ご主人様が奪われ一夜……
私は自分の寝台の上にいる
今日は緊急会議がある
勿論、今後のことについてだ
第一章‘滅びゆく路’
一節 〜奪われた一刀〜
愛紗「…………」
……我が名は関羽、ご主人様をお守りする者なのだが……
ご主人様は昨日、謎の存在・響窃によって連れ去られてしまった
今はその事について緊急会議がひらかれているのだが………
春蘭「貴様!何度言えばわかるのだ!」
思春「貴様が何度言おうとその計画に賛同できぬと言っているのだ!」
朱里「はわわ!?ですがね穏さん」
穏「う〜ん、これは譲れませんよ
朱里ちゃん」
雪蓮「ひとまず響窃を倒せばいいんでしょ!?」
華琳「そんな簡単にできないから
困っているのでしょう!?」
………ご覧の通り会議は暗礁に乗り上げており、これといった良い案が出てこなくなっているのだ
冥琳殿も黙ったままであり
軍師殿の方々もあらゆる案が出されるが尽く却下されていく
………無理もない
今回の敵は前代未聞の敵であり
どのような案が一番最適なのか一つに的を絞ることが出来ないからだ
しかし………
やはり一番の要因はご主人様がいらっしゃらないことだ
皆そのせいで精神が不安定になってしまってるのだ
勿論、私も入っている
冥琳「ふっ………」
愛紗「冥琳殿?」
冥琳「脆いものだな
たった一人の男が連れ去られただけでここまでの大事件にまで発展するのだから」
愛紗「…………」
冥琳「いや………
それ程ここに居る皆は北郷の存在が大きいのであろうな、私も含めて」
愛紗「……そうですね」
冥琳「だがこのままではいけないのは十分承知している」
愛紗「ですが……」
冥琳「あぁ、滅多に混乱しない秋蘭や思春、更には華琳殿もかなり焦っている」
愛紗「どうにかならないものか…」
ここにご主人様いらっしゃったら……
………ど、どうしたんだ?皆…………
愛紗「っ!?」
……幻聴か…情けない……
愛紗「ご主人様……」
??D「何情けないことやってのよ!!」
愛紗「っ!」
大広間の入り口から聞き慣れた声が聞こえ、私達は振り向いた
??D「全く、それでも大陸を治める者達の会議なの!?」
??E「え、詠ちゃんそんな言い方しちゃぁ……」
そこには詠と月の姿があった
紫苑「詠ちゃん、月ちゃん……」
華雄「ゆ、月様!」
霞「なんで月と詠がここにおるんや?」
月「詠ちゃんがご主人様のことを心配して……」
詠「ちょっ!?月!!」
月に言われ詠は頬を赤く染め慌てだした
華琳「……確かに情けない姿を見させてしまったわね……」
雪蓮「そうね、反省しなきゃね…」
蓮華「こういう時にこそ冷静にしなきゃならないのに……」
桃香「ごめんね、月ちゃん、詠ちゃん」
月「いえ、そんな事は………」
詠「とりあえず……どうするのよ?」
我々は詠と月のおかげで冷静を取り戻し会議を再開しようとした
その時だった…………
??「戦う前に内部崩壊………
だが簡単に修正するとはやはり侮れないな………」
愛紗「っ!?」
春蘭「そ、その声は!!」
ズズズズッ!!
蓮華「響窃!!」
大広間の窓に我々の憎き敵、
響窃が黒い霧と共に座っていた
春蘭「貴様!のこのこと!一体何のようだ!?」
響窃「少し様子見………っと言ったところだ」
秋蘭「様子見……だと…!?」
響窃「ほう……私の『死の閃光』を喰らい平然と会議に出ているとは…
流石だな……夏侯淵……」
秋蘭「肩を貫かれた位で私は死なん」
響窃「なる程……手強いな……
そして……昨日より戦士の目になっている」
季衣「でえええぇぇい!!」
ブォン!!
ドカッ!!
響窃「……いきなりか」
季衣「兄ちゃんを……返せ!!」
ブォン!!
ドカンッ!!
響窃は回避し大広間の窓に反魔が直撃した
響窃「……おいおい、私は見に来ただけだと言ったはずだが……」
季衣「そんな事、僕達には関係ない!」
流琉「敵陣に攻め込み何もしないで帰るなんて将にはありません!!」
響窃「仕方あるまい……」
ギュォォ!
愛紗「っ!」
凪「あの気だ!!」
大広間に響窃のあの禍々しい気が
充満しだした
響窃「一夜にして北郷の身体への存在能力浸食率はようやく一割に達した
成長した我が力……見せてやろう」
春蘭「響窃!表へ出ろ!!」
響窃「良いだろう……死に場所くらい選ばせてやらんとな……」
春蘭「残念ながらこの夏侯惇、まだ死ぬ気はない!!」
移動したのは城内で一番広い鍛錬場
主に陣営の練習に使われている
響窃「棺桶準備は出来たかな?」
愛紗「我々は春蘭同様、まだ死ぬ気はない!!」
響窃「ふむ、昨日よりは………
楽しめそうだな……」
今二回目の戦いが始まった……
??C「どうしたのだ?二人共!急ぐのだ!」
??A「分かっおるぞ、ダーリンよ」
??B「これでもフルスピードよん」
??C「ふる……?…なんだって?」
??A「何でもないぞ、ダーリンよ」
??B「嫌な予感がするわねぇ」
??C「全くだ
こんな禍々しい気、病魔でも存在しない、一体何なんだ?」
??B「お師匠様ん」
??A「何じゃ?」
??B「この気、まさか……」
??A「儂もいまそれを考えていた」
??B「けれど、あの子が復活したと考えるならぁ、この外史、長く持たないわよぅ」
??A「まずいな……
まさか50年の時を経て生き返ってしまったのか……
……響窃……
………『魔人・響窃』よ………」
………終………
〜お知らせ〜
私ごとながら事情により一週間ほど投稿がいつもより遅くなってしまいます
ですが物語の途中で打ち切ることは
決してないので
待っていただけたら幸いです
では、失礼します
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響窃との戦いから一夜……
愛紗達は強大な敵との敗北感、一刀を奪われた劣等感により
追い詰められていた
だが彼女等に休みなど存在しなかった