先の黄巾党との戦いにより、幽州をねぐらにしていた。
黄巾党の大半を殲滅する事に成功した北郷軍。
生き残った黄巾党の残党達も幽州から消え、暫くの間は黄巾党の
侵略を心配する必要が無くなったのである。
黄巾党討伐で幾度となく出陣し、戦ってきた兵達にとって、それは嬉しい報せである。
嬉しいのは兵達だけではなく、北郷達も、そして街の人々も一緒だ。
それともう一つ北郷達を喜ばせる知らせがあった。
それは、今回の黄巾党の戦いの勝利を聞いた。
幽州周辺の町や村から次々と北郷軍の庇護を求めてきたのである。
どうやら幽州から黄巾党を排除した事で、北郷達の所へ頼ろうと言う事らしい。
結果として見れば、幽州の大半の領土が北郷達の陣営になったのである。
自分達の待望と夢にまた一歩近づいたことに喜ぶ北郷達であった。
これは、そんな北郷達のちょっと変わった一日の話である。
北郷「さてと・・・これからどうするかぁな」
今日、北郷は珍しくすべての政務を片づけ暇を持て余していた。
朱里と雛里に政務の効率的なやり方を教わり政務のスピードが格段に上がったからである。
北郷「そうだ・・・久しぶりに、街にでも行ってみるか。」
とりあえず、街に行くことを決めた。
北郷は善は急げと言う感じに政務室を出た。
はやく町に行くために近道である中庭を通って町へ行こうとしたのだが・・・・
桃香「やぁー!!はぁっ!!」
桃香が自分の剣、靖王伝家で剣の特訓をしていたのである。
特訓をするのはいいが、見てるほうがハラハラするような動きであった。
北郷「桃香の奴、危なっかしい動きをしているな・・・・よっし!」
町へ行くのをやめ、桃香の特訓を手伝う為に桃香に近づいたのだが・・・・
桃香「せいっ!やあっ!!・・・あっ!」
桃香のドジっ子属性が発動し、手から靖王伝家がすっぽ抜けて後ろから声をかけようとした北郷に飛んで行った。
北郷「うぉっ!!」
突然のことだったので、さすがの北郷でも完全によけきれず北郷の頬に傷が付く。
桃香「ご主人様!大丈夫!!」
桃香が血相を変えて北郷の元へ駆け寄るが・・・
ここで再び桃香のドジっ子属性が発動した。
桃香「あっ!!」
あと一歩で北郷の所へたどり着くという距離で躓き北郷の胸にダイブした。
北郷「大丈夫か?桃香・・」
桃香「う・・うん大丈夫」
この時二人はあることにきずくそれは・・・
2人の顔の距離がかなり・・・
というかあとすこしでマウス・トゥ・マウスできる距離まで近づいていた。
北郷「桃香・・・」
桃香「ご主人様/////」
二人から桃色の空気が流れる。
だが、それも長くは続かなかった。
愛紗「ご・主・人・様~~~(怒怒怒怒)」
北郷・桃香「「うわっ!!!」」
愛紗の声で現実に引き戻された二人は慌てて離れる。
愛紗「ご主人様は桃香さまになにをしようとしたのですか(怒怒怒怒)」
愛紗の頭の中では、北郷が桃香を抱いて不埒な真似をして
いるという風に見えていたのである。(嫉妬全開)
ちなみに、桃香は愛紗の怒り具合を見ていつの間にか退避していた。
北郷「こ、これは・・・そのぉ~~~なんというか・・・・」
北郷は愛紗にどうしてこうなったかを愛紗に説明しようとしたが、良い言葉が見つからず戸惑ってしまう。はっきりしない北郷の口調に愛紗の怒りはクライマックスになり・・・
愛紗「ご主人様のバカーーーーーーーーーーッ!!!!!!!!
愛紗は青龍刀の柄で思いっきり北郷を殴り飛ばし(嫉妬全開バージョン)
北郷をはるか上空の彼方に吹っ飛ばしてしまった。
北郷を殴り飛ばした愛紗はそれから少したって正気を取り戻す。
愛紗「あ・・・・・・・ご主人様――――――!!!!!」
落着きを取り戻した。
愛紗は自分のやらかしたことに気づき北郷が飛んで行った方向に走り去っていってしまった。
これは余談であるが、北郷が飛んでいる光景を城壁から見た鈴々がなぜか・・・・
鈴々「あ、新記録なのだ・・・・」
っと言っていたのである。本人もなぜそんなことを言ったのか
全然分かっていない感じであった。
ちなみに、北郷は城を超え町の民家の屋根に頭から突き刺さっていたのである。
それを発見した愛紗はいつの間にか付いてきている鈴々と一緒に北郷を助け、北郷の怪我を治療するために急いで城の医務室に連れていった。
幸い怪我は大したことなく、かすり傷程度だった。
城の医師に怪我を見てもらい、治療が終わり医務室から出て、自分の部屋に戻った
部屋に戻った北郷を待っていたのは、沈んだ顔の愛紗だった。
愛紗「ご主人様・・・申し訳ございません!!!!!」
北郷「ちょっ・・・愛紗!?」
いきなり愛紗が北郷にものすごい勢いで北郷に土下座した。
愛紗「ご主人様と桃香さまが抱き合っているのを見ていたら急に胸が苦しくなって・・・きづいたらご主人様を殴り飛ばしていました・・・・
どうか・・・ヒック・・・どうかお許しください・・・・私を・・グスッ・・・見捨てないでください・・・」
北郷「愛紗・・・・」
声を震わせ、泣きながら北郷に許しを乞う愛紗。
その姿は、北郷がよく知っている一騎当千の姿ではなく。
捨てられた子イヌのような雰囲気であった。
それを見た北郷は何も言わず愛紗を抱きしめる。
愛紗「・・・ご主人様」
北郷「バカだな。愛紗はそんなことで俺が愛紗を見捨てる訳ないだろ」
愛紗を抱きしめ愛紗の頭を撫でながら話を続ける。
北郷「俺がこの世界に来たとき、何も知らず武だけの俺を助けてくれて、今も俺を支えてくれている愛紗を俺が嫌いになるわけがない。むしろ、俺のほうがいつ愛想尽かされないか冷や冷やしてるよ。」
愛紗「なっ!!そんなことは、絶対あり得ません!!!」
愛紗が顔を挙げて反論する。
その瞳には一片の曇りもなく本心であることがはっきりと分かる。
北郷「そうか、ありがとな。でもな、愛紗が俺をそう思ってくれるように、俺も愛紗を見捨てる気はない。絶対に・・・だからこれからも俺を支えてくれよ愛紗!」
北郷の力強い励ましと許しに愛紗ははち切れんばかりの笑顔になり・・・・・
愛紗「はいっ!!ご主人様!!!」
思わずその笑顔に見惚れてしまう北郷だった。
より絆を固めた北郷と愛紗この結果がこれから何をもたらすのか・・・
今、新しい外史の扉が開かれる。
ここは、北郷がこの世界に降り立った場所。
今ここに、もう一人別世界から来た男が来た。
その男は全身黒装束で覆われていて、額には何か模様のようなものが施されていた。
そして、その男の目には復讐と憎悪が宿っていた。
???「北郷一刀・・・必ず貴様に地獄以上の苦しみを味あわせてやる」
そう言うとその男はその場所から姿を消してしまった。
この男の出現が何を意味するのか・・・・
それは誰にもわからない。
Tweet |
|
|
69
|
12
|
追加するフォルダを選択
ちょっとおそくなりなしたけどUPします。急いで書いたので誤字があるかも知れませんがよろしくお願いします。