No.697154

【恋姫二次創作】死神の毒 開戦

今回は随分と少なめな気もします。
あぁーん、考えた事を面白く早く書く力が欲しーい。


チュミミーン(ジョジョ面白いよね)

2014-06-28 15:35:57 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:1632   閲覧ユーザー数:1565

劉備勢徐州。

 

そこには劉備勢の精鋭たちが綺麗に整列していた。

 

一人たりとも列を乱さぬ様は、指揮官の能力が分かってくるだろう。

 

そして、その指揮官たちは最後の会議をしていた。

 

この会議が終われば出陣し、袁術勢が徐州を襲おうとしたときにぴったりと間に合うだろうと計算されている。

 

劉備勢軍師諸葛亮、真名を朱里。

 

彼女は自分の師の一人であり、どの師よりも考えている事が最も分からない男、ソウを見る。

 

毎回自分の事をソウと名乗り、名が無いのかと思えば真名であると言う。

 

時々無茶な話の変え方で名の話題を変えるために、あまり深く訊きすぎないという事を暗黙の了解にしている。

 

だが、彼女にとってその話の変え方は、不思議に見えた。

 

隠す、という意味もあったのだろうが、これ以上詮索するならばソウが困るのではなく、訊いた側の者が困るぞと、そんな風に感じた。

 

名を隠す理由も分からないし、なぜそう感じるのかも分からない。

 

唯一つ分かることは、ソウは天才の彼女でも計り知れないほどに深く、遥高みの年上のようにノラリクラリとかわされるという事。

 

最初は警戒する。

 

しかし、ソウはとても友好的であり、好物や欲しい物など時々買ってきてくれるなど、敵対意識は無いように感じられる。

 

その友好的な行動で今は劉備の義兄弟となり、様々な将の仲介を行ってきた。

 

劉備軍は基本的に絆が強い。

 

だからこそ朱里の親友、雛里が故郷に帰ったことで意気消沈した。

 

そんな絆を徐州全体に広げられるわけは無い。

 

街では死と生は繋がり、廻る。

 

絆が強いのは劉備勢幹部のみ。

 

絆の輪の中で出された結論を枠外に届けられ、それを実行する兵や将。

 

不満は溜まる。

 

そんな時に様々な方法で解決してきたのが、ソウであった。

 

朱里でも確かに思いつく。

 

ソウが居なければ朱里がその任を果たしていただろう。

 

しかし、ソウは朱里の一歩先、まるでどうなるか知っていたかのように対応する。

 

才とか、努力とか、運とか、そういう感じではない。

 

もっと何か巨大で正確で。

 

朱里は信頼を奥と共に、もしも同い年で同姓であれば親友になっていただろうと、そんなあり得ないようなことを思った。

 

こうして劉備勢は袁術を打ち倒すべく動く。

 

袁術を倒したならば、北の大戦から逃げるべく南下するのだろうと、そしてその事は既にソウの頭の中にあるのだろうと、朱里は笑った。

 

 

 

 

 

 

袁術「のう、七乃」

 

張勲「はいはいー、なんでしょうかー?」

 

袁術「何故もう劉備の兵があそこに見えるのじゃ?」

 

張勲「ギリギリに宣戦布告するっていう作戦ばれてましたー」

 

袁術は子供だ。

 

だが、一応軍にかかわる者として多少のことは分かる。

 

つい先ほど宣戦布告の文を持った者が行ったのにもかかわらず、直ぐ目の前に敵の大軍。

 

此方の兵ほど多くは無いが、普通は距離的にも一週間弱はかかるものであり、その隙に徐州を奪うという事も分かっている。

 

今や準備万端の劉備軍と、急な攻撃に慌てる袁術軍がぶつかろうとしていた。

 

袁術「早く呂布の隊を壁にするのじゃ!!妾の兵が削られるじゃろうが!!」

 

張勲「あははー、もうぶつかっちゃいました」

 

袁術「あほーーー!!!」

 

呂布隊と劉備軍がぶつかったのは袁術軍の兵がかなり削れた後だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

装「奇襲、効果覿面ですねぇ」

 

一刀「まさかあんなにも上手く行くなんて……」

 

劉備軍の後方、全体が見渡せる高みに居る桃香、一刀、朱里、装。

 

白蓮の兵を白蓮が指揮を執り、劉備軍の兵を反正が指揮を執る。

 

武官の面々はやってくるであろう呂布に備え、頃合を見て装と朱里が左翼右翼の指揮に当たり、殲滅するという策である。

 

正々堂々のじゃんけんの結果により、安康は今回は城で留守番であった。

 

頭の回転もよく、しっかり武官として働ける安康なら留守は任せられると言う事で誰も口を挟むものは居ない。

 

武官として呂布と戦いたい者や、反董卓連合からの再戦を果たしたいという者も居る為に留守番は誰もやりたがらなかった。

 

朱里「白蓮さんの指揮能力も凄いでしゅっ!!」

 

予想外の白蓮の能力に驚く朱里。

 

軍師として指揮を幾ら頼れて信頼できるからとは言え、白蓮にやらせるのはやはり抵抗があった。

 

桃香の言葉と一刀の言葉と本人の強い希望により仕方なく了承している。

 

装は「まぁ、良い人だから大丈夫じゃないですかねぇ?」と適当に答え、反正は「良く知らない人だから多少の面識のある貴女が決めなさい」と放り投げた。

 

はっきり言って今回の戦は指揮よりも、いかに呂布を相手するかが鍵となる。

 

今回は捕縛し味方に引き入れたいのであるから、余計に難しい。

 

だからこそ指揮で策を練るのではなく、呂布捕縛に頭を回した方が良いだろうという文官二人だった。

 

桃香「でしょー?白蓮ちゃんって普通だけど凄いんだよ!!」

 

さも自分の事のように言う桃香に一刀は突っ込む。

 

一刀「別に桃香の事じゃないでしょ」

 

桃香「えへへー」

 

一刀と桃香を包む仲が良い雰囲気に、軽く頬を膨らます朱里。

 

装はイチャイチャする恋人を見せ続けられる老人の気持ちで、何ともいえない気持ちであり、もう少し戦場だという事を考えて欲しいと思うのであった。

 

朱里「御主人様、桃香様!!ここは戦場なんですからもっと真剣になってください!!」

 

嫉妬と軍師との感情を声に出す。

 

装「まぁ、ぶつかったばかりで後方はまだする事がありませんからねぇ。良いんじゃないですか」

 

まさかの師匠の裏切りにはわわと驚く軍師。

 

後方本陣は何時もと何ら変わりなくのほほんとしていた。

 


 
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