一刀「……何でここにいるんだ?」
昨日は紫苑と桔梗、星に呼ばれて飲みすぎて部屋に入ったところまでは覚えているんだけど……。
一刀「俺の……部屋、だよな。」
部屋を見渡す……。
ふとカレンダーで視線が止まった。
一刀「あの日から5日しか経ってないのか……。」
あっちの世界とこっちじゃ時間の流れが全然違うのか。
明日は月曜日になるのか。
学校はどうなってるんだ……。
授業は遅れてるから取り返さなきゃな……。
シャワーだけでも浴びて、寝なきゃな…。
一刀「……あれ、帰ってこれたのに……なんで泣いてんだ……。」
ベットの隅に座って泣いた……。泣きながら皆の顔を思い出す。
一刀「……せめて、挨拶ぐらいはしたかった。」
皆、悲しんでるんだろうな……。若干罵りながら迫ってきそうな奴もいそうだな…。
????「新たな外史へご主人様、案内するわん♪」
……こいつ、なんでここに。
一刀「貂蝉……。どこでも現れるな。」
貂蝉「ご主人様のいるところにわたしありぃ~♪」
変なポージングするな、気色悪い。
一刀「……はぁ。ところで新しい外史って何だ?皆には逢えるのか?」
貂蝉「えぇ、逢えるわ。ほんのちょっとの時間差で到着するはずだわ、安心して頂戴。改めまして、この外史の現アジア方面の管理者を務めてる貂蝉よ。他に二人居るわ、後で会えるからその時紹介するわん。」
貂蝉「まず外史についてだけど世界は二つあるの。ご主人様がいるここ、この世界を正史と呼んでいるわ。三国志の登場人物はもちろん男で私は女性になっていることは十分理解してるわね?」
俺は黙ってうなづいた。
貂蝉「次に、今までご主人様が治めていた帝都や愛紗ちゃんや紫苑ちゃん、華琳ちゃんや桂花ちゃん、蓮華ちゃんや冥琳ちゃんなどの他のみなさんは正史の住民から見ると架空の人物で性別が逆でしかも美少女、ありえないと否定してしまうのよ。」
確かにそうだわな、現に俺も目の前の人物の名前に度肝抜いたしな。
貂蝉「そんな簡単に否定してしまっては勿体ない、ありかもしれないという考えを持ってる人が外史を語り継いでいっているという人たちが外史を見守る者たちの義務なのよ。でもその人たちは別に義務とは感じていないわ、好きでやっているもの。」
一刀「外史と正史?の謂われは分かった。新たな外史って何だ?」
貂蝉「それは今ここの時点から始まるわ、ご主人様。」
貂蝉「ご主人様にはもっと強くなれる、伸びしろがあるわ。北郷師範代に免許皆伝を採りなさい。愛紗ちゃん達に引けを取らないぐらいに…強くなるわ。」
一刀「ここは現実世界だろ?三国時代みたいに強くならなくても……。」
貂蝉「いいえ、違うわ。何れ必要になる力よ。」
じいちゃんのところに行くのか……。
貂蝉「必死で取り組みなさい。毎日の基礎体力作りは、しといたほうが良いわよ?」
一刀「あぁ!皆伝したそのあとに来るんだな?」
貂蝉「えぇ、来年の今頃に様子を見に来るわ。頑張んなさい!!」
外見は強烈極まりないけど、中身は熱いハート持ってんじゃん。うっし、いっちょ頑張りますか!!
一刀「じゃあちょっと走ってくるよ。」
貂蝉「えぇ、頑張んなさい。」
貂蝉「(……卑弥呼達の応援に行かなきゃ。あの計画を進めなきゃいけないわ。)」
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萌将伝から戦国恋姫までのお噺を書いてみようと思います。