No.688066

IS 2体の魔神皇帝IFストーリー

HIBIKIさん

次回から原作で言えば福音戦に当るのですが原作とはかけ離れた物になります。

2014-05-20 14:22:03 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:1234   閲覧ユーザー数:1194

週末になり一夏と海道は校門の前で女性陣を待っていた。

 

「遅い・・・」

 

「まぁまぁ・・・後20分あるんだぜ?」

 

「20分しかないんだっての・・・」

 

海道はかなりイライラしている。IS学園から本島に向うモノレールは2時間に一往復しかない。

(文化祭などのイベント時には臨時列車が走るので20分に一往復はある)

なので時間が迫っているので乗り遅れるのではないかと心配している。

 

「待たせた」

 

「少し時間掛かっちゃった」

 

静香と彗がやって来た。彗は海道とは色違いの深紅のコートを着ていてその下に黒を強調したようなシャツとスカートを履いている。

静香も似たようなものだがコートを着ていないのが大きな違いだろう。彼女の基本カラーは髪と同じ薄い紫だ。

しかし海道も含めて異世界組み3人はマフラーを真夏になろうと言うのにつけている。

 

「3人とも暑くないのか?」

 

「ぜんぜん♪」

 

「温度を調節する機能が付いているからな。逆に涼しいぞ」

 

「・・・」

 

静香と彗が答え海道はまだ来ない女性陣に更に苛立ちを募らせている。

恐らく後10分以内に来なければかなりの愚痴を言われるだろう事は確実だ。

 

「すまない。待たせたか?」

 

「海を待たせて苛立たせたのは確かだな」

 

「「「うっ・・・」」」

 

「女が準備に時間が掛かるのは解っているがもう少し早く来いよ・・・」

 

何とか彼の爆弾を爆発させずに済んだ様だ。切符は既に海道が回数券を買っていて全員に渡した。

 

「海道、お金大丈夫なの?」

 

「ん?株やらなにやら上手くやりくりして今は壱千萬位ある」

 

「「「「「「何やってるんだおい!!」」」」」」」

 

「金儲け」

 

「んじゃあこの前千冬姉を釣った酒って・・・」

 

「アレか。ジジィ・・・まぁ彗の爺さんで俺の育ての親の親父さんに頼んで買ってもらってたんだ。

 仕事しない姉貴を釣る為にな。まぁ仕事してもそう簡単にはやらないんだがな」

 

あっけなく返されてしまい静香と彗は苦笑い、他のメンバーは口をあんぐりとあけていた。

だが彼の言う事ももっともなので何もいえない。一夏が少し前に部屋割りの件で海道が千冬を酒で釣った

というのを思い出しその酒の事に関して疑問を持った。未成年の彼では買えない筈だからだ。

しかし彗のお爺さん、十蔵に買って貰っていたと話す海道。なのでなぜ酒を持っていたのか納得

できてしまったのだった。

 

モノレールで本当に向った後、別の路線に乗り換えて巨大ショッピングモール『レゾナンス』に向う。

途中、ラウラがつけてきていたことに気がついた海道が彼女を引っ張ってきて強引に合流させた。

彼女の態度は以前より百八十度変わっていて一夏を嫁と呼んだり、海道を兄上と呼んだりしていた。

 

「こっちでも俺は兄かよ・・・」

 

「そうなのですか?血が繋がってないのに・・・」

 

「いや、俺の世界のラウラと俺は父親違いの兄妹だからな?」

 

「「「「ブッ!!」」」」

 

簡単に自身の兄妹について話す海道。そしてその事実に一夏、箒、シャルロット、清香が驚く。

そしてラウラは異世界の事とはいえ血のつながりがある事を喜んでいた。

 

(もしかしたらこっちのラウラと織斑は何か関係あるかもな・・・。後で調べてみるか)

 

海道の調べ癖は何処に居ても変わらないようだ。

 

「でけぇ・・・」

 

「うむ・・・」

 

「こんな大きいのフランスにも無いよ・・・」

 

「おっきいね」

 

「「「「・・・」」」」

 

一夏と箒、シャルロットに清香は驚いているが異世界メンバーとラウラだけは反応が薄い。

まず女性陣の水着を見ることにした。水着専門店を一夏が調べていたのでまず其処から行く事にした。

 

「しかし建物の中で乗り物に乗るのは慣れないな・・・」

 

「それに関しては同感だ」

 

一夏と箒が各々現在の状況の感想を言う。このレゾナンスは大きすぎるので建物の中にロープウェイのゴンドラの

様な物がありそれに乗って目的の場所に行ける様になっている。

因みに一夏と箒、シャルロット、清香、ラウラ、そして異世界組みとで分かれて乗っている。

 

「そろそろ着くな」

 

「楽しみ~♪」

 

ラウラが案内地図をみながらそういうと清香は楽しそうに笑う。

シャルロットもどんな水着にしようか専用のパンフレットを見て興奮しているくらいだ。

一方異世界組みはなんとものんびり静かにしている。

 

「む、ついたな。よし行こう」

 

「ラウラ、興奮しているのか?」

 

「多分そうだ。箒も嬉しそうだな」

 

「あぁ。久しぶりなのだ。このように皆で出かけるのは・・・」

 

少し寂しそうな表情で語る箒。ラウラはその意味を察してそうかとだけ答えた。

一夏と海道は水着専門店に着くと直ぐに自分の水着を選び終えた。

一夏は紅いGの文字の入った黒い水着、海道も黒だが不気味な髑髏の描かれている水着だ。

 

「海道ってそんな趣味なのか?」

 

「スカルカイザーとか見れば解るだろ。黒と髑髏の模様がすきなんだ」

 

「あぁ。確かに」

 

「海、私の水着を見てくれ」

 

「海~。私も~」

 

彗と静香に呼ばれた海道は直ぐに2人の下に向って行った。

 

「之はどうだ?」

 

「露出が多いな・・・」

 

「これは?」

 

「お前にしちゃ大人しすぎないか?」

 

きっちりと感想をいいながら2人に似合うだろう水着を選んだ海道。

彗には黒地に赤でZと書かれた水着。静香には薄紫のビキニを選んだ。

一夏も海道を見習って色々と選んだが女性陣の肌を見て途中から恥ずかしくなりカチコチになってしまったとか。

 

「やっと終ったか」

 

「海道達が早すぎるんだっての・・・」

 

水着を選び終えて購入したのでどこかで昼飯を食べる事にした一行。

 

「一寸其処の男d「ウルセェ!消えろ!!鉛弾ブチ込むぞ!!!」ヒィィィィィ(ガタガタ)」

 

「何してるのよ男の「じゃかしぃ!!とっとと消えろ!!!!」あわわわわわ・・・(ガタガタ)」

 

女尊男卑に染まっている女達が一夏や海道をドレイのように使おうとするが海道がかなり強めに殺気立って

脅すのでもよおしたり恐怖で動けなくなったりする始末である。更に海道はそれだけでは済まさせず、

よくあるタカリを一行の見えない場所でしたりしていた。(その際右目を露にしている)

ただし、タカリをするのは男に対して理不尽なタカリやらなにやらをしていた女達のみで更にはどうやったのか

その証拠も見つけてきて警察に突き出すほどだ。しかも自分のやったことは綺麗サッパリ消し去って。

(巻き上げた金などは被害者に戻していた)

その数日後からはレゾナンスでは女が威張るような事はなく男女平等に過ごせる場となった。

偶に威張る女達が出てくるがここの警備会社でバイトを始めていた海道にあっさり制圧された上に途轍もない

トラウマを植えつけられる事となる。ほんの3ヶ月もしないうちにそんなことはなくなったが・・・。

 

「失礼しちゃうね」

 

「全くだ。本当ならば斬り捨ててしまいたいが・・・」

 

「「「「同感」」」」

 

静香が腹を立てながら言う事に彗が同意し更に物騒な事をいうが他の女性陣まで同意する。

一夏も相当腹を立てていたのかとめようともしない。

 

「ん?此処良さそうじゃないか?」

 

一夏が昼食を取るのに良さそうな店を見つける。バイキング形式の上に値段もかなり良心的だ。

海道も何かを思い出しているようだが反対する気配も無い。

 

「海が反対しないという事は良い店なのか?」

 

「海道が反対しない?如何いうことなのだ彗?」

 

「海はその店で使われている食材などを事前に調べていたりするんだ。反対していないという事は

 正真正銘、本物の食材を使っているし化学調味料なども使っていない自然本来の味が楽しめるということだ」

 

「じゃあ此処にしようよ」

 

「僕も賛成!」

 

「私もです」

 

一向は店に入り席を取ると思い思いに食べたい物を持ってきた。

 

海道は野菜のサラダ数種類に魚介類を中心に持ってきた。肉は少なめで白米が多い。

一夏はなんとも主夫として家事をしていたせいかとてもバランスよく持ってきていた。

箒も一夏と似たようなものなのだがメニューは違っている。

彗は何故かあった精進料理を中心に持ってきていてゴマ豆腐を5つも持ってきている。

静香はお惣菜を中心に持ってきた。外国組みは其々自身の国の食べなれた料理を持ってきた。

 

「海道は相変わらず良く食うな・・・」

 

「うん、40回はお代わりしてる・・・」

 

「彗に静香もそれには及ばないが15回はしているな」

 

「燃費悪いのかな?」

 

一夏とシャルロット、箒に清香は各々疑問を口にするがラウラは次は何を食べようか

考えていて会話には参加していない。

海道は今度は肉と野菜中心で彗は干し柿に寒天、簡単な和菓子を少し持ってきた。

静香はアイスとパンケーキを持ってきた。

そして彼等がそれを食べ終わる頃、いきなり入り口から武装した集団が入ってきた。

数は8人で4人が銃を持っていて残りはサバイバルナイフのようだ。

 

「テメェら手を上げて大人しくしろ!!こっちには銃が(ドンドンドンドン!!!)がぁっ!?」

 

しかし海道がリボルバータイプの銃で相手の銃を破壊した。

早撃ちの速さは0.4秒に満たない。調子がよければ0,2秒を切る。

 

「て、てめぇ!(ズバズバズバズバッ!)ウワッ!!」

 

「本当につまらないものを斬ったか・・・」

 

「じゃぁお縄を頂戴してくださいね♪」

 

そして彗がナイフを何処からか取り出した刀で細切れにして静香が全員を一気に縄で縛り付けてしまった。

その後数分で警察や警備員が駆けつけて犯人達は逮捕された。

一夏達はIS学園の生徒ということで簡単な事情聴取を現場で受けただけで済んだのだった。

 

「ッたく酷い目にあった」

 

「全くだ」

 

「僕もそう思う!」

 

「アレはいただけないよね」

 

一夏達が憤慨する一方ラウラは・・・

 

「しかし兄上の早撃ちも彗の剣の腕も静香の素早さも相当のものだな」

 

異世界組みの対処のよさに感服していた。

連携だけでなくその速さはこの世界では束ですら見たこともないらしい。

この世界では特殊な訓練を受けた部隊でも15秒は掛かるであろう事をたったの8秒で終らせたのだ。

 

「あ、そうだ。一寸俺よる所あるから先に行っててくれないか?」

 

「俺も寄る場所が在る」

 

「解った」

 

「早く帰ってきてよね」

 

一夏と海道は女性陣と別れてから各々何かを買い、学園に戻った。

そしてついに臨海学校当日となった。本島まで船で移動した後、バスに乗る。

海道は徹夜でセシリアのISをいじくったらしく珍しく彗の膝枕で寝ている。

 

「そんなに珍しい事なの?」

 

鈴が彗に聞くと彼女は頷いてから普段は自分や静香がして貰っていることを話した。

当然他の女子達も驚いて大声をあげそうになるが海道が寝ている事をわかっているので口を押さえて

驚愕の表情をするだけに済ませた。

一夏も少し驚いていたがここ数日の3人の仲のよさを見て逆にそうでなければ可笑しいとまで考えてしまった。

 

「海見えたよ!」

 

女子の一人がそういうと皆が窓の外を見る。長い砂浜に綺麗な蒼の海が広がっている。

バスは数分で目的地の旅館に到着した。

 

「俺と彗、静香が同室で織斑はこっちの姉貴と同室か・・・」

 

すると彼は何を思いついたのか黒い笑みを浮かべて千冬の居る部屋に向って行った。

ほんの数分で戻ってくると部屋割りが変わったことを一夏達に伝える。

一夏は箒、シャルロット、清香と同室になったらしい。千冬は山田先生と束と一緒との事。

 

「何をしたんだ?」

 

「ん?こっちの世界の姉貴の羞恥な出来事をこっちでもしていると思って色々と・・・」

 

「ちーちゃんの恥ずかしい出来事?あぁ・・・色々あるね」

 

束も千冬が気の毒になったようだがその表情は笑っている。

鈴とセシリア、ラウラが自分達も同室ではないのかと聞いてきたが流石に大人数は無理だった。

 

「んじゃ、着換えて砂浜に集合だな」

 

一夏と海道が男子更衣室で水着に着換えると砂浜に出る。

女性陣はまだ着換え終えていないようだ。他の女子達は2人が出てくるとなにやら興奮している。

 

「ねぇ織斑君と海道君よ」

 

「わぁ。二人とも筋肉ついてるね」

 

「海道君の背中の大きい切り傷なんだろう・・・」

 

「男の勲章ってやつなのかしら?」

 

「どんな過去があるのかな・・・?」

 

特に海道は背中に大きな切り傷があるので注目されている。

 

「俺は見世物じゃねぇぞ・・・」

 

「そんだけデカイ切り傷あれば注目もされるっての。何時ついたんだ?」

 

「彗と一緒に親父の訓練中に熊に襲われてな。その爪痕だ」

 

「熊に!?大丈夫だったのかよ?」

 

「彗が素手で真っ二つにしちまったよ。その後鍋にして食ったけど。確かまだ八歳の時だったな」

 

「素手かよ!!しかも八歳!?」

 

異世界組みの武勇伝の大きさに驚きまくる一夏だった。

5分ほどで彗と静香が、更にその少し後にセシリアや箒達も出てきた。

 

「海、似合うか?」

 

「買う時も言っただろ・・・」

 

「む~・・・お世辞でも似合ってるって言う所だよ?」

 

「知るかよ・・・」

 

海道はまだ眠いようでビーチパラソルの下で寝転がっている。彗と静香が水着を見てもらっているが

当の海道は眠気優先のようで二人は苦笑いしている。破瑠覇は本音達に群がられて暑そうだ。

 

「ギャルルル(汗)」

 

「わ~可愛い~♪」

 

「もふもふ~♪」

 

「ギャゴー(ご主人ー!)」

 

静香はそれに気がつくと破瑠覇を助け出してから海道の横に座って彗に日焼け止めを塗ってもらっている。

彗も静香に塗り終わると今度は自分に塗ってもらっている。

 

「かいく~~~~ん!!」

 

「五月蠅いのが来た・・・」

 

「五月蠅いって何さ!?」

 

束がやって来て更に騒がしくなる。彼女も水着を着ている。自分の髪の色と同じ色のビキニだ。

 

「こっちは徹夜して眠ぃんだよ。静かにしてろ」

 

「もう、こういう時間は少ないんだから遊ぼうよ~」

 

「喧しい」

 

ガシッ!グルグルグルグルグルグルグルグルグル!!ヒューーーーン!!

 

砲丸投げの容量で投げ飛ばされた束は沖合い500mあたりに落ちて行った。

 

「大丈夫なの?篠ノ之先生?」

 

「離岸流に乗せたが一応それくらい解って対処出来るだろ」

 

「離岸流?」

 

女子達は頭の上に?を浮かべている。

 

「浜から沖へと流れる海水の流れの事だ。海で遊んでいるといつの間にか意外と沖に

 流されている経験はあるだろ?下手に離岸流に乗ったら最後。沖に出ちまって戻れなくなる可能性だってある」

 

「あぁ。確かにそういう経験あるわ」

 

「怖いね・・・」

 

「まぁ離岸流は幅が狭いからもし乗っちまったら浜と平行に3~40Mも泳げば脱出できる」

 

元の世界で歩く図書館と呼ばれるだけあってかなりの知識を持っている海道。

いつの間にか戻って来た束も感心している。

 

「かいくんって博識だね」

 

「4つの頃から親父に本読んでもらってたしな。考古学、神学を中心に」

 

「「「「「「「ブッ!」」」」」」

 

まさか4歳の頃からそのような知識を吸収していたとは思いもしなかった一同は噴出してしまった。

彗も彗で5歳の時から十蔵と母の手によって様々な言語や文字を教えられていた(非強制)。

海道もそれに参加していたのでこの2人は大抵の国の人間とその母国語で会話可能だ。

山田先生も驚いていた。之だけの知識を子供が嫌がることなく教える事の出来る十蔵や剣造、彗の母に

尊敬の念を抱いた。語り終えると海道は持ってきていたバックを枕にして寝てしまった。

その後、一夏達は他の女子達と楽しくビーチバレーをして遊んだりして楽しんだ。

海道と静香、彗、束はのんびりと年寄り臭い状態だった。

一時間程で眠気が取れたのか海道が起きて彗と静香と一緒に将棋を指したり

束と花札で遊んで大勝したり(お陰で束は泣いたとか)山田先生と千冬も入れて麻雀をして

これまた千冬達を散々な目にあわせて泣かせたり彗達にマッサージをしたり

(一夏もマッサージをしたが之が女子達に大変好評だった)と溜まっていたストレスを思う存分解消できたのだった。

 

「ヴアァァァァ・・・良い湯だなぁ~」

 

「もう少し静かに入れよ」

 

「わりぃわりぃ」

 

男湯では一夏と海道がまるで年寄りのように湯に浸かっている。しかも43度と少し熱い湯だ。

海道にとっては之が丁度良いようだが一夏には少し熱かったようで少ししたら40度の風呂に入っていった。

女湯では・・・

 

「わぁ、静香胸大きい」

 

「もう、だからって触らないでよ~」

 

「彗も大きいわよね・・・」

 

「私達の世界の鈴やラウラも海の料理を食べていたら大きくなっていたぞ」

 

「「「「「マジっ!?」」」」」

 

「肌もスベスベだね・・・羨ましい。僕も海道に頼んで料理作ってもらおうかな・・・」

 

「頼めば作ってくれるだろうな。最近は織斑も同じ料理を作れるようになったらしいが」

 

なんとも女子らしい(?)会話である。男湯と女湯を分け隔てる壁は天井付近が無いので声が筒抜けなので

一夏は途中で恥ずかしくなり風呂を出て行った。

 

「何を恥ずかしがってるんだ?」

 

海道は一夏が何故恥ずかしがるの解らず、首を傾げるだけだった。

そりゃ幼い頃から今まで彗と風呂入ったりしてりゃぁなぁ。最近は静香も一緒に入ってくるし。

 

「向こうは一夏が出たみたいだね」

 

「海道さんはまるで気にしていないようですが・・・」

 

「それ多分私と彗が原因だと思う」

 

「へ?如何いうことなんだ?」

 

シャルとセシリアが話してい居ると静香がその原因が自分達だと言う。

ラウラは如何いうことなのか気になり聞くと彼女達は元の世界ではよく海道と風呂に入ったりしていたのが原因らしい。

 

「恥ずかしくないのアンタ達!?」

 

「「全然」」

 

鈴の問いにも即答する。彗は特に3歳の時からずっと一緒にすごしてきていたので彼に対しては羞恥心が無いようだ。

静香も好きになった彼にのみ羞恥心が少ないようである。

 

「「「「アンタ達(貴方達)絶対に変だ!!」」」」

 

「失礼な。好きな男の前で一々恥ずかしがれるか!!」

 

「うんうん」

 

「そればかりは世界の違いのせいじゃないか?」

 

会話が男湯にも筒抜けなので海道が会話に入ってきた。世界が違うのなら習慣も少しづつ違っているだろうと言うのが

彼の意見だった。その意見に全員が何故か納得してしまった。

 

「そろそろ夕食になる。早く出て来い」

 

千冬が夕飯の時間が近いことを知らせに来たので女子達や海道も浴衣に着換えて食堂に向った。

 

「カワハギの肝か。やはり美味いな」

 

「山葵も良いもの使ってる。皮をむいて鮫の皮を使って下ろしていあるね」

 

彗と静香が料理の感想を言う一方海道は黙って食事をしている。

一夏は料理をじっくり味わいながらも評価したりしている。

箒はシャルロットに料理の素材が如何いうものなのかを説明したりしながら

箸になれていないセシリアに箸の上手い持ち方を教えている。鈴はラウラの世話を焼いている。

本音と簪はテーブル席でのんびりと喋りながら明日の実習について話している。

 

「之ってなに?」

 

「山葵だな。刺身に少し乗せてから刺身を醤油につけて食べてみろ」

 

シャルロットは箒に言われたとおりに食べてみる。

 

「ん。・・・ふにゃ~!?」

 

「ハハハハッ驚いたみたいだな」

 

「まぁ外国人でよくある山葵だけを食べるってヘマしなかったけどよ」

 

「辛いけどお刺身の味を引き出してる。美味しいよこれ」

 

「辛味大根や暮坪カブなんかもこのマグロの刺身を美味さを引き出せるんだけどな。

黄粉をつけて食べると上手いなんていってる馬鹿がいるけど黄粉はマグロのうまみを殺すもんだ」

 

「それはよく解る」

 

一夏も箒も笑いながらシャルロットをからかい、彼女も少しふてくされたが笑うのだった。

夕食後、海道は彗と静香が寝た後に2人から渡された物を読んでいた。

ピグマンについて書かれていたがやはり彼等の知っている情報と余り変わりは無く、

亡国企業を滅ぼし、何らかの組織に機械獣を提供したりしている事しかわからなかったようだ。

そして最後には福音強奪と女尊男卑の徹底と書かれていた。

 


 
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