No.658624

九番目の熾天使・外伝 ~ライダー戦国大合戦~

竜神丸さん

第8話

2014-01-29 17:32:45 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:1451   閲覧ユーザー数:849

「リュウガ軍武将、シンゲン殿ねぇ…」

 

okakaがボソリと呟く。

 

あれから朝食を終えた六人は、ユキムラ達と共にリュウガ軍の城まで向かおうとしていた。ユキムラ達は装甲車に乗って、騎神グレイブはバイクに乗って岩道を走っている。

 

「『我が領地にて、怪物共の悪事が活発になりつつある 貴殿等グレイブ軍にも協力を願う 武田シンゲン』…このシンゲンってのは、アンタの知り合いか?」

 

「あぁ。私が幼い頃からずっと世話になっている人だ。そんな方の頼みを、この私が断る訳にもいかないさ。ところでそういう君は、もう傷は大丈夫なのかい?」

 

「ん? あぁ、何時までも寝てる訳にはいかんしな」

 

現在のokakaは既に傷も治りかけており、自分はもう大丈夫だと言うように腕をぶんぶん回す。

 

「本当に大丈夫なんですかねぇ? 騎神ディバイドとやらに危うく倒されかけた人が」

 

「うぐっ……つ、次こそはお、俺がア、アイツを倒してや、やるよ…!!」

 

「okaka、声が震えてる」

 

デルタの指摘に図星だったokakaは詰まりながらも返事を返し、ロキがさり気なく突っ込み。それを見たユキムラは思わず苦笑する。

 

その時…

 

「…ッ!? ユキムラ様、あれを!!」

 

「!? どうした!?」

 

バイクに乗っていた騎神グレイブが何かに気付いたらしく、ある方向を指差す。

 

『グギャォォォォォンッ!!』

 

「あれは、ドラグブラッカー…!?」

 

遠き先の空にて飛び回っている黒き竜に、okakaは見覚えがあった。黒き竜―――ドラグブラッカーの飛んでいる空の下にある森では、何やら黒い煙が上がっている。

 

「何だ? 何か様子がおかしいが…」

 

「ッ…まずい!! あの森はリュウガ軍との合流地点だ!!」

 

「え、じゃあ森から上がってる煙は…!?」

 

「間違いありません、敵の攻撃を受けています…!! ユキムラ様、私は先に!!」

 

「気をつけてくれ、騎神グレイブ!!」

 

リュウガ軍のピンチを悟った騎神グレイブは更にバイクのスピードを上げ、一足先に目的地まで向かっていく。

 

「こうなりゃ、俺達も先に向かうべきか…?」

 

「行くしか無ぇだろうよ……変身!!」

 

『カメンライド・ディケイド!』

 

okakaはすかさずドライバーにカードを装填し、プロトディケイドに変身。更にライドブッカーから一枚のカードを取り出す。

 

『アタックライド・マシンディケイダー!』

 

「んじゃ、俺も先に行って来るぜ」

 

召喚された赤きバイク―――マシンプロトディケイダーに搭乗し、プロトディケイドも同じように森まで一直線に突っ走る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、目的地である森の中で…

 

 

 

 

 

 

 

「「「「「ギギギギギギギギ…!!」」」」」

 

「怯むなぁっ!!! 二人一組で、一体ずつ確実に仕留めろぉっ!!」

 

「「「「「ははぁっ!!」」」」」

 

リュウガ軍の武将―――武田シンゲンとその兵士達は、大量に迫って来ているミラーモンスター達を相手に苦戦を強いられていた。騎神リュウガの実力や兵士達のチームワークもあって一体ずつ撃破していってはいるものの、相手の方が圧倒的に数が多過ぎるのだ。

 

「ぬぇいっ!? く、やはり数が多過ぎる…!!」

 

「ぐぁぁぁぁぁぁっ!?」

 

「!? おい、どうしたっ!!」

 

「シ、シンゲン様!! また更に敵の増援が!!」

 

「何!?」

 

「「「「「グルァァァァァァァァァ…!!」」」」」

 

「くそ、まだあんなにいるというのか…!!」

 

兵士達と戦っているミラーモンスター達の後方から、グロンギやオルフェノク、ゾディアーツ等の怪人達も向かって来ていた。戦況的にはリュウガ軍の方が圧倒的に不利な状態であり、シンゲンは歯軋りする。

 

「シンゲン、まだ諦めるな!!」

 

「!? 騎神リュウガ…!!」

 

漆黒の竜騎士―――騎神リュウガが青龍刀“ドラグセイバー”でシアゴーストを斬り裂き、シンゲンと背中合わせになる。

 

「もうじき、グレイブ軍もここに到着する筈!! それまで何とか、耐え切るんだ!!」

 

「ッ…あぁそうだ、まだ終わってはおらん!!」

 

「グゥッ!?」

 

シンゲンも同じように、刀で屑ヤミーを斬りつける。

 

「皆の者、グレイブ軍の応援が来るまで、何としてでも耐え切るのだ!!」

 

「「「「「はっ!!」」」」」

 

敵の数が増えた中でも、未だ諦める様子を見せないリュウガ軍一同。シンゲンがレイドラグーンの槍を刀で防ぎ、騎神リュウガがグロンギや魔化魍などを率先して倒していき、兵士達がシアゴーストのような戦闘力が低めのモンスター達を倒していく。

 

「グルァッ!!」

 

「ぬぐっ!?」

 

「!? シンゲ…ぐわぁっ!?」

 

しかし、やはり相手の数が多過ぎた。兵士達がどんどん押されていく中でシンゲンも遂に刀をへし折られた事で丸腰になり、騎神リュウガもオックスオルフェノクのハンマー状になっている両手で思い切り殴り飛ばされてしまう。

 

「ぐぬぅ……ここまでなのか…!!」

 

「ギギギギギッ!!」

 

レイドラグーンが槍を振り上げるのを見て、シンゲンが目を閉じたその時…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おいおい、諦めるにはまだ早いんじゃねぇの?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『アタックライド・サイドバッシャー!』

 

 

 

 

 

 

-ズドドドドォンッ!!-

 

 

 

 

 

 

「「「「「グギャァァァァァァァァッ!?」」」」」

 

「…!?」

 

突如、シンゲンの後方から無数のミサイルが飛来し怪人達を次々と撃退。驚くシンゲンの後ろから、サイドカーの変形した大型ビークル“サイドバッシャー”に乗ったプロトディケイドが姿を現す。

 

「お、お主は…!!」

 

「ん、俺? 俺はまぁ…」

 

サイドバッシャーから降りたプロトディケイドは、ライドブッカーから別のカードを取り出す。

 

「通りすがりの騎神ってところだ。覚えなくて良いぜ?」

 

『カメンライド・リュウキ!』

 

カードが装填されると同時にプロトディケイドのボディが鏡の虚像に包まれ、赤き竜騎士“仮面ライダー龍騎”へと姿を変え、ドライバーも龍騎仕様のベルトに変わった。

 

「騎神リュウガそっくりに変わっただと…!?」

 

「あぁえっと……俺の場合、元からこういう仕様だって事でよろしく」

 

≪STRIKE VENT≫

 

プロトディケイド龍騎(以下PD龍騎)は龍の頭部を模した手甲“ドラグクロー”を装備し、それを使って近付いて来たバケネコを殴り倒す。

 

「おい、お前が騎神リュウガで良いんだよな!?」

 

「!? あ、あぁ、そうだが…」

 

「一緒に戦うぞ!! お前と今の俺なら、使う武器も同じだ!!」

 

「武器…ッ!! あぁ、分かった!!」

 

≪STRIKE VENT≫

 

PD龍騎の意図を察した騎神リュウガもカードを装填し、同じようにドラグクローを装備。PD龍騎と騎神リュウガが二人並び立つ。

 

「ほんじゃ行こうぜっ!!」

 

「あぁ、一緒に…!!」

 

『『ギャォォォォォォォォォンッ!!』』

 

二人の背後に、赤き竜ドラグレッダーと黒き竜ドラグブラッカーが舞い降りる。

 

「「はぁぁぁぁぁぁぁ…!!」」

 

二人が姿勢を低くして構える中、ドラグレッダーとドラグブラッカーの口にも炎が溜まり始める。

 

「「…だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」」

 

『『グォォォォォォォォンッ!!!』』

 

「「「「「グギャァァァァァァァァァァァァァァァァッ!!?」」」」」

 

そして二人が同時にドラグクローを正面に突き出し、二体の竜が同時に強力な火炎弾を発射。正面にいた怪人達を一気に焼き払ってしまった。

 

「す、すごい…!!」

 

「あの騎神、何者なんだ…」

 

≪ゲイザー・ナウ!≫

 

「「「グガァ、カ…ァ…!?」」」

 

≪Mighty≫

 

「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」

 

リュウガ軍の兵士達が驚く中、ウォーロックの放った大量の氷柱が、他の怪人達を凍結。その凍った怪人達を駆け付けた騎神グレイブが一閃し纏めて粉砕する。

 

「ちょっとウル、私達を置いて一人で先に行くなんて酷いじゃないの!」

 

「うわ、こりゃまたすごい状況だな」

 

「おうおう、ド派手にやってるねぇ皆の衆…!!」

 

「シンゲン殿、ご無事ですか!?」

 

オーズ、ファイズ、ウィザード、そしてユキムラ達グレイブ軍の兵士達も駆け付け、ピンチだったリュウガ軍の助太刀に加わる。

 

「おぉ、ユキムラ殿!! 来てくれたのか!!」

 

「話は後です、まずは奴等を倒さなければ…!!」

 

「そこのお二方、危ないから伏せて下さいね」

 

≪SHOOT VENT≫

 

「へ…ぬぉわっ!?」

 

「うわっ!?」

 

合流したユキムラとシンゲンの後ろで構えていたゾルダが、ギガキャノンを両肩に装備。離れた距離にいる怪人達を次々と砲撃で撃ち砕いていく。

 

 

 

 

 

 

「ふ、せやぁっ!!」

 

「あらよっと、おっと危ない…!!」

 

オーズは迫って来るゲルニュートをメダジャリバーで一閃し、ウィザードはシルクモスファンガイアの振るう三叉槍を受け流しつつ回し蹴りで薙ぎ倒す。

 

「あぁもう、タトバだけじゃ戦い辛いわね…!!」

 

「そういや他のコアメダルは咲良ちゃんから借りてないんだっけ? そりゃ大変だな」

 

「本当よ、せめてあともう一枚だけでもあれば良いんだけど…!!」

 

「もう一枚ねぇ……あ、そうだ思い出した!」

 

「? 何をよ…ッ!?」

 

ウィザードは何かを思い出した様子で手をポンと叩いてから、一枚のコアメダルをオーズに投げ渡す。

 

「コアメダル!? 何でアンタが…」

 

「いやぁすまんすまん、そういえば俺も咲良ちゃんから一枚借りてたのを忘れてたんだわ……言い忘れててすいませんでした!」

 

「ア、アンタねぇ…」

 

ウィザードはすかさずオーズに土下座して謝罪する。周囲からすればかなりシュールな光景である。

 

「…まぁ良いわ、無いよりは断然マシよ!!」

 

オーズはドライバーからトラメダルを抜き取り、ウィザードから受け取った別のコアメダルを装填。再び三枚のコアメダルをスキャンし直す。

 

『タカ・クジャク・バッタ!』

 

トラアームが赤いクジャクアームへと変わり、オーズは亜種形態“タカジャバ”へと変わって見せた。

 

「さぁ、仕切り直しよ!!」

 

オーズはクジャクアームの左腕に装備されている手甲“タジャスピナー”から火炎弾を放ち、コキリアワームに命中させる。

 

 

 

 

 

 

 

「えぇっと、確かこれで…」

 

≪Ready≫

 

「おぉ、よしよし! んじゃ後は…」

 

一方で、ファイズもミッションメモリーをファイズショットに取り付けてから、今度はアクセルメモリーをファイズフォンに装填する。

 

≪Complete≫

 

「おぉ、出来た出来た!」

 

ファイズは通常形態からアクセルフォームへと変わり、左腕に装備しているファイズアクセルのスタータースイッチを押す。

 

≪Start Up≫

 

「ふぅぅぅぅぅぅ……はっ!!」

 

ファイズは猛スピードで駆け出し、ファイズショットを装備した状態で怪人達にグランインパクトを次々と炸裂させていく。

 

「らっしゃあっ!!」

 

「グルァァァァァァァァァァァッ!?」

 

≪3…2…1…Time out≫

 

オックスオルフェノクを殴り飛ばして灰化させると同時に、ちょうど時間切れでファイズもアクセルフォームから通常形態へと戻る。

 

「…え、あ、え!? ちょ、もう終わりかよこれ!?」

 

「ロキさん、後ろ後ろ!!」

 

「へ……どぁっ!?」

 

「グルゥッ!!」

 

どうやら、アクセルフォームが十秒で終わってしまう事は知らされていなかったようだ。慌てているファイズをウォーロックが警告するも空しく、ハウンド・ゾディアーツの攻撃を受けたファイズは地面を転がされてしまう。

 

「ガルルルルルッ!!」

 

「痛ぇ~…ちょ、待て、タンマ!? 痛いっての!?」

 

ファイズとしての戦闘に慣れてないからか、流石のロキも今回ばかりは怪人達を相手に本調子を出せないようだ。現在もハウンド・ゾディアーツの鉤爪による攻撃を何度も受けてしまっている。

 

「んあ? たく、しょうがねぇな…っと!」

 

「グガァッ!?」

 

龍騎の変身を解いていたプロトディケイドは苦戦しているファイズを見て呆れながらも、ライドブッカーをガンモードに変形させてハウンド・ゾディアーツに銃撃を浴びせる。

 

「おいロキ、大丈夫かよ?」

 

「あぁ、すまんokaka。ベルトを借りたのは良いんだけど、ファイズとしての戦闘にはまだ慣れ切ってなくてさ…」

 

「安心しろ。ここからは俺も、ちょっぴり本気出す」

 

「へ?」

 

プロトディケイドは仮面の下でニヤリと笑みを浮かべてから、一枚のカードをドライバーに装填する。

 

『ファイナルフォームライド…ファ・ファ・ファ・ファイズッ!!』

 

「さぁて、ちょっとくすぐったいぞ?」

 

「お、おい、何を…?」

 

「良いから前向けって。ほら」

 

「あ、あぁ…」

 

プロトディケイドのやろうとしている事に疑問を抱いたファイズだが、強制的に前を向かされプロトディケイドに背を向けた状態になる。

 

そして…

 

「そいっ!」

 

「え…のごがぁっ!?」

 

プロトディケイドの両手が、ファイズの背中に突き刺さった。するとファイズのボディが少しずつ変形され、大型の光線銃へと変わっていく。

 

『な、何だよこれ…!?』

 

「良いかロキ、これが……俺とお前の力だ!!」

 

ファイズが変形した光線銃―――ファイズブラスターをプロトディケイドが手に取り、それを怪人達のいる方向に向ける。

 

「そらよぉっ!!」

 

「「「ギシャァァァァァァァァァッ!?」」」

 

ファイズブラスターから放たれた光線が、シアゴーストやレイドラグーンを次々と爆破させる。

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁっ!!」

 

「ギギィッ!?」

 

レイドラグーンを一閃してから、ウォーロックとウィザードも並び立つ。

 

「んじゃ、そろそろ決めましょっかねぇ?」

 

「はい…!!」

 

ウォーロックとウィザードはそれぞれ別の指輪をはめ、ベルトに翳す。

 

≪イエス! キックストライク・アンダースタンド?≫

 

≪チョーイイネ! キックストライク・サイコー!≫

 

二人の足元に巨大な紋章が出現し、ウォーロックは強力な冷気を、ウィザードは灼熱の炎を右足に纏い始める。

 

「「さぁ、フィナーレだ…!!」」

 

二人はロンダートから一気に跳躍し、空中へ華麗に舞い上がってから飛び蹴りの体勢に入り…

 

「「だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」」

 

「「「ガギャァァァァァァァァァァッ!!?」」」

 

ウォーロックの必殺技“ストライクウォーロック”とウィザードの必殺技“ストライクウィザード”が同時に飛来し、直線上にいる怪人達に炸裂。大爆発を引き起こした。

 

 

 

 

 

 

 

 

「OK、私もさっさと潰してあげるわ」

 

ウォーロックとウィザードが怪人達を撃破しているのを見て、オーズもタジャスピナーを開いて中にセルメダルを七枚装填、その状態でオースキャナーを読み込ませる。

 

『ギン・ギン・ギン・ギン・ギン・ギン・ギガスキャンッ!』

 

「はぁぁぁぁぁぁぁ…!!」

 

音声が鳴り、タジャスピナーにエネルギーが溜まっていく。

 

「ふむ、では私もケリをつけましょうか」

 

『SHOOT VENT』

 

マグナバイザーでライアー・ドーパントを狙撃していたゾルダも、すぐにギガランチャーを召喚。両手で構え、砲身を怪人達に向ける。

 

「せいやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」

 

「フンッ!!!」

 

「「「ギシャァァァァァァァッ!?」」」

 

タジャスピナーから放たれたメダル状のエネルギー弾とギガランチャーの砲弾が怪人達に炸裂、こちらでも大爆発が起こる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「グルゥゥゥ…!!」」」

 

「後はお前達だけだ、覚悟しな…!!」

 

『ファイナルアタックライド・ファ・ファ・ファ・ファイズ!』

 

プロトディケイドのドライバーにカードが装填され、必殺技が発動。ファイズブラスターの銃口から一発の赤い光線が放たれ、それが円錐の状態になって怪人達の動きを拘束する。

 

「しゃあっ!!!」

 

「「「グルァァァァァァァァァァッ!!?」」」

 

そこへ更に強力な光線をお見舞いされ、怪人達は塵も残さず消滅してしまった。

 

「…ふぃ~っと」

 

「あだっ!?」

 

プロトディケイドは一息ついてから、ファイズブラスターを宙に放り投げる。放り投げられたファイズブラスターは空中でファイズの姿に戻ってから、大の字のまま地面に落ちてしまった。

 

「痛ぅ~…!! お、おま、okaka……やるならやるって、先に言えっての…!!」

 

「あぁ、すまんすまん」

 

全身にダメージを負った状態でピクピクしているファイズに、プロトディケイドは悪びれない様子で手を合わせて謝罪するのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ま、まさかここまでとは…」

 

「シンゲン殿!」

 

プロトディケイド達の活躍を見て、シンゲンは思わず呆然としてしまっていた。そこへユキムラが駆け寄る。

 

「良かった、ご無事で何よりです!」

 

「おぉ、ユキムラか! お前達グレイブ軍のおかげで助かった、感謝するぞ!」

 

「あぁいえ、私は今回何も出来ませんでした。今回の件は、一緒に戦ってくれた彼等のおかげです」

 

「その事だがユキムラ……して、あの騎神達は一体何者なのだ?」

 

「信じられないかも知れませんが、彼等はこの世界の住人ではありません」

 

「何? なら彼等は一体…」

 

「異世界からやって来た騎神……だそうですよ」

 

ユキムラはそう言って、変身を解除したokaka達の方に目を向けるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、地球の海鳴市では…

 

 

 

 

 

 

 

 

「あぁ~もぉ~暇だよ暇だよぉ~」

 

「本当、暇よねぇ~」

 

「「はむはむ」」

 

「…暇なら少しは荷物持ってくれんかね、君達やい」

 

街中にて、こなたとアスナ、咲良と美空、そしてFalSigの四人は買い物の真っ最中だった。女子四名は美味しそうにソフトクリームを舐めている中、荷物係で付き合わされたFalSigは大量の荷物を持たされて苦労しているところだった。

 

「だって、本来荷物係にさせる筈だったウルもハルトもいないしさ、アキもいないしさ、他のメンバーは皆で捜索に向かっちゃったしさ……待ってる身としては暇以外の何でもないんだよねぇ~」

 

「そうそう。本当なら私達だって、ウルと一緒に飛び込みたかったのにねぇ?」

 

「いやだからって、俺に荷物を全部持たせる理由が分からんぜよ…」

 

「ふぁーちゃん、重い?」

 

「あ、あの……荷物、持ちましょう、か…?」

 

「OK、君達だけだよ最後の良心は」

 

その時だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

-ブゥゥゥゥゥン…-

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「「「!?」」」」」

 

街中に結界が張られた。こなた達が見たのと同じ結界だ。

 

「これって、昨日のと同じ…!?」

 

「あ、見て!?」

 

アスナの指差した方向には…

 

 

 

 

 

 

「「「シャァァァァァァァァァッ!!」」」

 

「ッ…!!」

 

布で全身を隠した少女を、スコーピオンロード、バットイマジン、ホッパー・ドーパントの三体が追いかけ回しているところだった。少女は今にも尽きそうな体力で必死に走っているが、怪人達はそんな事もお構いなしに追い詰めようとしている。

 

「…いやいや、ありゃ助けなきゃ大変でしょうよ」

 

「えぇ、同感よ」

 

「んじゃそういう事で……あ、咲良ちゃんと美空ちゃんは隠れてなよ」

 

FalSigはこなた達から借りたドライバーを腰に巻いてから、一枚のセルメダルをドライバーに投入。こなたはベルトを巻くと同時に飛んできた黒いカブトムシ型コア“ダークカブトゼクター”を右手でキャッチし、素早くベルトに装着。アスナは白いカードデッキを翳して銀色のベルトを出現させ、変身ポーズを取ってからカードデッキをベルトに差し込む。

 

「「「変身!!」」」

 

『カポーン!』

 

≪Henshin≫

 

FalSigはカプセルベンダーマシンを模したようなメカニックな戦士“仮面ライダーバース”に、こなたは重厚な鎧を纏った戦士“仮面ライダーダークカブト・マスクドフォーム”に、アスナは白鳥の意匠を持った白き戦士“仮面ライダーファム”に変身する。ちなみにこなたは変身した影響からか、ダークカブトの状態だとかなり身長も高くなっている。

 

「だらっしゃあ!!!」

 

「「「キシャアッ!?」」」

 

バースが専用銃“バースバスター”を乱射し、少女に襲い掛かろうとした怪人達を足止め。その隙にファムが素早く転がり込み、少女を助け出す。

 

「あ…」

 

「ふぅ、危ない危ない」

 

ファムは助け出した少女を安全な場所に隠れさせた後、レイピア型召喚機“ブランバイザー”を抜き取りホッパー・ドーパントと対峙する。

 

「おのれ小娘、我々の邪魔をするか…!!」

 

「悪いけど、アンタ達の思い通りにさせるほど私達も優しくないわよ?」

 

「何を…グワッ!?」

 

「おいおい、背中がガラ空きだぜ?」

 

ファムに気を取られていたホッパー・ドーパントの背中から火花が飛び散る。バースがこっそり狙い撃ちしたようだ。

 

「女の子一人を寄ってたかって襲うたぁ……テメェ等、ちょいと覚悟しろよ?」

 

『ドリルアーム!』

 

「貴様等…グッ!?」

 

「喋れなくしてやんよ…!!」

 

バースはドライバーにセルメダルを投入し、右腕にドリルアームを装備した状態でホッパー・ドーパントを攻撃する。

 

 

 

 

 

 

 

 

「キャストオフッ!!」

 

≪Cast Off≫

 

「ヌグゥッ!?」

 

スコーピオンロードと対峙していたダークカブトも、すかさずダークカブトゼクターの角を展開。身に纏っていた鎧を弾き飛ばす事でスコーピオンロードにダメージを与える。

 

≪Change Beetle≫

 

「あたしも機嫌悪いからさぁ……一気に決めさせて貰うよ!!」

 

「ギギギ……ギシャアッ!?」

 

よりスタイリッシュな黒きカブトムシの戦士“ダークカブト・ライダーフォーム”はゼクトクナイガンを振るい、スコーピオンロードに攻撃し続ける。スコーピオンロードも最初は盾を使って何とか防御出来ていたが、途中でダークカブトに蹴り上げられた事で手放してしまう。

 

「よいしょおっ!!!」

 

「ギシャァァァァァァァァッ!?」

 

振るわれた斧を弾き落としてから、ダークカブトはスコーピオンロードの腹部にゼクトクナイガンを突き刺し、そのまま爆散させる。

 

 

 

 

 

 

 

 

「おのれぇ…!!」

 

バットイマジンは両手の翼を広げて空中に飛ぼうとするが、ファムがそれをさせない。

 

「あら、逃がさないわよ?」

 

≪ADVENT≫

 

『ピィーッ!!』

 

「な…ウォォォォォォッ!?」

 

遥か遠くから飛来してきた白鳥型の契約モンスター“ブランウィング”による羽ばたきによって、バットイマジンはファムのいる場所まで吹き飛ばされる。

 

≪SWORD VENT≫

 

「はぁっ!!!」

 

「ヌグァァァァァァァァァァァッ!?」

 

召喚した薙刀“ウィングスラッシャー”を手に取ったファムが、吹き飛ばされてきたバットイマジンの身体を一閃。バットイマジンも撃破される。

 

 

 

 

 

 

 

 

「ガァッ!?」

 

「さぁて、お仕事はとっとと終わらせるに限る…!!」

 

ドリルアームを解除したバースはホッパー・ドーパントの頭を掴んで壁に激突させた後、バースバスターに取り付けられているポッドを取り外し、銃口にセットする。

 

「さぁ、消し飛びやがれ…!!」

 

『セル・バースト!』

 

「っしゃあ!!!」

 

「ば、馬鹿な…グギャァァァァァァァァァァァァァッ!!?」

 

バースバスターから放たれた強力なエネルギー弾が命中し、ホッパー・ドーパントは断末魔を上げて盛大に爆散した。

 

「うし、終了っと」

 

バースがドライバーから抜き取ったセルメダルが消滅し、バースは変身を解除。FalSigの姿に戻る。

 

「あ、あの…」

 

「ん?」

 

FalSigの前に、隠れていた少女が姿を見せる。

 

「あぁ、さっき襲われてた娘か。もう大丈夫だぜ? あの怪物共は俺達で倒したから」

 

「は、はい……助けて頂き、ありがとうございました」

 

「いやいや、どう致しまして……ん?」

 

礼を言われて満更でもないFalSigだったが、ここである事に気付いた。

 

(あれ? この娘の声、どっかで聞いたような…)

 

「お~い、そっちは終わったか~い?」

 

首を傾げるFalSigの下に変身を解除したこなたとアスナ、そして隠れていた咲良と美空も駆け寄って来た。

 

「ん? あなたさっきの…」

 

「てか、布で隠してるんじゃ顔が見えないねぇ」

 

「あ、すいません……顔を隠してるのには、理由がありまして」

 

そう言って、少女は被っていた布を取った。そしてそれを見たFalSig達は……咲良以外、唖然とした表情になる。

 

「「「…え?」」」

 

「お~…!」

 

「あ……あなた、は…!?」

 

FalSig達だけでなく、美空も驚いた表情で少女を見る。

 

驚くのも無理は無いだろう。

 

何せ、少女の顔は…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「み、美空ちゃんがもう一人…!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

篝美空と、瓜二つの容姿を持っていたのだから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「…えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!??」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

FalSig達の驚く声が、街中に大きく響き渡った。

 


 
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