‥‥‥この日、和弘達のいる街は慌ただしかった。
そして街では入口に向かって様々な物資が移動していた。
そんな中、当の桂花達は和弘を除いて街の入口で武器、食料などの確認をしていた。
兵達は各々の装備品、胸当て、籠手、鉢金、各隊の武器をチェックしていた、
そんな中、
「母様、ヒロはどちらに?」
「朝起きたら直ぐに出掛けて行った♪」
「そう‥ですか‥」
荀コンの言葉に少し肩を落とした、が、
「大丈夫よ♪出立までには戻って来るはずよ♪」
そう言うと荀コンは朝の事を思い出していた‥‥‥‥
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朝、荀コンの自室が叩かれた、
「‥‥はい、誰かしら、」
「私、和弘です、少々御聞きしたい事が、」
そう言うと和弘を部屋に入れた、
「朝早くすみません」
「いいのよ、それで用件はなにかしら」
「はい、」
そう言うと和弘は荀コンに一枚の旗を広げて見せた、
その旗を見て荀コンは目を見開いた、
「‥‥それは‥牙門旗!」
そして牙門旗を手を震わせながら受け取った、
そう、ただの牙門旗だ、しかし荀家にも牙門旗はある、
しかし、荀コンは和弘がこの街に来た時の事が脳裏に浮かんでいた、
そして和弘が何処から来て何者か、
そして和弘の家の事、家の歴史、
そして和弘の世界の歴史、
そう、この牙門旗はこの世界にはないモノ、
そして違う世界での歴史を見て来たモノ、
それが今自分の手にあるのだ、震えない方がおかしい、
そんな様々の事を思い、考えていたが和弘が来ていた事を思い出して顔をあげると、
和弘が少しオロオロしていた、
「どうしたの?」
「いえ‥その、少し泣かれたもので、」
和弘の言葉に荀コンは自分の頬に手を当てて、
「アラアラ♪」
と言い、涙を拭いながら、
「で、用件は」
「はい、この牙門旗を使うつもりなんでが、支えがなくて」
「そう言う事ね、‥‥ちょっと待って、」
そう言うと荀コンは棚から書簡を取りだし何か書き始めた‥‥そして、
「はい、これをあの鍛冶屋に持って行きなさい、」
「これは?」
「行ってみなさい♪」
これ以上は聞いても無駄だと思い書簡を受け取った、
「早く行きなさい、出立は昼前でしょ、時間は少ないわよ♪」
「はい、」
そう言うと和弘は礼をして退室した、
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その事を思い出していた荀コンだが、
「‥‥そろそろ出立の時刻ね‥‥」
荀コンの呟きを聞いた桂花は陳到の顔を見て頷いた、
すると、
「全兵!整列せよ!」
その声と同時に兵達は整列をした、
「皆!出立準備は終えたか!」
「「「応!!」」」
「殿の到着次第で出立となる!」
陳到の言葉で緊張が増したが以前のような喧騒はない、
そして皆が緊張を増している中、街から一人の男が現れた、
そして、
「皆さん、御待たせしました、」
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こんばんは!
もう少しで新しい章に入ります。
それでは幼稚で駄文劇場の始まりですよ!