No.707415

司馬日記外伝 頑張れ太史慈ちゃんと郝昭さん

hujisaiさん

多忙の為なかなか更新出来ず申し訳ありません。
いつかの太史慈ちゃんと郝昭さんです。

2014-08-09 21:45:08 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:12430   閲覧ユーザー数:7826

 

「こちらが太史慈殿、呉で将軍職に就かれている。こちらは郝昭、私の同期で都督補です」

「初めまして(コノヤロー…騙しやがって)」

「初めまして(貴様こそ一刀様と待ち合わせなら先に言え)」

「や、美人さんが並ぶと壮観だね」

「いえ、とんでもないです」

一刀様、必ず誉めて下さるからついついその気になっちまうよな。

「過分のお言葉に御座います」

てめーに言ったんじゃねーよクソ女。

 

「あ、勿論仲達さんも含めてね」

「…勿体無いお言葉です」

「(おい、あれは仲達は照れているのか)」

俺だけに聞こえるように言うとはこの女器用だな。

「(そうだと思うぜ。仲達様、一刀様と話されてる時はいつもあんな感じだけどな)」

「ところで二人とも凄く姿勢がいいね、最近の軍人さんってみんなそうなの?」

「いえ…(屈むと胸が見えちまうからな…てめーの所為だてめーの!)」

「お目見えの光栄に緊張している為です(この破落戸女め…膝を揃えていないと…)」

 

がすがすと足を蹴ってやると生意気にもやり返してくる。

「本日は太史慈殿が一刀様にこの店の新作精進料理を御賞味頂きたいと」

 

「はい、折角予約も取れましたので…仲達様、一刀様に菜譜(メニュー)を御案内頂けますか?」

「はい。一刀様本日の料理は、前菜は…」

「(おい)」

「(なんだ)」

「(この料理はよ、そのなんだ…一刀様に元気になって頂いて仲達様がその後可愛がってもらう為の料理だからよ。適当な所で気ィ利かして帰れよな)」

「(…ふん。最低限の用が済んだらな)」

「(おいオメー、あれ本気でやってもらう気なのかよ)」

「(仕方が無いだろう…私の行いで御嬢様の御出世を妨げる訳にはいかん)」

 

『困ったわぁ、私の部下筋の伯道が呉の前王である孫策様の前でした約束を破る事なんて事があったら私きっと失脚してしまうわぁ』

『そうねぇ曹真さんにも面子というものがありますものねぇ、うちの陽(太史慈)ももし約束を違える様な事があった日には国中に、いえ魏にも蜀にもこの失態は触れ回らなくてはならないわぁ…ぴょん?』

ぜってーあの二人ふざけてやがる。

 

「(無理する事ねーんじゃねーの?)」

「(そうはいかん、御嬢様の面子に関わる。貴様こそ孫策様とは懇意ではないのか)」

「(るせーな…あの女マジでやるっつったらやる女でよ、ちっと弱み握られてっから逆らえねーんだよ。それに俺はアテがねーわけじゃねーからな)」

「(どういう意味だ)」

「(俺はもう一刀様のもんだからな。席立たれた時とかに物陰でこそこそっとお願いすれば一揉み位はしてくれる…んじゃねーかな。(ほんとは後で奥の座敷で仲達様の後にしこたま揉んで貰うつもりだけどな))」

「(…一刀様は博愛の方だと聞いていたが、度が過ぎておられるようだな)」

「(んだとコノヤロー?てめーこそどうするつもりなんだよ)」

「(…策は無いではないのだが…おい、仲達をなんとか席を外させられないか)」

「(それが人にモノを頼む態度か?まあ黙ってても仲達様はそのうち一度は席を立たれるけどな)」

「(なぜわかる?)」

「(まあ見てろ、ちょっと手伝ってやる)一刀様、仲達様はいつも一刀様の為に働かれています。折角の機会ですので御返杯頂けないでしょうか」

「あ、ごめん気が利かなかったね。仲達さんどう?」

「いえ、私如きに勿体無い事です」

「仲達様、一刀様がそう仰って下さるのですからお受けしなくては却って失礼では…」

「良かったら受けてよ、飲む方だったでしょ?」

「…では、御言葉に甘えさせて頂きます」

「じゃ…いつもありがとね。お疲れさま」

「有難く拝領致します。……ああ。一刀様の、御優しい味が致します」

「…いつもながら仲達さんの言い回しはなんて言うか、凄いよね…」

 

 

「(おい、仲達はあれが一杯目の筈だろう?先日うわばみのように飲んだ時と同じ顔をしているんだが)」

「(いいから黙ってみてろ)一刀様、重ねてのお願いで申し訳有りませんが仲達様は最近肩凝りがするとの事です。折角隣に座られた事でも御座いますしどうか、一刀様にお尽くしの身を哀れに思って多少で構いませんので仲達様の肩を揉んで頂けないでしょうか?」

「あぁそうだったの?俺でよかったらいくらでも。上手くないかも知んないけど」

「いえ、そこまでして頂く訳には」

「まーまー、後ろ向いて?これ命令で、仲達さんすぐ遠慮するから」

「ご、御命とあれば…申し訳ありません」

 

一刀様が仲達様の肩に手を掛けると、仲達様がびくりと震えて手拭いを口に当てる。

「おーお客さん凝ってますねー、って俺実はよく分からないけど」

「は、はい…」

「いやほんといつもありがとねー?仕事の大きいところを決めてくれる人も大事だけどさ、決めるための資料用意して更に細かいところまで段取りしてくれるのって魏じゃいつも仲達さんじゃん?いやうん、陽(太史慈)や郝昭さんみたいに地方で頑張ってくれてた人達にも感謝しててさ、ホントは俺皆の肩揉んで回んなきゃいけないくらいだとは思ってんだけどさ。首の方とかどう?気持ち良い?」

 

 

仲達様が手拭いを口に強く押し当てたまま強く頷いた。けど、あれってやっぱ。

「(おい・・・あれは)」

 

「(・・・言うな)」

顔が紅潮して涙目だ。まあその…そうなんだろう。

「いっぱいお仕事頑張ってくれんのも有り難いけど、睡眠不足とかってお肌の大敵なんでしょ?せっかくこんな綺麗な肌だから大事にしてよ、他の子で出来る事は任せてさ。ほんと辛い事あったら言ってね?」

一刀様、正に今仲達様は(気持ち良過ぎて)辛いと思います。

 

ややあって、仲達様が小さく呻きながら二度びくんびくんと身を震わせた。

「あれ?ごめん痛かった?そんな力入れなかったつもりなんだけど」

 

「いえ、仲達様痛いという事ではないと思いますがその…ちょっとお化粧直されたいのではないかと思いますので、如何ですか仲達様」

「……はい。申し訳ありませんが、少し…失礼させて頂きます」

ふーっふーっと手拭いの下から荒い息をつきながら、ふらふらと化粧室の方へと歩いて行かれた。

「(…凄いものを見てしまった…)」

「(いいからおら、仲達様外して頂いたぞ)」

「(…それと、仲達は席を立つときさりげなく座面を拭っていかなかったか)」

「(だから聞くなってーの!やることあんならさっさとやれよ)」

「(う、うむ…そうだな、覚悟を決めよう)」

 

郝昭ことクソ女は、少し緊張した面持ちをすると角桝をくいっと空けた。こいつ結構いける口なのか。

「一刀様っ」

「うん?」

「先には華陀殿を御派遣頂き本当に有難う御座いました」

「それ前にも聞いたしもういいよ。でもほんと良くなって良かったね」

「で…ですが、そのっ、華陀殿の見立てでは治ったと、また私自身も体調不良は一切感じないのですが」

「うん」

「念のため、かっ、一刀様に触診をお願い致したく!」

「へっ…へぇっ!?」

ナニ言いやがるんだこの女!?

「いやでも俺医者じゃないし!?」

「いえ!私の病をお見抜きになった一刀様は医師以上の腕をお持ちと思います!是非御確認頂けます様っ、何卒」

「えーっ!?」

チラッとこっちを見て涙目でドヤ顔してるクソ女はどう見ても強がりだ。

「…えーと、確か胃の方だって言ってたよね?なら、まあ…」

「い、いえ!実はその、む、胸の方を病んでおりまして!」

「ええー!?それはちょっと…ねえ陽(太史慈)?」

と言いながら俺の方を見てくる一刀様、助け舟が欲しいんですよね。

 

「…あの、郝昭さんもその、やはり初診頂いた一刀様に御確認頂かないと、えっとちょっと御不安なのかなと思いますので…その、宜しかったらちょこっとで宜しいんでもみもみっとして差し上げるとその、郝昭さんも御安心なのではと…」

「そーなのー!?」

…すいません一刀様。このクソ女のアホくさい度胸に免じて一揉みお願い致します。

 

「…何卒っ」

「…分かったよ。じゃそっち行くけど、俺ほんと医者じゃないからよく分かんないから、ほんとちょっとだけね?」

机を挟んで座られていた一刀様がクソ女の隣に座られると、クソ女が一刀様の右手を取った。

「そ、それでは、参ります」

「あの無理しないで…ちょっとだけね?」

「いえ、しっかりと診て下さい、では……………んっ」

「「えっ?」」

この女服の中に手を入れさせて生乳揉ませやがった!!

俺と同時に声を上げた一刀様が反射的に手を引こうとしたけどクソ女が剛力でそれを許さない。

 

「い、如何でしょうかっ」

「なんともない!なんともないんじゃないかなもういいよね!?」

「いえ、しこりが無いか、んっ、しっかり診て下さいっ、あはっ」

クソ女が一刀様の手を押さえて乳に指が食い込むくらいぎゅうぎゅう揉ませる。

「(お、おいもういいだろ)」

「んっ…あ、あはぁっ…もっとしっかりぃ…し、しこりがっ、あんっ、こんなにしこってっ、あはっ」

「違うから!それしこりじゃないから!」

「(おい聞いてんのか!)」

「あぁ・・・こ、こっちも…」

「え、ちょ…」

「!…はい!もう大丈夫ですよね!もう大丈夫ですね!郝昭さん郝昭さんしっかりして下さいね!」

クソ女が蕩けきった表情で、膝頭を緩めながら一刀様の左手を掴んでそこに持ってこうとしたところで慌てて引き剥がした。

駄目だコイツ、処女のクセに完全にその気になっちまってる。

 

「いやもう大丈夫!大丈夫だからねなんともないとおもうようん!じゃ飯も食べようよ、ねぇ陽も!」

「そうですね!(おいしっかりしろ)」

「あ…?」

「郝昭さんも頂きましょう?(こんなとこでどこ触らす気だったんだよ)」

「…頂きます(覚えていない。私はどうしていたんだ)」

「この鶏肉美味しいですね、一刀様(生乳握らせて乳首摘ませた上に俺が止めなきゃ一刀様の手ェ掴んで股ぐら触らす寸前だったぞ)」

「そうだね、さっぱりしてるけど辛味が利いてて」

「はい(そうだったのか…不本意だが感謝する)」

 

「一刀様、こちらの大蒜韮の炒め物も(じゃ用が済んだなら帰れよ)」

「一刀様、お酒の方は如何でしょうか(それは出来ん)」

「あうん、戴くよ」

「お注ぎ致します(なんでだよ!?)」

「(…椅子が物凄い事になってしまっている。しかも腰も抜けている)」

「なぁっ…!」

「な?」

「あ、いえ何でもありません一刀様。漬物お取り致します(なんてことしやがるんだよ!?)」

「(仕方が無いだろう、生理現象だ!)」

「ありがとね。陽も食べなよ」

「はい、私も頂きます(馬鹿!仲達様店入る前に『後でお前を一刀様の隣に座らす』って言ってたんだぞ!?仲達様帰ってきたら席替えになって痴女認定で一巻の終わりじゃねーか!)」

「えっと…郝昭さんあまり箸進んでないけど、こういうの苦手だった?」

「いえ…都の珍味に驚嘆しております(…それは、不味い)」

折角可愛がって戴く機会だってーのにこんなくだらねー事で騒ぎになって一刀様のヤル気が無くなっちまったら困んだよ…。

「うーん…」

「どしたの陽?難しい顔して」

「え?あ、いえ何でもありません。郝昭さんも水割り一杯如何ですか?(おいクソ女、良い案考えたから乗れよ)」

「頂こう(嫌な予感がするのだが…)」

「済みません一刀様、水差し取って頂けますか?(こう見えても俺も昔は地元で軍師兼任だったんだぜ?まあ任せとけって)」

「うん。はい」

「有難う御座います…おっと、手が滑りました!」

出来るだけ自然に、水が弾ける音と共になみなみと注がれた水差しをクソ女めがけて引っくり返してやった。教えてやらァ、木を隠すには山ってな?

 

あとはコイツを立たせて連れ出すだけだ。

「申し訳ありません郝昭さん!あちらの部屋にお連れしますのでお着…替え…を」

とか適当な事を言って…と思ったんだよ、俺は。

 

そこで漸く気づいた。

ぎょっとしたような一刀様の視線に。

濡れて肌にぴっちり張り付いて、乳首も丸見えのこいつの胸と。まあそこは今更なんだけどよ。

 

――――一本も陰りの無い、割れ目が透けて丸見えになっている事に。

 

「…」

「…見…見てない、見てないから何にも!?な、何か服!あと台拭きか何か!」

「わ…悪りぃ、あいえ済みませんその…郝昭さん、俺、あ私、ホントそんなつもりじゃなくて…」

クソ女…郝昭は暫く自失して座り込んでたけど、涙目でキッと俺を睨みつけたと思ったら、天地がひっくり返った。

「き、貴様だって穿いてないだろうが!粗末なものを見てもらえ一刀様に!!」

 

クソ女――――心の底からクソ女と呼ばしてもらおう、脚を払われて倒された上にクソ女の手で大きく広げられ、妙に涼しい自分の股の間から一刀様のお顔を、ぎょっとした目で見つめられていた一刀様のお顔を見てから先は記憶が無い。

 

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化粧室から戻ると、一刀様が部屋の扉から首だけを出され慌てた御様子で左右を見回されていた。

「あ、来た来た仲達さん!」

「遅くなり申し訳ありません一刀様。どうされましたか」

「あのごめん、今すぐ手拭い数枚と毛布二枚お店に貰って来てくれない?」

「うわぁぁぁあぁぁあああぁぁ!わ、私はち、痴女なんかじゃないのにぃぃぃぃぃぃぃ!」

「うええぇぇぇぇぇぇっ…!!お、俺だって痴女ねぇようぇぇぇぇぇん!!しぇれんが、しぇれんがあんなっ、が、がじゅどざまぁぁぁぁぁぁ!!俺ぢがいまずがらぁぁあ!!」

平素の姿からは想像のつかない声であった為一瞬誰の声だか判らなかったが、元々何人で入店したかを思い出せば自明であった。

「…一刀様、中に入らせて頂いて宜しいでしょうか」

「いやいやいやいやいや!ごめんそれはちょっと勘弁してあげて!」

「さして長く飲んでいた訳ではないと思いますが、二人が酒乱で御迷惑をお掛けしているようでしたら私の方で注意致しますが

「いや二人は悪くない!多分!楓(曹真)と雪蓮がなんかやらかしただけで!悪いけど手拭いと毛布だけお願い!」

「…承知致しました、今すぐお持ち致します」

「がじゅどさまぁっ、い、いっちゃやだぁぁぁ!」

「あ、わだじはぁっ、お礼が申し上げたかっだだげなのにぃぃぃぃっ!」

「うんうんどこにも行かないよ!そうだねすごく感謝されてるの伝わってるから!ね、落ち着いて!ね!」

 

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「あ、杏(逢紀)さんお早よ、今出勤?…ううん今帰るとこ、でさ、ちょっとお願いがあるんだけど。今この部屋の中に太史慈さんって人と郝昭さんって人が寝てるんだけどさ、起きた頃にお茶漬けか何か、二日酔いに優しそうな軽いもの出してあげてくれない?お代は全部俺の小遣いにつけてくれればいいから。…いや、そういうのじゃないから、そういう事して無いから。何て言うかその、飲んでてテンション上がり過ぎちゃったって感じで、うん、で昼になっても起きて来なかったら起こしてあげて?俺もう会議出なきゃいけないから。…うん、そうだね行こうよ。あ、でも杏さん酒はもう見飽きたでしょ?それよか三国塾の増築の方のプール完成したからそっち行かない?…いいよ、似合うやつ用意するから。じゃ、宜しくね」

 

 

 

 

 

 

 

「…おい。起きてんだろ」

「…ああ」

「てめーの所為で可愛がって貰い損ねたじゃねーかよ。仲達様も帰らしちまうしよ」

「あれだけ頭を撫でられたり抱きしめられたりして頂いて貴様はなお不満なのか」

「違っげーよ、あれもいいけど俺が言ってんのは一刀様の七星宝刀で可愛がってもらうはずだったつってんだよ。しかも撫で撫でだっててめーと半々だったじゃねーかよ。いつまでもべそべそべそべそ泣きゃがって」

「ぎゃあぎゃあ泣いてたのは貴様の方だ。ところでその枕を離せ」

「やだね、一刀様の匂いに包まれてもう一眠りでもしねーとやってらんねーや。おめーはもういいだろ、一刀様が寝てる間に胸元の匂い嗅ぎながらナニしてたか知らねえとでも思ってんのか?そういう寂しい事は家でやれよな、あーやだやだこれだから処女は」

「か、一刀様には御迷惑はかけていないだろう!?そもそも貴様が猿知恵で私に恥をかかすからだ!」

「なんだとてめーの淫乱びしょ濡れ×××晒すの助けてやったのにそういう口の利き方かぁ?俺だって明るいところで見られた事無かったのに!」

「結果は殆ど変わってないだろうが!とにかくその布団と枕を寄越せ!」

「おぅ取れるもんなら取ってみな?潤いしっとり愛され女と二十ウン年蜘蛛の巣張った女の違いを見せてやらぁ!」

「立て貴様!!」

「おう来いや!!」

 

「あのーお客様ぁ、喧嘩は店外でお願いしたいんで起きてたらとっとと服着てご飯食べて出てってもらえます?」

 


 
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