No.675233

魏伝 再び舞い降りし御遣い 第9幕

ZZさん

長いです。ご了承を

天下一品武道会第一回戦

2014-03-31 22:17:07 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:4053   閲覧ユーザー数:3313

地和「さぁー!やってまいりました天下一品武道会!三国の代表による脳筋の競演!

之はまさに各国の威厳を賭けた戦争とでも言えるでしょう。ちぃ、とーても楽しみでーす♪

大会規定としては摸擬刀を使うこと、参ったの発言と審判が戦闘不能で仕合終了でお願いしまーす♪

救護員として、華佗が来てまーす。」

華佗「よろしく」

 

地和「では、第一仕合!蜀の青龍刀、関雲長」

愛紗「我が青竜刀に斬れるもの無し!」

地和「対するは、二つの想いを螺旋に織り込み、明日へと続く道を堀まくる。魏の熱き螺旋王」

真桜「ウチの螺旋は天を衝く螺旋やーーっ!」

地和「それでは、第一仕合開始ーーーーっ!」

 

 

地和の合図で、仕合が開始される。

 

 

 

愛紗「・・・・・」

真桜「・・・・・」

 

 

一刀「ふむ、関羽の闘気が凄まじいな・・・・・」

華佗「あぁ、此処に居ても闘気がビリビリと伝わってくる」

 

 

愛紗「第一仕合如きで体力と気力を消耗させるワケにはいかんのでな。・・・・早々に決めさせてもらおう!」

真桜「それはこっちのセリフや!武神と謳われる関雲長の壁!掘り抜けるんはウチの螺旋のみ!先手、いただくでぇー!」

愛紗「来い!その一撃、防いで返し刃で素っ首叩き落してくれよう!」

真桜「因果も運命も貫き、命の雄たけびが天下に響く!この一撃に全てを賭ける!螺旋槍の一撃の名は、地竜螺旋槍っ!!」

 

 

ガチン、という音で関羽の青龍刀と真桜の螺旋槍がぶつかる。

 

 

愛紗「・・・・・真桜、確かに貴様の力は素晴らしい。だが・・・・・この鉄壁を抜くことは出来ぬ!」

真桜「・・・・か、硬すぎる・・・・・っ!?」

愛紗「我が関雲長の力・・・・・見せてやるっ!」

 

 

力強く、関羽は青龍偃月刀構える。

 

 

愛紗「我が槍は無双!我が魂は無敵!受けてみよ!我が魂の一撃っ!!・・・・・青龍逆鱗斬っ!!でりゃぁぁぁぁーーーーーーっ!」

 

 

ドゴーーーーーーーーン、という音と共に真桜が場外に吹き飛ばされる。

 

 

地和「決まったぁーーーっ」

愛紗「ふっ・・・・・我が青龍刀を止められる者など居やしない!」

地和「勝ち誇りの言葉と共に、第一仕合、武神・関雲長の勝利ーーーーーっ」

 

 

わぁぁぁぁ、という声援と共に第一仕合の幕を下ろした。

 

 

地和「今の戦いを見てどうでしたか、一刀」

一刀「そうだな・・・・・・真桜は一撃必殺を与えるために勝負を仕掛けた。だが関羽との力量違いにより、呆気なく粉砕した・・・・工夫次第では、いい勝負だったはずだな。」

 

 

真桜「いたたたた・・・・・」

凪「大丈夫か!真桜!」

沙和「手伝うの!」

 

 

駆け寄った仲間にに支えられ、ゆっくりと立ち上がる真桜。

侍女の格好をした董卓が真桜の傍までやってくる。

 

 

董卓「・・・・・・・。大きな怪我はしていませんね。打ち身がいくつかありますから、念のため、湿布を張っておきましょう」

一刀「真桜、大丈夫か?」

 

 

一刀とも真桜の傍に行き、声をかける。

 

 

真桜「大丈夫やで・・・・・。けど・・・・やっぱり愛紗はバケモンやわぁ・・・隊長、気いつけてな」

一刀「二回戦で当たるか分からんぞ?」

 

地和「勝者関羽は意気揚々と参加控え室に引き上げ、敗者李典は仲間に支えられ退場しました。まさに天下一品武道会、続きまして第二仕合が始まりまーす

第二仕合は、蜀の大魔神!燕人張飛!」

鈴々「がおーなのだ!」

地和「対するは、江東の江族出身!鈴の甘寧!」

思春「鈴の音が黄泉路に誘ってやろう!」

地和「それでは、第二仕合開始!」

 

 

銅鑼の合図で仕合が開始された。

 

 

一刀「矛と刀、華琳は如何見る?」

華琳「あなたこそ、如何なの?」

一刀「俺か?んー・・・・・一見すれば、蛇矛を得意とする張飛に軍配が上がる所だが・・・・鈴の甘寧は聞く所によれば、隠密が得意。張飛の懐にさえ入ってしまえば、甘寧に軍配が上がる・・・っと言ったところだろう」

華琳「でしょうね。さて、どうなるのかしら・・・・・」

桃香「雪蓮さん、一刀さんが言っていること分かりますか?」

雪蓮「分かるわよ♪桃香分からない?」

桃香「分かりませんよぉー・・・」

 

 

鈴々「・・・・むー」

思春「・・・・・」

 

 

地和「両者一歩も動かず、虎視眈々と相手の隙を狙っているのでしょうかー」

一刀「先に、動いた方が負けだな・・・・・・」

桃香「・・・えっ!?」

華琳「・・・・・」

雪蓮「・・・・・」

桃香「・・・・どういうことですか?」

一刀「地和の言ったとおり、二人は互いの隙を伺っている。しかし、先に動くということは焦りもしくはじっとしていられないか・・・・。どちらか一つだな」

 

 

鈴々「うりゃりゃりゃりゃーーーっ」

 

 

鈴々が先に動いた。

 

 

思春「それを・・・・・・待っていたーーっ」

 

 

思春は鈴々の猛攻を紙一重で避ける。

その勢いで目に止まらぬ速さで鈴音を繰り出す。

 

 

思春「燕人張飛!鈴の音と共に黄泉路に先導仕る!」

 

 

鈴音の一撃を繰り出すと同時に、思春は一蹴りで鈴々の懐に移動した。

 

 

思春「もらったーーーーっ!」

 

 

鈴々の首めがけ鈴音を振り上げる。

 

 

鈴々「にゃにゃにゃーーっ」

 

 

思春のスピードに混乱した鈴々だが、野生の勘を頼りに蛇矛の柄で防ごうとするものの・・・・・

 

 

思春「私の勝ちだ・・・・・」

 

 

ほんの一瞬・・・気がつくと思春の持つ鈴音の刃が、鈴々の首に押し当てられていた。

 

 

地和「勝者!江族・甘興覇ーーーっ」

 

 

地和の宣言により、沸き立つ闘技場。

 

 

一刀「やはり、張飛が負けたか・・・・・」

雪蓮「今回は速さの勝ち、と言ったところかな?」

桃香「どういうことですか?」

一刀「劉備、よく見てみろ」

桃香「あっ!?鈴々ちゃんの蛇矛が、もうちょっとで届こうとしている!?」

 

 

鈴々「うー・・・・・負けちゃったのだ・・・」

思春「お前の攻撃も鋭さは、私の想像以上だ。再び戦えば、次は私が負けるかもしれん」

 

 

そう言って、思春は鈴々に、手を伸ばし胡坐をかいていた鈴々を起こす。

 

 

思春「いい仕合だった。またやろう」

鈴々「うん!今度は絶対、鈴々が勝つのだ!」

地和「素晴らしい仕合!素晴らしい選手!感動しましたーっ!」

 

地和「続いて第三仕合!東から登場するは、呉の黒い影!周幼平!」

明命「がんばります!」

地和「対する相手は、魏の良心にして魏の制御人!夏侯妙才!」

秋蘭「ふ、買いかぶられたものだ、しかし・・・・期待には応えよう」

地和「それでは、仕合開始ーっ」

 

 

ゴーンという銅鑼が鳴り響いた。

 

 

明命「・・・・・近接戦闘で弓相手に遅れをとっては、親衛隊の名折れです!・・・・最初から全力で行きます!」

秋蘭「あぁ、私も全力を出すが・・・・しかし。一つだけ忠告やろう」

明命「忠告、ですか・・・・」

秋蘭「あぁ・・・・・弓が接近戦が不利だと思っているようでは、まだまだだぞ」

 

 

鋭い口調で吐き出した秋蘭が、言葉と同時に三本の矢を一気に放つ。

 

 

明命「はうあっ!?」

 

 

明命は、素早く避ける。

 

 

秋蘭「やる・・・・!だがっ!」

 

 

一刀「四本か・・・・。それくらいは余裕だろう」

 

 

明命「その矢、撃たせませんっ!」

秋蘭「甘い!」

明命「まだです!せぇぇぇーーい!」

秋蘭「くっ・・・・やる・・・だがっ!」

明命「はうあっ!?」

 

 

華琳「・・・・・秋蘭の勝ちね」

一刀「あぁ、詰んだな」

桃香「えっ!?けどまだ明命ちゃんは・・・・・」

華琳「態勢を崩された明命」

一刀「それとは逆に態勢を整え、矢を番えようとしている秋蘭」

華琳「この状況を見れば、明白よ」

桃香「???」

一刀「・・・・・・」

華琳「・・・・桃香はもう少し勉強を頑張らなくては?」

桃香「あうー・・・・」

 

 

秋蘭「これで・・・・・詰みだっ」

 

 

気迫と共に、秋蘭は十本の矢を番え射撃体勢を整え、放つ。

十本の矢は明命に直撃した。

 

 

地和「決まったーーーっ!夏侯淵選手の勝利ーーーっ」

秋蘭「ふぅ・・・・・なかなか詰めへの道筋が見えなかった。流石だな、明命」

明命「はぅあ~・・・・負けてしまいました。・・・・全て計算で態勢を崩すように矢を放っていたのですね」

秋蘭「一兵士ならいざ知らず、名高き将との接近戦で弓で勝てるほど、私は愚かではないよ。一矢で駄目なら、二矢、三矢へ繋いでいくのさ」

明命「勉強になりました、秋蘭さん」

秋蘭「いい仕合だった、明命」

明命「こちらこそ」

 

地和「これが一番の見所!遂にやって来ました第四仕合!天の御遣いの登場だーーっ!」

一刀「やっと、俺の出番か・・・・・」

華琳「一刀しっかり見させてもらうわよ」

一刀「あぁ」

地和「対する相手は、華琳様大好き!猪夏侯惇」

春蘭「誰が敵と見たら突っ込むだ!」

地和「誰も其処まで言ってませーん・・・・それでは、仕合開始~」

 

 

華琳「ようやく一刀の実力が見られるのね」

桂花「華琳様・・・・・一刀は勝てると思いますか?」

華琳「どうかしらね・・・・・始まるわよ」

 

 

一刀「春蘭・・・・・まさか第一回戦で当たるなんて思いもしなかった」

春蘭「早くやろう一刀!今度は私が勝つ!」

一刀「やれやれ、始めますか。その前に・・・・・我が君、曹操」

華琳「何かしら?」

一刀「君がこの大会で望むものは?」

華琳「優勝よ」

一刀「了解した・・・・。やろうか・・・・春蘭」

春蘭「っ!?」

 

 

一刀の雰囲気が腰に差していた二本の刀の内一本の"桜華"を抜いただけでガラリと変わった。

そして、大会に参加するもの、三国の将、民。全ての人が一刀の雰囲気に飲まれたいった。

 

 

一刀「春蘭。仕合の鐘は鳴ったぞ」

春蘭「往くぞ!一刀」

一刀「来い!」

 

 

一刀と春蘭の剣戟が数多交わる。

 

 

一刀「すまん、春蘭。時間をかけ過ぎた・・・・・。これで終わり。北郷流・・・・一の太刀"一閃"」

 

 

一刀は"桜華"を鞘に戻し、春蘭の太刀に向かって一気に引き抜く。

 

 

春蘭「なっ!」

一刀「地和・・・・終ったよ」

地和「へ?・・・・・・・北郷一刀の勝利ーーっ!」

 

 

こうして、北郷一刀の仕合は、一瞬のうちに終った。

 

 

第五仕合は、焔耶vs季衣。結果は、意外なことに焔耶が勝った。

第六試合は、雪蓮vs猪々子。結果は、当然の如く、雪蓮に軍配が上がった。

第七仕合、蓮華vs白蓮。蓮華の勝利。

第八仕合。翠vs七乃。翠の勝利。

第九仕合。流琉vs斗詩。流琉の勝利。

武道大会はまだまだ、続いていく。


 
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