黒で肌は褐色がかっており月氏の特徴に似通っている

  背は明命と同じくらいで、服装は赤を基調としたチャイナドレスを身に纏っている

 

 ○張昭 子布 真名は王林(オウリン) 

 

  呉国の軍師の一人で主に内政を担当。 冥琳とはライバル同士で互いに意識する間柄である

   『呉郡の四姓』と呼ばれる有力豪族の張氏の出 雪蓮直々に出向き、妹の紅(張紘)と共に臣に迎え入れられる

  張紘と共に『江東の二張』と称される賢人

 

  妹の紅は「人情の機微を捉える」に対して「政(まつりごと)の機微を捉える」という感じでしょうか

 

  容姿は冥琳より少し高めで、紅と姉妹でありながら顔立ちが似ておらず、冥琳と姉妹と言われた方がピッタリの美人系の顔立ちである

  眼鏡は使用しておらず、服装は文官服やチャイナドレスを着用せず、珍しい”青眼”でこの眼が妹の紅と同じな事から

  姉妹と認識されている節もある 紫色を基調とした妹の紅と同じ西洋風のドレスを身を纏っている

 

 ○程普 徳謀 真名は楓(カエデ)

 

  緋蓮旗揚げ時よりの古参武将であり、祭と並ぶ呉の柱石の一人 「鉄脊蛇矛」を愛用武器に戦場を駆け抜ける猛将としても有名

  祭ほどの華々しい戦果はないが、”いぶし銀”と評するに値する数々の孫呉の窮地を救う働きをする

  部下達からは”程公”ならぬ『程嬢』と呼ばれる愛称で皆から慕われている

 

  真名は・・・素案を考えていた時に見ていた、某アニメの魅力的な師匠から一字拝借致しました・・・

 

  容姿は祭と同じくらいの背丈で、端正な顔立ちと豊かな青髪をうなじ辺りでリボンで括っている

  均整のとれた体格であるが胸は祭とは違いそこそこ・・・ちょっと惜しい残念さんである

 

 ○凌統 公績 真名は瑠璃(ルリ) 

 

  荊州での孫呉崩壊時(※外伝『砂上の楼閣』)に親衛隊・副長であった父・凌操を亡くし、贈った鈴をもった仇がいると

  知った凌統は、甘寧に対して仇討ちを試みるものの・・・敵わず返り討ちにあう間際に、一刀に救われ拾われることとなる

  以来、父の面影をもった一刀と母に対してだけは心を許すものの・・・未だ、父の死の傷を心に負ったまま

  呉の三羽烏の一人として日々を暮らしている

 

  容姿はポニーテールに短く纏めた栗色の髪を靡かせて、山吹色を基調とした服に身を包んでいる小柄な少女

  (背丈は朱里や雛里と同じくらい)武器は不撓不屈(直刀)真名の由来で目が瑠璃色という裏設定もございます

 

  ○朱桓 休穆 真名は珊瑚(サンゴ)

 

  『呉郡の四姓』と呼ばれる有力豪族の朱氏の一族

  槍術の腕を買われ、楓の指揮下にいた 一刀の部隊編成召集時に選抜された中から、一刀に隊長に抜擢された『呉の三羽烏』の一人

  部隊内では『忠犬・珊瑚』の異名がある程、一刀の命令には”絶対”で元気に明るく忠実に仕事をこなす

 

  容姿:亞莎と同じくらいの背丈で、黒褐色の瞳に端正な顔立ちであり黒髪のセミロング 人懐っこい柴犬を思わせる雰囲気をもつ  

  胸に関しては豊満で、体格が似ている為よく明命から胸の事で敵視されている  

 

  ○徐盛 文嚮 真名は子虎(コトラ)

 

  弓術の腕を買われ、祭の指揮下にいた 一刀の部隊編成召集時に選抜された中から、一刀に隊長に抜擢された『呉の三羽烏』の一人

  『人生気楽・極楽』をモットーにする適当な性格であったが

  一刀と他隊長である珊瑚と瑠璃・隊長としての責に接していく上で徐々に頭角を現し

  後に部隊内では『猛虎』と異名される美丈夫に成長を遂げていくこととなる 

 

  容姿:思春と同じくらいの背丈で黒髪のショートヘア 体格も思春とほぼ同じく、遠めからでは瓜二つである 

  二人の区別の仕方は髪の色である(所属部隊兵談) またしなやかな動きを得意としている為、思春の弓バージョンと言える 

 

  ○諸葛瑾 子瑜 真名は藍里(アイリ)

 

  朱里の姉 実力にバラツキがあった為、水鏡から”猫”と称される

  その後、水鏡と再会時に”猫”が変じて”獅子”になりましたわねと再評価される

  天の御遣いの噂を聞きつけた藍里が冥琳の元を訪れ、内政・軍事・外交とそつなくこなす為

  未熟であった一刀の補佐にと転属させられる 

 

  初期には転属させられた事に不満であったが、一刀に触れ与えられる仕事をこなす内に(わだかま)りも消え

  一刀に絶大な信頼を寄せるようになる

  後に亞莎が専属軍師につくと、藍里の内政面への寄与が重要視される中で、藍里の器用な才を愛し、軍師としても積極的に起用している

 

  容姿は朱里より頭一つ高いくらい 茶髪で腰まであるツインドテール 朱里とよく似た童顔でありながらおっとりした感じである

  服装に関しては赤の文官服を着用しており、胸は朱里と違い出ている為、朱里とは違うのだよ 朱里とは・・・

  と言われているようで切なくなるようである(妹・朱里談)  

 

  ○太史慈 子義 真名を桜(サクラ)

 

  能力を開放しない雪蓮と一騎打ちで互角に闘った猛者  桜の加入により瑠璃が一刀専属の斥候隊長に昇格し

  騎馬弓隊を任されることとなった(弩弓隊・隊長 瑠璃→子虎、騎馬弓隊・隊長 子虎→桜に変更)

  本来の得物は弓で、腕前は祭を凌ぎ、一矢放てば蜀の紫苑と互角、多矢を同時に放てば秋蘭と互角という

  両者の良い処をとった万能型である

 

  武器:弓 不惜身命

  特に母孝行は故郷青州でも有名であり、建業の役人街が完成した際に一刀の薦めもあって一緒に迎えに行く

  隊長として挨拶した一刀であったが、桜の母はその際に一刀をいたく気に入り、是非、桜の婿にと頼み込む程であった

   

  容姿はぼん・きゅ・ぼんと世の女性がうらやむような理想の体型でありながら身長が瑠璃ぐらいという美少女系女子

  眼はブラウン(濃褐色)であり、肩下までの黒髪 気合を入れる時には、白い帯でポニーテールに纏める

  一刀の上下を気に入り、自身用に裁縫し作ってしまう程の手先の器用さもみせる

 

  真剣に話している時にはござる口調であるが、時折噛んだりして、ごじゃる口調が混ざるようである

  一時期噛む頻度が多く、話すのを控えてしまったのを不憫に思った為

  仲間内で口調を指摘したり笑ったりする者は、自然といなくなったようである

 

 ○高順

 

  「陥陣営」の異名をもつ無口で実直、百戦錬磨の青年 

  以前は恋の副将であったのだが、恋の虎牢関撤退の折、霞との友誼、命を慮って副将の高順を霞に付けた

  高順は恋の言いつけを堅く守り続け、以後昇進の話も全て断り、その生涯を通し霞の副将格に拘り続けた

 

 ○馬騰 寿成 真名を翡翠(ヒスイ)

 

  緋蓮と因縁浅からぬ仲 それもその筈で過去に韓遂の乱で応援に駆けつけた呉公に一目惚れし

  緋蓮から奪おうと迫り殺りあった経緯がある

 

  この時、緋蓮は韓遂の傭兵だった華雄にも、何度と絡まれる因縁もオマケで洩れなくついて回ることとなるのだが・・・  

  正直な処、緋蓮としては馬騰との事が気がかりで、ムシャクシャした気持ちを華雄を散々に打ちのめして

  気分を晴らしていた経緯もあったのだが・・・当の本人は、当時の気持ちをすっかり忘れてしまっているが

 

  この事情を孫呉の皆が仮に知っていたのならば、きっと華雄に絡まれる緋蓮の事を自業自得と言いきったことだろう・・・

 

 ○孫紹 伯畿 真名を偲蓮(しれん)

 

  一刀と雪蓮の間に生まれた長女で、真名の由来は、心を強く持つ=折れない心という意味あいを持つ『偲』

  ”人”を”思”いやる心を常に持ち続けて欲しい、持つ大人へと成長して欲しいと2人が強く願い名付けられた

  また、偲という漢字には、1に倦まず休まず努力すること、2に賢い、思慮深い、才知があるという意味もある

 

  緋蓮、珊瑚、狼をお供に従え?呉中を旅した各地で、大陸版・水戸黄門ならぬ

  ”偲”が変じて”江東の獅子姫様”と呼ばれる

 

 ○孫登 子高 真名を桜華(おうか)

 

  一刀と蓮華の間に生まれた次女で、子供の扱いが分らぬ蓮華の犠牲者1号となり

  早々に侍従長の咲と思春の手により育てられることとなる

 

  そんなエピソードがあるのにも関わらず、聡明な娘で人望も厚く育ち、王となってからは自身の才能をいかんなく発揮させる

  一刀や蓮華に似ているというより、姉である雪蓮に似ているとの蓮華談有り

  後年孫呉の王として、天皇となりし姉・偲蓮を支えることとなる

 

 ●その他武将

 

  蒋欽ー祭の副将、董襲ー楓の副将

  歩シツー珊瑚の副将、朱然ー昔は瑠璃、現在子虎の副将、丁奉ー昔は子虎、現在は桜の副将 周魴ー瑠璃の副将

 

 ○咲

  母娘共に侍従長として、長きに渡り孫呉に仕える 月、詠の上司に当る

  主な著作に侍従長はみたシリーズがある

 

 ○青(アオ)

  白蓮から譲り受けた青鹿毛の牝馬の名前 

 

  白蓮から譲られる前から非常に気位が高いので、一刀以外の騎乗を誰1人として認めない 

  他人が乗ろうとしたりすれば、容赦なく暴れ振り落とすし蹴飛ばす、手綱を引っ張ろうとも梃子でも動かない

  食事ですら・・・一刀が用意したモノでないと、いつまで経っても食事をしようとすらしないほどの一刀好き

 

  雪蓮とは馬と人という種族を超え、一刀を巡るライバル同士の関係にある模様

 

 ○狼(ラン)

  珊瑚の相棒の狼 銀色の毛並みと狼と思えぬ大きな体躯であるが

  子供が大好きでお腹を見せたり乗せたりする狼犬と化す

 

 

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

 

 

 

 

【あとがき】

 

常連の読者の皆様、お初の皆様 こんばんは 雪月でございます

いつも大変お待たせし、お世話になっております 

 

近況報告ですが、9月29日(月)に、なんとか3日遅れで納期終了いたしました(おい・・・

締め切りは金曜日の24日ですた・・・

終わった所で社畜に休みなどもらえる筈もなく、今日もせっせと会社に通う毎日でありまする

 

燃え尽き症候群というべきか判りませぬが

この度の話にて、少しばかり成長した偲蓮と愛華の会話も付け加える事が叶いましたけれど

反省点として、強烈キャラの貂蝉を出すと、どうも話がぶっとびすぎて、流れを全て持っていかれている気がしなくもありません

 

一ヶ月あまりの長きに渡り、文章を一切カキコすることもなかったのは数年ぶりの事で

中々作品への頭の切り替えが出来なくて、アイデア探しで月日だけが淡々と流れていき、遂に1週目を過ぎ今に到ります

 

そうした中、拠点としての話はライトにし、軽く読み流してもらうつもりでおりましたのですが

出来上がってみれば・・・全く逆方向へと疾走しており、もはや掲載予定日時の中では修正不可能でございました

しかも個人というより、短編や外伝といった感じに仕上がってしまいましたので、拠点1といったナンバリング風にしました

 

・・・皆様からの辛辣でドSな御感想・御指摘をお待ちしております(嘘デス

 

さて今後の予定と致しまして、年始まで2ヶ月ちょっとございますが

後の年内は拠点話、魏志倭人伝の続きの掲載で終わるかと予想しております

 

新章である第4章は?といいますと、年明け以降の掲載となる予定でおります

 

新章を期待なされている皆様には、まだまだ期間の猶予があり、お待たせしてしまうこととなりますが

今後とも物語完結の日まで、御支援を賜りますよう、何卒よろしく御願い致します<(_ _)>

 

これからも、皆様の忌憚のない御意見・御感想、ご要望、なんでしたらご批判でも!と何でも結構です

今後の制作の糧にすべく、コメント等で皆様のご意見を是非ともお聞かせ下さいませ 

 

それでは完結の日を目指して、次回更新まで(´;ω;`)ノシ マタネ~♪

 


 
このエントリーをはてなブックマークに追加
 
 
13
3

コメントの閲覧と書き込みにはログインが必要です。

この作品について報告する

追加するフォルダを選択