No.684472

Need For Speed Most Wanted TOHO 第14話 休息 前編

大「大変よ、チルノちゃん!敵はR付きだよ!」

チ「に、逃げるんだぁ・・・!?」

霊「何処へ行くんだぁ?」

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2014-05-06 19:34:58 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:651   閲覧ユーザー数:651

 ヒメとのバトルの勝利から1週間ほどが過ぎたある日。

「はぁ・・・」

 青い空、白い雲。そして熱く焼けた砂浜と、寄せては返す波。次のランカーへ挑戦の準備を進めている大事な時だというのに、私はキャンデンビーチのリゾート地に来ていた。

「ん~、気持ちいい潮風っ!」

 私の横でアリスが大きく伸びをする。

「さ、せっかくの休養だし、思い切り楽しんじゃいましょ。さっそく着替えに行くわよ!」

「お、おい、落ち着けって・・・!」

 アリスは半ば強引に私の手を引っ張り、水着の入ったバッグを片手に女子更衣室へ走る。

「ったく、偶のオフだとは言え、あんなにはしゃいじゃってねぇ・・・」

「まるで子供ね」

「まーいいんじゃないのどうでも。ここ最近張りつめてたし、いい空気抜きだよ」

 その後ろを勇義、パルスィ、萃香の星熊一味が呆れ顔で続く。

 そもそも、何でこんな事になってるかというと・・・。

・・・・・・・・・

・・・・・・

・・・

 数日前、順調に次に控えるナンバー9のランカー、ワンダー(早苗)とのバトル条件を消化していた時の事。

「ん・・・」

 バトルの合間にセーフハウスで寛いでいると、私の携帯が着信メロディを奏で始めた。

 着信は勇義。

「モシモシ?」

『ああ、魔理沙かい?オフのとこ悪いね。ちょいと嫌なうわさを聞いたもんでさ』

「嫌な噂?」

 勇義がこういう言い方をしているときは、たいていロクな事ではないので、さっきまでの脱力モードから一気に気が引き締まる。

『実はな、つい最近ミスの方に動きがあったらしくてね。ヤマメが仕入れてきた情報なんだけど・・・』

 次に続いた勇義の話に、私は冷や汗が流れた。

『なんでも、お前を仕留めたレーサーに大金を払うって話を広めてるらしい』

「何?」

 私は一瞬思考が止まった。ミスが私を負かしたレーサーに大金を払う?

『ま、向こうがお前を恐れ始めてるって事なんだろうけど、相変わらず汚い手使ってくるみたいだよ。おかげで海岸周辺のレーサーは組織だって動き始めてる連中もいる。お前の実力を考えれば大したことない連中ばっかだけど、数集まると何するか分からん奴らだからな。この噂が下火になるまで大人しくしてた方が身のためかもしれんぞ』

「ぬぅ・・・」

 ようやくトップ10入りを果たし勢いに乗ろうという時に、このイレギュラーはいただけない。私は大きくため息をついた。

『ま、今までの疲れを取る休暇とでも思って、ゆっくり休んでるといいさ。クルマを取り戻したい気持ちは分かるが、時には足踏みも必要って奴さ』

「そう、かな・・・」

『それじゃ、私はもう少しこの噂について探ってみる。また何か分かったら連絡するよ』

「ああ」

 通話が切れる。

「はぁ・・・」

 再び私は大きくため息をつく。疲れを取る休暇とは言ったものの、クルマ以外に何かやれることなんて・・・。

「あら?珍しいわね、こんな時間に家にいるなんて」

 椅子の背もたれによっかかって脱力してたとこへ、アリスが顔を出してきた。

「おうアリス、実はな・・・」

 

少女説明中・・・。

 

「あいつも汚い手使ってくるわね・・・」

 話を聞いたアリスも呆れた顔で両手を上げた。

「で、ほとぼりが冷めるまで大人しくしてろとさ。クルマも出せないから時間余っちゃってなぁ・・・」

 出かけようにも時間を潰せるような施設はこの周辺に無い。かと言って都心部までクルマなしで行くのは酷だ。どうしたものか・・・。

「あっ、それなら」

 そこで何を思いついたのか、アリスが自分の胸の前で両手をパンッと叩いた。

「海に行かない?」

「・・・は?」

 突然のアリスの提案に、私は思考が止まった。

「キャンデンビーチのリゾートって結構有名じゃない?私一度あそこで遊んでみたかったの。他の人たちも誘ってゆっくりしましょう」

「・・・・・・」

 アリスの言う通り、キャンデンビーチのリゾートはロックポートでも有名な観光スポットだ。ベイビューにいたころも何度かテレビで特集番組を見た覚えがある。とはいうものの・・・。

「私、水着なんて持ってないぞ」

「いいじゃない買いに行けば。私のFDあるし、いいもの見繕ってあげるわよ?」

「ぬ・・・」

 ・・・駄目だ、アリスのヤツ完全に乗り気だ。こうなってしまっては断るのも気が引けてしまうので、渋々私はFDの助手席に向かう。

 まぁ、たまにはゆっくり羽を伸ばすのも悪くないか・・・。

・・・

・・・・・・

・・・・・・・・・

 という事があり、今の状況に至る。海につくなりはしゃぎだすアリスに振り回されっぱなしで、すでに疲労感を身体に感じる。

「はぁ・・・」

 着替えを終えた私たちは大きく伸びをしながら砂浜を歩く。ちなみに私の水着は白基調に腰回りに黒いレースが付いたシンプルなワンピース。アリスが見繕ってくれたものだが、水着を買いに行った時の彼女もやたらテンションが高く、私は着せ替え人形状態で散々遊ばれてしまい、ほとんど局部しか隠せてないような過激な紐ビキニを持ち出したあたりで殴っておいた。

「全く、なんで私までこんな所に・・・」

 会うのはベンツを買って以来となるパチュリーも、今日は一緒に来ていた。あまり日の下にいる事は好まないのか、紫のビキニに着替えるなりさっさと日陰に逃げ込んでしまった。

「ま、たまにはこんな日もあっていいかね。せっかくのリゾートだ、満喫させてもらおうじゃないか」

 背後から勇義の声が聞こえ、振り返ると・・・。

「ぶっ!?」

 私は思わず吹き出した。勇義の水着は黄色とオレンジのツートンカラーのシンプルなビキニなのだが、肌色面積が多い水着のせいで、ただでさえスタイルのいい勇義の身体の曲線美が強調されてて、そのド迫力(おもに胸的な意味で)に押されてしまう。

 ・・・前々から思ってたが、マジでデカすぎだろコイツ・・・。

「・・・・・・」

「っ!?」

 私の横で何かどす黒いオーラを感じたと思うと、萃香が目のハイライトを消して(いわゆるレイプ目状態)ぶつぶつと何か呟いていた・・・。

 

☆よく分かる身長・スリーサイズ早見表☆(※あくまでこの二次創作内)

 

 魔理沙  159㎝  B78(B) W54 H80

 アリス  166㎝  B86(E)  W56 H84

 勇義   172㎝  B92(G)  W58 H88

 萃香   146㎝  B68(特A) W51 H72

 パチュリー 163㎝ B83(C) W56 H83

 パルスィ 157㎝ B75(A) W54 H79

 

「・・・はぁ」

 来て一時間も経たないうちに私は何度ため息をついただろうか、暇な読者様がいたら数えてくれ・・・。

「魔理沙」

「ん?」

 胸囲の格差社会に私が落胆していると、アリスが持ってきたパラソルの下で本を読んでいたパチュリーが私を呼んだ。

「悪いんだけど、背中に日焼け止め塗ってもらえないかしら?私、肌弱いから日陰にいてもこの炎天下は辛くて・・・」

「あ、あぁ、構わないけど・・・」

 私の承諾を聞くなり、パチュリーはうつ伏せに寝転がり、ビキニのブラの紐をほどいて背中を露わにさせる。

「そんじゃ、失礼して・・・」

「ん・・・」

 パチュリーが持参した日焼け止めを手に取り、ささっとパチュリーの背中に塗る。うわ、こうして見るとコイツ、真っ白な綺麗な肌してんなー・・・。

「・・・ん、ありがと」

 まんべんなく背中に塗り終わり、パチュリーが小さく礼を呟いたのを確認して、私は手を離してブラの紐を結びなおしてやった。

「・・・ん?」

 ふと海の方に目を向けると、勇義とアリスが複数の男にナンパされてるのが見えた。

「どうしたの・・・。あぁ、ここナンパのメッカだしね、女だけでうろついてれば、ああもなるわ」

「大丈夫か?」

 見たとこ男は4人ほどで二人を取り囲んでる。あまり手荒な事をするようなら、助けに行った方がよさそうだけど・・・。

「いいじゃんお嬢さん方、俺ら、ここ長いからいろいろ知ってるし、遊びには困らないよー?」

 髪を真っ赤に染め、右手にコーラ瓶を器用に三本持ったリーダー格と思われる男が勇義に詰め寄る。二人はあまりいい顔はしてないみたいだが・・・。

「・・・・・・」

「?」

 すると勇義が男の手首を握り、少しだけ自分の手前に引っ張る。

「動かすんじゃないよ」

 勇義がそう一言告げ・・・、

「―っ!!」

 右手で手刀の形を作り、男が持っていたコーラ瓶三本を横薙ぎに一閃。

「いぃっ!?」

 数秒の間を置いて、まるで刀で斬ったようにコーラ瓶が真っ二つに割れ、ぼとりと砂浜に落ちる。中身が思い切りこぼれたのは言うまでもない。

『・・・・・・』

 隣にいたアリスも含め、その場にいた全員の血の気が引いているのがここからでも分かる。

「今、四本目に挑戦してるとこでね」

「ひ、ひぃぃいいいいいっ!!??」

 一言、勇義がそう言うとナンパ男たちは一目散に逃げて行った。

「こ、こえぇ・・・!?」

 私にまで背筋に戦慄が走る。

 ちなみに萃香とパルスィは素知らぬ顔でビーチボールを投げ合って遊んでいた。

 

「ホント、ああいうのは勘弁願いたいねぇ。私は面倒が嫌いなんだよ」

 呆れ顔で頭を掻きながら勇義が戻って来た。後ろではアリスが目じりに涙を浮かべてプルプル震えながら歩いてきた。

「さて、せっかくの海だ、私はひと泳ぎしてこようかねぇ。ちょうどいい位置に離島があるし、競争でもしないかい?」

「おっ、いいな。相手になるぜ」

 海の方を見ると、浜辺から数百メートル離れたくらいの位置にいい具合に島になっている岩場がある。

「それじゃあ、ここからダッシュでスタートでいいかしら?」

「おう、カウント頼むぜアリス」

 砂浜に勇義と私が並び、間にアリスが立つ。

「じゃ、行くわよ~」

アリスが高々と右腕を上げる。

「ごーっ!!」

 アリスの腕が下りて、私と勇義は海に向かってダッシュする。

 


 
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