No.657116

真・恋姫無双~Re:道~

ツナまんさん

検定?終了。ついでにちょっぴり新キャラ登場。

『Re:道』と書いて『リロード』ということで

注:オリキャラでます。リメイク作品です

2014-01-24 02:37:18 投稿 / 全6ページ    総閲覧数:1312   閲覧ユーザー数:1197

 第二章‐伍話 『 御使い達の実力検定? Ⅲ 』

この場合順調にと言っていいのかは分からないがともかく御使いである三人のうち橘兄妹はそれぞれに勝利を収め残すは一刀一人となった。その相手は…

「えーっと、とりあえずお手柔らかに頼むよ」

「………ん、全力で来るといい」

『天下無双』として知られる飛将軍、呂布こと恋、その人だった。

正直勝てる気がしないがここはくじ運が悪かったとしか言いようがない。

先に試合を終えている楓ちゃんが声援を送ってくれて(なぜかそれに対抗してねねも恋に声援をおくっている)すこしは萎えた気持ちも立て直せた。

「それでは、始め!」

合図がかかる。だが、前の二戦と違いどちらもすぐには動こうとはしなかった。

一刀はじりじりとすこしずつ間合いを縮めていくが恋はまるで初手を譲るとでもいうかのように大した構えも取らずに突っ立っている。それでも一刀は慎重に間合いを詰めていく。

気付けば互いの距離はおおよそ十歩ほどになっていた。そこにきて一刀は構えを正眼から上段、そしてさらに高く構える。それに合わせて重心を落としやや前傾の姿勢になる。

一刀の構えに呼応するように恋もまた構えをとっていた。そのことに少なからず驚きを見せたのは霞や華雄などの武将達だった。

「恋さんが構えをとるのがそんなに珍しいんですか?」

ここに来たばかりで恋のことをよく知らない楓は当たり前のようにそんな疑問を口にする。

「珍しいなんてものじゃありませんよ。私もそれなりに長く恋様に仕えていますけど、少なくとも一合も打ち合わずに構えをとるところなんて始めて見ましたよ」

「へぇ~。そうなんだ。…ところでどちら様でしたっけ?」

鬼灯(ほおずき)です!」

楓の疑問に答えてくれたのは高順。真名を鬼灯。『陥陣営』の二つ名で知られる人物であるが

「あはは…。ごめん、私歴史とかあんまし興味なかったから。ごめんね」

「気にしてないです」

とは言うが、涙目で言われても説得力がない。

「でっ、でも、お互いに構えをとったなら、直ぐに終わるんじゃないかな」

「どういうことですか?楓殿?」

「先輩の構えは多分『自顕流』の方だと思うから…勝負は先輩の初太刀に恋さんがどう対処するかで決まる。あと、『殿』は付けなくていいよ。なんかむず痒いし」

「え?でも、それだと、その…ゴニョゴニョ…」

あ~、この人上下関係以外での人付き合いに免疫ないんだ。とそんな感情を抱きつつ、楓は再び試合の方へ意識を向けるのだった。

互いに構えてから、しかしどちらも動く気配もなく幾分かの時間が過ぎていた。

その理由はお互いの構えであった。本来構えや型というのは相手からの攻撃への対処、防御を念頭に置いている。故に武においては相手の攻撃に対して適切な構えや型を選び使い分ける、もしくは相手の構えの弱点を突くことが強者等と呼ばれるわけだ。つまり今の一刀は厳密には構えとは言えないのだが一撃のみなら和輝に匹敵する一刀の上段は先の先、後の先においても先手を取れる。さらに言えば相手の防御の上からでも切り伏せる。それが防御を捨てていながらに構えを成立させていた。

だが、相手は天下無双。その恋の方は両手で武器を持ち一刀の上段に対処すべく構えている。恋は恋で下手に手を出せば負けることを本能的に理解してのことだった。

そのためお互いに簡単に手が出せないことが今の膠着状態へと繋がっていた。だがこのままでは埒が明かないこともお互いに理解している。意を決し、先に仕掛けたのはやはり一刀だった。

「でぇぇあぁぁぁぁ!」

「…ん!」

一刀の全力で繰り出された必殺の一撃を恋も全力を以って受け止める。

「はっ!」

止められたところをさらに押し込もうとしたところを、恋が気合と共に弾きあげる。その結果、完全に隙だらけとなった一刀に恋が武器を突きつけた。

「そこまで!」

月の声が響いた。

 

 

「はぁ。やっぱり流石は天下無双だよなぁ。全然勝てる気しなかったし」

「…そんな事無い。一刀も十分強かった。」

独り言にいつの間にか傍にきていた恋がそんな言葉を返してくれた。

「ありがと…って恋、今ので怪我でもしたのか?」

お礼を言おうとしてその言葉は右手を擦っている恋の姿に最後まで出てはこなかった。

「・・・(フルフル)ちょっと痺れただけ。…すぐ治る」

「そっかなら良かった」

「……ん。恋も一刀とやれてよかった」

 

その頃、大陸ではとある二つの事件が起こっていた一つは大規模な賊の討伐戦。もう一つは帝の失踪。

乱世はすぐそこまで迫っていた。

あとがき

 

どうもツナまんです。ようやく検定?が終わりました。そして忘れそうになっていますが二章の後半に入っていきます。そして大分前から名前だけだしていた新キャラは真名がやっと決まりましたので登場させてみました。実力に関しては今後を楽しみにしていてください。

 

では、また次回!


 
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