No.645978

【獣機特警K-9ⅡG】賽銭ドロを捕縛せよ!【交流】

ジャッキー(http://www.tinami.com/view/645448 )の女装の腕はもはや宇宙的規模で有名なようです。

この話の中でジャッキーは遠い星で24時間女として過ごすことを強いられたわけですが、それでもジャッキー曰く「ヤクザ掃討作戦(http://www.tinami.com/view/645467 )よりはずっと気楽でしたよ。」

痴漢神隠し作戦:http://www.tinami.com/view/645777

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2013-12-17 21:53:25 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:1110   閲覧ユーザー数:1076

「ラミナ市に短期出張しろ、ということですか?またえらく遠いですね。」

 

フクオカ警察署の刑事・ジャッキー上野に署長から下された命令は意外なものであった。

聞けばラミナ市にある稲荷神社に悪質かつ常習的な賽銭泥棒が出没しているらしい。しかもその賽銭泥棒は陸上でもやっているのか素早くて再三にわたり逃亡を許している、またよしんば捕まえられたとしても巫女の手では返り討ちに遭う恐れがある、要するにもはや神社の巫女では対応できない状態になっているとのことであった。

 

「でも何で遠く地球の警官である僕なんです?」

「そこよ。ジャッキー君の変装、特に女装の巧みさは各星の警察組織にも知れ渡っているの。で、体力があって「巫女」役を問題なくこなせるうってつけの人材としてジャッキー君が指名されたわけね。」

「はあ…。」

「まあ宇宙旅行のつもりで行ってらっしゃい!」

 

かくて署長に送り出されたジャッキーは遠くファンガルド星はラミナ市のラミナ稲荷神社に赴いた。

 

「初めまして。ラミナ稲荷神社の宮司の妻の北條愛です。よろしくお願いします。」

「地球連邦警察のジャッキー上野です。こちらこそよろしくお願いします。」

 

神社でジャッキーはこの件の依頼者である北條愛と対面した。

 

「早速この巫女装束を着て下さい。事前に説明した通りこの神社ではあなたは「巫女の修行に来たテラナーの女性」ってことになっているからよろしく。」

「分かりました。」

 

ジャッキーは指示されたとおり巫女装束に着替え、痴漢神隠し作戦でも使用した姫カットのカツラを着用し、愛の前に現れた。

 

「どうです?」

「うーん…話には聞いていたけど…本当に女の人よりきれいね。」

「そうですか?」

「じゃあこれからよろしくね。あ、それからここに住み込んでもらうための部屋と食事は用意しておくから。」

 

かくてジャッキーのラミナ稲荷神社での滞在生活は始まった。

 

昼は巫女見習いとして過ごす。巫女としての雑用も真面目にこなすので他の巫女からの受けも割と良かったが、特にジャッキーを慕ったのが愛の娘である唯をはじめとしたこども巫女たちであった。遊び相手にも嫌がらずになるし、胃袋が男性なので食べ歩きにもついていけることが大きいようである。

 

「唯ちゃんの所に来た新しい巫女さんあたし好きだな。一緒に遊んでくれるしホットドッグ食べてくれるし。どんな人なの?」

「それがちょっとおかしいの。お母さんに聞いても詳しいこと教えてくれなくて…。」

「それは確かに変だね。それにちょっと声も低いし…。」

「でも美人だからいいか。」

 

そして夜は愛と共に賽銭箱の見張りをするのである。

 

そのような生活を続けて何日かして…。

 

「あ、あいつよ!」

 

ついに問題の賽銭泥棒が現れた。どうやら壮年の男性のようである。

 

「よし!」

 

ジャッキーは恐るべき敏捷性を発揮し賽銭泥棒に向かって行った。

 

「あ、まずい!」

 

賽銭泥棒も必死で逃げようとするが、敏捷性がこれまで撒いてきた巫女たちとは段違いであるジャッキー相手では分が悪かったようでついに捕まってしまった。

 

「捕まえた!」

 

ジャッキーは後ろから締め上げるように賽銭泥棒を捕らえた。

 

「うっ!(ついに捕まったか…。でも巫女さんに締め上げられるのも悪くないかも…。)」

 

などということも考えていた賽銭泥棒であったが、ジャッキーに密着されているうちに恐ろしいことに気付いてしまった。

お尻に当たるのは彼にとっても馴染み深い、巫女さんにあってはならない物。そして背中に当たる胸も妙に布っぽい。

 

(これは…まさか!)

 

これらの事実から導き出される結論が頭に浮かんだ瞬間、賽銭泥棒は頭が真っ白になり、ジャッキーの腕の中で気絶してしまった。

 

「あ…あら?ちょっと強く締めすぎたかな…。」

(いや、あれは何かに驚いた顔だったわ…。)

 

ちなみに賽銭泥棒は留置場の中でしばらく「ついている巫女さん」の悪夢にうなされたとか何とか。


 
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