No.687253

英雄伝説~運命が改変された少年の行く道~ 

soranoさん

第9話

2014-05-17 00:09:05 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:2074   閲覧ユーザー数:1955

~旧校舎・終点~

 

「――――!」

リィン達を敵と定めた魔獣はその場で回転して巨大な尾をリィン達に振るったが

「!!」

「甘い!」

「ハッ!」

リィン、ユーシス、ガイウスはそれぞれ跳躍して回避した。しかし

「うわあっ!?」

身体能力があまり高くなく、3人と違って旧校舎での戦闘が初めてのエリオットでは対処できず、魔獣の尾を受けて吹っ飛ばされた!

 

「エリオット!大丈夫か!?」

「う、うん、何とか……!いてて……」

エリオットは身体から伝わってくる痛みに顔を顰めながら立ち上がった。一方魔獣の攻撃を回避したユーシスとガイウスは魔獣の懐に詰め寄り、同時に攻撃した。

 

「セイッ、セイッ……ハアッ!!」

ユーシスは華麗な連撃を敵に叩き込む剣技―――クイックスラストを、魔獣の身体に叩き込み

「竜巻よ!!」

ガイウスは槍に溜め込んだ闘気を竜巻と化して解き放つクラフト―――ゲイルスティングを魔獣の身体に叩き込んだが、二人の攻撃を受けた魔獣は怯んだ様子はなく、逆に二人の攻撃によって激情したのか咆哮した後、両足を地面に叩きつけて衝撃波を発生させて二人を怯ませた。

 

「グッ!?手応えがない……!?」

「チッ、見た目通り身体は石のように硬く物理攻撃は効かないという訳か……!なら……!アークス、駆動。」

魔獣の攻撃に怯んだガイウスは先程の攻撃の手応えのなさに驚き、ユーシスは舌打ちをした後すぐに攻撃手段を変え、オーブメントを駆動させた。

「――――――!」

対する魔獣も魔法(アーツ)を放つ為にその場で力を溜めると共に周囲に魔法の文字の円輪を発生させた。

 

「させるか!四ノ型―――紅葉切り!!」

そこにリィンが電光石火の速さで魔獣に詰め寄って強烈な抜刀を放って魔獣を怯ませて魔法の駆動を妨害した。

 

「えいっ!アクアブリード!!」

「そこだっ!ゴルトスフィア!!」

その時オーブメントの駆動を終えたエリオットが放った水の球体とユーシスが発生させた金色の球体が同時に魔獣を襲った!

「!?」

魔法(アーツ)による攻撃は魔獣の硬い鱗を貫いて怯ませ

「魔法(アーツ)が効いている!みんな、魔法攻撃を主体に一気に責めるぞ!」

魔獣の様子を見たリィンは号令をかけ、リィンの号令に応えるかのようにエリオット達はそれぞれオーブメントを駆動させ始めた。

 

「――――!!」

「クッ!?」

「グッ!?」

「チッ!?」

するとその時魔獣は咆哮を上げた後口から炎のブレスを解き放ち、後衛のエリオットを除いたリィン達は炎のブレスを受けてしまい、さらに火傷を負ってしまった。

 

「くっ……エリオット!回復を頼む!」

「うん!―――みんな、頑張って!!」

火傷に苦しむリィンの指示に頷いたエリオットは魔導杖(オーバルスタッフ)に込められてある特殊治癒魔法(クラフト)―――エコーズビートを発動した。すると光の膜がリィン達を覆い、火傷の苦しむリィン達の傷を徐々に回復させ始めた。

 

「風よ!エアストライク!!」

「えいっ!ニードルショット!!」

「喰らえ!ゴルトスフィア!!」

そしてオーブメントの駆動を終えた3人は反撃代わりに魔法の一斉攻撃を解き放ち、3人が放った魔法(アーツ)を受けた魔獣は苦しみ

「―――貫け、炎閃!!爆炎閃!!」

3人がアーツによる攻撃をしている間に詠唱を終わらせたリィンは片手から炎の閃光を解き放った!解き放たれた炎の閃光は魔獣の腹の部分を貫いて炎の爆発を起こして魔獣の身体を焼いた!

 

「――――!!」

4人の総攻撃によって傷ついた魔獣は咆哮を上げた。すると傷ついた魔獣の身体はみるみる再生して行き、さらに魔獣は背にある翼を羽ばたかせ、滞空し始めた!

「そ、そんな!?傷が……!」

「チッ!再生能力まであるとは、さすがは伝承の存在と言った所か……!」

傷が回復して行く様子を見たエリオットは不安そうな表情をし、ユーシスは舌打ちをし

「……どうやらあの様子だと本気になったようだな。」

「ああ……―――気を引き締め直して行くぞっ!!」

魔獣の様子を見て呟いたガイウスの予測に頷いたリィンは再び号令をかけた。

 

「――――」

「うっ!?」

「くっ!?」

「ぐっ!?」

「うわあっ!?」

魔獣は翼を羽ばたかせて突風を起こしてリィン達を吹き飛ばし

「――――」

さらに翼で空を飛びながらリィンに詰め寄って巨大な爪を振り上げてリィンに振り下ろした!

 

「グッ……!?」

振り下ろされた爪をリィンは太刀で間一髪で受け止め

「リィン!」

リィンの様子を見たエリオットは心配そうな表情で声を上げ

「援護する!」

「チッ……!」

ガイウスとユーシスはそれぞれ挟み込む形で魔獣に詰め寄ってそれぞれの武器を振るい

「えいっ!!」

エリオットは魔導杖を振るって導力波による弾丸を放った。すると放たれた弾丸は運よく魔獣の顔に命中し

「――――!?」

弾丸を顔に受けた魔獣は怯んで悲鳴を上げ、その隙にリィンは魔獣からオーブメントに装着しているクオーツに指を走らせて駆動させながら距離を取った後一端太刀を鞘に収めて力を溜め込み

「斬!!」

抜刀をし、その瞬間に発生した刃を魔獣に向かって解き放った!抜刀によって発生した刃で敵を斬る八葉一刀流の剣技の一つ―――弧影斬は硬き鱗を持つ古の守護者の石の鱗を貫き

「アークス駆動!ファイアボルト!!」

更に駆動を終えたオーブメントから炎の弾丸を解き放ち、解き放たれた炎の弾丸はリィンの抜刀技によってできた傷に命中した!

 

「―――――!!」

リィンの攻撃によって激怒した魔獣はその場で魔法(アーツ)を放つ準備をし、魔獣の行動を見たリィン達は行動を妨害すると同時に空に飛んでいる魔獣を撃ち落す為に次々と駆動時間の短いアーツを発動して撃ったが、妨害はできず、魔獣はアーツ―――エアリアルを発動し、魔獣が発動したアーツによって巨大な竜巻がリィン達を襲い、リィン達を瀕死の状態にした!

「う……く……な、何今の……強すぎるよ……」

「魔獣の中にはアーツを使う魔獣もいるが……これ程の威力とは……!」

「クッ、こんな所で倒れてなるものか……!」

エリオット達はそれぞれ瀕死の状態でありながらも何とか立ち上がったが傷の影響でそれぞれ表情を歪めていた。

「みんな、今助ける!―――それっ!!」

その時リィンは懐から学院に来る前に携帯していた回復薬―――”治癒の羽”を空へと放り投げた。すると”癒しの女神(イーリュン)”教の信徒の癒しの祈りによって癒しの加護を受けている翼は傷つきし者達を癒す為に光輝き、リィン達の傷を回復した!

 

「ありがとう、リィン!」

「傷が……助かった。」

「フン、さっきはよくもやってくれたな。反撃を開始するぞ!」

そしてリィン達は反撃を開始し、苦戦しながらも協力して魔獣を戦闘不能にまで追い込み、エリオットが発動したアーツを顔に受けた影響で地面に叩き落とされた瞬間を狙ったリィン、ユーシス、ガイウスがそれぞれ総攻撃を仕掛け、総攻撃を終えた3人が離れると魔獣は地面に崩れ落ち、2度と起き上がらなくなった!

 

「よし、これで……!」

地面に崩れ落ちた魔獣を見たユーシスは口元に笑みを浮かべたが

「いや、まだだ……!」

魔獣がまだ生きている気配を感じ取っていたリィンが警告すると魔獣は再び起き上がった!

 

 

 

 

序章の最後で登場するボスにはマジで手こずりました(汗)というか閃自体、章の最後で登場するボスは今までの軌跡シリーズと比べるとぶっちゃけ強いと感じたのは私の気のせいですか?レベルも出会う魔獣を全て倒してその章での適正レベルかちょっと超えているくらいだと思いますし、装備もその章で買える装備をさせても苦労する上、ちょっとでも油断したら戦闘不能者が出ますし(汗)まあ、仲間達のクラフトが充実し始めたら難易度は一気に下がりましたけどねww


 
このエントリーをはてなブックマークに追加
 
 
2
4

コメントの閲覧と書き込みにはログインが必要です。

この作品について報告する

追加するフォルダを選択