No.61484

真・恋姫†無双  魏END 外伝第4章 後編

南風さん

後編を投稿しました。誤字脱字がありましたら指摘のほうよろしくお願いします。中編の一刀の掛け合いは本人も書いててよくわからなかったです。
では、感想のほうをまたよろしくお願いします。

2009-03-04 02:07:41 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:19162   閲覧ユーザー数:13253

真・恋姫†無双 魏END 外伝第4章 後編

~大切なひとのため~

 

 

「まったく敵もせっかちやな~。」

「そうなの、少しは休ませてほしいの。」

 

軽口をたたいているが真桜と沙和の姿はボロボロだった。

体中から血がにじんでいる。

 

「大将は上手く逃げたんやろか?」

「華琳様なら大丈夫だと思うの。五胡もほとんど沙和達が引き付けてるし。」

「それも・・・・・そう・・・・・・・・・・。」

 

倒れそうになる真桜を沙和がとっさに支える。

 

「大丈夫なの?真桜ちゃん!!」

「・・・・・大丈夫やって、ちょっと気が抜けただけや。」

 

真桜は先の戦いで沙和をかばって背中を切られていた。

しかし本人は「大丈夫や。」そう言って軍を率いている。

沙和もそんな無理して笑う真桜に何も言えなかった。

真桜の気持ちが痛いほどわかるから・・・・・。

 

「うちらが倒れたら、誰が華琳様を隊長の想いを守るんや。」

「わかってるよ、真桜ちゃん。」

 

沙和の目に涙が滲む。

 

「泣かんといてな~。沙和、本当に大丈夫やから。」

「わ、わかってるの・・・・・。」

 

「前方に出口!!谷を抜けます。」

 

「そうか、なら谷を抜けたところに軍を展開すんで。」

「これが最後の戦いなの、谷を抜けてきた五胡をここで全て向かい撃つの。」

 

「っは!!」

 

「真桜ちゃん?」

「なんや?」

「絶対生き残るの。そして凪ちゃんとまた三人で遊んで、隊長を待つの。」

「せやな。隊長に会うまでは死ねへんし、凪にも会いたい。」

「約束なの。」

「約束や。」

 

軍の展開が終わり、谷間から酷く不気味な五胡の進軍の音が聞こえてくる。

 

「皆、ここがホンマに正念場や!!気張っていき!!」

「絶対、生き残るの!!」

 

「おおおおおおおおおおぉぉぉぉぉ―――!!!!」

 

 

 

「・・・・・・・・・・ここは!?」

「華琳様、お目覚めですか?お疲れもあったのでしょう、三日も眠っていましたよ。」

「凪、これはいったいどういことなの!?」

「・・・・・・・・・・・。」

 

 

華琳達は、五胡の軍勢を突破した後、山間部に入り、細く入り組んだ道・真桜の煙幕を利用して何とか五胡の追撃を迎え撃ち時間をかせいでいた。

しかし、40万の兵では動きは必然と鈍くなる。

逆に相手は350万の五胡、山間部とはいえいつ囲まれるかもわからない状況だった。

そこでは華琳は、

「私が囮になるから、あなた達は兵を連れて逃げなさい。」

「何言うてますの!?」

「そうなの、そんなの駄目なの!!」

「華琳様、それこそ私達にお任せください。」

 

「黙りなさい!!」

 

「あなた達三人よりも私の方が強いのよ。それに敵の狙いはこの曹孟徳の頸・・・・・。」

「「「・・・・・・・・。」」」

「それに、この戦の結果はすでに決まっているの。」

「そんなの華琳様らしくありません!!」

「そう、私らしく無いわね。・・・・・でもね凪、これ以上に良い策があなたにはあるのかしら?」

そう言われ凪は口を噛みしめる。

この戦の目的は民達を逃がすための時間稼ぎ。

そのために、華琳は決戦をおこなわず山間部を逃げ回っている。

そしてもう一つの目的は、

「それに、私の我が侭に付き合ってくれている兵達をこれ以上失いたくないの。」

そう、自分に着いてきてきた兵達を一人でも多く逃がし生かすため。

「大将・・・・・。」

「華琳さま・・・・・。」

 

「ですが華琳さまは、我が死に様を見よと誇り高き死を選べとおっしゃいました。我ら三人、そして兵達全て華琳さまと殉じる覚悟ができています。」

「そうね、本当に嬉しいわ。でも、生きることができるならば生きるべきなの。私の命で皆が救えるなら安いものだわ。」

「華琳さま・・・・・。」

「もう言い分はないわね。では10万を残し、残りはあなた達が率いてただちに退却なさい。」

 

「華琳さま・・・・・そんな事を隊長が許すと思いますか?」

「っ!!」

そう言われて俯いた瞬間だった、

ドスッ!!

華琳の腹に凪の拳が入る。

「華琳さまは、隊長のこととなると隙だらけになります。悪いですが少しの間、眠ってください。」

「な、凪・・・・・。」

そうして華琳は膝をつき、視界が徐々に暗くなって意識を手放した。

 

「凪・・・・・。」

「凪ちゃん・・・・・。」

「すまない、二人を巻き込んで・・・・・。」

「ううん、いいの。こうでもしないと華琳さま言うこと聞いてくれないから。」

「せや、けどここまでしたんや。何か策があるんやろ?」

「あぁ・・・・・。」

 

 

「本当は自分が囮をするつもりだったのですが、二人には敵いませんでした。」

「そう、そう言うこと・・・・・。」

凪の考えた策は、部隊を30万と10万に分け数が多いほうに華琳が多いと思い込ます作戦。そのために30万の方には曹操の牙門旗がある。

そして、10万には楽・李・干の旗をかかげさせた。

もちろん両方に軍を指し向かれてはいけないので五胡には華琳は30万の軍勢にいるという偽の情報を流している。

そう、華琳を逃すための捨て身の撤退戦。

「本当に、馬鹿ばっかりね。」

「この罰はいかようにでも・・・・・。」

「そうね、沙和と真桜に無事にあったら考えるわ。」

「華琳さま・・・・・。」

 

「楽進様!!」

「何事だ!!」

「後方より五胡の軍勢が迫っております!!数はおよそ50万!!」

「数からして単純に我々を潰しにきたみたいね。」

「華琳さまは、先にお逃げください!!」

「・・・・・凪、かならず生きて帰るのよ。」

「御意!!」

 

華琳と別れて、凪は一息をつく。

体の全体に気を巡りに巡らせ、静かにそして一言。

「ただ・・・・・前進するのみ。」

その静かで」強い決意が兵の一人一人の心に響く。

「私に続け!!」

「おおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉ―――!!!!」

 

 

 

 

そして、

 

凪と別れ山間部を抜けた華琳の目にうつるのは大地を埋め尽くす五胡の大軍。

 

数はおよそ100万。一方の華琳の軍は1万。

 

「・・・・・天は本当に私を見捨てたのね。せっかく三人に生き延びさせられた命なんだけど・・・・・・・・・・仕方がないわね・・・・・五胡の軍よ!!我が頸を取りたければ、死に物狂いでかかってきなさい!!」

 

五胡の大軍が静かにそして不気味に華琳に向かって動き出す。

 

蟻が餌を見つけたように。

 

餌に群がろうとするように・・・・・。

 

 

 

第4章 後編 完

 

 

 

どうも、作者の南風です。小説は勢いで書くものではないと思いしらされました。まぁ、当たり前の事かもしれませんが・・・・・。第4章で書きたいこと書こうとしたら、まったくもって予想の斜め右方向へ行ってしまい。伏線?だらけになってしまいました。申し訳ありません。物語としてありなのかな?(汗)

でもこんな作品を支援・応援・感想をよせてくださった皆様に感謝をし、最後まで書き続けますのでよろしくお願いします。ちなみに全五章の後に、総集編的な何かを作ろうと思っていますのでよろしくお願いします。後、作者の頭の中には「心・恋姫†無双」なるモノがありますので、そちらも書きたいと思っています。なぜ心かって?それはなぜだろう?

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ではまた次章で!!

 

 

何を思ったか作者は次章の予告を書いたようだ。

 

 

私は泣いた、生まれて初めて。

私に友達ができた、大切な人と引き換えに。

私は戦った、大切なひとを守るために。

私は・・・・・私は・・・・・・・・・・!!!!

 

五胡との激戦により倒れていく仲間達。

それぞれが、兵一人一人が大切なひとのために戦い倒れてゆく。

そんな中、華琳は何を思い何を背負い戦うのか?

そして、真桜・沙和・凪たちの運命は!?

春蘭・秋蘭達は今何を!?

北郷一刀は!?

 

全ての思いと心が繋がったとき・・・・・。

新たなる外史の幕が開く・・・・・。

 

真・恋姫†無双 魏END 外伝第5章

~光、届くとき~

 

次章、ついに物語完結!!

 


 
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