No.691800

ヤンデレ無双 八

宇和さん

※コメント返ししませんご理解ください。

2014-06-05 20:50:01 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:6920   閲覧ユーザー数:6022

「呂布さん……働いてください」

「???」

 

 

覆いかぶさる様に北郷の背に抱き着く呂布、つまり恋は『働くって何、美味しいの?』そんな食いしん坊万歳な疑問を顔一杯に浮かべながら頭を斜めに向けた。

 

 

「いやっ、不思議そうな顔してないで、さっさと職を見つけてきてください呂布さん」

「……(フルフル)……」

「そんな全力で首を振ってもダメです、毎日毎日だらだらして、ウチの家には無駄飯食いはいらないんですよ!!」

「……ダメ、恋、働いたら負けって知ってる」

「どこから仕入れた情報なんですか、それは!!とにかく、逆です逆!働かないと負けです、ご飯食べれなくて飢えて死んじゃうって取り返しがつかない負けが来るんですから!いいですか繰り返しになりますけど、働かないと ゴ ハ ン が食べれなくなるんですよ!」

「……ご飯食べれない?」

「そうです、ご飯が食べれなくなるんですよ」

「……」

 

 

流石に食いしん坊万歳なだけ有り「ご飯」というキーワドには、恋は怯えたような顔を浮かべ悩み込むような素振りを見せたが……。

 

 

「……、ご飯も食べながら働かない」

 

 

結局悩む事なく、アンチ「二兎追う者」ニズムを開花した結論を口にする。

 

 

「も、もう、そんな我侭な子は俺は知りません!そんなに飢えたいなら飢えちゃいなさい!俺は一切ご飯を作りませんよ!」

 

 

そんな恋の開花に、当然北郷は怒り声を荒げるが……。

 

 

「俺の教育が悪かったのかしら……、俺、悲しいわ」

 

 

なんだか、お母さん地味た感じの発言が多いのように思えるのは勘違いであろうか……。

というより、俺という一人称を抜けば完全に「女言葉」になっている。

 

 

「ごめんなさい……でも、一刀とずっと一緒にいたいから外に出たくない(働くたくない)」

「……そ、そんな事いっても、お、俺は許しませんよ……」

 

 

 

こーいう(甘える)時だけ、普段の呼び方である「ご主人様」じゃなくて「一刀」と、より親しみある呼び方を使うのは恋のニートスキル上昇(お母さん母性本能揺さぶる的な)の一端が垣間見える。

ただこんなニート…いや、怠け者の恋を生み出したのは、口では許さずとも今日の恋に出すご飯の献立を頭の中で考えているお母さ…ではなく北郷のせいであった。

 

霞が北郷を連れ洛陽から逃亡した日から数日後。

追っ手を出すであろう月たちの裏をつこうと目的地である羅馬と真逆の方向にある虎牢関に向かった霞の目の前に現れたのは、月の名を受けた董卓軍一の将である恋であった。

 

 

そして、恋と霞その「武」は拮抗していたが。

軍師詠が恋に授けた「策」が加わった事により、霞は恋の足に怪我を負わせる奮戦をしたものの結局、捕縛され洛陽に護送されていった。

 

 

「う、うちのハネムーンが!!」

 

 

まるで得物逃した虎の様な叫びを吐きながら。

 

 

後は、北郷を連れ洛陽(董卓のもとに)に戻るだけで恋の仕事は終わったのだが。

董卓の軍師詠の「せい」でそうとはならなかった……、霞に北郷を連れ出され当日、すぐさま我を取り戻した詠はその知力を使い霞の逃亡先を直ぐに目安を付け、すぐさま霞に唯一対抗できる将である恋に虎牢関を配置させた。それは流石の董卓軍の軍師としてふさわしいほどの早さであり、また霞の捕縛に成功した通り正確な指示であったが、しかし、詠は学習能力がないのか失敗を犯した、北郷が連れ去られた日、そう、日をまたいでいない当日にあの日に、その命令を発したのだ。そう……自らがとてつもなく不運な日に命令を。

その為、北郷の事を一目みただけで「ご主人様」と呼んじゃった恋の故郷である并州に連れさられてしまった。

そして恋が北郷拉致し逃亡した報告を聞いた詠と月は…。

 

 

「「ミイラ取りがミイラに!!」」

 

 

っと、まるで獲物を逃した……以下同文。

 

 

そうして…北郷を手にした恋であったが。

そこからが「ニート」という名の人生の下り坂を駆けていく事になった。

 

その直接的な原因は、霞に負わされた足の怪我であった。傷を負わされた直後はたいした事のない怪我であったが、董卓の手から逃れる為の強行軍で、并州に到着した頃には恋の足の怪我は悪化し半月ほどは引きづり歩く羽目になった。

 

 

「足を怪我した呂布さんに働かせるわけにいけないよ、しばらくは俺たちが働くからさ、呂布さんは家でゆっくりしておいて、幸いお隣の陳宮さんが助けてくれるみたいだし」

 

 

と、北郷に言われたのが下り坂の始まりで、足が治るまでの半月の間、恋は北郷に食事つき介護をして貰った。

 

それが引き返せないほどの下り坂を転げ落ちたの半月であった。

そして、恋の中では悦楽の半月であった。

 

朝は

 

 

「zzz」

 

 

誰に文句言われるまでもなく自由に寝続け。

 

 

「ンっ…」

「あっ、呂布さんおはようご飯出来てるよ……はい、あーん」

「あ、あーん」

 

 

起きたら直ぐにご飯を食べ(北郷の介護付きで)。

 

 

昼は

 

 

「zzz」

 

 

気の向くままに昼寝を貪り。

 

 

「呂布さん、今日のオヤツは肉まんだよ、はい、あーん」

「あ、あーん」

「おいしい?」

「……(コクコク)」

「そうよかった、じゃあ、俺は仕事に戻るね」

「(コクコク)……、……、……zzz)

 

 

おやつを食べたら、二度寝をし。

 

 

「呂布さんおかわりする」

「(コクコク)」

 

夜ご飯はたらふく食べ。

 

 

「はい、呂布さん、体を手拭いで拭くから手を上にあげて」

「(コク!コク!コク!コク!!」

 

 

北郷との嬉恥ずかし、触れ合いイベントを過ごし。

 

 

「ふぅ~、今日はこれぐらいにして続きは明日にして寝るか、じゃあ、呂布さんお休み~」

「zzz」

「って、もう先に寝てるか」

 

 

夜は夜で、夜なべする北郷を無視して。

自由気ままに睡眠を貪る。

 

 

「(ジュル)」

 

 

堕落と北郷(快楽)に満ちた、思い出しただけで涎が零れる日々であった。

だが、足の怪我が完治した後は…。

 

 

「ご主人様、ちょっと、働いてくる」

「うん、いってらしゃい呂布さん」

 

 

その武の才を生かし、近くの村を騒がす虎や盗賊団の退治等、命がけだが報酬の良い仕事を繰り返して生活をしていたのだが。

 

 

「……、ご主人様そばにいない。恋の胸ギュってする、あと、もっと寝たい」

 

 

半月の生活に溺れた恋は、あの快楽を忘れられなかった。

そう思い浮かぶのは自分が怪我をしている時、ずっとそばにいてくれた北郷の姿。

そして寝る→食う→北郷→寝るの最強ループ。

 

 

「恋、あの日に戻りたい……でも、どうしたらいいのか恋分からない」

 

 

そう思うと、徐々に恋の穏やかな心にかすかな波が出てきた。

初めての心の動き様に恋は戸惑い、そして、その事を「やさしい」お隣さんに相談してみた。

 

 

「恋殿~、簡単です、働かなければいいのです」

「……でも、そうしたら生活できない」

「恋殿、大丈夫です~この音々に任せてくれれば恋殿は働かず、そして生活も出来るようにするのです」

「……本当?」

「ええ、なので、恋殿は…ほんとうに「なにも」しなくていいのです~」

 

 

そのお隣さんの一言で。

恋は「何もしない」という構図が出来上がってしまったのである。

つまり、リア充ニート(好きな人が甘えさせてくれる+働かなくてよい)という最強のダメ人間構造が出来てしまったのである。

 

「……(今の生活、最高!)」

 

 

そんなリア充ニートな生活を送る恋であったが。

 

 

「……(でも、お腹すいた、ご主人様ちょっと遅い)」

 

 

今日は、いつもならとっくに帰って、晩御飯を作ってる時間なのに北郷がまだ帰っていなかった為、お腹が鳴り少し不満である。

 

 

「……(我慢できない、ご主人様呼びに行こう、たぶんまだ音々の家の手伝いしてるはず」

 

 

お隣さんであり、恋たちが居を構えるこの村で一番の資産家である陳家に北郷は下働きとして仕事をしている。本来なら一人分の生活が出来るぐらいの給金しかでない下働きの仕事であるが、家長である陳宮により恋と北郷の二人が生活していけるぐらいのを給金を貰っていた、陳宮が恋に「なにも」しなくて良いと言ったの理由だこれだった。

ちなみに労働時間は、

 

・7時~12時(お昼休憩1時間)

・13時(15時に20分のおやつ休憩はさむ)~19(晩御飯休憩1時間)

・20時~22時

 

という形で、陳家で働いていおり、ほぼ半日陳家にいる。

……ちなみに、陳家には住んでいるのは音々一人だけである。

 

 

「……(ご飯、ご飯)」

 

 

そんな北郷と陳宮が「二人っきり」な事が多い陳家の玄関の前に着いた恋であったが。

 

 

「今週の分の給金なのです」

「陳宮さん、ありがとうねいつも」

 

中で話す二人の会話が聞こえて動きが止まる。

 

 

「かまわないのです、お前はちゃんと働いてくれるから当然の報酬なのです」

「いやっ、でもさ、近所の人から聞いたんだけど、普通より多い給金なんだよねコレって、うちにはダメな娘(恋)がいるから、気を使ってもらってるんでしょう、ごめんね俺がしっかり教育してればあの娘も働いて陳宮さんに迷惑かける事なんて……はぁ~」

「あの人が働きたくないといって以上しょうがないのです~、お前は気にする事などないのです」

「はぁ~……本当に、陳宮さんがいなければ俺たちどうなってるのか、陳宮さんは本当やさしいね」

「そ、そんなに褒めてもなにもでないのです~」

「いやー、陳宮ちゃんは頭もいいし、優しいし、俺をお婿さんに貰って欲しいぐらいだよ」

「あっ…えっ、…そ、その何を言うのです!お前は!!」

「はっはは、ごめんごめん、こんなおじさんじゃ陳宮ちゃんに釣り合わないよね」

「そ、そんな事ないのです!!」

「えっ」

「あっ、いやっ、その、お前はその……、抜けてるところもあるけど芯はしっかりしてるし、まじめだし、お、お前みたい、……一刀みたいのがお婿さんになってくれると音々は嬉しいのです!!」

「あ、ありがとう陳宮ちゃん……」

「「……(お互い顔を真っ赤にして顔を背け)」」

 

 

恋が耳にしたその会話は。

ニートな息子に疲れた主婦がパート先の男にほだされ、数か月後に「この人が新しいお父さんよ、やぁ●●君だね私の事はパパとよんでくれ!」といわれる第一歩の内容であった。

当然だが、ニート息子=恋、疲れた主婦=北郷、バート先の男=音々の役割である。

 

「……(ふっふふ、作戦通りなのです)」

 

ちなにみだが、パート先の男(音々)はわざと、息子(恋)に「働かなくて良い」と悪魔の囁きを行い、ダメな息子に疲れさせ主婦(北郷)の心に隙間を作ってから、その心と肉体をというNTR系18禁な策謀を巡らせていた。

 

 

 

「……なに、してるの」

「「ひっ!」」

 

 

とはいえ、この外史は「NTR」ではなく「ヤンデレ」メインの外史であり。

突然の、母に迫る間男の出現に、ニートで母に依存しきりのニート息子は己が感情を抑えきれず、間男だけではなく、自分を裏切ったとの思いから母にまでその狂刃を向け……という展開に。

 

 

「ちょ、ちょっと待ってよ、呂布さん!!お、俺がなにをしたっていうんだよ」

「ま、待つのです、話せばわかるのです!恋殿!!」

「……ゆ、許さない(そういいながら武器を振り下ろす)」

「ぎゃって、あれ?避けれた」

「恋殿の動きに精彩がないのです?」

 

 

後はここに、恋本来の強靭な力が加わればヤンデレバットエンド一直線であったが。

 

 

「……一刀、避けちゃダメ!!」

「い、いやっ避けるよ、てか、呂布さんさっきから腕が振るえてるけど…もしかして重いの?」

「……そ、そんな事ない」

 

 

堕落しきった生活、布団が皮膚の如くずっと一緒だった生活に恋の体は怠けきっており。

武器を振るう以前に、武器の重さに引きづられいるような状態になっていた。

 

 

「今が、好機なのです……」

「ちょ、ちょっと陳宮さん!!なんで包丁を!!」

「あそこまで弱っている恋殿でしたら、音々でもヤ○るのです!」

「ヤ○るってなに!!」

「ふっふふ、恋殿をアレした後は、一刀を地下でアレ(肢体的な物)をコレ(チョン的な)して、そして最後に監禁なのです!!そして、もう音々以外の女を見れないよう眼球を…」

「ち、陳宮さん!!」

 

貧弱な自分が、恋という大物をヤ○るという下剋上な興奮からか、それとも北郷を地下でアレ・コレしてソレな監禁系ヤンデレ妄想を掃き出た為か、音々はなんかが一回転しちゃった。

 

 

「……音々、一刀は恋の!一刀は一生恋を……養わさせる!!」

「恋殿覚悟!!一刀は一生音々が……養うのです!!

 

 

二人の少女の叫びが木魂す……まるで獲物を奪いあう虎のような叫びを。

数時間後

 

「……捕まったらもう一生逃げれない気がして逃げてきたけど、あの二人大丈夫かな」

「おい、そこのお前」

 

「まあ、なんか、あの二人なら問題ないか」

「おい、聞いているのか」

 

「強いというか、しぶとそうだしあの二人」

「おい!こら、無視するな!!待てと言ってるだろうが!!」

 

「とにかく、俺は俺で今後どうするか考えなきゃ」

「ちょっと、まてお前わざとだろ!目の前にいるんだぞ!!普通反応するんだろ!!」

 

「い、いやー、とにかく近くの町に移動して仕事を探すか」

「無視するなー!!」

 

「(ご、ごめんなさい、なんだかあなたとは絶対話したくないんで、目がなんか昔見た事ある人に似てるんです…世界はいやなんです)」

「……」

「(め、目の前で睨まれても知りません、こ、この人とは俺は絶対触れ合ってはいけないだ)」

 

 

「「・・・・・・」」

 

 

「……グモッチュイーン」

「ひ、ひゃひほ~い、やっ!やぁ美人なポニテさん!!この貧弱な俺に何かようかい!!」

 

あとがき

相変わらず、テキトウな内容ですw特に音々の設定は手抜きしすぎですね。

あと、落ちの「……グモッチュイーン」は辞典見て拝借しました、まあ、ネタがなかったんでパクリですw

次回は、ハムの人です、声優さんがスクールディズの西園寺世界の人と同じらしいので、ヤンは濃いめにしようかとも考え中、それとも趙雲(いじり、無視=突っ込み)を絡めてヤンデレをすかしてギャグ路線っというのも有かなと、「怖いハムさん」か「可哀想なハムさん(ヤンデレという個性が生かせない)」か悩み中です。

 


 
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