一夏と楯無、彼らのパートナーであるジュディスとローエンは今回の事件の犯人、サブノックと戦っている
サブノックには彼の飼っているオセという魔物も含め、彼の背後から魔物が出てくる
一夏とジュディスのペアがサブノック、オセの相手をし、楯無とローエンが出現する魔物を倒している
「一の太刀、二の太刀、三の太刀、四の太刀、五輪斬!!」
サブノックの繰り出す抜刀術に対応する一夏
確かに強い相手だが、今の一夏を倒せないだろう
その証拠に彼の奥義ともいえる今の五連続の攻撃を全て防ぐ事が出来たからだ
力の差を悟ったのか、サブノック自身も諦めている
何故なら楯無とローエンもすでに彼が繰り出した魔物をすべて倒している
「悪く思わないでね。落月槍!!」
「これで終わりだ! 爪竜連牙斬!!」
サブノックにとどめの一撃をジュディスと一夏で刺した
「ふ、もはやここまでか……正直今回の戦いは勝てる気がしなかったからな……だが、私の仕事は最後まで果たさせていただく! この学園にいる者達よ、聞くが良い! これから世界樹大戦が本格的に始まる! 選ばれた者達が戦う神聖なる戦いだ! この学園にも多くの参加者がいる! 本日中に参加者は判明だろう……だが勝ち目はない! 勝者は……」
叫びながらサブノックは、消滅していった
楯無はサブノックの近くにいた男性に話を聞こうとしたが
「!? やられたわ、参加者はここにいない……いたのはただの人形、ご丁寧にカメラ付きの」
「遠くから俺達を見ていたってことですかね……」
一夏と楯無が考察していると、本音と虚、蘭の姿があった
彼女たちも別の場所で発生した魔物を退治しており、助太刀するためにこの場にやってきた
最も、サブノックに対してとどめを刺す場面で来たため、特にやることのない彼女達だが、サブノックの発言を聞いていたため、困っている
いや、世界樹大戦の参加者は全員困っているだろう
今回の騒動のせいで、魔物についてばれてしてしまい、世界樹大戦について知られてしまったから……
「やあやあ、君達、俺も混ぜてほしいな~」
公園でハスタは楽しそうにしゃべる
まるで子供が遊びに入れてほしいという雰囲気で
「……そこの後ろにいるあなたは殺し屋だったはず……貴方たちの目的は何ですの!?」
セシリアはエムに対しても警戒しながらハスタに銃口を向ける
その瞬間、ハスタは気をつけと直立した。
「え~さてさて、問題です! 俺達は何をしに来たでしょう!?
1. 天気がいいので散歩
2.IS学園の女の子達にナンパ
3.ISの情報を手に入れるために偵察」
この男は一体何を言っているのか
ここにいる4人の女性は、思っていた
だが、話をしなければ進まない。そう思ったラウラが答える
「……3か?」
「ブブー問題はまだ途中です。正解は……4番!!
IS学園にいる実力者に挑戦するべく刃物持参で表敬訪問……でした!!
というわけで殺し合いをしちゃっていいですか? いいですよね?
では、良い子のハスタくんが……」
そんな風に喋っている彼に対してエムはビットからレーザーを3発放つ
レーザーの軌道を何度も曲げ、混乱させ、攻撃を当てようとした
だが、ハスタが迷うことなく槍を一振り
たったそれだけで3本のレーザーをすべてかき消した
「何!? そんな馬鹿な」
その光景にエムは驚いた。自身の攻撃がたった一回槍を振っただけでかわされたのだから
「おーっと、人のセリフを邪魔する礼儀知らずのバカはっけ~ん。罰として殺しちゃいますね~緊急時なので控訴は却下だポン」
ハスタは持っていた槍を構えなおし、戦おうとする
選別するかのようにセシリア、ラウラ、エムを見ている
「さてさて、活きのいいのがひーふーみー……3人ですな。ああ、そこに寝ている奴は数に入れていないからそのまま倒れておけ、いいな?」
オータムのことを言っているのだろう、彼女に向かって殺気を放っていた
三人は、彼を放っておいてもいいのかもしれない
だが、そうもいかない。彼の後ろにいるのは有名な殺し屋、彼によって優秀なIS操縦者や軍人などが何十人も殺害されている
本気でかからないといけない。それはここにいる3人がそう考えていた
「え~とそちらの金髪さん……お歌が得意? そっちの銀髪の御嬢さんは……味噌が好きそうだね……それから、そっちの目元を隠している子は……最新すぎて情報がねえや、あ~やっぱどうでもいいや。はい、始めまーす」
ハスタが変なことを呟いた瞬間、彼は槍を振り回す
それだけで、三人に大きなダメージを与えた。斬撃を飛ばしたのだ
「オイオイ、そんな風に突っ立ってないで面白おかしく殺しおうぜ! レッツ、エンジョイ!!」
三人は確信した、今この場にいる一番な危険人物はハスタだということに
このままでは、殺される。そう思った三人は何とか離脱しようと考えた
エムは、ビットからレーザーを発射させ、自爆機能の付いた、シールド・ビットを彼の足もとに突撃させる
ハスタにシールド・ビットを回避した際、ビットを爆発させ、その隙にエムはオータムを連れ、すぐに飛んで逃げた
どうやら亡国企業の二人は逃げることに成功したようだ
「ハスタ、良かったのか? わざと逃がしたように見えたが?」
「あ~いいんですよ、マンジさん。あの顔を隠していた女子は、今度でいいかなって。俺ってば、お楽しみは後にとっておく派ですから……それに今日は素食ならぬ素敵でいいかなって思って」
ハスタにとってセシリアとラウラは大した相手ではないと思っている
「じゃあ、俺の心の平穏のために……殺されちゃってください」
にやけながら槍を振るう
彼の不気味な笑顔にセシリアとラウラは体がこわばってしまった
逃げなければいけない、そう思っていても行動できない
彼の狂気に怯えているのだ
殺される、二人がそう思った瞬間
「衝破!!」
突如ハスタの足もとに矢が放たれ、その衝撃により石礫が発生
彼の足を止めることに成功した
「鷹爪襲撃!!」
同時にハスタの前に囚人服を着たガタイのいい男性、リーガルが立ちふさがった
「ふう、間に合いましたね。お嬢様、ボーデヴィッヒ様、大丈夫でしょうか?」
セシリアのメイド、チェルシーがセシリアとラウラのそばについた
公園の入り口には狩人の格好した男性と軍服を着た女性、チェスターとナターシャが立っていた
その4名の登場にハスタは喜び、マンジは頭を抱えた
「おお、世界樹大戦の参加者が二人も来るとはついてますな、マンジさん」
「嬉しそうに言わないでくれ、ハスタ。参加者相手に無傷で帰れないぞ。しかも二人もいる場合、逃げられるかどうかも怪しい」
「いや、これ以上手を出さないのならば、そのまま逃げても構わない。こちらの目的は、生徒の保護だ」
彼らの反応を聞き、交渉を始めるリーガル
「貴公たちの正体は別の参加者から聞いている、世界中で指名手配犯となっている殺し屋、通称マンジ。そして、パートナーであるハスタ・エクステルミ。昔、あらゆるものを貫くことを目的に作られた生きる武器、魔槍ゲイボルグの転生者だと聞いている」
「先ほども説明しましたが、私たちの目的は、彼女たちの無事を確保することです。あなた達の目的は戦いかもしれませんが、私たちはあなた達と戦いたくありません。もし戦うのであれば、容赦はしませんが……」
リーガルとチェルシー、チェスターとナターシャの視線は、彼の顎にあった果実の模様を見ていた
セシリアとラウラはチェルシーの言葉に驚いていた
ナターシャはともかく彼女はただのメイド、自分達でも太刀打ちできない殺し屋相手に何を言っているのか
そう言おうとしたが、彼女の眼は真剣そのもの。そんなことを言える雰囲気ではなかった
「……成程、互いの利害が一致しているな。いいだろう、ここは退かせてもらう。だが、その前に一つ、何故ハスタのことを知っている?」
「あ~マンジさん? 何で逃げるんです~?」
ハスタは不満そうに文句を言う
「お前、さっき素敵でいいと言っていたはずだが? 世界樹大戦の参加者何て、2つ星以上の店の料理と同じくらいの価値があるはずだ」
マンジの言葉に納得したのかハスタは武器を下ろした
「そう言えばそうでした~では、ハスタくんは帰還します。ちなみに俺の正体を知っているのは、きっと俺っちと同じ転生者が彼らの知り合いにいるってことだね。では皆様! さよなら、さよなら、さよなら」
ハスタは、ふざけながら姿を消す、マンジも一礼して姿を消した
いきなり姿を消したことにセシリアとラウラは驚く。その隙にリーガルとチェスターも姿をくらませた
「お嬢様、無事で良かったです。あの殺人者たちのことはお忘れください、あちらにいるナターシャ様と共にこちらで発生したことを織斑先生に伝えます。なので、そのままお部屋にお戻りください」
そんな二人に対して畳み掛けるようにチェルシーは話す。彼女に何か質問をしようにも流されてしまった
それは勿論、ナターシャも同じであった
(アンジュに感謝しなければならないな)
(そうだな、あいつがハスタについて教えてくれなかったら俺達も怪我していたかもしれないし)
そんな会話を陰でしていた
事件後、学園祭は終了し、後片付けも終わった
時刻は20時
世界樹大戦の参加者は、使われていないアリーナにこっそりと集まっている
全員が集まると同時にミュウが出てきた
「お待たせしました。皆さん、結果を発表するですの」
世界樹大戦の予選、ギガントモンスターを5体以上討伐すること
ここにいる者達は全員通過している。一体何人残るのか
そう思いながら聞くことにした
「予選通過者は、16名ですの~第1回戦の内容は数日後、発表するですの~」
その言葉を残してミュウは消えていった
勿論ミュウの言葉に皆は疑問を持った
「ねえ、聞くんだけど……確か一夏達は参加者の一人が消えていくところを確認したんだよね?」
シャルロットの質問に一夏と楯無は頷く
参加者が消えていくところは、虚と本音、蘭も目撃している
今回参加した人数は16人
一人消えているのならば、最大でも15人のはず……一体どういうことなのか
「そうだな、説明してもらおうか。お前たちが参加している世界樹大戦というものについて」
いきなり覇気のこもった声がした
参加者がアリーナの入り口を振り向くと、そこに立っていたのは、織斑千冬、篠ノ之箒、セシリア・オルコット、ラウラ・ボーデヴィッヒの4名だった
面倒くさがり屋の本心
参加者の一人、ダリルは屋上にいた
魔物の襲撃に対応しているが、あまり積極的に対応していない
(おいおい、後輩だっけ? そいつにばっかり戦わせていいのかよ?)
「いやはや、面倒だし」
「先輩、のんきにしてないでください」
「お前一人でも大丈夫そうだしな……おっと」
もう一人の相方の背後に迫っていた魔物を倒した
「こら~フォルテ、先輩を働かせるなよ」
「いいじゃないっすか、さっさと帰りたいんでこいつらの対処をもっと教えてくださいよ」
やれやれと言う感じでダリルは戦い始めた
(なんだかんだ言って、相方が大事なんだな)
(まあ、な。リッドと同じくらい信用しているし。けど、お前のことは話せない。これはあくまで私のわがままだからな)
「先輩、ボーとしてないで下さいよ」
フォルテの呼んだ方へダリルは向かった
そんな光景を見ていたリッド
「巻き込みたくないから……だろうな」
こっそりと魔物を討伐しながら自身のパートナーが相方に話せない理由を考えていた
ようやくできました。
ハスタのキャラなど迷子になってそうでかなり不安ですが……
次回は、千冬たちが世界樹大戦について説明を受けます。
感想・指摘等あればよろしくお願いいたします。
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文化祭での戦いは終了します。