No.643586

【獣機特警K-9ⅡG】大草原の恐竜化石【交流】

古淵工機さん

久々に登場したアイヴィー長官の妹さん。
仕事してる場面を描いたのは恐らく初めて。

■出演
レルカ:http://www.tinami.com/view/640817

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2013-12-08 01:12:20 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:654   閲覧ユーザー数:624

ここはラミナ自然保護区。

その一角で、ANCFの職員立会いのもと、ある調査が行われていた。

調査に当たるのはピューマ形ロボットの女性考古学者、ティナ・ホーキンズ。

さらに今回は生物学的な調査ということもあって、サザル族出身の生物学者レルカも参加していた。

 

「そうよ。周りの土を払って慎重に取り出してちょうだい」

ティナがハンマーで土を削り落としながら、研究スタッフに指示を出す。

 

「みんな、何やってるのかな…」

発掘作業を心配そうに見つめる元野生のトラのシンディ。

「科学調査ってコトは確かなんですけど…」

と、マイ。

「あの崖、そんなスゴイものあるのか!?ナディ、ワクワクしてきた!!」

と、目を光らせるのはナディ。

やがて3人のレンジャーが見つめている崖の中から、一つの物体が現れた。

岩だろうか?いや、ただの岩ではない。動物の化石だ!

その瞬間、レルカの目が光った。

 

「あれは恐竜だね」

「恐竜?」

マイは目を丸くする。

「ああ。今からずっとずっと昔。アタシらが生まれるもっともっと前にファンガルドを歩いてたものすごくでっかい動物さ」

そう、かつては地球と同じように、ファンガルドも恐竜の天下だったのである。

レルカの話では、今から数えること8000万年前にはすでにほとんどが死滅しており、

生きている恐竜も非常に数が少なく小型のものばかりという。

 

「レルカ、大体こんな感じでどうかしら?」

ティナがレルカに声をかける。

「ああわかった。すぐ行くよ!…さ、あんたらもついてきな。大自然ってのはこんなに歴史があるんだ」

レルカはナディ、マイ、シンディを連れて化石の元へ近寄る。

「こ、これが恐竜さんの化石…」

「ドデカイ!こんなの出会ったらナディ、震え上がりそう!!」

「ナディの言うとおり、アタシも現物見たのは初めてだ。もしこいつが生きていたらって思うと背筋が凍りつくよ」

恐竜化石を見て驚くナディとマイ。レルカはレルカで、興味深そうに化石を撫でていた。

シンディはというと…。

 

「うー!ガルルルル…うー…!!」

あまりの大きさに圧倒されているのか、四つん這いになって威嚇するばかりであった。

「もう、シンディさんってば…もうその恐竜さんはずっとずっと前に死んでますからね」

「え!?な、なんだ、襲われるのかと思ってつい本能が出ちゃったよ」

その様子を見ていたティナが苦笑いを浮かべる。

「まぁムリもないわ。これだけ大きい恐竜なんですもの。レルカ、何かわかりそう?」

「ああ、パッと見ただけでわかった。こいつはラミノラプトルだね」

ラミノラプトル。

発見されたのがラミナ市内だったためにラミノラプトルと命名されたのだという。

ファンガルド固有の恐竜の中でも比較的最近見つかった種である。

 

…にもかかわらず発掘された例が少なく、まだまだ化石としては貴重なのだそうだ。

レルカによれば、今回発見されたもので通算5体目とのコトらしい。

「…自然って奥が深いんですね。なんだか感動しちゃいました」

「ああ。長い歴史を重ねたからこそ自然ってのは尊いものなんだ。それを守り、また一緒に生きていくのもアタシらの役目だよ」

「レルカ言うとおりだ!ナディ、自然大好き。だからナディたち、自然守る!!」

「あたしももともと普通のトラだったから、なんとなーくレルカさんの言ってることわかるな。よーし!がんばるぞーっ!!」

 

自然保護区の片隅においての大きな発見。

ANCFのレンジャーたちは、その自然の歴史をかみ締めるとともに、改めて自然を守り抜く決意を固めるのだった。

 

 


 
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