No.633730

マグリブ解放戦線

もう一つのACにもメガリスあるよねw
追記11月09日タイトルをメガリスからマグリブ解放戦に変更

2013-11-03 09:27:42 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:778   閲覧ユーザー数:773

「まったく頑張りすぎだ、あいつは」

エミールは手元の資料を見てそう言った。

エミールが持っている資料はアレックスのデビュー戦から今日に到るまでの3週間の戦果と報酬金である。

アレックスのデビュー戦は成功し、アナトリアに5件の依頼がきた。

アレックスはその5件の依頼すべてやり、そして、すべて完璧な戦果を挙げた。

また、戦闘による機体の損傷もなく、弾薬も必要最低限しか使っていないため、弾薬補給、機体修理代を報酬金からあまり取らなく済んでいる。

そのおかげでアナトリアの経済はエミールの予想以上の勢いで回復していた。

予算が不足して計画が難航していた、自然発電所建築も報酬金のおかげで一気に進み、本格稼働の目途も立った。

「この調子なら電力不足問題ももうじき…う?」

エミールは自分のパソコンにメールが届いていることに気付き、パソコンを素早く操作し、メールの内容を見る。

「マグリブ解放戦線の重要拠点の破壊か…企業もいよいよコントロールが出来なくなったか」

マグリブ解放戦線。

ここ数年で急激に成長した反企業勢力である。

最初の頃は歩兵によるゲリア活動しかしていなかった。

だが、2年前くらいから突然ACやMT戦力を持ち出し、その3ヶ月後にはネクスト戦力までも現れた。

ネクスト戦力は2機。

1機はリンクス、ススが駆るタンク型ネクストアシュートミニア。

もう1隻はリンクス、アマジーグが駆る軽量2脚ネクスト、バルバロイだ。

特にアマジーグはアレックス一緒で低いAMS適性だが高い精神負荷を受け入れることによって、高い戦闘能力を出しており、凄まじい戦果を挙げていた。そのため、アフリカ各地からアマジーグを英雄と呼んでいる。

逆に企業からは砂漠の狼と恐れている。

だが、マグリブ解放戦線がなぜネクスト戦力を持つほどの巨大な反企業戦力に急速に成長したのか?

答えは簡単である。

マグリブ解放戦線のバックに企業がいる。

そもそも、反企業戦力がネクスト戦力を持つ時点でおかしい。

現在、ネクストを生産できるのは各巨大企業のみ。

アナトリアのように巨大企業と協力関係を持っているならネクスト戦力を持つのは不可能じゃない。

しかし、反企業勢力であるマグリブ解放戦線はネクスト戦力を持つのは不可能である。

だが、現にマグリブ解放戦線はネクスト戦力を2機も保有している。

企業しか生産できないネクストを2機もだ。

もはや、マグリブ解放戦線のバックには企業いるしか考えられない。

おそらく、バックにいる企業の目的は2つあるだろう。

一つは自分たちの利益を上げるため。もう一つは他企業の妨害のためだろう。

だが、その企業にとってイレギュラーがおきた。

それが、アマジーグだ。

アマジーグの活躍によってマグリブ解放戦線の幹部が強気になり、バックにいる企業まで攻撃を始めた。

この事態でバックにいる企業はマグリブ解放戦線はもはやコントロールは不可能と判断し、ちょうど、デビューしたアレックスの実力をさらに見るため、こうして依頼を送ってきた。

その企業は…

「オーメルめ、腹黒いのは相変わらずか…」

オーメル・サイエンス・テクノロジー社。

ローゼンタールグループの傘下に入っている企業である。

オーメル社は第3位のコジマ技術力を持っており、また、武器、各ブースタ、OBパーツも極めて優秀である。

だが、その裏では黒い話もいくつかるあり、国家解体戦争を最初に提案したのはオーメル社である。

マグリブ解放戦線などの反企業勢力を利用し、ライバル企業を妨害し、そして利益を上げている。

ローゼングループを乗っ取ろうとしている。などがある。

「まぁ、判断はあいつに任せるか」

エミールはアレックスに詳細な情報を伝えるべく、依頼内容に書いている、マグリブ解放戦線の重要拠点をについて調べ始めた。

《メビウス1、スタンバイ》

《メビウス2、スタンバイ》

《メビウス3から7スタンバイ》

《オメg…メビウス8スタンバイ》

《攻撃準備完了!全機メビウス1に続け!》

《敵機視認!》

《大変だジャン・ルイ!敵機は全機リボン付きだ!》

《メビウス1FOX3!》

《ああ、ジャン・ルイがやられた!》

《落ち着けジーン!前が指揮を引き継ぐんだ!》

《オメg…メビウス8イジェェェェェクト!》

「やはり、エースコンバットいい」

アレックスはAMSを使いあるアニメを見ていた。そのアニメは10年前、旧日本で放送開始したエースコンバットシリーズだ。

戦闘機ものアニメで独自の世界観。深いドラマ性。敵エースとの激しいドックファイトなどで大ヒットした。

アレックスもエースコンバットシリーズのファンであり、作戦エリアまでの移動や、暇の時は大抵エースコンバットシリーズを見ている。

ちなみに、アレックスが今見ているのはエースコンバットシャッタードスカイの最終話のメガリスと言う要塞攻略戦である。

そして、アレックスの今回の依頼はそのメガリスと同じ名を持ち、国家軍残党に占拠されたレオーネメカニカ社の循環型発電所施設メガリスの奪還である

《アレックスさん、まもなく降下予定ポイントです。準備してください》

「了解」

アニメを切りAMSを戦闘モードを起動しアレックスの目はネクストのメインカメラの視点が映り、各システムの最終チックをする。

「AMSシステムOK、FCS、OK。各ブースタOK。PA、OK。よし、オールクリア。フィオナ準備完了した」

《わかりました。ハッチ開きます》

アレックスの目の前のハッチが開き、下にはうっすらとメガリスが見える。

今回のメガリス奪還作戦は高高度からの効果作戦であるが、メガリス周辺は自然保護エリアに入っているため、有害なコジマ粒子を出すネクストでは戦闘時間に限りがある。

そのため、普通の降下作戦ではなく、降下後速やかに国家軍残党主力であるACノーマルを撃破する、電撃戦もしなければならない。

《降下予定ポイントに到着》

「アレックス・オルフェウス出る」

機体に固定されていたカタパルトが解放され、機体は輸送機から射出され、降下を開始する。

高度を確認しつつブースタと機体のバランスを制御しつつ、順調に降下していく。

だが、メガリスを占拠する国家軍残党がこのまま見逃すはずがない。

メガリス周辺から光が見え、それを見たアレックスはQBで横に素早く移動する。

数秒後アレックスが元にいた場所には無数のレーダーの光が通過していた。

「固定対空レーザー砲…情報には聞いていたが、とんでもない精度だな」

メガリス周辺には防衛設備に固定対空レーザーが配備されており、その精度、威力は極めて高いと事前に聞いていたが、実際見てみればアレックスが思ってた以上の精度、威力であった。

おそらく、直撃すればネクストのPAも貫通し機体に相当なダメージを受けるだろう。

精度もQBがなければ回避できないほどである。

「ネクストの機動力なら行けるか…レイヴンの時にこれをやっていたら墜とされていたな…」

アレックスは固定対空レーザー砲の発射時の光を回避のタイミングとし、レーザー回避しつつ、メガリス中央部である円上の塔からメガリス内部に侵入し、ブースタを点火。

減速し、着地。

そして、目の前にいた、ACノーマルを左腕のAZAMでコアを撃ち抜いて大破させる。

続いて、左右から来る2機のACノーマルを左右の腕のライフルでそれぞれ攻撃し、1機は頭部、脚部に命中。

脚部がやられたため派手にコケ、パイロットがコアから脱出したことから戦闘不能に。

もう1機のACノーマルは大型シールドで防ぎそのまま接近し、レーザーライフルで反撃を開始する。

「甘い」

レーザーをQBで回避しつつ、レーザーブレードを展開し、OBを起動。

接近してきたACノーマルの脚部とコアの間を切断し、そのまま前進、メガリス中心部から出って最後の1機を探す。

《アナトリアの傭兵め!》

最後の1機はアレックスの後ろの物陰から現れ、レーザーライフルを連射しながら接近。

だが、アレックスは冷静に判断し、QBで攻撃を回避しQTで素早く後ろに振り向き、両手のライフルでACノーマルを蜂の巣にしていく。

《こ、この…化け物が…》

ACノーマルのパイロットはそう言った直後最後のACノーマルは爆散した。

《全目標の撃破を確認。作戦完了です。合流ポイントまで移動してください》

「了解」

普段であれば作戦完了後は上空で待機している輸送機で帰還するが、今回は対空レーザー砲がるせいで待機できないため、別のポイントで回収することになっている。

アレックスはこれ以上の汚染拡大を防ぐためにPAを切り、合流ポイントまで移動を開始したのであった

「マグリブ解放戦線の重要拠点の破壊か…」

手元の資料を見てアレックスはそう言った。

あの後、アレックスは無事に合流ポイントで輸送機と合流し、アナトリアに帰還した。

帰還してすぐにエミールに呼ばれ、エミールの部屋に直行し、エミールから今回の依頼の説明とその依頼目標のマグリブ解放戦線の重要拠点の詳細な情報がまとめた資料を渡され今に至る。

「しかし、反企業勢力にしたら戦力が多すぎだな」

手元の資料の重要拠点の防衛戦力の情報もあるが、防衛戦力は反企業勢力しては異常な戦力であった。

戦車、MTは元より、多数のACノーマルが配備されている。

「まぁ、元とは言えオーメル社の支援を受けていたんだ。これほどの戦力を持てるわけだ」

「元か…使えなくなった駒は捨て、その捨てた駒で俺の実力を測るために使うか」

オーメル社が、支援して利用していたマグリブ解放戦線が余りにも巨大化しすぎて、支援していたオーメル社までにも牙を向けた。

オーメル社はすぐに支援を打ち切り、証拠隠滅にマグリブ解放戦線を消すことにし、そして、ちょうどデビューしアレックスに実力を見るために、アレックスにマグリブ解放戦線の消す役にし、アナトリアの依頼を送ってきた。

つまり、この依頼はオーメル社の証拠隠滅とアレックスの実力を見るための依頼である。

「でっ、この依頼をやるのか?」

「やるさ。やっただけアナトリアの価値も上がるからな」

「お前ならそう言うと思っていたよ。だが、おそらくこの依頼が終わったら次に来る依頼は…バルバロイの撃破だ」

この依頼は証拠隠滅とアレックスの実力を見る依頼。

しかし、依頼は小手調べのものだろう。

いくら、戦力が多いと言え、配備されているのはACノーマルやMT、戦車だけ。

ネクストの敵ではない。

アレックスの本当の実力を見たいなら、マグリブ解放戦線の主力ネクスト、バルバロイと戦った方がいい。

また、証拠隠滅にはマグリブ解放戦線全滅させなければならないため、バルバロイをどうしても撃破しないといけない。

そのため、エミールはオーメル社から次に来る依頼はバルバロイの撃破と予測していた

「別にいい。バルバロイも撃破すれば一気に評価が上がる。それに、あいつとものけty…

アレックスは何かを言おうとしたが、首を振って言うのをやめた。

「アレックス?」

「いや、なんでもない。それより依頼はいつやるんだ?」

「4日後だ。それまで休んでおけよ」

「了解」

アレックスは資料を持ち部屋から出た。

「さて、もう少し情報を集めるか」

部屋に残ったエミールはPCを操作し、さらに情報を集めるのであった。


 
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