No.636362

一刀の晋王転生録 第六章三十八話

k3さん

一部の者が望まぬ中、ついに晋と呉の戦いが始まる。

とりあえず出来たので投稿したします。

2013-11-12 19:50:26 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:2051   閲覧ユーザー数:1806

 姓:司馬 名:昭  性別:男

 

 字:子上

 

 真名:一刀(カズト)

 

 北郷一刀が転生した者。

 

 

 

 

 姓:司馬 名:懿  性別:女

 

 字:仲達 

 

 真名:理鎖(リサ)

 

 一刀と瑠理の偉大なる母。第三章で死亡した。

 

 

 

 

 姓:司馬 名:師  性別:女

 

 字:子元

 

 真名:瑠理(ルリ)

 

 母を目標にする一刀の姉。一刀を異性として愛す。

 

 

 

 

 姓:張  名:春華 性別:男

 

 真名:解刀(カイト)

 

 一刀と瑠理の父にして、一刀の師。第四章前編で死亡した。

 

 

 

 

 姓:王  名:元姫 性別:女

 

 真名:美華(ミカ)

 

 一刀に異常なまでに執着する一刀の妻。

 

 

 

 

 姓:鄧  名:艾  性別:女

 

 字:士載

 

 真名:江里香(エリカ)

 

 後の司馬家軍の宿将。司馬家に対して恩を感じている。

 

 

 

 

 姓:賈  名:充  性別:女

 

 字:公閭

 

 真名:闇那(アンナ)

 

 司馬家の隠密。一刀のために働くことを生きがいとする。

 

 

 

 

 姓:王  名:濬  性別:女

 

 字:士治

 

 真名:澪羅(レイラ)

 

 後の司馬家の水軍の将。一刀を気に入り、司馬家のために戦う。

 

 

 

 

 姓:司馬 名:望  性別:女

 

 字:子初

 

 真名:理奈(リナ)

 

 一刀達親戚で、一刀と瑠理とっては義姉という立場。

 

 

 

 

 

 

 姓:杜  名:預   性別:女

 

 字:元凱

 

 真名:綺羅(キラ)

 

 一刀とは同期。親同士の仲は良くないが、当人達の仲は良い。  

  第三十八話

   「思わぬ誤算」

 

 

 晋と呉の戦は始まる。

 

 開戦初めは両軍共、互角の戦いをしていた。だが、少しずつ均衡は破れる。

 

(むぅ、力押しで負けて、さらには此方の動きが読まれておる……)

 

 水上戦の方は呉軍が押され始め、その様子を黄蓋が苦虫を噛み潰す顔で眺める。

 

 晋軍は澪羅がその武で船の上とは思えぬほどに暴れ周り、そして綺羅がそれを生かし、敵の動きを封じる軍略で攻めてくる。さらに

 

彼女等に続くように袁家の将達も続く。

 

 如何に兵数が互角であっても、もともと将の質という面で呉は大きく劣っている。そんな中で一気に軍を総崩れにさせなかったとい

 

う時点で、黄蓋の能力は賞賛に値するものだろう。

 

 結局、黄蓋は打開策を見つけられず、撤退を余儀なくされ、一気に澪羅の軍を大きく侵攻させることを許すことになってしまった。

 

 一方、陸上戦でも呉軍は徐々に押されていた。

 

 水上戦同様、最初こそ互角だったものの、将の質が原因で陸遜が対応仕切れなくなったのだ。

 

 もし晋軍の知将が瑠理だけならば対応出来ていただろう。しかし一刀も軍略を嗜んでおり、それは並の者では無い。さらに董卓軍に

 

は、軍師の音々、そして魏が降伏した際に、董卓軍として復帰した賈詡、詠が居る。

 

 そして一騎当千の呂布にそれに次ぐ武を持つ華雄。これだけの面子が居ては流石にお手上げと言わざる負えなかった。

 

 しかし、陸遜は存外冷静だった。

 

(まぁ、予想どうりになりましたね……)

 

 そう、最初から分かっていた事だった。晋には勝てない事は。

 

(だからこそ、私は考えなければいけない。少しでも呉が残るようにする事を)

 

 そのため陸遜は晋に全力で当たる事にした。全力で戦い、それでも勝てないとなれば抗戦派の人間も流石に降伏を考えるだろうと

 

思って。つまり陸遜は晋の思惑に乗る事にしたのだ。

 

(これは裏切りの部類に入るでしょうね……でも、それでもしなければならない事)

 

 気を引き締め、陸遜は戦場を見極める。兵達に敵に勝てないのではと思わせ、その上で出来る限り犠牲を減らすために。

 

 そして彼女は絶妙な時期で撤退する事に成功する。

 

 こうして、陸上戦でも一刀の軍を大きく侵攻させる事になった。

 撤退した後、陸遜は大きな誤算に立ち会う事になる。

 

「くそ! 晋の奴等強いな」

 

「確かに、このままじゃ負けちまう」

 

「いっそ降伏したほうが良くないか?」

 

 この会話だけならば陸遜は特に問題視しなかった。自分にとっても呉にとっても良い方向だったのだから。だが……。

 

「何弱気な事言ってんだよ! 俺達にはまだ希望がある!」

 

(え?)

 

 次の瞬間、陸遜は凄まじい衝撃を襲う。

 

「俺達にはまだ黄蓋様と陸遜様がいるじゃないか!」

 

「そ、そうか、そうだな!」

 

「あの方達ならなんとかしてくれるかもしれん!」

 

「なら俺達は信じて戦うだけだ!」

 

(そ、そんな……)

 

 陸遜は今まで呉を存続させるために懸命に策を練り勝ち続けた。今、それが仇となり呉を完全に滅ぼしかねない要因と化してしまっ

 

たのだ。

 

 その後、天幕に篭った陸遜はこの状況を何とか打開する方法を考える。

 

(祭様という希望を無くすのはほぼ不可能です……だとすれば)

 

 そして彼女は決死の覚悟を決める。

 

(私という、陸伯言という希望を消さなければ!)


 
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