No.709498 IS 2体の魔神皇帝IFストーリーHIBIKIさん 2014-08-17 22:03:52 投稿 / 全1ページ 総閲覧数:1487 閲覧ユーザー数:1434 |
楯無が海道と一夏にボコボコにされた後・・・
「あの雑魚・・・こっちのフランケンより格段に弱いな・・・」
「やっぱりか?」
「こっちの専用機持ち所か下手すりゃ他のクラスメイト達より弱いぞ。
今のお前等なら100%簡単に追い越せるぜ。」
はっきりと断言する海道。一夏は苦笑いしながら多少なりと喜ぶ。
箒達はアリーナの外で待っていてどうだったと聞いてきた。
「いや、簡単に終っちまったよ。海道がかなり威力のある攻撃をしていたからな」
「お前も結構腹立っていただろうが」
「そんなに腹立ってたの?」
「海道は何となく解るのだが・・・一夏は一寸よく解らん」
箒と清香は海道が腹を立てているのは解ったが一夏は其処まで表情に出ていないのでよく解らなかったが
「いや、之でも結構腹を立ててるぜ」
この一言で彗と静香と同じ様に若干黒化するのだった。
だが完全に黒化する前に海道が軽い拳骨で元に戻したので何とかなったのだった。
海道は『雪中の筍』を見ている気分だったとか。
「何で雪中の筍なんだ?」
「今までのあの二人をみてもあの様になる所を見た事がなかったからな。
2人の今の性格から見てもそんな風になりそうになかったしな」
「多分彗と静香と一緒に居ることも多かったから其れで染まっているんじゃ・・・」
「・・・」←一夏を可哀そうな目で見る
「何だよその目は・・・」
「この先のお前の事を考えるとな・・・可哀そうで仕方が無いんだよ」
「ナニこの!?」
「おぉ、やるかぁ!?」
完全に喧嘩腰の二人。海道からすれば箒と清香がそんな簡単に染まるものではないと
考えていたようなのだが、一夏は異世界の自分達と過ごしていれば染まるだろうと考えているようだ。
完全に意見の食い違いで兄弟喧嘩を始めようとしている。
「しかしあの生徒会長を如何するんだ?」
「私達の時みたいに処分する?」
「それが良いかもしれんな」
箒達が色々と邪魔になるであろう生徒会長を如何しようか話し合っている。
海道はその会話を聞き、一夏との喧嘩を止めてそちらの会話に加わる。
「ローフリークエンシーアクティブソナーでも使ってやったらどうだ?」
「おい!話を逸らすなよ」
「五月蠅い」
一夏は完全に相手にされなくなった。
舌打ちをした彼だが、楯無は確かに彼女達と付き合う上では確かに邪魔でしかないので
会話に参加し、如何するか話し始める。
「で?そのロー何たらソナーって何なんだ?」
「ローフリークエンシーアクティブソナー。略称LFAS。
アメリカで開発された軍用の低周波ソナーだ。アメリカの音響観測艇に装備されている」
「む、難しいよ海・・・」
「軍用ソナーって言う事は潜水艦を見つけるための?」
「デュノアの言う通りだ。まぁ鯨、イルカ等の脳を破壊して殺している事実のあるソナーで
軍艦なら装備されていても何の問題もないんだが通常の船が近付いた時にその船の船員達
が低周波公害で病気になったと言われているらしい。
この低周波、かなり強力だからな。鯨などの脳に障害が起こるくらいだから人間にも
悪影響が有るってことだ」
「でもそんな物使うなんて・・・」
シャルロットはそんな物を使う事に反対のようだ。
「冗談だ。ま、アメリカは捕鯨反対の癖にこのLFASで鯨殺しまくってる馬鹿な国だと俺
は思っているがな。他国の文化を理解できないっていうのは何処の国にも有るけどな」
さすがの海道も其処まですることは無いと冗談であることを明かす。箒と清香は若干残念そうだったが。
「まるでそういう戦争を見てきたって言い草だな・・・」
「事実見ているからな。俺は色々訳ありで人生経験だけは豊富だからな」
海道の言葉に一夏が反応するが彼はのらりくらりと何かを隠すように言うだけだった。
「ま、昔から低周波には洗脳効果があるといわれていてアメリカの諜報機関や更識では
人体実験をしていると言う噂もあるしな。簪は知らんだろうが。
確か2000年代始まりのほうにイギリスの心理学者のR・ワイズマンとか言う人が
人間に超低周波音を聞かせると強烈な不安感や幻覚を引き起こすと発表したって本で
呼んだ覚えがある」
「まさか逆に洗脳しようと・・・」
静香が彼の言葉に不安を感じ、まさかと言うが真っ向から否定する表情をする海道。
「Drヘルじゃああるまいしそんな事はしねぇよ。まぁ色々と人体実験に使おうとは考えたが」
物凄い悪い笑みだったのでやっぱりコイツだけには逆らいたくないと思ってしまった一同だった。
付き合いの長い彗と静香も今まで見た事が無いくらいの黒い笑みだったので血の気が引いてしまった。
「腹も減ったし何か作るか」
「う・・・うん」
「そうだな・・・」
「お、おう・・・」
「さ、賛成・・・」
しかし直ぐに何時もの調子に戻ったのでやはり海道は恐ろしいと身に染みた一夏達。
考えてみれば千冬を簡単に打ち負かした上にセシリアは口喧嘩だけで簡単に負かし、
自分に絶対の自信を持っていた束のプライドを真っ向からへし折り挫折させ
敵意を抱いていたラウラを正面から軽く殴り飛ばして叱り付け、
楯無等は塵を捨てるような扱いをしているのだ。
「な、なぁ静香、海道の奴を叱れる人間ってこの世に居るのか?」
「私達2人を除けば少なくとも3人は居るよ」
「本当なのか?」
「あぁ。私の祖父の兜十蔵、叔父の兜剣造、後は姉の篠ノ之束の3人が」
「ち、千冬さんは叱れないんだ・・・」
「逆に海に叱られている立場だからあの人」
静香のあきれた物言いに一夏達の海道の世界の千冬のイメージはとても情け無い物になった。
彗も全くだとあきれた表情で頷いているので更に印象は悪い方に傾いた。
「親子丼でも作るか」
「あ、其れいいね。海の丼物大好き♪」
「今日は何の肉を使うんだ?」
「ダチョウでも使うか・・・」
「ってもう食い物の話しているし・・・」
いつの間にか夕飯の話をしている異世界組みに若干呆れながらもその話に混ざるのだった。
途中でセシリアやラウラ、本音達も混ざったので海道は少し忙しかった。
「しかし海道は何で此処まで料理が上手くなったのだ?」
「いや姉貴が情けないからな・・・織斑と同じ理由だ」
「なぬ!?そちらの教官は其処まで情けないのですか?」
ラウラはせめて海道の世界の千冬はある程度家事などができるのを
期待していた様だが海道の言葉でそれが一気に崩れ去った。
「まぁ・・・千冬姉は家事掃除が情けないくらい駄目だから・・・。
洗濯程度なら自動洗濯機に放り込んで乾いたら畳むだけだからできるけど」
「こっちは其れすら出来ず、家事をすれば小火を出すし、掃除をすれば逆に汚れ、
料理をすれば未確認生物を作り出し、洗濯をすれば服や下着をただの糸くずにするやら
やたらと情けないんだよ。特に料理では何度死に掛けたか・・・」
話す時にやたら嫌そうな顔をする海道。彗も同じ目にあっていたので死んだ魚のような目をしている。
静香も実家で似たような経験があったのか、2人ほど酷くはないがやはり変な顔になっている。
一夏も幼い時の嫌な記憶が蘇ったのか肩を抱いてガタガタ震えてしまっている。
「一夏の幼い時ってそんなに環境が厳しかったんだ」
「私は少しだけ聞いてたけど思い起こしてみるとやっぱり身の毛も弥立つ経験だったわ」
シャルロットの感想の後に鈴も昔織斑家に遊びに行った時、一夏が風邪で寝込んでしまっていたので
千冬に世話になった事があり、当時を思い起こしてカタカタと震えだしてしまった。
「お、織斑先生って鈴さん達に相当なトラウマを植え付けているんですのね・・・」
((((生きるのに必死になるわそりゃ・・・))))
「あ、あの・・・織斑先生あそこで真っ白に・・・」
簪の言う通り、彼女の指差す方にグッタリとして真っ白になった千冬が居た。
だが海道は全く気にも止めず、一夏は苦笑いし、山田先生がまたかという感じで彼女を片付けた。
鈴とセシリア、シャルロット、ラウラ達は心配そうに其れを見送った。
箒、彗、静香、清香は自業自得だといわんばかりだ。
「そういえば文化祭の次のイベントはなんだったか覚えているか?」
「えっと・・・キャノンボール・ファストがあって・・・その後は・・・」
「たしか新潟県の山奥でスキー教室とISでの雪上訓練があったはずです」
鈴とセシリアが答えてくれ、海道はスキー教室と聞いて何かを思い出す。
「そういえばその村の開村記念の行事があったっけな。都知事も出席すると聞いてるぜ」
弾もネットで見たニュース等を教えてくれた。
「こんな前から予定が決まってるんだね」
「その少し前に確か副都心線の路線延長部分の開業イベントもあったな」
「でも何でそんな事を聞くんだ?」
「嫌な予感がしてよ・・・」
海道の嫌な予感は結構な確立で当るので若干不安になった一同だが、まずは文化祭を成功させようと
一夏が場の空気を変えたので海道は調べ物をする為に図書室に向った。
翌日・・・
「えっと・・・私は何で武装を封印されて君達の相手をすることになったのかしら・・・?」
「回避がなってないからだ。攻撃予測も、その対処も甘いの一言」
「之でも暗部だから訓練は・・・」
「そんな甘っちょろい訓練なんて役にたたねぇよ」
海道は楯無をアリーナに連れ出し、楯無対一年専用機持ちメンバーの対戦を始めようとしている。
楯無は全ての武装を封印され、ISでの直接の格闘戦しかできないようにされており、
如何見てもワンサイドゲームである。
「か、海道のやつなんだか凄いイライラしてないか?」
「あぁ。海の奴、昨日の夜に飛び起きたと思ったら急にイライラし始めたんだ」
「そういえば昨日から変な気配があるから・・・」
「変な気配?確か妙な視線も感じるが・・・」
ラウラが海道の感じているであろう妙な気配の者からの視線を感じていると言うと海道は
その言葉に反応する。しかも言葉に怒気が篭っている。
「おい、それ本当か?」
「は・・・はい・・・」
「チッ・・・」
ラウラの言葉を聞いた途端、光子銃を抜いて背後に見えているIS学園のシンボルでもある
タワーに向って発砲する。
次の瞬間スカルカイザーを展開し、タワーに向かいその視線の主を捕まえた。
「ったくテメェかこのクソババァ」
「にゃはは・・・」
「貴女は・・・」
「三春さん!?」
「誰なの・・・って小さい千冬さん!?」
専用機持ちやISで訓練をしていた者達が集まってきた。
三春は海道の知っているときの彼女よりさらに一回り小さくなっていた。
身長は130Cm程度しかない状態になっている。
「このクソババァどうやってこの世界に着たんだ?あの世界からどうやって脱出した!?」
「バ、ババァ・・・」
「で、この・・・」
シャルロットが質問しようとして言葉に詰まる。何せ小学生にしか見えない女なのだが
彗や静香が敬語を使っているので如何いう立ち位置にいるのか分らないでいるのだ。
「俺のお袋だよ。このクソババァはな!!」
海道はとても腹を立てながらシャルロットの質問に答える。
「「「「お、お母さん!?!?!こんなに小さいのに!?」」」」
「俺にとっちゃ如何でもいい話だけどな!」
千冬に束もやって来て地面に降りた三春を見てとても驚くが、
さらに海道の母である事実を知るとさらに驚いた。
今の束の性格を更に穏やかにしたした小さい千冬にしか見えない。
しかしこの女性から海道のようなかなり凶悪(凶暴も含む)で敵にしたくないような人間
でありながら何処か優しい感じのする者が生まれてきたのかが分らない。
しかも彼は三春を途轍もなく憎んでいるようだ。
「ちかちゃんに憎まれても仕方ないけどね・・・」
「ち、ちかちゃん?」
「海の事らしいって海!?」
海道は三春の言葉に反応し、彼女の胸倉を掴むととても怒りながら大声で怒鳴る。
「このクソババァ!俺をそんな呼び方で呼ぶなって言ってんだろ!!」
更に怒りの炎に油を注いだようで彼は三春に拳骨を叩き込んだ。
「お、おい。母親になんてことを・・・」
「構いやしねぇよ。やられて当然だ!!」
物凄い不機嫌な状態で彼は何処かに行ってしまった。
彗が彼を追いかけ、静香は三春の様子を見ながらオタオタしている。
「やっぱり怒ってるよね・・・こんな母親なんだもん・・・」
「あ・・・あの・・・どういう事なんですか?」
束が海道が三春を恨んでいる理由が分らずに彼女に理由を聞く。
「あの子が活動を始めたとき・・・人工子宮から生まれた時に色々あったの。
こっちのちかちゃんは次元の狭間に落ちちゃって落胆していたしその後
Drヘルがちかちゃんを洗脳しようとしたからそれを防ごうとした時に
やった事があの子を怒らせてるんだろうね。幾らなんでもアレはね・・・。
まだ私の旧姓を名乗ってくれてるから怒ったり憎んでいるようだけど
嫌ったり殺意までは抱いていないみたいだからマシよね・・・」
色々わけありでその時の事は彼女も言いたくないらしい。
海道も育ての父である剣造や恩師である十蔵、彗に静香にすら言っていない。
なのでその時何があったのかは海道と三春しか知らない。
その後、千冬や束達と色々話し合った三春はIS学園で働く事になった。
翌日、不機嫌な彼に不用意に話しかけた楯無がボロクソになった状態で発見された。
どうやら彼が不機嫌なのを見て何があったのか聞こうとし彗に止められたのだが
それが好奇心を刺激したようでもう一度聞こうとしたようだがそれが彼の堪忍袋を
爆発させたようだ。
しかしやはり彼女を心配する人間は一人も居なかったとか。
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