No.639018

第十二章 男同士の約束

Minosawaさん

更新完了です~すみませんモンハン4にドハマリで(笑)

相変わらずの駄文ですがどうぞ~

2013-11-22 22:02:07 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:950   閲覧ユーザー数:891

何故孫策軍と戦っていたミノルがやって来たのか、それはアキラが春蘭の目に矢を刺した時だった。

 

 

 

「アキラ!?」

 

「自分の心配したらどうだ?」

 

「クソッ!」

 

アキラの光景を見て驚くミノルだったが、思春や明命達の攻撃で余裕がなかった。

 

『一瞬だったがアキラの様子がさっきのよりヤバい…ここは…』

 

そう思ったミノルは懐から丸い球体を取り出して思いっきり自分の足下に投げた。

 

すると、中から白い煙が出てきて孫策軍全体を包んだ。

 

『今のうちに』

 

ミノルは孫策軍から抜け出して今に至る。

 

 

 

「兄貴…もう一回言ってくれ、今何と?」

 

「付け加えて言おう。そいつを放して今すぐ引き上げるぞ」

 

「こいつらを殺してから引き上げる」

 

「それは俺が許さん!!」

 

声を荒げてミノルが反論した。

 

「兄貴…ここは戦場、勝つか負けるか、生きるか死ぬ。それが戦場の鉄則だ…つまりここで袁紹が総大将をしている連合軍に入っている前線のこいつらを含めて全員殺す…降参は許さねえ」

 

「俺達がやるのは連合軍の士気を低下させる事…無駄な殺生はしないはずだ」

 

ミノルがそう言うとアキラは一刀を放してミノルのほうに体を向いた。

 

「いつから平和思考になった?戦場で殺す事は当然の事だ…何の文句はないはずだが?」

 

「ここはお前が知っている時代じゃないんだぞ!下手に殺したら二度と元の世界に帰れなくなるかもしれないんだぞ!!」

 

「ふざけるな!!いいか!この反董卓連合には何も知らず何も見ようとせず無定見で綺麗事ぬかしている平和バカ、自らの覇道とやらを進むために戦う奴、自分の名や一族の名声のために戦う奴が袁紹の嘘で参加しているんだぞ、そいつらこの洛陽の事も、月…董卓の事も何も知らないんだぞ!?それでも奴らを殺さず生かして引き上げろって言うのかぁ?」

 

アキラの叫びは全員に聞こえていた。

 

「だったら殺した方がいいだろ?どうせこの世界の三国志と俺達が知っている三国志が違うんだから変えてもマイナスなところはどこにもねえだろ!!」

 

「いい加減にしろ!!」

 

アキラの言葉にミノルが吼えてアキラの胸倉を掴んだ。

 

「お前忘れたのか?あの時の…約束を!?」

 

「約束…」

 

 

 

 

時を戻して…月達がいた玉座を出てミノルとアキラが外に向かっていた時だった。

 

「兄さん…この戦いは月が望んでいない戦い。意味はわかりますよね?」

 

「ああ…少しでも犠牲を最小限にする事…そして誰も殺さない・討たない、だろ?」

 

「そう…」

 

歩きながら二人は話していた。

 

「たとえどんな理由だろうがこの戦いに犠牲者を出してはいけない…」

 

「ええ…もう彼女に涙を流すわけにはいかない」

 

二人は拳を当て、外に出た。

 

 

 

 

 

 

 

「お前も知っているだろ!この戦いは月ちゃんが望んでいない事を!それなのにお前は怒りに我を忘れて人殺しを楽しもうとした。それを見て月ちゃんはどう思う!!」

 

ミノルの言葉に顔を俯くアキラ。

 

「こんな無意味な戦いでお前は月ちゃんの為に殺すのか!月ちゃんが望んでいない事を!?」

 

「だがこいつらは何も分かっていないんだぞ!この戦いで月が負けてこの洛陽の実権は間違いなく袁紹の手に渡るんだ!!あんな無意味・無価値な金ピカ鎧を身に着けている奴だ!間違いなく国の民から理不尽な税や金を取っているのが見え見えだ!それこそ洛陽は苦む!どっちが悪いか目に見えている、兄貴はそんな女の命も取らないのか!兄貴が嫌いなタイプの女を…」

 

「確かに俺は袁紹のような領主は嫌いだ…けどな!この虎牢関の前に屍の山を築いて全身返り血だらけの姿で月ちゃんを出向かうのか?」

 

「・・・!?」

 

ミノルの言葉に黙り込むアキラ。

 

「お前がやろうとしている事は、また月ちゃんに悲しみの涙を流す事だぞ…」

 

ミノルがそう言うとアキラの周りから出る黒い霧が無くなり、元に戻った。

 

「もう一度言う、引き上げるぞ…」

 

『コクッ』

 

ミノルの言葉に無言で返事をしたアキラ。

 

「何やってますの!早くあの二人を討ち取りなさい!!」

 

大声で麗羽が全軍に言い放った。そして劉備・曹操・孫策軍がミノル達を囲んだ。

 

「そこを退いてくれないか?前戯はお終いだ」

 

「前戯だと!?」

 

「春蘭様の目をやった奴は許さない!」

 

「我々を愚弄するのは止めてもらうか!?」

 

愛紗と季衣と蓮華がミノルに向けて言い放った。するとミノルは足を止め、振り向いた。

 

「…黙れ、殺すぞ牝共」

 

『『『ビクッ!?』』』

 

アキラとは全く異なる殺気を瞬時に放ち、その目の眼光は赤く輝いて一同を黙せたミノルは懐からさっきの煙球と同じだが、黒い色をしていた。ミノルは球を投げ、上空に黒い煙がモクモクと上がっていくと同時にミノル達は姿を消した。

 

 

 

 

「合図や!」

 

「やっと…」

 

「開門しろ!」

 

煙を見た霞・恋・華雄は虎牢関の門を開けるように言った。そして門は開いて、董卓軍全軍が動き出した。

 

 

「まずいわね…戦力は多いけど」

 

「我ら以外の軍は向こうとは士気が少ない…」

 

雪蓮と冥琳は開門し、攻めてきた董卓軍を見て苦い顔を浮かべる。劉備軍は疲弊し、曹操軍は大きな戦力の夏候惇が重傷して士気が低下、公孫賛軍・袁術軍、本隊の袁紹軍は大して被害はない。このまま戦えばどっちが勝つか負けるかどちらに転んでもおかしくなかった。

 

 

 

 

 

 

 

一方、月達がいる屋敷の入り口前の階段でミノルがアキラの治療していた。

 

「傷は塞いで、毒で身体に影響は無いな」

 

「兄さん…」

 

治療を終えたミノルを呼ぶアキラにミノルがアキラを見る。

 

「バカだね…人に説教した挙げ句、彼女から貰った御守りをズタズタにされてブチキレて兄さんの誓いすらも破るところだった最低の男だ…みんなに顔向け出来ない」

 

そう言ってアキラは強く握りしめる。それを見てミノルはアキラの頭に軽い拳骨を放った。

 

「何うなだれてんだ。魔帝騎士団団長がそんなんじゃあ国どころか好きな女1人も守れねえよ」

「兄さん…」

 

「それにお前が死んだら悲しむ奴がいるんだ。それだけは忘れるな」

 

「そうだね…」

 

そう言ってアキラが立ち上がろうとした瞬間、突如白装束を着た数十人が2人の周りを囲んだ。

 

「誰だ!?」

 

「同じ董卓軍でも連合軍…でもなさそうだな…何者だ」

 

「我ら歴史無き存在、天の遣いを抹殺する者なり」

 

『『『『全ては正しき歴史、正史の為に』』』』

 

連中がそう言ってそれぞれの得物を構えた。

 

「正しき歴史…俺達の抹殺、それだけじゃねえな?」

 

「察しがいいな…お前達の総大将、董卓を始末する」

 

「「!!」」

 

その言葉に2人が驚く。

 

「馬鹿な!正史では董卓は呂布に殺されるはずだ!」

 

アキラが言い放ってミノルはある答えにたどり着いた。

 

「なるほど…董卓の死だけが目的か…」

 

「死だけ?」

 

「三国志では董卓は死んだとされている。たとえ違う形でも死んでいれば何かと付け加えて歴史通りになる…違うか!?」

 

ミノルが指をさして言い放つ。

 

「やはり天の遣いはここで死んでもらう!」

 

白装束の奴らの数人がミノルとアキラの背後から襲うとした瞬間、2人は瞬時に剣を抜いて背後の数人を切り裂いた。

 

「兄さん…こいつら」

 

「全員殺せ…決して生かすな」

 

2人は同時に白装束に向かって襲い掛かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「シーナ、感じるか?」

 

「ええ…気配が複数…」

 

作業を終えたシーナとコーウェンは如何わしい気配を感じた。

 

「董卓殿、賈駆殿、準備が完了しました」

 

「いつでも…」

 

「わかりました…これで戦いが終わるのなら…」

 

「でもまさかあの馬鹿(ミノル)が発案するとはねえ…」

 

「ははは…」

 

詠の一言にコーウェンが苦笑いした、その時だった。白装束を着た数十人が姿を現した。

 

「同軍…ではないな?何者だ!?」

 

「我ら歴史無き存在を抹殺する者なり」

 

『『『『全ては正しき歴史、正史の為に』』』』

 

「正しき歴史?」

 

連中の言葉に疑問を抱くシーナ。

 

「ここの兵士達はどうした?」

 

「もちろん殺したさ」

 

白装束の連中の中から見た目がアキラより年下の青年が前に出てきた。

 

「董卓を殺すのに少々手間取るかもしれないが…まあいいか?」

 

「貴様ら!董卓殿を殺すとは一体どうゆう事だ!?連合軍の一部か?」

 

「ふん!貴様らはどうでもいい!俺達の目的は董卓の死!それだけだぁ!!」

 

青年が手を前に出すと同時に白装束の数人が一斉にコーウェン達に向かって襲ってきた。

 

「シーナ!」

 

「任せなさい!」

 

コーウェンが月と詠を守るかのように前に出て、シーナは白装束の連中に向かって走り出すと、彼女の水色のイヤリングが光だし、彼女の両手にダガーのような刃物が出現してそれを握り締めると同時に先頭の一人に飛び蹴りをくらわせ、着地と同時にダガーで左右の2人の喉を切ってバックにジャンプした。

 

青年は突然の事に驚きを隠せない。

 

「な…何だ…貴様は!」

 

「私はシーナ…よろしくね、ボウヤ?」

 

髪を直して妖しく妖艶に微笑むシーナだった。

 

 

 

 

 

 

 


 
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