No.669608 九番目の熾天使・外伝 =蒼の物語 刻の幻影=Blazさん 2014-03-10 12:39:13 投稿 / 全2ページ 総閲覧数:934 閲覧ユーザー数:841 |
CP第五話 「その道を進むのか」
最も始めに作られた事象兵器は「巨人・タケミカヅチ」。
その後、タケミカヅチのコアを使用し、計八個の兵装。そして大戦後に新たに一つの兵装が作られ、合わせて九つが現在、存在している。
その事象兵器が
氷剣・ユキアネサ
魔銃・ヴェルベルク
機神・ニルヴァーナ
夢刀・六三四
斬魔・鳴神
雷轟・無兆鈴
蛇双・ウロボロス
そして、鳳翼・烈天上
その八つが作られ、後に「神輝・ムラクモ」が作られた。
圧倒的な力と引き換えに精神汚染を代償とする、この事象兵器は使えこなせた者は六英雄と、それ以外に数人ほどだけである。
ワダツミ近辺・・・
自分のせいで色々と邪魔をしたバングはノエル達に制裁を加えられると罰として一人でデルタを捜索する事になっていた。だが、バングにとっては別にどうとも思わない事である為、一人でワダツミのあちこちを忍んで捜索していたのだ。
バング「むー・・・・ココも居らんでござるなぁ・・・・」
大きな木の幹に着地し、辺りを見回すバング。しかし、彼の視界にはデルタを捉える事は出来なかったのだ。もしかしたらワダツミにはもう居ないのか。そう思い、バングは別の階層都市に行く事を考えていた。
バング「となれば・・・アキツ・ヤビコ・カザモツそして・・・イブキドの何処かに居ると言う事でござるな。なれば一度戻ってライチ殿達に言っておかねば。」
バングは他の階層都市を探す為に一旦ライチ達の元に戻り、その事を言おうとその場を後にした。
そして。そのライチ達はと言うと・・・
ぐつぐつぐつ・・・・・
ずずずず・・・・・
ライチ・ノエル・aws「「「はぁ・・・・あったまる・・・・・・」」」
のんびりときのこ鍋をしていたのだ。
バング「すっごいのんびりしているでござるぅ?!」
ノエル「あ、バングさん。どうでした?」
aws「まさか見つからなかったとか言うんじゃねぇよな。」
バング「・・・まぁ・・ワダツミには何処にも居らんかった。だから、拙者はこれから他の階層都市に行って捜索をするので、それを皆に伝えようと戻って来たのでござる。」
ライチ「・・・そうですか。解りました。バングさんも気をつけて。」
バング「承知したでござる!・・・所で・・・・」
aws「どうした?」
バング「誰がそのきのこ鍋を?」
支配人「俺が作った。」
バング「お前かアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」
クロガネ、医務室・・・
その頃。クロガネの医務室ではBlazが医務室に戻り鈴羽たちに少女の容態を聞いていた。
Blaz「どうだ?」
鈴羽「あ。やっと戻ってきた・・・・・・まだ起きてないよ。」
Blaz「・・・・そうか。一応加減はしたんだがなぁ・・・」
鈴羽「多分、加減とかじゃないと思うよ。」
Blaz「あ?どう言う事だ?」
鈴羽「実は、ライチさんがあの後一通信くれてね。その時に言ってたんだけど・・・多分この子は全身のストレスがかなり溜まっているからじゃないかって。」
Blaz「ストレス・・・?」
鈴羽「そう。眠りも深いし、多分疲れが溜まってそれが気絶で一気に出たんじゃないかって。」
Blaz「・・・つまり、体調管理が少し疎かだったと。」
鈴羽「そう言う事だね。」
鈴羽の言葉にBlazは納得したのか、少女に目をやった。未だ覚めない、その眠りはまるで白雪姫の様でキスでもずれば起きるのではと、Blazは内心で自分にジョークを言い聞かせていた。
そして。その隣にはベットの上で寝ているニューが居ており、Blazはニューの頭をゆっくりと撫でるのだった。
ニュー「ふにゅう・・・・・えへへ・・・・・・・ぶれじゅぅ・・・・」
Blaz「・・・何の夢を見てんだかね、コイツは。」
その時である。
「っ・・・ううん・・・・・・・・」
鈴羽「あ、Blaz!」
Blaz「・・・・・・・。」
眠っていた少女が起きたのだ。少女がゆっくりと目を開けると其処は何処かの部屋と言う事は解った。しかし、自分が知る場所ではない。そしてその自分の視界に新たに鈴羽が入り、鈴羽が少女に声を掛けたのだ。
鈴羽「おーい、大丈夫かー?」
「あれ・・・・ここ・・何処?」
そして、少女が視界を変えると其処には・・・
Blaz「・・・・・・。」
「お前は・・・・・・ッ!!」
刹那、少女は勢い良く起きると、Blazに向かい殴りかかった。
しかし、Blazはそれを片手で受け止め、手を離さなかったのだ。
ぐっ・・・・
「うっ・・・!?」
そして、Blazは少女を押してベッドに叩き付けると、片手で首を押さえ、もう片方の手で腰の銃を少女の頭に向けたのだ。それを見た鈴羽はBlazに対し静止を言ったのだ。
鈴羽「ちょっ・・Blaz!!」
Blaz「うちゃしねぇよ。ったく・・人が助けてやったってのによ・・・」
「助けて・・・・?じゃあここは・・・!!」
Blaz「クロガネの医務室だ。」
「・・・・・・・・・・。」
Blazの言葉を聞いた少女は、絶望した様な顔をし、Blazは銃を腰に戻した。
何も声が出なかった少女はそのまま黙っていたがやがてその部屋に一人の人物が入るのだった。
ココノエ「お。やっと起きたか。」
ココノエだ。しかも、彼女の手には見たことの無い一枚のカードの様な物が持たれていた。
そして、ココノエは一方的に少女に話しかけるのだった。
ココノエ「さて。気分はどうだ、ティアナ・ランスター。」
Blaz「ティアナ?」
ココノエ「コイツの名だ。お前には悪いが、このデバイスからプロフィールデータは全て見させてもらったぞ。」
ティアナ「えっ・・・・!?」
ココノエ「ティアナ・ランスター。時空管理局機動六課所属。実働部隊スターズ隊員でコールサインは「スターズ4」。ポジションは後方司令官と言った所か。」
ティアナ「そんな・・・・どうやってクロス・ミラージュにアクセスしたの!?」
ココノエ「デバイスについては私もある程度の知識はある。だが、案外簡単に入れたぞ。
ついでだからデバイスのチューンとフルメンテもしておいた。感謝するんだな。」
ココノエはそう言うと持っていたカードをティアナに向けて投げた。ティアナは受け取らずに落ちたデバイスを拾うとデバイスに話しかけたのだ。
ティアナ「大丈夫、クロス・ミラージュ?」
クロス『はい。メンテナンスの時にプロフィールデータを閲覧されましたが、それ以外には何もされていません。』
ティアナ「・・・・・・・。」
ティアナは無言でクロス・ミラージュを展開すると、その銃口をココノエに向け、ココノエに対し質問をしたのだった。
ティアナ「貴方の目的は何?」
ココノエ「・・・・・・。」
ティアナ「答えて!でないと・・・・」
ココノエ「でないと、何だ?撃つのか?」
ティアナ「っ・・・・そうよ!」
ティアナがそう断言すると、ココノエは少し顔をにやけさせた。
何故笑っているのかと思うティアナだったが、その答えはココノエ自身が言ったのだ。
ココノエ「そうか。なら聞こう。
お前は過去に何人殺したことがある?」
ティアナ「・・・・・・・え。」
ココノエ「もう一度聞く。
お前は今まで何人、人を殺したことがある。」
ティアナ「こ・・・殺す・・・・?」
ココノエ「そうだ。銃と言う物は本来、人を撃つ為にある物だ。その一発の弾丸で人は死ぬ。当たり所が悪かったらな。」
ティアナ「・・・・・・・・・。」
ココノエ「まさかと思うが。そんな事も知らずに自分のデバイスを銃型にしたのか?脅しとかだけに使う道具だと思っていたのか?」
ティアナ「・・・・・・・・。」
ココノエの一方的な質問。
その言葉の全てをティアナは言い返せなかった。
自分がデバイスで撃った相手は非殺傷設定で少なからず死ぬ事は無かったからだ。
だが、銃と言う物は元来そう言う物である。剣などでは届かない距離の相手を撃つ。
銃の使い方は基本は相手を撃つ事である。その結果、相手は深手を負うか死ぬかである。
ココノエ「それとも。形見だ何でとかのいい加減な理由だけでか?ん?」
ティアナ「ちっ・・ちがっ・・・!」
ココノエ「なら。何の理由だ?」
ティアナ「っ・・・・・・それは・・・・・・・」
鈴羽「博士、少し言いすぎだと思うよ・・。」
ココノエ「馬鹿にはこの位が丁度いい。特に、六課相手だとな。」
鈴羽「・・・・・・。」
ティアナ「っ・・・・・・っ・・・・・」
次第に、ティアナは顔を伏せて涙を流し始めた。
自分の考えが尽く論破されていったからだ。
其処でココノエは質問の趣旨を変え、再びティアナに質問したのだ。
ココノエ「・・・では、質問を変えよう。お前が管理局に居る意味は何だ。」
ティアナ「・・・・兄さんの・・・・・」
ココノエ「・・・・・兄の?」
ティアナ「・・・兄さんの無実を証明したい・・・・・ただそれだけよ・・・」
涙ながらにティアナはそう答え、再び論破されるのを覚悟した。
しかし、ココノエからの論破は言われず、ティアナは顔を上げてココノエを見つめた。
ココノエは顔色一つ変えず、ティアナを見つめ、再びティアナに言ったのだった。
ココノエ「なら・・お前のその目的は其処で叶うと思うか?」
ティアナ「・・・・・・・・・。」
ココノエ「少なくとも、奴等は情報隠蔽か情報統制、あるいは既に抹消しているかもしれん。そんないい様にされてお前はいいのか?」
ティアナ「そ・・・そんな事・・・・・」
ココノエ「・・・お前の戦闘スタイル。」
ティアナ「・・・え?」
ココノエ「さっきお前のデバイスをいじって思ったのだが、お前は基本動かずに指揮するというスタイルだそうだな。」
ティアナ「・・・・それが・・・何。」
ココノエ「そして。お前がBlazに対して行ったあの攻撃。お前は後方で指揮するよりも前線で指揮する方が向いている。」
Blaz「それ気付いたの俺だけどな。」
ココノエ「黙れ。」
ティアナ「で・・・でもそれは、なのはさんが教えてくれたから・・・」
Blaz「だからって無理矢理、自分がソイツの用意した形に入るのが正しいのか?」
ティアナ「・・・・・・・・っ。」
Blaz「俺はよ。元々銃での戦いを教えられてたけど、師匠が「お前は接近が向いている」って言ったからよ。試しにやったら、しっくりきてな。今でも師匠のお陰でこうして俺は居るって感謝してるぜ。」
ティアナ「でも・・・・・・・」
Blaz「自分にあった形でないと、自分の身体に余計に負担を持つことになる。だがら、自分が最も充実するフォームを使わねーと、戦えねぇと思うぜ。」
その言葉にティアナは自分の手を見つめた。自分の手にはクロス・ミラージュが持たれ、今までの事を思い出していた。
そして、同時にBlazと一戦と言うほどではないが戦ったあの時。
自分の願いが、自分の戦いが、本当に其処で叶っているのか。
そう思ったティアナはクロス・ミラージュを待機状態にすると、手を握り締めた。
ティアナ「私は・・・・・・・」
ティアナ「私は・・・・・自分の願いを叶えたい。兄さんの無実を証明したい。だから・・・・・!」
ココノエ「・・・・・・・・。」
時を同じく、イブキドの封鎖地区では・・・
シュタッ!
封鎖地区の森林ではバングがデルタを探しやってきていた。しかし。其処には誰も居ないと解り、バングは次の場所に移ろうとしたのだ。
バング「ここでもござらんなぁ・・・デルタ殿は何処に・・・・」
すると。誰かが居る気配がし、バングは耳を澄ませ、静かになった。
そして、神経を研ぎ澄ませ、気配を探ったのだ。
バング「・・・この気配・・・・・・其処でござるなぁ!!」
そして、バングが気配のする方に一気に近づくと其処には。
バング「なっ・・・・何と!?」
青い髪の少女、スバルが木に叩き付けられて倒れていたのだ。
それを見たバングは急いでスバルの元に行き、容態を見たのだ。
バング「むぅ・・傷もヒドイでござる・・・一体だれが・・・?」
「ほぉ・・・・・お前、イカルガの忍者か。」
バング「っ!!」
すると、バングが声のする方を向いた。
其処には白髪の混ざった黒髪で頬に傷があり、左腕が義手と言う禍々しい男が立っていたのだ。その姿にバングは見覚えがあり、思わず声に出したのだ。
バング「お・・・・お主はまさか・・・・
ZERO。
まさにその男がバングの前に立っていたのだ。
ZERO「ハハハハハ・・・懐かしいな。昔、ここの内乱の時に喰らった以来だ。」
バング「ぬぬぬぬ・・・狂犬アズラエルと共にイカルガを恐怖のどん底に叩き付けた悪魔・・・・まさかお主もこのイカルガに居ようとは・・・」
ZERO「何、ココで面白い事がありそうなのでな。久しぶりにココに来た訳だ。」
バング「くっ・・・・・!何故この娘を傷つけた!?」
ZERO「あ?ああ、その雑魚か。ソイツがキャンキャン五月蝿いから、少し遊んで殺っただけだ。」
バング「・・・・・・・・!」
すると、ZEROの後ろにはとてつもない邪気が現れ、バングはそれを肌で感じ、冷や汗を垂らしていた。ココで戦えばこの子が危ない。そう考え、バングはココからの離脱を考えたのだ。
バング「ここは・・・・・!」
そして。バングは煙球を地面に叩き付けるとスバルを抱きかかえて一気にその場から離れた。流石にこのスピードなら問題ないだろう。
が。それは甘すぎる考えだった。
ヴンッ!!
刹那。バングの前に突如ZEROが現れたのだ。
バング「何と!?」
ZERO「逃げんじゃねえよ!!」
そして、ZEROはバングの腹に一発殴り、バングはそのまま地面に叩き付けられた。
幸い、スバルに当たってないと解ったバングは少し安心するが、それでも前にいる相手にどうするべきかと考えるのだった。
バング(どうやら幾ら拙者が速くても奴はそれは関係ない様でござるな。だが、このままではこの娘の命が危うい・・・・!どうするか・・・・!)
しかし。
「行けえッ!!」
突如ZEROに対し術式が発生し、其処から大量の鎖が放たれ、ZEROを拘束したのだ。
ZERO「な・・・何だ!?」
バング「術式!?一体誰が・・・・ッ!!」
すると、ZEROの後ろから一人の男が現れた。その男こそ、術式を張った人物であり・・・
バング達が探していた人でもあった
バング「デルタ殿!?」
デルタだったのだ。
デルタ「話は後です!今はその子を連れて早くココから・・・!!」
バング「お・・おおお。そうでござった!」
そして、バングはスバルを抱きかかえるとデルタと共に其処から急いで離れたのだ。
その途中、バングはデルタに質問を投げ、デルタは別の回答と共にそれに答えたのだ。
バング「デルタ殿、今まで何処に行ってたでござるか!ライチ殿やノエル殿が心配していたでござるよ!」
デルタ「それについては後で話します!今は急いで放れないと!あの術式は一定の距離を放れると崩壊する仕組みなんです!」
バング「わ・・・解ったでござる!!」
ZERO「ちっ・・・・デルタの奴、邪魔しやがって・・・・・」
ZEROは崩壊した術式を無理矢理破壊すると、手を撫でて正常に動くか見ていた。
そして、デルタとバングが放れたと解り、舌打ちをしていたのだった。
ZERO「だが・・・・アイツ、何処で術式なんてモンを知った?アイツは術式なんざ無縁の筈だが・・・・・」
その後。帰還したバングはawsとライチに迎えられ、デルタはライチに叱られていたのだ。
その隣でバングは嬉しそうにawsから手当てしてもらうのだった。
支配人「あ。って事はノエルちゃんと入れ違いって事じゃ・・・・・・・・」
デルタ「あ・・・・・・・・。」
aws「お前・・・・・後で謝っとけよ。」
デルタ「・・・そうする。」
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バング殿、大活躍でござる!!(多分)
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OP2「BLUE SANCTION」 BLAZBLUE -CHRONOPHANTASMA- より
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