【ダンガンロンパIfストーリー・ダンガンスクール】
【希望ヶ峰学園デノ生活】
【第19話・霧切響子】
【超高校級の探偵】
【ニガツ・ジュウヨンニチ】
私立希望ヶ峰学園。【超高校級の幸運】、苗木誠は調理室前を歩いていた。理由は【超高校級のアイドル】、舞園さやかと【超高校級の探偵】、霧切響子に呼び出されたからである。
「苗木君、バレンタインに渡したい物があるので調理室に来てもらえますか? 渡したい物がなんですかって? それは……内緒です」
「苗木君。バレンタインに相談したい事があるの。来てくれない?」
2人の女性にそう言われた苗木は、その日がバレンタインである事も相まってもしかしてチョコが貰えるんじゃないかと期待しつつ、調理室へと向かっていた。
(でも、どうして2人とも同時に来たんだろう?)
まぁ、良いやと思いつつ、苗木誠は思っているが、その時の調理室に居る2人の胸中は違っていた。2人は苗木にどちらかを選んでもらうために、バレンタインと言うとっておきの機会を利用しようとしているのだ。
舞園さやかは「フフフ……」と笑いながら、チョコレートを作って行く。
(……苗木君に霧切さんよりも美味しいチョコを作れるに決まってます。なにせ、霧切さんはあんな手袋をしてまともなチョコを作れるはずがないんですもの!)
舞園はそう言いながら、チョコを作っているが、それに対して霧切はと言うと、そんな舞園を霧切は冷ややかな目で見つめていた。
(そんな事ではダメよ、舞園さやか。あなたは黒い。その黒さがチョコを苦くすると私は推理するわ)
そう言って、2人はお互いにお互いの物が不味くなるよう念じつつ、呪いのチョコ作りに精を出す。
霧切は自身が誰かに恋をするだなんて思っても見なかった。ただただ―――――――自身の父親である私立希望ヶ峰学園学園長、霧切仁へと会うために探偵業を行っていた。その際、自身の両手が酷い火傷によって見られた物ではなくなってしまった。
けど、苗木君と出会って霧切の人生観は変わった。
苗木誠。どんなに冷たくしても向かって、優しく接してくれる苗木に関しまして、霧切は段々惹かれて行った。そして今、人生初ともいえるくらいバレンタインチョコを作っている。
「苗木君……」
待っててね、今すぐあなたに美味しいチョコをあげるからね。絶対、この闇アイドルよりも美味いチョコを作りますから。
「フフ……。私はエスパーですから。苗木君の好みはばっちりです。待っててね、苗木君」
あのアイドルの毒電波を受けないようにするために、私が頑張りませんと。
そう言いながら、霧切は必死に、チョコを作って行く。
「……お、美味しくなーれ。な、苗木君のために」
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ダンガンロンパIfストーリー。
もしも、彼ら彼女らが普通に学園生活を送っていたらどう言う生活を送っていたのか?
第19話、【超高校級の探偵】霧切響子の話。