ここ、トマトハウスでは文字通り寒風が吹いています。
消費税が8%に値上がりしたために、トマトハウスの修繕費用が、出なくなってしまったのです。
レイチェルが、暖炉のまえで、二枚目の新聞を読みながら。
「さむー、今年の冬はきっと、今まで生きてきたなかで、一番寒い冬ね」
といいました。すると、近くで、新聞を燃料にし、暖炉を燃やそうとしていた、アルファがいいました。
そうです。執事のアルファ。お酒好きのアルファです。
「いいですか。レイチェルさま、みんな寒いのですよ。でも、寒いときこそ、暖かいみこころをたもつ必要がある。そう感じませんか?」
といいます。
「そのとおりです。わたしも、頑張って、小説を書いているんですよ。寒いのは、服を重ね着すれば、きっと大丈夫です。へ、へくしゅん」とメイドのセブンが、風邪をひいてしまったのか、くしゃみです。
「猩紅熱じゃないといいわね」とレイチェルが三枚目の新聞を読みます。
そして、レイチェルは、小説を書くのです。
「The Cold Wintter. って、あなた、この原稿を暖炉に入れないでね。今まで書きためてきた原稿を、まるで、若草物語の、ジョーのように、「なんてこと!! あなた、燃やしちゃったの!!」とか言いたくないから」
みんな、にっこりとして、微笑みます。
セブンがおんぼろピアノで、セヴラックのピアノ曲を弾きます。
「代わって」とレイチェル。
と、陽気なジャズが流れます。
さて、トマトハウスでは、再び、陽気なジャズのように、「暖かい暖炉」に火がともると、暖かい、リズムが流れる。
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ここ、トマトハウスでは文字通り寒風が吹いています。
消費税が8%に値上がりしたために、トマトハウスの修繕費用が、出なくなってしまったのです。