No.659168

ランドシン伝記 第10話 (アーカーシャ・ミソロジー)

ケット・シーの許しを得て、猫の国に-しばし
滞在する事となったヴィル達は、温泉で旅の
疲れを取るのだった。
一方、剣聖シオンは女性達と共に-はからずも
混浴をしていた。

2014-01-31 19:21:26 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:350   閲覧ユーザー数:350

 第10話  猫の国

 

ケット・シー「まぁまぁ、そう-かしこまらないで」

 と、ケット・シーは-ひざまずくヴィル達に対し言った。

 そして、ヴィル達は立ち上がった。

ヴィル「ケット・シー陛下、俺達の行(ゆ)こうとしている道は

    間違って居ないのでしょうか?」

ケット・シー「僕は正しいと思っているよ。ただし、それは

       苦難の道だろう。ハンターだけでは無い、

       他の者達も-きっと君達を追う事だろう。

       そして、戦火に君達は巻きこまれる事だろう。

       もしかしたら、その道は閉ざされているのかも

       しれない。でも、それでも、僕は-その道を

       正しいと言うだろう。君達は立派だよ」

 とのケット・シーの言葉にヴィルは涙ぐんだ。

ヴィル「あ、ありがとうございます。私は・・・・・・実は不安で。

    自分の道が本当に正しいか不安で、本当は夜も眠れず、

    一人、苦悩してました。でも・・・・・・進みます、私達の

    道を。迷いが無い、と言えば、嘘になります。ですが、

    やれる限りの事をやってみようと思います」

 とのヴィルの言葉にケット・シーは満足そうに頷(うなず)いた。

トゥセ「団長、俺達は団長を信じて付いてきますよ。俺達も

    今の世の中、おかしいと思いますもん。だから、

    団長、これから誰が団長を否定しても、俺達は、

    絶対に団長を裏切りませんから。団長を信じ続け

    ますから」

 とのトゥセに対し、アーゼやモロン、カシムとレクク達は

頷(うなず)くのだった。

 それに対し、ヴィルは涙をにじませ、服で目をぬぐうのだった。

ヴィル「ああ。行こう-お前ら。最後まで俺達は一緒だ」

 とのヴィルの言葉に、トゥセ達は『オオッ』と、歓声をあげるのだった。

ケット・シー「さて。疲れているだろう。ヴィル、それに、

       ヒヨコ豆-団の皆。休み場所を用意してある。

       そこで旅の疲れを癒(い)やしてくれ。ただ、

       ゴブリンの二方(ふたかた)、君達とは話がある。

       どうか、少し、残って欲しい」

 とのケット・シーの言葉で、ヴィル達は-その場を去る事に

なったのだった。

 

 ・・・・・・・・・・

 トゥセは鼻歌を歌いながら、湯船に-つかっていた。

 そこは他の部屋と比べるに-非常に広い浴場で、ヴィル達は

体を洗い、そこの湯に入っていた。

ヴィル「いやぁ、それにしても極楽(ごくらく)だなぁ」

アーゼ「ですねぇ」

 と、アーゼも-ふにゃけた顔で答えた。

カシム「天恵(てんけい)ですね」

トゥセ「全くだぜ・・・・・・」

 すると、モロンが入って来た。

トゥセ「遅いぞ、モロン」

モロン「ご、ごめんよ。でも、体-洗うのに時間かかっちゃって」

ヴィル「トゥセ、あんま焦らせても-しょうが無いだろ」

トゥセ「あ、すいません。いやぁ、いい湯だなぁ」

 と言って、トゥセは天井(てんじょう)を見上げるのだった。

カシム「しかし、ケット・シー陛下はレククちゃん達に何の用

    が-あったんでしょうか?」

トゥセ「さぁなぁ。まぁ、ゴブリン関係の話じゃねぇの?」

アーゼ「まぁ、あの二人にも色々と過去が-ありそうだからな」

ヴィル「過去を詮索(せんさく)しないのがヒヨコ豆-団さ。いつか、向こう

    から話してくれるだろう」

 そして、五人は無言で温泉を堪能(たんのう)するのだった。

アーゼ「しかし、戦争を引き起こす神って何者でしょうかね?」

トゥセ「なんか、神話みたいな話だよな」

ヴィル「分からん。ただ、神うんぬん-は俺達には重すぎる。

    まぁ、俺達はレククちゃん達をククリ島に無事に

    送り届ける事を考えよう」

アーゼ「ですね」

トゥセ「ところで、カシム。ゴブリンへの変化(へんげ)の術、覚えたのかよ?」

カシム「あ、はい。大体は。ただ、今の私では持続時間が短い

    ので-要(よう)練習ですね」

トゥセ「へぇ、じゃあ、ちょっと-やってみてくれよ。俺に。

    軽くでいいからさ」

カシム「え?ですが、まだ習得してませんし・・・・・・」

トゥセ「いいから、いいから。俺はカシムを信じてるぜ」

カシム「はぁ・・・・・・。分かりました。では、やってみます」

 そして、カシムは呪文を唱えだし、術を構築していった。

カシム「ハッ」

 と、かけ声を出し、カシムは変化(へんげ)の術をトゥセに-かけた。

 そして、術の煙が晴れると、そこには変わり果てたトゥセの

姿が-あった。

アーゼ「ブッ!」

 と、アーゼは-その姿を見て、噴(ふ)き出した。

 そこには猫の顔と化したトゥセの姿が-あった。

トゥセ「え?ちょっと待て。嫌な予感がする」

カシム「トゥセさん、も、もうしわけ-ありません。ちょ、

    ちょっと手違い-がありまして・・・・・・」

トゥセ「やめろッ、謝るなッ!おい、誰か。大丈夫って言って

    くれ。おいッッ!」

ヴィル「トゥセ・・・・・・すごく、言いづらい事だが、今の-お前は

    猫人間だ」

トゥセ「へ?」

 そして、トゥセは手で顔を触り、さらに水面に-ゆらりと映る

自身の顔を見て、叫んだ。

トゥセ「なんじゃこりゃぁぁぁぁぁ!」

 それに対し、ヴィル達は顔を見合わせた。

モロン「か、かわいいよ、トゥセ」

トゥセ「おう、ありがとよ、モロン。だが、俺のショックは

    消えねぇよぅぅぅ・・・・・・」

 と、トゥセは半泣きに-なった。

カシム「ト、トゥセさん、もう一度、術をかけて、元に戻してみましょうか?」

トゥセ「い、いや。いいよ、もう-これ以上、俺の顔をイジらな

    いでくれ」

カシム「す、すみません」

ヴィル「でも、猫の国で良かったな。まだ」

トゥセ「うぅ・・・・・・まぁ、そうですけど。カシムぅ・・・・・・」

 と、トゥセは猫の顔のまま-うらめしそうにカシムを見た。

カシム「すみません。ッ・・・・・・。じ、実は、この術はイメージ

    が重要でして。少し前まで猫ばかり見ていたモノで、

    最後の術の発動の時に、猫の顔をイメージしてしまい」

トゥセ「おいッ!そこは-もっと良いモノをイメージしてくれ。

    まぁ、いいや・・・・・・。ところで、カシム。何で-さっきから

    目を逸(そ)らしてるんだ」

 そう言って、トゥセは移動して、カシムの顔を覗(のぞ)きこんだ。

 それに対し、カシムは『ブッ』と噴き出し、必死に笑いを

こらえて、顔をそむけるのだった。

トゥセ「おいッ、ふざけんなッ!笑うな。おいィ」

アーゼ「いや、トゥセ。それは無理だ。プッ。正直、笑わずに

    目を合(あわ)せるのは不可能だ」

トゥセ「ふざけんなッ!どんだけ-やばいんだよ、俺の顔ッ!」

 と、トゥセは自身の顔をムニムニ-いじりながら言った。

 それに対し、アーゼとカシムは再び、噴(ふ)き出すのだった。

ヴィル「お前達、あんまし、トゥセをいじめるな」

 そう言って、ヴィルは目を開いた。

トゥセ「団長ーーーッ!」

 そう言って、トゥセはヴィルを正面から見つめた。

 しかし、ヴィルは耐えきれずに、噴(ふ)き出すのだった。

トゥセ「ちくしょうッ!団長の裏切り物ッ!」

 と言って、トゥセは浴場を転がるのだった。

 

 トゥセは浴場の端(はし)で-いじけていた。

 それをモロンが、はげましていた。

モロン「ま、まぁまぁ。トゥセ、元気だしてよ」

トゥセ「モロン、もういいんだ。俺は一生、猫人間として、

    生きていくんだ・・・・・・」

ヴィル「トゥセ、モロン、そろそろ出るぞ」

 そして、ヴィル達は浴場から出るのだった。

 

 ・・・・・・・・・・

 一方で剣聖シオンのパーティも折(おり)しも温泉に-つかっていた。

細身「いやぁ、ほんま-いい湯やわぁ」

 と、細身の男は言った。

大男「だな」

細身「ところで、シオンはん-は?」

大男「さっき、貸し切り風呂を借りてたぞ」

細身「・・・・・・それって、エレナはん-と混浴って事かいな?」

大男「まぁ、普通に風呂に入るだけだと思うがな」

細身「それやって、ウラヤマし過ぎる話やッ!ヒドい、酷すぎるわッ」

大男「まぁまぁ、そう言うなって。世の中には、ここの宿屋に

   泊まれない奴の方が多いんだからな」

細身「あぁ、皇室の許可証が必要なんやったっけ?」

大男「そうそう。まぁ、だから、こうして-いい湯につかれる

   だけで満足するべきなのさ」

細身「まぁ、それも-そうや・・・・・・な?」

 すると、隣の浴場から女性達の声が聞こえた。

 それは聞き覚えのある声だった。

 さらに、シオンの戸惑(とまど)った声も聞こえてきた。

細身「な、なぁ、これって」

大男「冷静に客観的に情報を分析すると・・・・・・。ニア達も

   シオンの所に入りに行ったんだろう」

細身「なぁ、ワイら-も入っちゃあかんのやろか?なぁ?

   だ、だって、同じパーティやろ?な?」

大男「諦めろ。俺達が入ったら、痴漢(ちかん)あつかい-される事、

   間違い無しだ」

細身「う、うぅ。ほんま、不公平な世の中やでぇ・・・・・・」

 と言って、細身の男は、男泣きに泣くのだった。

 

 一方でシオン達は貸し切り風呂で湯船を満喫(まんきつ)していた。

ニア「いやぁ、久々だね。温泉というモノも」

 と、魔剣士のニアは水面に双丘(そうきゅう)をプカプカと浮かせながら

言うのだった。

リーシャ「で、ですねぇ」

 と、治癒術士のリーシャはチラチラとニアの胸を見て、

自分と比べ、ため息を吐(つ)くのだった。

フォウン「でも、ニアの胸って本当に大きいわね。少し、

     うらやましいわ」

 と、ダーク・エルフのフォウンは言うのだった。

ニア「そうかな?肩もこるし、うっとおしいモノだよ」

フォウン「でも、そんなに大きいと、自分で胸を吸えるんじゃ

     無いの?」

ニア「え?どうかな?やってみた事ないよ」

フォウン「えぇ?出来るでしょ?ちょっと-やってみてよ」

ニア「仕方無いなぁ・・・・・・。あ、出来た、出来た。結構、

   余裕だね」

リーシャ「うぅ、ニアさん、うらやましいです」

フォウン「私も出来ないかしら・・・・・・・・・・・・。あ。で、出来た。

     かろうじて出来た。昔は出来なかったのに。私も

     少しは成長してるって事かしら?」

ユーク「・・・・・・タレた-だけ・・・・・・」

 と、女-魔導士のユークは首だけを湯から出しながら、

誰にも聞こえぬようボソリというのだった。

 一方、シオンは彼女らの会話を聞きながら、赤面していた。

シオン「まったく・・・・・・。人が聞いてたら-どうするんだよ」

 と、顔に手を当てながら言うのだった。

エレナ「ふふ、仲良くていいじゃない」

 と、エレナはシオンの隣でニコニコしながら言うのだった。

シオン「二人で-ゆっくりと入る予定だったのにな」

エレナ「まぁ、それは夜で-いいんじゃない?部屋に-お風呂が

    付いてるし」

シオン「ほんと・・・・・・豪華だよな・・・・・・」

 と言って、シオンは-あくびをするのだった。

 

 ・・・・・・・・・・

 一方、猫の顔となったトゥセは、大量の猫に追いかけられていた。

トゥセ「おいッッ!あ、いいところに居た。カシム、助けて

    くれッ!」

 と、トゥセは助けを求めた。

カシム「ど、どうしたんですか?」

トゥセ「い、いや。ギャアッッッ!」

 そして、トゥセは猫の山に埋もれた。

 それから必死にトゥセは顔だけ、外に出した。

カシム「だ、大丈夫ですか?」

トゥセ「大丈夫じゃねぇ・・・・・・重いィ・・・・・・」

カシム「しかし、このなつきようは異様じゃ無いですね。何が

    あったんですか?」

トゥセ「何もしてねぇよ。こんだけ猫が居るんだから猫耳娘

    も居るかと思って、恥をしのんで一人、探索に出た

    んだ。そしたら、急に襲われたんだよ・・・・・・」

カシム「猫耳は違う種族な気もするんですが・・・・・・」

トゥセ「うるせぇ・・・・・・。仙人術で何とかしてくれよぅ・・・・・・」

カシム「うーん。なら、この猫達の心象(しんしょう)風景を探ってみます。

    大まかに何を考えて居るか分かるかも知れません」

トゥセ「おお、任せた」

カシム「では・・・・・・」

 そして、カシムは術を発動した。

トゥセ「分かったか?」

カシム「ええ。トゥセさん-が今、巨乳の猫耳娘とイチャイチャ

    したいという事が・・・・・・」

トゥセ「俺を見てどうするんだよッ!猫を見ろ、猫をッ!」

カシム「なら、なるべく、心を無にしてください。トゥセさんの

    雑念が強すぎて、そっちに気が取られてしまうんです」

トゥセ「あ、悪い。じゃあ、ひたすら計算してるわ。1+1は」

 と、トゥセが計算している間、カシムは再び、術を発動した。

カシム「む・・・・・・」

トゥセ「分かったか?」

カシム「はい。結論から言うと、この猫達はメスです」

トゥセ「だから、なんだよッ!どうでもいい情報、来たーッ!」

カシム「いえ。それが今回、重要なのです。このメス猫ちゃん達は、

    トゥセさん、あなたに-ほれてます。ベタぼれです」

トゥセ「へ?う、嘘だろ?」

カシム「いえ、事実です。もう、ハァハァ、してます」

トゥセ「止めてくれ、俺に猫の趣味はねぇんだッ!」

カシム「ム・・・・・・新たなイメージを受け取りました」

トゥセ「な、なんだよ・・・・・・。怖いな」

カシム「トゥセさん、この猫達はトゥセさんと一緒に温泉に

    入りたいそうです」

トゥセ「はぁ?ね、猫と混浴とか嬉しくないんだよッ!おい。

    大体、俺、結構、熱いの苦手で。マジで、温泉とか、

一日に何度も入りたくねぇよ。マジで-のぼせるって」

カシム「う、うーん。困りました・・・・・・」

トゥセ「困るな。何とか、してくれ」

カシム「うーん」

 と、カシムが悩んでいると、猫達はトゥセの下に潜りこみ、

トゥセを持ち上げだした。

トゥセ「え?ちょ。う、嘘だろ?あぁぁぁぁぁぁ!」

 そして、トゥセは猫達により、運ばれて行くのだった。

カシム「・・・・・・ご愁傷〈しゅうしょう〉さまです、トゥセさん」

 そう言って、カシムは両手を合(あわ)せるのだった。

 

 ・・・・・・・・・・

 一方、シオンは少し、困っていた。

シオン(マズイな。少し、のぼせて来たぞ。かといって、今、

    出るワケにも行かない。さすがに、女性陣に-アレが

    膨張(ぼうちょう)している所を見せるワケにも行かないし・・・・・・。

    とはいえ、この状況下では、中々(なかなか)、俺の愚息(ぐそく)も

    おさまってくれない・・・・・・)

 と、湯船に顔をつかながら思うのだった。

エレナ「シオン?大丈夫?」

シオン「え?ああ・・・・・・」

エレナ「もしかして、興奮してる?」

シオン「え?いや、その・・・・・・」

エレナ「フフ、ニア達は綺麗だからね」

シオン「いやいや、エレナが一番、綺麗だよ」

エレナ「そう。フフ、シオン、もしかして、困ってる?」

シオン「・・・・・・ご明察」

エレナ「なら・・・・・・内緒で-してあげよっか?」

 と、エレナは-シオンの耳元で囁(ささや)いた。

シオン「・・・・・・非常に魅力的な提案だけど、遠慮するよ。

    温泉を汚したくないし」

エレナ「そうね。そういうのは夜にしましょう?」

シオン「・・・・・・ああ」

 

 ・・・・・・・・・・

 一方、トゥセは猫達と混浴していた。

トゥセ(やべぇ・・・・・・意識が-もうろうとしてきやがった。

    っていうか、なんで-こいつら、のぼせねぇんだ?

    猫のくせに、熱いのに強すぎだろ。くそぅ・・・・・・)

 そんなトゥセ達にメス猫達は-すりよってくるのだった。

トゥセ(マジ、かんべんしてくれよ・・・・・・)

 すると、トゥセにかけられた変化(へんげ)の術が-ポンと音を立てて

解けた。

 一瞬の沈黙が訪れた。

 トゥセは湯船に映る自分の顔を見て、はしゃいで喜んだ。

トゥセ「よ、よっしゃ!戻ったッ!戻った・・・・・・ぞ?」

 その時、トゥセは-メス猫達が毛を逆立てて唸(うな)っているのに

気付いた。

トゥセ「え・・・・・・えぇと、いや。俺は元々、ダーク・エルフで。

    それで決して、君達を騙(だま)すつもりは-もうとう無くて、って、

    駄目ですよねぇッ!」

 次の瞬間、メス猫達は爪を振り上げ、トゥセに襲いかかるのだった。

 

 ・・・・・・・・・・

 その頃、シオンは湯船から出て、外の休憩所に居た。

細身「オッ、シオンはん。どうやった?」

 と、細身の男は尋ねた。

シオン「ん。あぁ。まぁ、何とかなったって、感じかな?」

細身「何の事やら?」

シオン「いや、女性陣には結構、気をつかうって話だよ」

大男「しかし、眼福(がんぷく)だったんじゃないのか?」

シオン「ま、まぁね。普段、見れないモノが見れた」

細身「うらやましい限りやわぁ・・・・・・」

シオン「ただ、少し、のぼせちゃってさ。先に部屋に戻らせて

    もらうよ」

 そう言って、シオンは去って行った。

細身「えぇなぁ・・・・・・。この後、エレナはん-と二人で

   イチャイチャするんやろ?そうなんやろ?」

大男「まぁ、そうだろうな」

 すると、今度はエレナ達が浴場から出てきた。

細身「えぇなぁ・・・・・・」

大男「そうだな」

 と、二人の男は呟(つぶや)くのだった。

 

 ・・・・・・・・・・

 一方、トゥセは部屋で、顔に塗り薬を付けていた。

ヴィル「大丈夫か、トゥセ?」

トゥセ「・・・・・・とんだ災難でしたよ」

カシム「すみません、トゥセさん。全ては私のミスから始まった事です」

トゥセ「いや・・・・・・いいよ。過ぎた事だから・・・・・・」

アーゼ「ま、まぁ、元気出せよ、トゥセ」

モロン「トゥセ、元気出して。羽ウサギちゃんも心配して

    るよ」

 と言って、モロンは人形の羽ウサギの手を振って見せた。

トゥセ「おう・・・・・・。混浴・・・・・・したい。女の子と・・・・・・・、

    混浴、したい・・・・・・」

アーゼ「なんか・・・・・・同情する気が失せてきた・・・・・・」

 と、アーゼは言うのだった。

 

 ・・・・・・・・・・

 

 


 
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