No.665772 魔法少女リリカルなのはStrikers 幸せを望む転生者はらっぱさん 2014-02-24 16:16:06 投稿 / 全2ページ 総閲覧数:7420 閲覧ユーザー数:7017 |
「さて、この一年・・・どこに行っていたのか話してもらえますよね?ユウヤ」
「あの・・・何で俺は正座させられてるのでしょうか?」
「口答えは許しませんよ、ユウヤ」
「はい・・・」
俺は懐かしの我が家のリビングで家族である二人に正座させられている。
いや、ホント・・・どうしてこうなった?
って、まあ俺が何も言わずに出て行ったのが悪かったんだろうけど・・・。
「あれ?
「彼女達は自分の部屋で寝ています。昨夜は遅くまでライの勉強を皆で見ていたようですから」
そうなんだ・・・勉強するようになったんだ。
「それで?話は終わっていませんよ?」
「ですよねぇ~」
俺はとりあえずあれからどんな事をしたかを二人に説明した。
ちなみにアリスは席に座って暢気にお茶を飲んでいる。
「なるほど、そのような世界があったのですね・・・」
「ああ、その世界でまあ、お父さんとお母さんの逮捕した奴がいたと知った時は驚いたけどな」
「なるほどですね・・・」
「まあ、俺はミッドチルダに移住するけど・・・皆はどうする?」
「皆はって・・・どうするんですか?」
と、セイバーが聞いてくる。
「まだ聞いてないかもしれないけど・・・俺、空港火災の真っ只中に転移したんだ」
「ま、真っ只中にいたんですかっ!?」
リニスがめっちゃ驚いている。
「ああ、それで・・・金色の鎧をつけた金髪の男を見つけたんだ」
「っ!?ユウヤ・・・その男は自身の事を
「あ、ああ・・・そうだけど・・・」
セイバーは何かを確信したようにする。
「ユウヤ。私も同行します」
三人称SIDE
それから時間は経って・・・
ここはミッドチルダの裏路地・・・
ある家の前にこの場に似つかわしくない服装をしている人間がいた。
彼の名前はクロノ・ハラオウン。管理局の提督だ。
「ここか・・・」
彼の手にはこの住所の事が書かれている紙がある。
「“レイヴンズ探偵事務所”・・・」
彼は扉に手を掛けて、ドアを開ける。
「すいません~誰かいますかぁ~」
「ああ、はいはい!すいません~わたっ!とっと!」
彼の元に女の子がやってきた。
オレンジ色の髪をショートカットにしている女の子だ。
「ちょっとした依頼なんですが・・・」
「ああ、はいはい。そうでしたね、所長~~!」
女の子はそう言うと所長室のドアを開けた。
クロノもそれに続き、部屋に入る。
所長室にいたのは一人の男性だった。
しかし特徴的な仮面を着けている。全体が黄色で目の部分と鼻の部分が開いている仮面だ。
「あなたが依頼人ですね?ま、座りたまえ」
クロノは勧められソファーに座る。
「ああ、レイヴン・・・管理局提督としてではない、僕個人としての依頼だ」
「なるほど・・・それなら話を聞きましょう」
このレイヴンズ探偵事務所という場所は管理局という組織を毛嫌いしている節がある。
「それで?依頼というのは?」
「“機動六課”・・・知っているだろう?」
「ああ、確か・・・試験的に創設される課だろう?」
レイヴンは数日前の新聞を手に取り、それを見ながら言う。
「ああ・・・君たちは魔導師としても優秀だと聞いている。それでだ・・・機動六課に協力してほしい」
「・・・ほぅ?」
レイヴンは仮面の下でほくそ笑む。
「この私に管理局に協力してくれと頼んでいるのかい?」
「ああ、条件ありでもいい。あなたの力が必要なんだ」
「なるほど・・・」
レイヴンは顎に手を添えて何かを考え込むと
「では、条件を言う」
そう言った。
「わかった。出来る限りの条件は呑もう」
「それでいい。では一つ目の条件だ。我々の自由行動権を与えてもらう」
「わかった。その条件は呑もう。で、残りは?」
「そうだな・・・我々の過去を洗い出そうなどとはしないようにしていただきたい」
「それも呑もう」
「最後の条件だ・・・我々は独自に動く。その際になぜ独自に動いていたのか聞かれないようにして貰いたい。これらの条件を呑んでくれるのなら我々は協力しよう」
「わかった・・・なあ、もういいんじゃないか?演技をしなくても・・・」
クロノは一通りの話をすると、急にくだけた感じになり笑顔を見せるようになった。
「・・・響、ちょっと二人で話があるから出ててくれるか?」
「はいっ!わかりました、
響と呼ばれた少女は喜びながら部屋を出て行った。
残ったレイヴンとクロノは見つめ合いながら・・・レイヴンは仮面を取った。
「久しぶりだな・・・夕也」
「ああ、久しぶりだな・・・クロノ」
彼らは久しぶりに再会した・・・かつての友人として。
SIDE OUT
「君の戦闘映像を見せてもらった時にもしやと思っていたんだ」
「あ、やっぱりか?バレるんじゃないかなって思ってたんだ」
俺とクロノは笑いあいながら互いの近況を報告していた。
「そういえば、皆には俺が帰ってきているって言ってないよな?」
「ああ、驚かせようと思ってね。まだ言ってはいない。それよりも・・・君は何で探偵になったんだい?」
「憧れだったから」
「・・・そんな理由でかい?」
失敬な!ひどいぞ、この人!
「とりあえず、他にも理由はあるけどな・・・管理局上層部の黒い部分を調べるのに結構いいからな」
「なるほどな・・・それで頼んでおいた資料は?」
「ああ、今向こうで纏めてもらってる。まあ、もうちょっと時間は掛かると思うけどな」
耳を澄ませば聞こえてくるよ・・・もの凄く苦労している声が。
『だあっ!こんなの私の領分じゃねぇんだよ!!』
『そんな事言わないでよ、クリス』
『そうだ。そんなに喚いても終わらないんだからさっさと手を動かせ』
『そんな話をする位なら早く終わらせなさい!』
『『『す、すいませんっ!リニス(さん)っ!』』』
ほらぁ・・・リニスを怒らせてるよ、あいつら・・・。
「何だか見覚えの無い女の子達もいるが・・・彼女達は?」
「ま、まあ・・・俺が一年間避難していた世界の住人・・・だな・・・」
「・・・夕也・・・君も大概のチートキャラだな・・・」
「言うな・・・向こうでも言われた事なんだから・・・」
「ここが新しい家みたいになってるんだな・・・」
新しい家って・・・まあ、そんな感じだけどな。家族全員こっちに移り住んでるし。
あの後、セイバーの話によるとその俺が相対した奴が問題らしい。
そいつの思惑が変わっていなければ全ての次元世界の危機だと言う事だ。
クロノが渡してくれた聖王教会の騎士であるカリム・グラシアという女性が出した予言のコピーを見る。
「“古の王、七人の英雄により封じられるもその野望は潰える事を知らず復活の狼煙を上げる。彼の王を止めるには生き残りし三騎士を揃える他ない・・・三騎士を揃えし時、奇跡は起こる”ね・・・」
「その古の王とやらが、この前の空港火災を起こした奴だろう」
セイバーの予想通りやはりギルガメッシュ・・・奴がこの事件の全ての元凶となるらしい。
セイバーにそれを聞いた俺たちはすぐに地球を旅立ち、ミッドチルダにて探偵事務所を開いた。
ちなみに時々だが響と翼、クリスも遊びにきたついでに仕事を手伝ってもらっている。
先ほどの響達は休みに乗じて来たらしい。
「さて・・・これを受けて管理局では何か対策は取ってるのか?」
「いや・・・地上本部はそれに対して何も対策を取っていない。対策として機動六課を作っただけさ」
「なるほどね・・・」
管理局は事の重大さがわかってないって事か・・・。
「まあ、遥がいれば大丈夫なんだろうけど・・・そういえば、皆は?」
「皆機動六課に配属される事になった。と言ってもアリサとすずか、雪子は民間協力者としてだ。もちろん必要以上の他の部隊からの干渉を避けるようにしている」
それが対策って訳か・・・。
「どんな感じになっているんだ?」
「ロングアーチという管制部隊が大まかな事を伝え、実働部隊であるスターズ、ライトニング、フェニックスの三つの部隊が動く、という物だ」
「俺はもう一つの独立部隊としてレイヴンズを率いるって事か」
「そういう事だ・・・驚く顔が目に浮かぶよ」
クロノはここで皆の驚く顔を見たいらしい。
「・・・クロノ、後で袋叩きになっても知らないぞ?」
「うっ・・・それが一番の気がかりなのだが・・・まあ、大丈夫だろう」
大丈夫に思えないんだけど・・・本当に大丈夫なのだろうか?
「さて、これ以上はいたらダメだな。僕は帰る事にするよ」
「わかった。玄関まで送るよ」
俺たちが部屋を出ると、リニスがやってきていた。
「あ、夕也・・・話は済んだのですか?」
「ああ、クロノはもう帰るらしいから玄関まで送ってくる」
「わかりました」
リニスはそう言うと、俺の机の上に書類を置いた。
「それじゃあな、クロノ」
「ああ、じゃあまたな」
クロノはそう言うと歩いて去っていく。
あっと、そうだ。祝福しとかないと。
「クロノぉ!」
「何だぁ!?」
「結婚おめでとう!」
「なっ!?」
俺は何か言われる前に中に入る。
案の定、何か言ってくるが、そんなのは聞こえないふりをすればいい。
「さてと・・・頑張りますか」
俺は自分の部屋に戻って、書類を片付ける事にした。
後書き
やっほぅ!はらっぱだよ!
いやぁ・・・これからストライカーズが始まる訳ですが・・・三騎士というのもわかるかな?
まあ、今後でそれはわかることでしょう。
遥達を書くのも結構昔の事なので書けるかどうか不安なのですが・・・頑張りますっ!
次回はもの凄く飛んで「ファースト・アラート」の所まで話が飛びます。
次回をお楽しみに!
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第2話 交渉