No.618713

恋姫 華陀紀行166

Peruさん

本作品は華陀への転生ものです。
【注意事項】
素人の書きなぐりです。
はっきり言って自己満足なだけのものです。
一応昔に恋姫はしたことありますが、うろ覚えですので、改変が多々あると思います。

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2013-09-12 07:51:07 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:1526   閲覧ユーザー数:1387

 

 気が付いた娘は家屋の端でこちらを不安そうに見つめていた。

 

 

「起きたとたんあれだ」

 

 

 あんたの顔を見て逃げたんじゃないのか?

 

 

「何かしたんじゃないのか?」

 

 その顔を向けた時点で何かしたに等しい行為なんだが・・・。

 

 

「なにもしてねえ!」

 

 

 このおやじはロリ疑惑ありだな・・・俺が見付けなければそのまま誘拐したに違いない!

 

 

「取り敢えず、俺が看とくからあんたは仕事に戻ってくれ」

 

 

「ああ、何かあったらいってくれ。外で網の手入れをしてるから」

 

 

 漁師のおやじは、どことなく残念そうに家の外へと出ていった。

 

 

「分かった」

 

 

 さてと、起きたら腹が減ってるはず、と言うことで干し肉を戻したスープだ!

 

 

 この匂いには勝てまい!

 

 

 お腹の虫が鳴いているのは把握済みだ。

 

 

 さあ、寄ってこい、寄ってこい。

 

 

 白夜の心の声に反応するかのように、その娘は少しずつ近付いてきたが、ある程度から近付いてこなかった。

 

 

 やはり、警戒心が高いようだ・・・おやじの顔のせいかもしれないが・・・。

 

 

「さあ、食べていいぞ」

 

 

 椀を置いて少し離れると、その娘は一気に椀まで走り寄って食べ始める。

 

 

 余程空腹だったのだろう。

 

 

 今のうちに、気の調整を行っていく。

 

 

 違和感を感じさせないように・・・。

 

 

 

 

 食事をとったせいか、その娘は元気になり立ち上がると、腰布の中から尻尾が表れた。

 

 

 ・・・尻尾・・・だと!?

 

 

「おお~い。網の中にこんなものがあったんだが、お嬢ちゃんのかい?」

 

 

 おやじが持ってきたものは、帽子と手袋と靴だった。

 

 

「あんた、一体なんて格好してんだ?」

 

 

 ・・・その手の物を『こんなもの』だと!?

 

 

「返してにゃ~」

 

 

 素早くおやじを気絶させ、その手に持っていたものを、娘に装着していく。 

 

 

「これで大丈夫だ。補修が必要なら俺に言うといい。完璧に補修することを約束しよう」

 

 

 悪は懲らしめた。当然の報いだ。

 

 

「ありがとにゃ~」

 

 

 嬉しそうにしていたため、頭を撫でておく。

 

 

 それにしても、何故こんなところに量産型がいるんだろうか・・・しかも、一体だけ・・・。

 

 

「他に仲間は居ないのか?」

 

 

 量産型は三匹?セットのはず・・・なぜこの娘だけ?

 

 

「いっぱいいるにゃ~。シャムだけ川に落ちたにゃ~」

 

 

 どじっ娘属性を持っていたのか・・・うっかりも持ってそうだな・・・。

 

 

 と言うか、よく死ななかったな・・・。

 

 

「これからどうしたい?」

 

 

「帰りたいにゃ~」

 

 

 ですよね。

 

 

 

 

 暴漢の魔の手から救った俺は、通常の予定通り孫権のところへと向かっていった。

 

 

 決して幼女誘拐ではない・・・。

 

 

 これはペットなんだ!

 

 

 「俺が連れていってあげよう」と、片手に干し肉を持ったまま言うと、「ついていくにゃ~」と、素直に言ってきたので、共に行動している。

 

 

 『かんがえる』の『か』の字すら置き去りにするほどの即答だった。

 

 

 素晴らしい即決と言わざるを得ない。

 

 

 だからと言って、他の人にも気を付けねばならないので、注意を促す。

 

 

「何度も言うが、俺以外の知らない人についていっては駄目だぞ。ついていったらいろんな意味で食べられてしまうからな」

 

 

「わかってるにゃ~」

 

 

 シャムは頷くと、こちらを抱き締めてくる、甘えているのかそれとも・・・。

 

 

 俺も、離すまいと片手にてシャムを支えていた。

 

 

 どうやら、あまり人に見られたくないのか、警戒心がかなり高い。

 

 

 その警戒網に引っ掛からないように気を付けねば、こちらも警戒される恐れがある。

 

 

 このような時に、自然との一体化技術が役に立つとは・・・。

 

 

 まあ、シャムが抱き付いている確実な理由がある。

 

 

 馬の初乗りってお尻痛いですもんね。

 

 

 最初は馬に乗せるのに苦労した。

 

 

 まずもって馬を知らない・・・。

 

 

 しかし、興味があるのか、触りまくるのに乗ろうとしない。

 

 

 無理矢理乗せたあとも、遊んでいたが、乗りかたを教えると嫌がったため、このような抱っこする形になってしまった。

 

 

 これは、普通だったら喜ぶところだが、胸が残念すぎる・・・

 

 

 取り敢えず進路は南西に向けて進んでいる。

 

 

 丁度進路も孫権たちのいる方だからだ。

 

 

 南蛮って確かの大陸の南西付近じゃなかったっけ?

 

 


 
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