No.679182

仮面ライダーディケイド〜破壊者と天使達〜 第三話

D.C.D.さん

仮面ライダーディケイド5周年、原作そらのおとしもの完結記念作品です。
※オリジナルライダーが登場します。
※題名はディケイドですが、ガイムの要素も含まれております。

2014-04-16 07:17:25 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:1121   閲覧ユーザー数:1110

 

 

 

これまでの「仮面ライダーディケイド〜破壊者と天使達〜」は!

 

 

 

士郎

「ったく…」

 

 

ニンフ

「また来たのね。」

 

 

ラギア

「本気を出しましょう。」

 

 

士郎

「覚悟はいいか?」

 

 

智樹

「…ざけんなよ…」

 

 

士郎

「俺の過去を知ってるか?」

 

 

ラギア

「あなたに何ができるの?」

 

 

智樹

「見守ることはできる!」

 

 

 

 

 

 

智樹

「いただきます。」

 

 

一同

「いただきます!」

 

 

 

桜井家では夕食の時間だった。

 

 

 

士郎

「美味いな。」

 

 

カオス

「イカロスお姉様は、お料理が上手なんだよ。」

 

 

士郎

「へぇ、そうなのか。」

 

 

 

士郎と智樹達は、互いの名前も預けあい、しばらくはこの家で暮らすことになった。

 

 

 

智樹

「まぁ、しょっちゅう家のどこかは壊してるけどな。」

 

 

士郎

「どんな毎日送ってんだよ…」

 

 

ニンフ

「ところで、あんたの事何もわかってないんだけど?」

 

 

士郎

「俺もよく知らないから説明できない。」

 

 

ニンフ

「どういうこと?」

 

 

士郎

「まぁ世間一般で言う、記憶喪失ってやつだな。」

 

 

アストレア

「はいはーい!キオクソーシツってなんですか?」

 

 

ニンフ

「記憶の一部、もしくは全部がなくなることよ。言っとくけど、あんたの物忘れとは違うからね?」

 

 

 

なるほど、と返事をするアストレアだが、自分がバカにされた事には気付いてないらしい。

 

 

 

士郎

「いろんな世界を巡ってわかったのが、俺は世界の破壊者だということだ。」

 

 

 

士郎は、ごちそうさま、と箸を置いた。

 

 

 

カオス

「世界旅行したの?」

 

 

士郎

「違うぞ、異世界旅行だ。」

 

 

カオス

「?」

 

 

士郎

「文字通り、異世界や並行世界を旅して来たんだよ。多分、こいつの力だ。」

 

 

 

士郎は懐からディケイドライバーを取りだす。

 

 

 

士郎

「これもいつ手に入れたのかサッパリ。でもなぜか、使い方とかは覚えてる。」

 

 

ニンフ

「面倒くさいのね、あんたの記憶喪失って。」

 

 

士郎

「ま、どうにかなるさ。それより…」

 

 

 

士郎は服のポケットから1枚の写真を取り出し、皆に見えるようにテーブルの上に置いた。

 

 

 

アストレア

「あ!こいつは!」

 

 

ニンフ

「ラギア…あんたいつの間にこれを?」

 

 

 

その写真には、銀色のオーロラに消える直前のラギアが写されていた。

 

 

 

士郎

「こいつでパシャッ、と1枚。」

 

 

 

士郎は首にかけていた二眼レフのポラロイドカメラを見せる。

 

 

 

カオス

「このカメラもバイクと同んなじピンク色だ。」

 

 

士郎

「ピンクじゃない、マゼンタ色って言うんだぞ。」

 

 

ニンフ

「何だっていいわよ。」

 

 

士郎

「とりあえず、こいつぶちのめさないとな。」

 

 

カオス

「でも…人を傷付けるのはいけないことだよ…」

 

 

 

カオスが悲しそうな顔で、そう呟いた。

 

 

そんなカオスの頭を、士郎は優しく撫でる。

 

 

 

士郎

「だったら、その罪は俺が全部背負う。カオス達が関わる必要はない。」

 

 

ニンフ

「そう言うわけにもいかないわよ。こっちは命狙われてるんだし。」

 

 

士郎

「それは俺も同じだ。ま、とにかくラギアを倒さねぇとな。」

 

 

イカロス

「マスター、お風呂の用意ができました。」

 

 

智樹

「お、サンキュー。あんた先入るか?」

 

 

士郎

「俺は後でいいよ。」

 

 

智樹

「そ、じゃ、お先に。」

 

 

 

そう言って智樹は風呂場に向かった。

 

 

 

士郎

「なあ、ニンフ。」

 

 

 

士郎はニンフの耳に顔を近づけ、周りに聞こえないように話しかけた。

 

 

 

士郎

「智樹とイカロスってどういう関係?」

 

 

ニンフ

「ん〜、簡単に言ったら主従関係ね。トモキは嫌がってるけど。」

 

 

士郎

「なるほど。それでマスターか…」

 

 

その後士郎は、この町での出来事や、イカロス達エンジェロイドについての簡単な説明をニンフや智樹から受けた。

 

 

その後も特に何も問題は無く、1日が終わった。

 

 

 

 

 

 

そして翌日…

 

 

 

士郎

「ちょっと出かけてくる。」

 

 

智樹

「あぁ。」

 

 

 

士郎はヘルメットを被り、マシンディケイダーを走らせた。

 

 

 

ニンフ

「いいの?ラギアに出会うかもしれないのに。」

 

 

智樹

「大丈夫だろ、あいつなら。」

 

 

 

その頃、士郎は空美町内を一通り走ろうとしていた。

 

 

 

士郎

「特に何も問題は無いな…」

 

 

 

商店街や学校、その他諸々回って来たが、特に問題は見られなかった。

 

 

しばらくして、大きな桜の木がある丘にたどり着いた。

 

 

昨晩、智樹達から聞いた話では、空美町の上空には「シナプス」という大陸が浮かんでおり、イカロス達エンジェロイドはそこで作られたという。

 

 

少し前に、シナプスのとある装置によって世界が作り直されようとしていたが、智樹達がこれを阻止。

 

 

再び平和な日常に戻ったところで、あのラギアが現れたということらしい。

 

 

 

士郎

「そろそろ何か出てこねぇかな。」

 

 

 

士郎はあらかじめ装着していたディケイドライバーにカードをセットする。

 

 

 

〈カメンライド・ディケイド!〉

 

 

 

その場から前転のように転がる。

 

 

すると、後ろに強力なエネルギー弾が落ち、爆発が起きた。

 

 

間一髪で避けたディケイドは空を見上げる。

 

 

 

士郎

「エンジェロイド…それも2人か。」

 

 

エンジェロイド2

「避けたっ⁉︎」

 

 

エンジェロイド1

「プロメテウスのスピードに反応したのか⁉︎」

 

 

そのエンジェロイド2人は、右腕に大砲、左腕に猫の手のような鉤爪を装備していた。

 

 

 

士郎

「お前ら、ニンフから聞いたハーピーって奴か?」

 

 

ハーピー姉

「そうよ。」

 

 

 

茶色の髪をした姉の方が答えた。

 

 

 

ハーピー妹

「あんたが世界の破壊者ね?」

 

 

士郎

「らしいな。」

 

 

ハーピー姉

「なら今すぐ、あんたを排除するわ。」

 

 

士郎

「人を殺る前に理由を教えろ。死んでも死に切れん。」

 

 

ハーピー姉

「何をふざけた事を、貴様は私たちの世界を破壊しに来たのだろう?」

 

 

士郎

「ただの通りすがりだ。特に目的は無い。」

 

 

ハーピー妹

「あんたを殺らないと、私達の世界が、マスターが消えてしまうのよ!」

 

 

 

ハーピー妹はプロメテウスを構え、引き金を引く。

 

 

それを予測していたディケイドは、カードをディケイドライバーにセットしていた。

 

 

 

〈アタックライド・インビジブル〉

 

 

 

その瞬間、ディケイドの体は消え、プロメテウスの弾丸が当たることは無かった。

 

 

 

ハーピー姉

「くっ、レーダーにも映らない⁉︎」

 

 

 

〈ファイナルアタックライド〉

 

 

 

ディケイドライバーの音声が聞こえるも、ディケイドの姿は見えない。

 

 

 

〈ディ・ディ・ディ・ディケイド!〉

 

 

 

気配を感じ、後ろを振り向くと、すぐ目の前にキックの体制をとったディケイドがいた。

 

 

 

士郎

「でやぁぁぁぁあぁぁぁっ!」

 

 

 

ディメンションキックは見事ハーピー達に命中し、2人は地面に叩きつけられた。

 

 

ディケイドは回転をしながら華麗に着地する。

 

 

 

ハーピー姉

「こいつ…!」

 

 

士郎

「俺の事を破壊者だって言った奴は誰だ。」

 

 

「私よ。」

 

 

 

ディケイドが後ろを振り向くと、そこには変身したラギアがいた。

 

 

 

ラギア

「私は事実を伝えてるだけだわ。それより、ディケイド。あなたのおかげで手間が省けたわ。」

 

 

 

ラギアは弓を構えて、矢を放つ。

 

 

 

士郎

「やめろ!」

 

 

 

矢はハーピー達目掛けて飛んでいくが、ディケイドの攻撃を受けたため、避ける事ができなかった。

 

 

大爆発が起こり、後に残ったのは戦闘服の切れ端と、装甲の一部だけだった。

 

 

士郎はその装甲の一欠片を手にした。

 

 

 

士郎

「貴様っ!」

 

 

ラギア

「何?あなたを殺そうとしてた奴等よ。むしろお礼を言ってもいいんじゃないのかしら?」

 

 

士郎

「ライダーは好き好んで人殺しなんかしない。少なくとも、俺が今まで出会った奴等はそうだった。それは…」

 

 

 

ディケイドはライドブッカーをソードモードにする。

 

 

 

士郎

「俺も同じだ。」

 

 

ラギア

「エンジェロイドを人だと言うのかしら?」

 

 

士郎

「エンジェロイドというのは命令が絶対らしいな。だがあいつらは、自らの意思で、自分の主人のために戦った。」

 

 

ラギア

「そんな事がわかるのかしら?」

 

 

士郎

「あの顔を見ればわかるさ。」

 

 

 

士郎は手にしていた装甲の欠片を、そっと地面に置いた。

 

 

 

士郎

「こいつらも、イカロス達も、命令で動くロボットじゃない。心で生きる人間だっ!」

 

 

ラギア

「何であろうと、私にとっては排除する対象にすぎないわ!」

 

 

 

ラギアは矢を放つ。

 

 

その矢をディケイドはライドブッカーで弾き、ラギアとの距離を一気に詰める。

 

 

2人の武器が、火花を散らせながらぶつかり合う。

 

 

 

 

 

 

次回の「仮面ライダーディケイド〜破壊者と天使達〜」は!

 

 

 

士郎

「水溜り…」

 

 

ニンフ

「トモキ!」

 

 

ラギア

「怒りで頭がいっぱいね。」

 

 

士郎

「人質か?」

 

 

ニンフ

「待ってデルタ!」

 

 

アストレア

「ニンフ先輩!」

 

 

ラギア

「楽しみにしてるわ…」

 

ニンフ

「まずは…あんたからね。」

 

 

 

すべてを破壊し、すべてを繋げ!

 

 

 

 

 

 

作者&智樹より…

 

 

 

作者

「忙しいとか言っときながら、2日連続投稿!」

 

 

智樹

「どうでもいいよ、お前の事情は。」

 

 

作者

「そういえば、昨日嬉しいことがあった。」

 

 

智樹

「何だよ?」

 

 

作者

「俺の作品が初めて支援されました。」

 

 

智樹

「…それだけ?」

 

 

作者

「うん、それだけ。できればコメントも付くと更に嬉しいです!というわけで、ひとまずこの辺でさようなら!」

 

 

 

 


 
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