No.647594

一刀の晋王転生録 最終章二十六話

k3さん

一刀は倒れ、姜維は死んだ。その事態に戦場は少なからず混乱する。はたして一刀はどうなるのか?

2013-12-23 20:30:25 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:2704   閲覧ユーザー数:2405

 姓:司馬 名:昭  性別:男

 

 字:子上

 

 真名:一刀(カズト)

 

 北郷一刀が転生した者。

 

 

 

 

 姓:司馬 名:懿  性別:女

 

 字:仲達 

 

 真名:理鎖(リサ)

 

 一刀と瑠理の偉大なる母。第三章で死亡した。

 

 

 

 

 姓:司馬 名:師  性別:女

 

 字:子元

 

 真名:瑠理(ルリ)

 

 母を目標にする一刀の姉。一刀を異性として愛す。

 

 

 

 

 姓:張  名:春華 性別:男

 

 真名:解刀(カイト)

 

 一刀と瑠理の父にして、一刀の師。第四章前編で死亡した。

 

 

 

 

 姓:王  名:元姫 性別:女

 

 真名:美華(ミカ)

 

 一刀に異常なまでに執着する一刀の妻。

 

 

 

 

 姓:鄧  名:艾  性別:女

 

 字:士載

 

 真名:江里香(エリカ)

 

 後の司馬家軍の宿将。司馬家に対して恩を感じている。

 

 

 

 

 姓:賈  名:充  性別:女

 

 字:公閭

 

 真名:闇那(アンナ)

 

 司馬家の隠密。一刀のために働くことを生きがいとする。

 

 

 

 

 姓:王  名:濬  性別:女

 

 字:士治

 

 真名:澪羅(レイラ)

 

 後の司馬家の水軍の将。一刀を気に入り、司馬家のために戦う。

 

 

 

 

 姓:司馬 名:望  性別:女

 

 字:子初

 

 真名:理奈(リナ)

 

 一刀達親戚で、一刀と瑠理とっては義姉という立場。

 

 

 

 

 

 

 姓:杜  名:預   性別:女

 

 字:元凱

 

 真名:綺羅(キラ)

 

 一刀とは同期。親同士の仲は良くないが、当人達の仲は良い。  

  第二十六話

   「生死の行方」

 

 

 二人の一騎打ちから数分後、洛陽を防衛する白蓮は異変を感じ取る。

 

(これは? ……敵の足並みが崩れている?)

 

 彼女は首を傾げながらも、好機と思い、防衛から敵の殲滅に目的を変えようかと考える。このまま現状を維持し続けても埒が明かな

 

いと思ったからだ。

 

 だが、その考えはすぐに改められる。

 

「こ、公孫賛様!」

 

「? お前は確か司馬昭隊直属の……」

 

「お願いの儀がございます!」

 

 白蓮は彼から一刀と姜維の一騎打ちの事を聞き、ようやく事態を把握する。

 

「それで! 一刀は!?」

 

「我等だけで何とか守っています! しかし、指揮官が居ない状態では限界があります! 早く、早くお助けくだされ!」

 

 一見、一刀を救う事を第一とし、一時洛陽を放棄するのが正しいとは思える。だが、一度本拠地を奪われるという汚点をつけてしま

 

うと国の存続に影響するだろう。それに一刀が死んでも、まだ幼いが司馬炎という後継者がいるし、もう一度司馬師を王にするという

 

手もある。少なくとも一刀はそう考えて姜維と相打ちまで持ち込んだのでは無いだろうか。そう考えると白蓮は迷ってしまう。

 

(く……どうすれば……)

 

 思考を巡らせていると、白蓮の部下が大慌てで此方に駆けつけた。

 

「公孫賛様! 王元姫様が洛陽から飛び出してしまいました!」

 

(!? 聞いていたのか!)

 

 そう、美華には二人の話が聞こえていた。聞いた後、彼女の心中には一刀の傍まで行く事しかなかった。

 

 それを察した白蓮は、一刀の部下に指示を出す。

 

「王元姫殿を守るんだ! そして彼女を指揮官とし一刀を守れ! そうすれば幾分かは時間を稼げるはずだ!」

 

「はは!」

 

 彼は慌てて美華を追いかける。

 

(これで良かったのか? ……くっ……)

 

 白蓮は結局何が正しかったのか答えが出ないまま、洛陽の防衛に徹した。

「お帰りなさい、左慈ちゃん」

 

「ふん、貂蝉に……卑弥呼か……」

 

 外史で死亡した左慈も、于吉同様、管理者の集う空間に戻っていた。それを見計らって、二人は彼を待ち伏せていたのだ。

 

「もうすぐ、南華老仙がお主に罰を与えに来るだろう。だが、一つ聞きたいことがあるが良いか?」

 

「何だ?」

 

「貴方……随分とすっきりとした表情ね? ご主人様に負けたのに」

 

 二人が彼を待ち伏せていたのは、何故禁忌の術を使ってまで彼と戦おうと思ったのかを聞くためだった。だが、戻ってきた彼を見た

 

瞬間、それは吹き飛び、代わりに先ほどの質問になったのだ。

 

「さてな……俺にも分からん……だが……」

 

 彼は笑みを浮かべながら言った。

 

「本当の意味で勝負が出来たから……かも知れんな……」

 

「そうか……」

 

「そう……」

 

 二人はこれ以上追求をしなかった。同じ管理者として何となくではあるが分かる気がしたのだ。

 

「それにしても、ご主人様……大丈夫かしら? 今はまだ何とか兵達と王元姫ちゃんに守られているけど……はっきり言って限界よ」

 

「うむ……時間の問題じゃな……」

 

 二人はそう言って一刀の身を心配する。

 

「ふん、心配など奴には不要だ」

 

「あら、どうしてそう思うのかしら?」

 

「奴のしぶとさはよーく知っているからな、俺は」

 

 

 

 

 その後、戦は晋の勝利で終わる事となった。

 

 

 

 

 

 

 

 

         次回、最終回

 

 

 

 


 
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