No.692414 司馬日記外伝 頑張れ太史慈ちゃんと郝昭さん2014-06-08 02:33:20 投稿 / 全1ページ 総閲覧数:12274 閲覧ユーザー数:7922 |
髪型よし。
服装よし。
下着よし。
「よっしゃ行くぜ!」
鼻歌交じりに庁門へと向かったオレは少し浮かれすぎていたかもしれない。一刀様との御会食だからって仲達様も御一緒なんだから下着までは、なあ?
でもよ、万が一ってこともあるだろ?それに雪蓮に教えてもらった今夜のメニューは一味違う、精進料理は精進料理だけど精が進む精進料理だぜ。
それで、どうだったんだよ?って聞いたら『もぉ、いっ…ぱぁい♪一刀ったら、朝になっても離してくれなくてぇ』って下腹撫でながら答えた雪蓮の満たされきったエロい表情を思い出す。
いやでもまず先輩の仲達様に譲らねえとな、仲達様も一緒に如何ですかって言ってもいつも御遠慮されちまうし。で仲達様が終わったらオレが部屋に入って…いや仲達様嫌がるらしいからな、一刀様にお声掛けして別の部屋で…ってヤッベェ一部屋しか予約してねえよ!急いで行ってもう一部屋とっとかねえと。
小走りに城門脇の欅の大木を目指すと、正に待ち合わせ場所のところに女が立っているのが目に入った。わりいがそこは一刀様達との待ち合わせ場所なんだよな。見てみれば結構な美人じゃねえか、なんかいい服着てるしよ。
「おうアンタ、ちっとわりいけどそこ譲ってくれよ。これから偉いさんとここで待ち合わせなんだ」
「断る」
「…あァ?」
こっちを一瞥もしない木で鼻をくくった女の態度にさすがにカチンと来た。テメェ誰にそんな口利いてんのかわかってんのか?って言葉が喉元まで上がってきたのを、一刀様の笑顔を思い出してグッと堪える。
(――――俺の名前で無理矢理ねじ込むような事はしちゃ駄目だから)
こないだも張英達が先日のお詫びに一刀様を屋台に連れてって、他の客をどかそうとして怒られてた。俺は一刀様の御意向を汲める女だ、此処は穏便に済ましてやるぜ。
「…優しくお願いしてるうちに譲ってくれねえかな?あんま偉いさんの前で物騒な所見せたくねえんだ」
「貴様の待ち合わせ相手がどれほど偉い者かは知らんが、私もここで貴人を待っているし私の方が先に此処に居たのだ。私には此処に居る権利がある。疾く去ね」
…堪えろ。ここで殴っちゃダメだ。
「悪りいけどなぁ?マジで凄えお偉いさんなんだわ、俺ら真っ直ぐ見ちゃいけねぇくれえの。しかも天下無双のイケメンで神様みてぇに優しい人でよ、うっかり違う女に声掛けさせて恥じかかせちゃいけねえ方なのよ。分かってくれねえかなぁ?」
「なりは美しくとも心はチンピラのような女には市井の破落戸も貴人に見えるようだな、憐れな事だ。悪いが私がお迎えする方の格を下げぬためにもここは譲れんな」
ダメだそこは許せねェ。
「貴人だか何だか知らねぇが、偉ぶるしか能の無ぇてめェのクソみてえな連れと一緒にすんな。誰が破落戸だかもっぺん言ってみやがれ」
殴りつけた城壁がガツッ、っと鈍い音を立てて拳の形にめり込んだ。決めたこの女ぜってーボコる。
「…貴様今誰のことを糞と言ったか分かっているのか。見目麗しく御優しく偉ぶる所など一つも無く女の命を救って何ら恩にも着せぬ尊いお方だ、品性下劣な貴様の連れ等塵芥にも等しい。何処の女か知らんが貴様には教育が必要だな、躾けを施した後に警備部へ突き出してやるから感謝しろ」
クソ女が上掛けを脱いで俺の方を向き直った、表情の変わらねえ奴だと思ってたがどうやら熱くなってきたらしい。
…こいつ何か武術やってやがる。それがどうした関係ねェ、一刀様を馬鹿にしやがった奴は区別無くブチのめす。
「警備に突き出されんのはてめェだこの野郎!!」
「やめなさい!」
クソ女に正拳を叩き込む為に引いた右腕が掴まれた。知ってる感触だけど、何時きやがったんだこいつは。
「…止めんなよ、雪蓮」
「止めるわよ、いきなり殴りあい始めようとしたら。何があったのよ」
「伯道貴女も!こんなところで何してるの!?」
「…御嬢様」
クソ女にも援軍?か分からねぇが止めに入る女が来た。
「いや、実はよ…」
雪蓮にあらましを説明する、ただし止まる気は無ぇが。あっちじゃあっちでクソ女が来た女に説明をしているみたいだ。
「…そう。…曹真さんちょっといいかしら?陽は待ってて」
「?はい、何でしょう…」
雪蓮が止めに来た女を呼んで、何か二人でぼそぼそ話し始めた。
あの女どっかでみたような…そうだ、仲達様とたまに一緒に居る人だ。て事はクソ女は間接的に仲達様の知り合いかも知れねェが、一刀様をボロクソこいた奴なら関係ねぇ。仲達様だってよくやったって褒めてくれる筈だ。
「待たせたわね」
…なんか雪蓮が無表情だ、隣の女もだけど。雪蓮はいつもは笑うにしろ怒るにしろ表情豊かなんだがな。…いつだったか、前にもこいつのこんな表情を見たことあるような気がする。
「…さっきも言ったけどよ、止めろったってやめねえからな」
「まあ待ちなさいよ。あっちの娘ボコるのは止めないけど、決着つけてからでもいいんじゃない?」
「…?決着って、何だよ」
「要は、お互いの待ち人がどっちが素敵な人かって話でしょ?なら、一…その人達が来たところでお互いに比べてみて、陽の待ち人の方が素敵だってとこを証明したらってこと」
「…まあ、そんなのするまでも無ぇけどな」
「それはこちらの台詞だ」
クソ女が自信満々に言いやがるが、一刀様以上の男なんかいるわけねえだろばーか。
「そうよねえ、陽にしてみれば絶対の自信があるわよね」
「ったりめーだ」
「もし向こうの人の連れがあんたの待ち人と同じくらい素敵な人だったら、この場でぱんつとブラ脱いでそのまま飲みに行けるくらい自信があるわよね」
「ちょっと待て!?」
何言ってんだこいつは!?
「あら全然問題無いでしょ?貴女まさか、(一刀が)負けるかもなんて…」
「そんな事あるわけないだろ!?」
「なら問題無いでしょ?」
「け、けどよ、あのクソ女が何て言うかは別じゃねーかよ?」
「ううん陽だけの判断でいいの。あっちの待ってる人が来た時に、貴女がその人の目の前で『こんな男には抱かれたくねえや』って言い切るだけでいいのよ?」
「…それならまあ、いいけどよ…」
このクソ女のツレのクズ男(仮)には悪りいがそれは言い切れる。
「貴様…多少躾けるだけで許してやろうと思っていたがそんな事をしてみろ、骨の一本二本では済まさんぞ」
「あァ?やれるもんならやってみろよ」
「やめなさい伯道!…貴女だって(一刀様の方が素敵だって)自信があるのでしょう?」
「無論です」
「万が一だったら、ぱんつとブラ位即脱ぎくらい貴女だって訳無いわよね?」
「…私の主観で宜しいならば。あの野人には路傍の石と瑠璃の輝きの違いも判らないかも知れませんが」
「そちらの連れの方の目の前で『貴方に抱かれたいとは思いません』くらい言えるわよね?」
「その方には失礼ですが、当然でしょう」
「言えなかったらその連れの方におっぱい揉ませてもいいわよね?」
「…御嬢様の御質問の意図が判りかねますが、そのようなことは有り得ませんので構いません」
「ぶふっ」
思わず笑っちまったぜ、馬鹿だコイツ。一刀様に俺並みにでかい乳揉んでもらってアヘ顔晒して性根入れ替えろ。
「陽、貴女も言えなかったら向こうのお連れさんに」
「いーぜ、どうせ有り得ねえ話だから何だろうが全っ然問題ねえな。ホント、知らねえって事は恐ろしいよなぁ!あっはははははは!」
「全くだ、はーっはっはっは!」
その自信満々の高笑いが泣きベソになってぱんつ脱ぐまで後五分足らずだ、ざまぁみろ。
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「あ、仲達さんもう仕事上がれる?」
「はい、お待ち申し上げておりました」
「じゃ行こうか。今日の店も『三国一』?」
「はい。新作の料理があるそうで、太史慈殿の方で席を押さえております」
「じゃあ今日は三人かな?」
「いえ、折角でしたので急ですが伯道も誘わせて頂きました。彼女は将として秀でているのみならず心根良く容姿も優れ、御側にお仕えさせて頂ければ必ずや一刀様の御為になる娘と思います。是非この機会に親しくお言葉をかけて頂ければと」
「そうなんだ、郝昭さんも。あの人、仕事出来ますって感じの人だったよねぇ…ところで二人って面識あるんだっけ」
「…無かったかも知れませんが、両名とも真面目で性質良い者ですから特に問題は無いと思います。きっと互いに親しくなれる事でしょう」
「(陽のアレはまだ知らないのか…いい娘なんだけど)そっか、仲良くなれるといいね」
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ある日、太史慈ちゃんが仲達さんに誘われて一刀さんと会食することになったときのことです。
P.S.えちぃのを書くのは暫くいいや…と思っていましたが、飯坂様のイラストにあまりにムラムラして某サイトにて書いてしまいました。もしよければそちらも御覧下さいませ。