No.64221

祭アフター

超級覇王さん

まさかの連貼。

今回はとっても書きやすかったww
祭は書きやすいなぁ~

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2009-03-20 02:28:42 投稿 / 全7ページ    総閲覧数:25283   閲覧ユーザー数:16563

 

黄柄(こうへい)……一刀と祭の子。一刀にとっては第三子にあたる。一人称は「あたい」

 

一刀の事をとーちゃん、祭の事はかーちゃんと呼ぶ。性格は豪快。姉妹の中で一番でかい。姉妹の中では最も強い部類。しかし頭が弱い。最も弱い部類

 

余談だが胸がすでに明命よりある。(本人は邪魔で仕方がないと思っている。その事に対して何てバチ当たりな!的な事を思っている者多数。

 

 

あまり深く物事は考えない。アホの子?何より食べる事と、動く事が好き。

 

 

 

「あーーー、腹減った……」

 

冥琳先生によるお勉強の最中、そう叫んだのは黄柄であった。

 

「黄柄!お前折角母上が教えて下さっているのに何という事を言うのです!」

 

「仕方ないじゃないか……あたいはこの座学が嫌いなんだよ。それに腹が減っては戦ができぬってとーちゃんも言ってるし」

 

「勉学は戦ではないだろ!」

 

「いや~、あたいにとっては戦より過酷なんだよこれが。それに育ち盛りなんだ。腹が減るのは仕方ない!」

 

「これ以上育つのですかお前は……(ジーッ」

 

「?何胸ばっかり見てんだ?……ハハーン……羨ましいんだな周循?確かにあの人は胸が大きな子が好きらしいからな~」

 

「バ、バカな事を言うなです。別にだれも北郷の事など考えておらんです!」

 

「おや~~?周循はとーちゃんの事を考えてたのか?あたいはそんな事一言も言ってないぞ? (ニヤニヤ」

 

「!!!だ、だ、だ、黙るです黄柄!!」

 

「黙るのはお前らだ………周循ッッ!!!黄柄ィィ!!!!!」

 

すっかり勉強中である事など忘れていた二人。声のした方を向けばそれはもう恐ろしい表情をした冥琳大魔神が居たのであった。

 

「ヤ、ヤバイ!逃げるぞ周循!」

 

「えっ?ちょ、待つです黄柄!私を巻き込むなです!ってか引っ張るなあぁぁぁ!!」

 

一目散に退散する二人。その様子を見ながら冥琳は

 

「はぁ…………疲れる…私は損な役回りが多い気がするぞ………」

 

と呟いていた。

 

 

 

「はぁはぁ、フー…何とか逃げきったな」

 

「はぁはぁはぁ……逃げきったじゃないです!私はどうせ母上の所に戻らなくてはいけないのに……」

 

「今晩だけとーちゃんとこ行けばいいじゃないか」

 

「!!だ、誰があんな奴のと、ところになんか………」

 

「周循くらいだぜ、とーちゃんと寝ないの」

 

「何だと!?お前たちは一緒に寝たりしているのか!??」

 

「普通に。この前は皆で一緒に寝たぜ。周循も誘おうかと思ったけど孫登様が周循姉さんはお父さんの事が嫌いだから誘わなくていいって言ったもんだからさ」

 

「(あ、あの方は!!)こ、黄柄?これからそのような事がある場合は……その……なんだ………私を誘っても構わんぞ……姉妹の団欒は大切だからな!」

 

「ふーん、分かっ「なら私達姉妹だけで寝るとしましょう。お父さんの部屋じゃなくて」………ん?」

 

二人の会話に入ってきたのは我らが孫登様であった。

 

「なっ!?孫登様!?何故ここに……」

 

「今は休憩の時間だから。ちょっとうろうろしてたら話し声が聞こえてきたのでね。聞くところによると周循姉さんは姉妹の団欒を希望しているようなので、私達だけで集まりましょう。ね、黄柄姉さん?」

 

「そうだな、なら今度あたいの部屋に皆で来るか?かーちゃんに言っておくぜ」

 

「はい、それが良いですよ。周循姉さんもそれでいいですか? (ニッコリ黒」

 

「は、はい………」

 

ニコニコしながら立ち去る孫登を周循はただ呆然と見送っていた。

 

「黄柄……私はちょっとここで失礼する……」

 

「どうしたんだ周循?」

 

フラフラと去っていく周循を不思議そうに眺めていた黄柄だが腹が減っている事に気づき周循の事などどうでもよくなっていた。

 

「は、腹が減った………………うん!?この匂いは…もしや!」

 

どこかで嗅いだことがある良い匂いに導かれるように厨房へと足を運ぶ黄柄。そこにはよく見知った人物がいた。

 

「やっぱりかーちゃんの青椒牛肉絲だ!」

 

「ん?黄柄か、どうしたんじゃ?腹でも減ったんか?」

 

「そう!まさにその通り!」

 

「そうか、待っておれ。そろそろ一刀も来るのでな」

 

「とーちゃんも来るのか!?やった!」

 

一刀が来るまで祭の手伝いをしだした黄柄。皿を並べ、ごはんを山盛りにし、もういつでも食べる準備はできた様子であった。

 

「ゴメンちょっと遅くなったよ祭。……あれ黄柄?今って勉強の時間じゃなかったか?」

 

「き、今日は早めに終わったんだ」

 

「そっか。なら三人で食うか!」

 

「おぉ食う食う♪」

 

「やれやれ、もう少し待っておれ。そろそろ出来るからの」

 

そうこうしているうちに出来上がった超大盛り青椒牛肉絲にがっついていく二人。その様子は飢えた獣そのものであった。

 

「おぉおぉ相変わらずよう食うのぉ」

 

「だって祭の料理すげー美味いもん。なあ黄柄!」

 

「おー美味い美味い!!」

 

あっという間にたいらげた二人。その顔は恍惚の笑みを浮かべていた。

 

「ごちそうさん祭!あぁ~満足……ん~~、それじゃ俺はちょっと昼寝でもs………」

 

「とーちゃん!稽古しようぜ!」

 

「いや……俺はこれから寝ようt……………」

 

「おぉそれは良い考えじゃな黄柄。そうと決まれば一刀、行くぞ!」

 

「いや、だから俺は寝……………イヤーーーーー!!!」

 

有無を言わさず一刀を引きずって行く二人。道中、一刀の助けに応えてくれる者は誰もいなかった…………哀れ一刀。

 

 

 

「いっくぜー!先生!」

 

そういって構える黄柄は二刀の竹刀を武器としていた。黄柄は所謂二刀流であるのだ。理由は一刀が剣(日本刀)を武器として使っているため「あたいもこれがいい!」と言ったからである。二刀流の理由は勿論一本より二本の方がカッコいい&強そうだからである。ちなみに先生と呼んでいるのは黄柄に剣を教えているのが一刀だからである。そのため稽古の時は先生と呼ぶように!と黄柄に言ったのは一刀である。まぁただ言われたかっただけだが。

 

「うむ、かかってこい黄柄よ!」

 

一刀に向かって行く黄柄には「型」というものは存在していない。ただ闇雲に、無茶苦茶に剣を振るう。(そのため一刀は「これ俺が教えてる意味あるの?」といつも思っている。)これが黄柄の戦法であった。それでこれだけ戦えるのは天性であろう。

 

「おらおらおらおら!どうした先生!いっつも防いでばっかりじゃないか!あたいに一本くらい当ててみせな!」

 

「…………………………」

 

 

「ハハッ!やっぱりあたいの方が強いなとーちゃん!これでトドメだ!!ちぇーすとーーー!!(←一刀が教えて気に入ったのでよく使っている)」

 

思いっきり振るい一刀の竹刀を弾き飛ばす黄柄。

 

「またあたいの勝ちだな!とーちゃん!」

 

「……………あぁ、そうだな。もっと頑張らなくちゃな……。そろそろ俺は仕事に戻るよ、じゃあな祭、黄柄」

 

「おう!頑張れとーちゃん!見てたか、かーちゃん!またとーちゃんに勝ったぜ!」

 

「………………うむ、そうじゃな………しかし黄柄よ、まだ…気付かぬか?」

 

「何を?」

 

「いや、よい……。それじゃあな黄柄、儂もそろそろ戻る」

 

「う、うん………」

 

どこか様子のおかしかった二人に疑問を抱きながらも疲れていた黄柄は部屋に戻ろうとしていた。その時、柱の陰からじっと様子を見ていた甘述を見つけた。

 

「おぉ甘述!先刻のとーちゃんとの稽古見てたか?あたいの華麗なる勝利を!」

 

「……黄柄姉さま………さっきのけいこ…姉さまの負けですよ。三回はとーさまからとられてました」

 

「何!!?ならとーちゃんは手を抜いてるっていうのか?」

 

「はい……、おそらくは…」

 

「そんな………」

 

 

夜になり、昼間甘述から聞いた事について祭に問いただす黄柄。それに対して祭は「そうじゃ、おぬしはまだ一度も一刀には勝てておらぬ」と呆気なく答えた。その事に怒った黄柄は部屋を飛び出し、一刀の部屋へと向かった。

 

「やれやれ、じゃから本気でやってやれと言っておったのに………どうなっても儂は知らんぞ一刀」

 

 

「とーちゃん!!」

 

「うおっ、びっくりした!?何だ黄柄?」

 

「今までの稽古は全部手を抜いていたらしいな!」

 

「い、いや、そんな事はないぞ(嘘じゃないぞ、本気でやらんと黄柄の剣戟はもう防げないからな…)」

 

「嘘だ!甘述もかーちゃんもそう言ってた!」

 

「うっ……」

 

「何でだよ!あたいが子供だからか?弱いからか!?」

 

「いや黄柄は弱くないよ。これだけははっきりと言えるよ」

 

「なら明日本気であたいと勝負しろ!いいな!もし手を抜いたらもう一生とーちゃんと口聞かないからな!!!」

 

そう吐き捨て一刀の部屋を出て行った黄柄。残された一刀は困惑していた。

 

「うーん…弱ったなぁ……稽古といえ娘に手を出すのは嫌だし、黄柄が口を聞いてくれないのはもっと嫌だし……う~~ん……」

 

「やはり困っておるな一刀」

 

「祭……」

 

「急に部屋を飛び出で行ったと思えば、戻ってくるなり寝台に潜り込みおってな。どうしたんじゃと聞けば明日とーちゃんと本気で勝負すると聞いての。……おぬしの事だから迷っておると思ってな」

 

「ははっ、全くその通りだよ」

 

「一刀、おぬしは黄柄に自分で自分の弱点に気付いて欲しいと思って今までしてきたようじゃが、無駄じゃ。あれは儂の子ぞ?そのような些細な事に気付くはずなかろう。それに気付くようになるにはあと十年はかかるぞ。じゃからおぬしが直接言ってやれ。周循や甘述なら気付いたじゃろうが、生憎黄柄はバカじゃからのぉ」

 

「バカって……酷いな…」

 

「いやいや、少しくらいバカな方が可愛げがあるというもんじゃ。見てみい冥琳んとこの親子を。全く可愛らしさがないじゃろ!」

 

「………………………俺は何も聞いてないし、答えない」

 

祭は知らないのである。いつもごま団子を扉の外に置いて行く少女がいる事を。そしてそれが丁度今ぐらい時間であるという事を……………………

 

「それに子供はそんなにヤワではないぞ。儂が子供の扱いに困っておったのは知っておるな。それは黄柄が生まれてからも変わらんかった。しかしある日ついついいつもの癖で黄柄を叩いてしもうた。じゃが黄柄には何事もなかった。(泣いたがな)その時分かったのじゃ、子供はそんなにヤワじゃないという事がな。じゃから安心せい、少々の事では壊れはせん。思いっきり身体に叩き込ませてやれい。その方が黄柄には効果的じゃ」

 

「(いや……子供と心を通わせた方法が叩くというのが祭らしいというかなんというか………そもそもそれは俺を励ましているのか?多少の事じゃ黄柄は怪我をしないから思いっきり戦えって事なのか!?)」

 

「何じゃ?黙りおって」

 

「い、いや別に……。分かったよ、明日は本気で戦う。それで良いんだろ?」

 

「おう!本気でビシバシしごいてやってくれ!先生よ!」

 

よく分からない祭の励ましによって黄柄と本気の稽古をする事になった一刀。そして翌日を迎えた。

 

 

「待ってたぜ!とーちゃん!今日は本気でかかってこいよ!!」

 

「なぁ黄柄……今って冥琳との勉強の時間じゃ…」

 

「うっ…そ、それは今日はもう終わった!」

 

「はぁ~~っ……そういう事にしとくよ。じゃそろそろいくぞ………黄柄!」

 

「おう!どっからでもかかってきやがれ!」

 

ぶつかり合う二人の様子を祭は茶を啜りながらじーっと眺めていた。

 

「うむうむ、やはり子供はあれくらい活発じゃないとのう」

 

「そうですね。……どこかの親子と違って可愛げがありますねぇ……」

 

「ブーーーーーッ!!!!??周、周瑜さん!?な、何をおっしゃられておるのです!?」

 

「いやなに、昨晩祭殿は非常に興味深い話をしていたようでね……もう少し詳しく話してもらいましょうか………」

 

「………………はい……できれば手短に………」

 

「無理ですね」

 

「ですよねー……………」

 

この後、ゲッソリとやつれた祭が見つかったのは言うまでもない。一方、一刀と黄柄はというと、一刀が黄柄からもう3本とっていた。

 

「どうした黄柄!また腕が下がってるぞ!そんな構えならまたやられるぞ!」

 

「ちっ、分かってるよ!(もう腕が上がらないんだよ……)」

 

「何だ、その程度でもう疲れたのか?」

 

「まだだ……まだ終わってない!!」

 

最後の力を振り絞り突進していく黄柄。しかしそれも一刀に届く事はなく、黄柄はその場に崩れ落ちた。

 

「負けたーー!!何だよとーちゃんめっちゃ強いじゃないかよ!」

 

「いや、祭とか思春はもっと強いぞ……あれはおっかないからな…」

 

「そっか…壁は高いな~」

 

「黄柄……分かったか、自分の弱点が、どうして自分が負けたのかが?」

 

「あぁ、分かったよ!じゃあなとーちゃん!早速試してみるぜ!」

 

「頑張れよ~………………ん、試す?」

 

 

 

「黄柄…見事に敗れていたですね。しかしあいつもそこそこは強かったのですね…いつも祭様や思春様にボコボコにされている姿しか見た事ないので意外でした」

 

「あぁ流石はあたい達のとーちゃんだぜ!やっぱりカッコ良いぜ!」

 

「まぁ……ほんのちょ~っとはカッコ良かったですが……」

 

「素直じゃねーなぁ……っとあったあった♪」

 

「う、うるさいです!ところでさっきから何を探しているのですか?」

 

「何であたいは負けたのか……そう考えて辿り着いた答えがこれさ!!二本で勝てなかったら……三本にするしかないだろ!!」

 

黄柄の導き出した答え、それはもっと筋力をつけるや、連続技に弱いため、間合いに入れさせないといった一刀が期待していた答えではなく、剣を増やすというものであった。

口で柄を咥え三刀流の構えをとる黄柄。阿呆の子まるだしであった。

 

「そ、そうだな………早速父上に見せてきてはどうだ…」

 

「おう!そうするぜ!!」

 

嬉しそうに駆けだしていく黄柄。残された周循はどこか遠くを見つめながら、

 

「父上……黄柄は思った以上に残念な子だったようです。後はもう任せましたよ…」

 

その後一刀の泣き声が聞こえたのは言うまでもない。。。

 

 

 

 

おまけ

全員で食事中のある一コマ

「ん~ん、昼のとーちゃんに勝てないようじゃ三刀流でも苦しいかもしれないな」

 

「昼の?どういう事だ?」

 

「えっ?夜のとーちゃんは凄いのを一本隠し持ってるってかーちゃんに聞いた!」

 

「「「「「「「「ブッーーーーーーーーーーーーーーーーーー」」」」」」」」

 

「ハハッ、確かにそのような事を言ったのお。じゃが黄柄よ、もう少しすれば案外見れるようになるかもしれんぞ」

 

「本当か!?いつかはその凄いのを出させてやるからなとーちゃん!」

 

「「「「「「「「(ジト目で睨む妻達)」」」」」」」」

 

「イヤイヤイヤ、絶対出さないから!!!!!!!!まだ早いから!!!!」

 

「「「「「「「「……………………『まだ』?」」」」」」」」

 

「ちょ、今のは言葉の綾!!そんな気全く無いから!!」

 

「「「「「「「「ふ~~~~~~~ん」」」」」」」」

 

「俺そこまで獣じゃないから!」

 

「「「「「「「「信じれませんね」」」」」」」」」

 

「ひでぇ…… orz」

 

 

呉は今日も平和です。

 

 

 
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