No.642734

魔法先生ネギま~疾風物語~ 第二十五話

だいぶ間が空いてしまってすいません!
第二十五話です。お楽しみいただければ幸いです

2013-12-04 23:22:47 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:6120   閲覧ユーザー数:5816

「ふはははは!ほらほらどうした、足が止まっているぞハヤテ!そんな事ではジャック・ラカンに勝つ事など到底無理だぞ!リク・ラク・ラ・ラック・ライラック!『魔法の射手(サギタ・マギカ)連弾(セリエス)氷の666矢(グラキアーレス)』!!!」

 

エヴァンジェリンが無詠唱で無数の氷の矢を放つ

それをハヤテは空中を飛んで移動する事で何とか避けている

ハヤテの格好は既にボロボロだ

草薙の剣をアデアットした時に自動的に装備する黒い和服も、所々が凍ったり破けたりしてしまっている

ハヤテ本人も頭から血を流し、無数の切り傷擦り傷を作っている

 

 

 

 

 

しかしそれでもハヤテの目から戦意が消えることはなかった

いまだ自身が失っている記憶を取り戻すためなのだから

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

騒動の後、月下のバルコニーにて疾風とエヴァンジェリンは椅子に座って話していた

 

「ふむ、未だに戻らない記憶がある、だと?」

 

エヴァンジェリンの鋭い眼光が疾風を貫く

 

「ああ。エヴァとであったときの記憶は完全に取り戻したけど、それ以降はまだ曖昧なんだ…。まるで霧がかかってるみたいにもやもやしてる。それに…」

「それに?何だ、言ってみろ」

 

言葉尻を濁した疾風をエヴァンジェリンが追求する

隠し事は許さない、と言わんばかりに

 

「いや…、僕とエヴァが別れたのは三百年以上前なんだろ?だったら、分かれた後の記憶もないとおかしいんだけど…」

「そこの記憶もない、か」

 

ふう、とエヴァンジェリンが溜息を吐く

 

「仕方があるまい。お前は何が何でも記憶を取り戻したい。そうだろう?」

 

こくん、と疾風が無言で頷く

 

「その為にはまず力を付けねばなるまいな。ジャック・ラカンに負けでもして、帝国の後ろ盾をなくすのは正直痛い」

 

力を付ければ帝国を牛耳れるしな?と冗談交じりに言うエヴァンジェリンを疾風は睨みつける

 

「冗談に決まっているだろう。曲がりなりにもお前が世話になった国だ。恩を返さずに去るなどしたくはあるまい。お前は義理堅いやつだからな」

 

そうなればとエヴァンジェリンは立ち上がり、歩き出す

疾風は慌てて彼女の後をついて行く

 

 

 

 

 

数分歩いてたどり着いたのは、やけにゴシック調の家具が多い部屋

エヴァンジェリンが特に躊躇せず部屋に入ったことから、此処は彼女の部屋なのだろう

豪奢なカーペットが敷かれていて、古い椅子やテーブルも高級感があふれている

 

 

 

 

その部屋の中心に、やけに目立つ大きい水晶のような物が飾られていた

見ると中には精巧なリゾートのような模型が入っている

 

 

 

 

疾風はそれを見て目を見張る

これは最高級の魔法具の―――

 

「目敏いな。数ヶ月魔法世界で過ごした位で、これが何か一目で分かるとは」

 

その言葉とともに二人の足元に在った魔方陣が光りだし、あまりの光量に思わず疾風は目を閉じる

軽い浮遊感を感じた後、すぐに足裏に硬い床の感触を感じる

 

「そう。これは外の時間と中の時間の流れが違うために、修行にはもってこいの魔法具…」

 

疾風は恐る恐る目を開ける

 

 

 

その目に映ったのは南国リゾート風の青い海に白い砂浜、そしてなぜかプールがある光景だった

 

「ダイオラマ魔法球、だ」

 

エヴァンジェリンの自慢するような声がやけに耳に響いた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さて、今からお前に修行をしてもらう。まずは、そうだな…ハヤテ。お前は自分が使っていた『忍術』を覚えているか?」

 

疾風は首を横に振る

 

「覚えてはいないけど…それらしきものは知ってる。エヴァを助けたときに僕が、手で変な事をして使ってたやつだろ?」

 

エヴァは微妙な顔をするが、首を縦に振って肯定する

 

「変なことか…。まあいい、それだけ知っていれば後はチャクラの説明だけで良いだろう。忍術を使うにはチャクラという、いわば一種の生命エネルギーが必要なんだ。チャクラとは『身体エネルギー』と『精神エネルギー』を練り上げて作り出す。そして忍術は基本的にそのチャクラを使い、手で印を組むことで発動できる。印を必要としない術もあるがな。チャクラをコントロール出来れば水面を歩いたり、壁や木に垂直に立つ、という事も出来るようになる。こんな風にな」

 

言い終えるとエヴァンジェリンは海へと跳んだ

吸血鬼は流水の類が弱点、と言うことを聞き及んでいた疾風は彼女を助け出そうと海に飛び込もうとする

 

 

 

 

 

が、肝心のエヴァンジェリンは海面に両の足で悠然と立っていた

 

「驚いたか?チャクラコントロールが上手くなれば簡単に出来ることだ。チャクラと術の説明はこんな所か。では早速修行に入ろう。忍術は追々教えていく。まずは…」

 

エヴァンジェリンは言い終えると同時に疾風の目前から姿を消す

疾風が彼女の姿を探していると、首筋にチクリと鋭い痛みが走った

 

「私と戦闘だ。死なない程度に加減はしてやるから…精々頑張ってくれ」

 

エヴァンジェリンの爪が首の薄皮一枚を貫いていた

そのままエヴァンジェリンは無詠唱で、数本の闇の魔法矢を発生させ疾風を海へと吹き飛ばした

かなり投稿の間があいてしまってすいませんでした(土下座)

でも、どれだけ間があいても完結までは書くつもりですので、どうか見捨てないでくださいお願いします。

さて、次回は戦闘シーンあると思います、お楽しみに!

 

では次回の投稿をお待ちください


 
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