〜帝都洛陽〜
「報告!!華雄、張遼の両将軍が敵と交戦。」
「ちょっ!ボクはそんな指示出してないよ?!」
「え?そうなのですか?」
「そうよ!そんなの基本方針と全ッ然違うじゃない!」
董卓軍の基本方針…それは、こちらからは手を出さずただただ篭城することだった。
「あぁ、もう!すぐに氾水関に伝令を――「報告!北郷殿の策略により連合軍が混乱!我が軍が優勢の模様!」――…へ?」
恐らく、その場に居た全員が驚いたであろう。
なんせ、見た目は一般人。中身も一般人…まぁ、要は一般人が考えた策が敵に通用したことが以外だったのだ。
「…わかった。氾水関の部隊には引き続きかず…北郷の指示に従うよう伝えておいて。」
「御意!」
タッタッタッ…
「すごいね、一刀さん。詠ちゃんもそう思うよね?」
嬉々とした月に対して、
「…そうだね、月」
詠はどこか不安げだった。
詠の不安の原因。それは、北郷の存在。
彼の天の知識は、政を行ううえでとても役立っている。
よもや、彼の知識がなければここまでの繁栄はなかったであろう。
しかし、それは同時に恐怖の対象でもある。
『もしも、彼が裏切ったら?』
これまで一緒に居た仲間として、そんなことある訳無いと思う。しかし、軍師として、その一抹の不安が拭い切れなかった。
そして、
「詠ちゃん……」
そんな親友の苦しみに気付くも、なにもしてやれない自分に苛立つ月が居た。
続く。
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はいは〜い、端末の事情で遅れましたが久々の投稿です。
舞台は洛陽。一刀の策の事を聞いた月達の話です。…すみません、ネタが思いつきませんでした。
稚文・乱文で申し訳ありませんが、読んで頂ければ幸いです。