燃え盛る火の中にいて、しかし私は冷静だった。
自分で実行したこととはいえ、こんなにも「死」が近くに迫っているというのに。
でも、それも仕方のないこと。
雪蓮のいないこの世界で、
私のやっていることに何の意味があるだろう?
呉を守るのだと誓い、その志半ばで天に召された雪蓮。
あの子の遺志をなんとしてでも継いでやらねばと私がしていたことを、蓮華様は最後まで理解してはくださらなかった。
守るばかりで、何もしない蓮華様を、私は許すことが出来なかった。
あんなに・・・あんなに雪蓮は呉のために尽くしていたというのに!
そうして、遂には天の御使いだとかいう男の下へ降っていかれた。
どうしてその男をそこまで信用するのか!
その男が、呉をより良くするなどと、どうして信じてしまえるのか!
私が…私たちがしていたことは、一体なんだったのか…。
自棄になって、謀反を起こして。
しかし、私は後悔などしていない。
雪蓮が死んでしまったときから、私はこうなることがわかっていたのかもしれない。
もとより、雪蓮がいない天下に、何の意義があろうか…。
今、行くから。
自分で命を絶つ私を、あなたは怒るかもしれないけれど。
それでも私は、あなたに――。
Tweet |
|
|
34
|
0
|
追加するフォルダを選択
真ではなく、無印のほうで、冥琳視点。
実は自分は、無印のほうの冥琳も好きでした。亡き親友の遺志を継ぐために、誰に認められなくてもがんばっていた姿がかっこよくて。
もちろん真での冥琳も大好きですが!
次あたり華琳の話とかもやってみたいですねえ・・・。華琳好きなので。