No.680576

【獣機特警K-9ⅡG】何事もまずは人から【交流】

古淵工機さん

ヴィクトちゃんたちがいよいよ本格的に動きます。
CPFの仲間を集めるため、プロモーションを開始したのですが…。

■出演
ヴィクト:http://www.tinami.com/view/678518

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2014-04-22 00:40:41 投稿 / 全7ページ    総閲覧数:646   閲覧ユーザー数:595

「…なるほど、あなたたちの考えはわかったわ」

ここはファンガルド司法省刑事局。

その長官アイヴィー・ヒルトンは、提出された書類に目を通したのちに答えた。

目の前に立っていたのはイヌ形ロボットの女性二人組。

普段はテクニカルショップで生計を立てているヴィクト・シバウラとアスティ・ヒノデだった。

 

やがてアイヴィーは許可証にサインをすると、ヴィクトたちに手渡した。

「…いいでしょう、創設を許可します。がんばってね」

「あ、ありがとうございます!やったねアスティ…これで…」

「うん、私たちの計画が一歩前進するよ!」

「ところで、代表はどっちなのかしら?」

「え、えと…うん、アスティどうぞ!あたしドジだし、ほら」

「いやいや、行動力が大事でしょ?ヴィクトが会長やればいいんじゃないかなって」

「まあまあまあまあ」

「いやいやいやいや」

お互い譲り合おうとして一歩も進展しない。

そんな様子を見ていたアイヴィーは一息つくと、テーブルの下からあるものを取り出した。

「じゃあ、これで決めましょう」

「なんですかそれ?」

「何って、くじ引きよ。この中に先の赤い棒が入っているから、それを引いた方が代表ってことでいいかしら」

「いいですね!やりましょう!」

「じゃ、一本ずつ同時に引いて先が赤い方がリーダーってことで…」

棒の端を持って構えるヴィクトとアスティ。

やがて二人は掛け声をかけると、同時に棒を引き抜く。

 

「「いっせー…のっ!」」

当たりくじを引いたのはヴィクトのほうだった。

「えっ、えっ、ちょっと!?」

「じゃあ決まりね。ヴィクトさん、あなたがこの組織のリーダーということで承認します。頼んだわよ」

「ひゅーひゅー!ヴィクトかーっくいー!!」

「た、たはは…」

嬉しさと恥ずかしさと不安を抱えつつも、何とか笑ってみせるヴィクトの頬は真っ赤であった。

翌日、『V.A.テクノサービス』の2階、ヴィクトとアスティの部屋。

「…でもさぁ、決まったはいいけどどうやって人を集めるのよ」

と、アスティが訊ねる。

 

「そこなのよねえ。民間の組織ってことでアピールすればいいんだろうけど…仕事内容ははっきり伝えておいた方がいいんだろうし」

「うーん、実際犯罪者との戦闘も想定に入ってるからねえ…こんなキケンな仕事…」

と、二人が悩んでいるとちょうどテレビがある番組を映し出していた。それは…。

『げーっへっへっへ!アニマルⅤもここまでだな、全員まとめてバーベキューにして食ってやるぞ!』

この日の怪人は何でも焼いて料理してしまう『テキヤヒューム』であった。

「はぁ、ヒーローみたいな感じって言うのもなんかなあ…」

ヴィクトが呟く。それと同時に、ピンチに陥っていたアニマルⅤのアニマレッドが叫ぶ。

『よし、みんなアレ行くわよ!アニマボンバー!』

チーム全員の掛け声で砲台が組み立てられ、完成したところでアニマスターを呼び出すところでヴィクトが閃いた。

 

「ヒーロー…そうだ!これだよ!!」

『アニマルⅤ必殺武器!…ガスボンベ!!』

「これって?」

「アスティ、特撮だよ。特撮を使ってテレビCMを流せばいいんだよ!」

「うーん、ちょっと恥ずかしい気もするけど…」

と、首を傾げるアスティ。

『アニマ・ボンバー!!』

アニマルⅤの必殺技が炸裂する。

「悩んでる暇あったらまず実行だよ!獣映さんに掛け合ってみましょ!」

「でも、あたしたち役者向きじゃないし…」

ヴィクトの突拍子もないひらめきに困惑するアスティ。

『よ、よい子はマネしちゃいけないよぉぉぉぉぉ!!!』

アニマルⅤの必殺技を受け、倒れるテキヤヒューム。

「大丈夫だって!あたしらの基礎フレームは軍用にも使われてるぐらい頑丈なんだし、このぐらいのアクションは余裕でしょ」

「んー…。ま、そこまで言うんならしょうがないか…」

数日後、カフェ・ラ・ヴォルペ。

「ふー、今日もハードな訓練でしんどいッス…」

と、カウンター席で愚痴をこぼすのはRS隊の纏 孝也。

「何言ってるの。RS隊は日々の訓練が大切なのよ。しっかりなさい」

と、隊長のマリア・アインリヒトがいさめる。

「でも…」

「『でも』はなし!この間だってまたムチャしたばっかりなんだから、しっかり訓練は受けてもらうからね!」

「はいはい…ん?」

 

ふいに、タカヤがテレビに目をやると、テレビCMが映っていた。

「なんスかねあれ…新手の特撮ヒーロー?」

「さあ…あんなヒーローは見たことないわ。なんだろ」

『あなたの街の!』

『身近なトラブル!!』

『『私たちに、おまかせ!!』』

テレビ画面には、バトルスーツに身を包み、敵役と戦うヴィクトとアスティの姿。

敵を全て倒したあと、二人はカメラの前で決めポーズ。

 

『身近な事件はCPF!ファンガルド民間警察にご相談ください!』

『正会員募集中!くわしくはこちらまで!』

 


 
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