No.631628 英雄伝説~光と闇の軌跡~ 814soranoさん 2013-10-27 00:00:12 投稿 / 全1ページ 総閲覧数:1434 閲覧ユーザー数:1287 |
~ベルガード門~
「はあ~っ……………」
リウイ達が去った後ロイドは疲れた表情で溜息を吐き
「ロイドさん、お疲れ様です。」
ティオは静かな笑みを浮かべて言い
「フフ、まさかあそこであんな風に持って行くとはね。」
「ふむ、さすが至宝の御子に懐かれるだけはあるようだ。」
ワジは口元に笑みを浮かべ、ツァイトは感心し
「えへへ………さすがはロイドだね!」
キーアは嬉しそうな表情で言った。
「い、いやいや。ただ伝言を伝えただけさ。でも……何とか伝えられてよかったよ。それとエクリアさん…………これからよろしくお願いします。」
一方ロイドは謙遜した後エクリアに視線を向け
「はい。全力で皆様に力を貸しますので、よろしくお願いします。」
ロイドに視線を向けられたエクリアは会釈をした。
「フフ、また”姫将軍”と共に戦う日が来るとはね♪」
その時カーリアンは笑顔でエクリアに視線を向け
「カーリアン様……お願いですから、いい加減その二つ名で呼ぶのは止めて下さい………――――それと。エオリアさん。」
視線を向けられたエクリアは溜息を吐いた後エオリアの名を呼び
「わ、私??」
名を呼ばれたエオリアは目を丸くした。
「――――ちょうどいい機会です。セリカ様の”使徒”になったからには色々と教える事がありますので、今回の同行でしっかりと学んで下さい。セリカ様の永遠の”第一使徒”として色々と教えるつもりですので、覚悟していて下さい。勿論エリゼ、貴女もよ。今回の同行の間も色々教える事があるから、しっかり学びなさい。」
そしてエクリアはエオリアとエリゼに微笑み
「はい。ご指導よろしくお願いします、エクリア様。」
「ア、アハハ………お手柔らかによろしくお願いします………」
「フフ、頑張って下さいね、エオリアさん。」
微笑まれたエリゼは静かな笑みを浮かべて会釈をし、エオリアは冷や汗をかいて苦笑し、リタは微笑みながらエオリアを見つめた。
「ハハ……………そういえば………ノエル達はどこにいるんだろう……?」
その様子を苦笑しながら見ていたロイドはある事に気付いて考え込み
「……ベルガード門にいた国防軍は皆、砦内にある牢屋かメンフィル軍が用意した簡易牢屋に監禁されている。ノエルは確か……砦内の方だったな。」
リィンは真剣な表情で答えた。
「そうか………ノエル会う事は可能か?」
リィンの話を聞いたロイドは複雑そうな表情をした後尋ね
「可能ですけど………どうするのですか?」
ロイドの質問を聞いたエリゼは不思議そうな表情で尋ねた。
「……せめてノエルに聞きたいんだ。本当に彼女が大義に殉じるつもりだったのか。」
「ロイドさん………」
「ロイド……」
「…………………」
疲れた表情で答えたロイドの言葉を聞いたティオとキーアは心配そうな表情をし、ランディは目を伏せて黙り込んでいた。
「――――わかりました。でしたら私達がご案内します。兄様。」
「ああ。―――こっちだ。」
「ありがとう、エリゼさん、リィン。」
その後ロイド達はエリゼとリィンの案内によって砦内の牢屋に向かい始めた。
「あら?貴方達は………」
「皆さん………お久しぶりですね。ご無事で何よりです。」
ロイド達が部屋に向かっているとペテレーネとティアがそれぞれ護衛の親衛隊員と共に異なる部屋から出てきてロイド達に気付いて会釈をした。
「ペテレーネ神官長……それにティア神官長も。」
「お二人ともお久しぶりです。」
「どうしてこんな所にいるんスか?」
ペテレーネ達を見たロイドは驚き、ティオは会釈をし、ランディは目を丸くして尋ねた。
「私達は先日の制圧作戦で怪我を負った国防軍の兵士の方々の傷を癒して回っている最中なんです。」
「へえ?敵だった連中にわざわざ貴方達ほどの人達が動いているんだ?」
ペテレーネの話を聞いたワジは目を丸くし
「………傷ついている人々に敵も味方も関係ありません。」
「”神機”の力に目が眩んだ彼らもある意味、被害者と言ってもおかしくありません。」
ワジの質問にティアとペテレーネは静かな口調で答え
「………ありがとうございます。」
「フム。評判通り2人ともまさに”聖女”の称号で呼ばれるべき心優しき娘達のようだな。」
ティアの答えを聞いたロイドは静かな表情で会釈をし、ツァイトは感心していた。
「あら?リーシャさん……リィンさんやエリゼさん、カーリアン様やエクリア様までどうしてロイドさん達と共に……?」
「それにお母様まで………」
そしてリーシャ達に視線を向けたペテレーネとティアはそれぞれ目を丸くし
「―――殿下のご好意によりこの度、再びロイド達に力を貸す事になり、彼らと共に同行する事になりました。」
「私は殿下の指示によって兄様達と共にロイドさん達に同行し、彼らに力を貸すことになりました。」
「―――私はイリーナの頼みによるものです。」
「私は彼らについて行けば面白いと思ったからよ♪」
二人の疑問にリィン達はそれぞれ答え
「―――私はロイド達の力になりたいのが一番の理由と………もう一つの理由は……――――亡くなったガイさんの真実を知る為よ。」
セシルは目を伏せて答えた後真剣な表情で言った。
「お母様………―――わかりました。お母様達が無事戻って来れるように毎日イーリュンに祈りを捧げておきますね。」
セシルの答えを聞いたティアは驚いた後微笑み
「フフ、ありがとう。」
ティアの答えを聞いたセシルは微笑み
「リーシャさんはどうしてですか?あれほど固い決意をされていたようなのに……」
ペテレーネは不思議そうな表情でリーシャを見つめて尋ねた。
「私はその………ロイドさんにこの身を奪われてしまいましたから。」
そして尋ねられたリーシャは顔を赤らめて嬉しそうな表情で言い
「えっ!」
「まあ……」
リーシャの答えを聞いたペテレーネは驚き、ティアは目を丸くし
「ちょっ、リーシャ!?」
「確かに間違っていませんね。」
「ロイド、リーシャに『勝負に勝ったら君は俺がもらう』って、ちゃんと言ったもんねー。」
「この野郎……!どさくさに紛れてリーシャちゃんまで落としやがって……!お嬢を助けたら、絶対にお嬢に言いつけてやるからな!」
ロイドは慌て、ティオはジト目で呟き、キーアは無邪気な笑顔を浮かべ、ランディは悔しそうな表情でロイドを睨み
「フフ、私を奪ったのですから、ちゃんと責任を取って下さいね?」
リーシャはからかいの表情でロイドを見つめた。
「あ、あれはそういう意味で言ったんじゃ……!ああもう!リーシャもわかっていて、からかっているんだろう!?」
見つめられたロイドは慌てた様子で言った後疲れた表情で指摘し
「フフ、どうでしょうね?(私の心も身体も全て奪ったのですから絶対に逃がしませんよ、ロイドさん♪)」
ロイドの様子を見たリーシャは微笑んだ。
「クスクス………」
その様子を見ていたペテレーネは微笑み
「………リーシャさんに笑顔が戻って何よりです。………近い内、必ずイリアさんの治療に私達が行きますので、リーシャさんも頑張って下さいね。」
ティアは優しげな微笑みを浮かべた後リーシャを見つめ
「はい………イリアさんだけじゃなく、私の事まで気にかけて頂き……本当にありがとうございます。」
見つめられたリーシャは静かな笑みを浮かべて会釈をした。その後ロイド達はペテレーネ達とわかれた後ノエルが監禁されている部屋に入った…………
Tweet |
|
|
2
|
1
|
追加するフォルダを選択
第814話