No.643878

英雄伝説~光と闇の軌跡~ 868

soranoさん

第868話

2013-12-09 00:37:34 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:1376   閲覧ユーザー数:1289

~メルカバ玖号機・ブリッジ~

 

「え…………」

「何だありゃ……?」

「アルセイユ……?い、いえ……形も微妙に違いますし……何より色が……」

巡洋艦を見たエリィとランディ、ティオは戸惑い

「嘘!?あの巡洋艦ってまさか…………!」

「エレボニア皇家専用高速巡洋艦にしてアルセイユⅡ番艦の”カレイジャス”じゃん!何でアレがクロスベルに来ているんだ!?」

グレイスとヨナは驚きの表情で声を上げた。

「へ…………」

「エ、エレボニア皇家専用高速巡洋艦って…………」

二人の言葉を聞いたロイドとエリィが呆けたその時

「―――通信が来ているぞ、ワジ。”カレイジャス”からだ。」

端末を操作していたアッバスがワジに報告した。

「繋げてくれ。」

「わかった。」

そしてワジが指示をすると画面端末にヴィクターの顔が映った。

 

「――――”特務支援課”の諸君。こちら”カレイジャス”だ。私の名はヴィクター・S・アルゼイド。この”カレイジャス”の艦長を務めている者だ。」

「なっ!?ア、”アルゼイド”!?」

「エレボニア帝国のではあの”ヴァンダール”と並ぶ武門で有名な貴族の方がどうして…………」

「それにアルゼイド子爵と言えばあのカシウスさんと並ぶほど有名な”光の剣匠”…………!」

「”光の剣匠”だと!?オイオイオイ……!何でそんなエレボニアの大物がいるんだ!?」

ヴィクターの名乗りを聞いたリィンとエリゼは驚き、驚きの表情で呟いたエオリアの言葉を聞いたランディは声を上げ

「―――異名からしてとてつもない達人のようだな…………」

(クク…………画面越しにしか見えんが中々できそうな雰囲気を出しているようだの。)

セリカは静かな表情で呟き、ハイシェラは口元に笑みを浮かべた。

「―――ヴァイスハイト陛下より連絡が行ってると思うがこれよりトールズ士官学院特科クラス”Ⅶ組”が貴殿達の作戦行動の援護を開始する。」

「は、はい!話は聞いています……!貴方が代表者の方でよろしいのでしょうか?」

ヴィクターの話を聞いたロイドは頷いた後尋ねた。

「――――いえ、”Ⅶ組”の代表者はあたしよ。」

すると画面端末にサラの顔が映り

「サ、サラさん!?どうしてそこに……!」

サラを見たエオリアは驚いた。

「久しぶりね、エオリア。何でもあんた、”使徒”とかいう訳のわからない存在になったんだって?”氷の乙女(アイスメイデン)”の事といい、ホント、世の中何があるかわからないわね~。」

「アハハ…………私にも色々とありまして。けど、どうしてその件を知っているんですか?」

サラの話を聞いたエオリアは苦笑した後不思議そうな表情で尋ねた。

 

「プリネ姫から”特務支援課”や彼らの協力者―――貴女達の情報はある程度貰っているからね。その時に知ったのよ。」

「なるほど……」

「ええっ!?プリネ姫が……!?」

「プライバシーの侵害です…………」

「ま、まあまあ。」

サラの答えを聞いたエオリアは納得した様子で頷き、エリィは驚き、ティオはジト目で呟き、ノエルは苦笑しながらティオを諌めていた。

「ま、互いの自己紹介とかは現地に着いてからにしましょう。――――それで、今目の前にある”大樹”に突入するのね?」

「はい。……わざわざエレボニアから来て頂きありがとうございます。」

サラの言葉にロイドは頷いて答え

「あ~、別に気にしなくていいわよ。むしろウチの学生達の希望で今回の件に関わらせてもらったようなものだし。それじゃ、現地で会いましょう。」

ロイドの様子を見たサラは苦笑しながら答えた後画面端末から姿を消した。

「それにしてもまさかこんな所でサラさんと会う事になるなんて予想外よ……」

画面端末からサラが消えるとエオリアは驚きの表情で呟き

「エオリアさんの知り合いという事は……もしかして遊撃士の方ですか?」

エオリアの言葉を聞いたリタは尋ねた。

「ええ。―――――”紫電(エクレール)のバレスタイン”って異名で呼ばれていてね……エレボニア帝国に在籍していた遊撃士ではトップクラスの実力を持つ元A級正遊撃士よ。」

「A級正遊撃士……!」

「しかもエレボニア帝国ではトップクラスの実力持ちですか……」

「おおっ!美人で強いって最高ッスね!」

エオリアの話を聞いたロイドとティオは驚き、ランディは嬉しそうな表情をし

「ですが、”元”って言いましたよね?それってどういう意味ですか?」

ある事が気になったエリィは不思議そうな表情で尋ね

「……―――2年前のギルド襲撃事件後、それを弱みに付け込んだエレボニア帝国の情報局の策略によって数多くの支部が撤退せざるをえなくなってね……その際数多くの遊撃士達も遊撃士を辞める事になってしまって……サラさんもその時に辞めたみたいよ。……まさか士官学院の教官に就任していたのは驚いたけど。」

エオリアは静かな表情で答えた。

「経緯はどうあれ……A級正遊撃士クラスが増えるなんて心強いですね。」

「ああ。」

そしてリーシャの言葉にロイドは頷いた………………

 

 


 
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