No.691069 英雄伝説~運命が改変された少年の行く道~soranoさん 2014-06-02 10:09:51 投稿 / 全2ページ 総閲覧数:2184 閲覧ユーザー数:1996 |
~職人街・宿酒場~
「…………!」
銀髪の娘が無意識にさらけ出している霊圧を感じたエマは真剣な表情になり
(あら?あの銀髪の娘……気配からして”天使”ね。何でこんな町中に………しかも異世界にいるのかしら?)
ベルフェゴールは首を傾げて銀髪の娘を見つめていた。
「え、えっと、貴女達は……?」
一方リィンは戸惑いの表情で尋ね
「あ、自己紹介がまだだったわね。―――エステル。あたしの名前はエステル・ファラ・サウリン・ブライト。遊撃士よ!」
「僕はヨシュアと言います。遊撃士協会・ケルディック支部に正式配属になったばかりです。」
「メティの名はメティサーナだ!ご主人様―――セリカ・シルフィルの頼みによって忙しいエステル達を手伝ってやっている!」
栗色の髪の娘―――エステル、黒髪の青年―――ヨシュア、銀髪の娘―――メティサーナはそれぞれ自己紹介をした。
「遊撃士……!」
「しかも”エステル・ファラ・サウリン・ブライト”って言ったら、あの”ブレイサーロード”じゃん。何でバリアハートにいるの?」
(”セリカ・シルフィル”って言ったらかの”神殺し”じゃない!何で”天使”が”神殺し”の使い魔に……い、いえそれ以前にどうして”神殺し”がわざわざ使い魔に人間達の仕事を手伝わせているのかしら?って、よく見たらあの栗色の髪の娘からは”神気”も感じられる上あの鞘に収めてある剣の霊圧からして、”神剣”じゃない!……あの娘……何者??)
エステル達の自己紹介を聞いたエマは驚き、フィーは目を丸くした後興味ありげな表情でエステルを見つめ、ベルフェゴールは驚きの表情でエステル達を見つめた後エステルから感じるある気配を感じて戸惑いの表情でエステルを見つめた。
「バリアハートに住んでいる人から依頼を頼まれたのよ。で、依頼を終えた後お昼ご飯をここで食べていたら、ちょうど君達の会話が聞こえて来て、あたし達も手伝おうと思って君達に声をかけた訳。君達って確か”トールズ士官学院”の”Ⅶ組”の人達だよね?」
「そうだったんですか……しかしどうしてファラ・サウリン侯爵閣下がどうして俺達の事を?」
初対面のエステル達が自分達の事を知っている事に気付いたリィンは不思議そうな表情で尋ねた。
「その前にその”ファラ・サウリン侯爵閣下”って呼び方は止めて。あたし、その貴族としての呼ばれ方であんまり呼ばれたくないのよ。元々あたしの名前は”エステル・ブライト”だし。」
「し、失礼しました。それじゃあどのようにお呼びすれば……?」
ジト目のエステルに注意されたリィンは慌てた様子で謝罪した後尋ね
「”エステル”でいいわよ。勿論”様”付けもなしで!」
「わ、わかりました。―――それではエステルさん。改めてお聞きしますが、どうして俺達の事を?」
エステルの指摘に戸惑いの表情で頷いたリィンは気を取り直して尋ねた。
「君達のクラスメイトにプリネとツーヤがいるでしょう?あたし達、その娘達と友達同士で手紙のやり取りをしているんだけど……二人の手紙で君達―――”Ⅶ組”の事は知っていたのよ。」
「それと、ケルディックの新領主のサフィナさんやレンからも君達が今バリアハートに来て”特別実習”をしている事を知らされているんだ。」
「――そしてメティ達が”遊撃士”として捕えられたお前達の仲間の救出作戦を手伝ってやると決めて、お前達に話しかけた訳だ!」
リィンの疑問にエステルとヨシュアはそれぞれ答え、メティサーナは胸を張って答えた。
「ええっ!?」
「わお。まさかこんな強力な戦力が助力を申し出てくれるなんて、ついてるね。」
メティサーナの話を聞いたエマは驚き、フィーは目を丸くした後口元に笑みを浮かべ
「ちょ、ちょっと待ってください。え、えっと……確か遊撃士は”報酬”を用意しないと”依頼”を請けてくれないと聞いていますが……」
「そ、その……私達、エステルさん達に報酬を払えるほど持ち合わせがないのですが……」
その時リィンが慌てた様子で尋ね、リィンの質問を聞いたエマは不安そうな表情をした。
「報酬の支払いに関しては心配いらないわ。民間人の緊急保護の報酬は遊撃士協会から支払われる事になっているのよ。」
「こういった救出や保護の依頼の報酬は本部の基金から出るし、場合によっては保護対象者の生活費も出るんだよ。それに何より民間人の保護は遊撃士協会の義務だから、見逃せないよ。」
「そのマキアスとやらも、遊撃士協会の保護対象―――”民間人”に入るから金の心配をする必要はないぞ。」
「太っ腹だね。」
「そ、そうなんですか……どうしますか、リィンさん?」
エステル達の説明を聞いたフィーは静かな口調で呟き、驚きの表情で聞いていたエマはリィンに判断を促し
「………………―――そうだな……こういうことに関しての専門家でもある遊撃士が手伝ってくれたら心強いし、何よりエステルさんはメンフィル帝国の貴族の爵位―――それも”侯爵”の爵位を持っているからな。さすがにメンフィル帝国の貴族――それもアルバレア公に次ぐ爵位の”侯爵”相手なら領邦軍も手も出しにくいと思うから、マキアスを確実に助ける為にもせっかくの申し出なんだから有難く受けておくべきと思う。二人ともいいか?」
リィンは考え込んだ後結論を出し、二人に尋ね
「私は勿論構いません。正直、私達だけでマキアスさんの奪還を実行するのには不安もありましたし……」
「ん。これで作戦成功率も大幅にアップだね。」
尋ねられた二人はそれぞれ頷いた。
「わかった。……という訳で少しの間ですが、よろしくお願いします。」
「オッケー!」
「了解。」
「大船に乗った気分でいるがよいぞ!」
「―――それで早速聞きたいのですが先程マキアスを助けられるかもしれないルートを知っている……と言っていましたが、どのような話か聞かせて頂いていいですか?」
「ええ、いいわよ。えっとね。この宿酒場のマスターから聞いた話なんだけど、バリアハートの地下には昔の水道が張り巡らされていて、手強い魔獣もいたから、以前はあたし達遊撃士が時々退治していたそうなの。」
リィンに尋ねられたエステルは答え
「……その地下水道ってどのくらいの広さ?」
ある事が気になったフィーは尋ねた。
「街の東から西にかけて地下に広がってるって話だよ。ちょうど、駅前のあたりから貴族街のあたりぐらいらしい。それでここが肝心な所なんだけど……アルバレア公爵家の館にも通じているという噂もあるらしい。」
「ちなみに領邦軍共は地下水道にいる魔獣には興味がなく、ほとんど放置しているそうだぞ。」
「それは……」
「もし、本当にアルバレア公爵家の館にも通じているのなら、秘密裏にマキアスを助けられる絶好のルートだな。」
「行ってみる価値はあり、だね。」
ヨシュアとメティサーナの説明を聞いたエマとリィンはそれぞれ真剣な表情をして顔を見合わせ、フィーは静かに頷いた。
「―――時間もそんなに余裕はない。早速その地下水道を探してみよう。」
そしてリィン達は宿酒場を出て行った。
「お、おいおい。アイツらが直接手を貸すなんて、色々な意味で大丈夫か?それにしてもまさかアイツらもバリアハートにいるなんて、完全に予想外だったな……まあ、アイツらがいるなら、俺のフォローも必要ないか。」
その様子を驚きの表情で見守っていた金髪の青年は疲れた表情で溜息を吐いた後、苦笑していた。
「……ただなあ。アイツらに任せておいたら、大丈夫なのは確実なんだが……アイツらが領邦軍相手に大暴れして、大事(おおごと)へと発展させないかが心配なんだよな。ハア、本当に頼むから穏便に済ませてくれよ……」
しかしすぐにある事に気付いて、疲れた表情で溜息を吐いた。
という訳で予想していた人もいると思いますが銀髪の娘はメティサーナでしたwwなお、メティサーナがエステル達と一緒にいる理由は混迷満ちたエレボニアに接するメンフィル領に向かうサティアの魂を宿すエステルが心配なセリカがメティサーナを手伝いと称して護衛させていると思って下さい(どんだけ、過保護!?)そして2章終了まではエステル達がリィン達の仲間として加入ですwwなお、エステルやヨシュアがバトルメンバーにいる際のBGMは空SCのラストダンジョン時の戦闘BGM、メティサーナは天秤の通常戦闘BGMだと思って下さい♪後ミントとフェミリンスは最後らへんに出て来て一緒に戦いますのでその時を楽しみにお待ちくださいwwこの5人+エステルの使い魔達を活躍させる話を考えているので2章終盤はエステル達が大暴れして領邦軍が悲惨な事になると思います(ニヤリ)
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第52話