No.612279

英雄伝説~光と闇の軌跡~ 外伝~レン皇女との面会協力~前篇

soranoさん

外伝~レン皇女との面会協力~前篇

2013-08-25 12:22:01 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:947   閲覧ユーザー数:898

~住宅街・ヘイワース宅~

 

「―――失礼します。」

「おお、皆さん……!」

「よくいらっしゃいました……!」

ロイド達がヘイワース宅に入るとハロルドとソフィアは明るい表情をしてロイド達を見つめた。

「こんにちは、ハロルドさん、ソフィアさん。支援要請の件で参りました。」

ハロルド達に見つめられたロイドは口元に笑みを浮かべて答え

「ありがとうございます……!正直、内容が内容でしたから受けて頂けないと思っていたましたので……」

ハロルドは頭を下げて言った。

「そ、そんな。頭を上げて下さい。……それより依頼はレン姫と面会がしたく、その手伝いを俺達にしてほしいとの事ですが……」

ハロルドの行動を見たロイドは驚いた後複雑そうな表情でハロルド達を見つめ

「はい……!レン姫……いえ、レンは以前お話した私達が亡くした娘なんです……!」

「最初に見た時は本当に驚きました…………!まさか亡くなったと思っていたあの娘が生きていたなんて…………!」

見つめられたハロルドは真剣な表情で答え、ソフィアは複雑そうな表情をした後明るい表情になった。

「……ちなみに確認しておきたいのですが……もしかして既に接触を試みようとしたのですか?」

「いいえ…………平民の私達が今では皇族であるあの娘に会える訳はないと最初からわかっていましたから、すぐに諦めました。……ですが、何とかあの娘と一度話したくて、方法を考えていたんです……」

「その時、思い出したんです……!エリィさんがメンフィル皇家と縁がある方だと……!」

ロイドに尋ねられたハロルドは表情を暗くして言った後真剣な表情になり、ソフィアは希望を持った表情でエリィを見つめ

「………お姉様――――イリーナ皇妃と私が姉妹の間柄であり、その縁でレンちゃんと面会できるとやはりお思いになられたのですか………………確かに私はレンちゃんと何度か会った事はありますが…………実はその前にお二人に謝らなければいけない事があるんです。」

見つめられたエリィは複雑そうな表情で答えた後申し訳なさそうな表情でハロルド達を見つめ

「え……?」

「一体何なんでしょうか?」

エリィの言葉を聞いたソフィアは呆け。ハロルドは不思議そうな表情で尋ねた。

「実は――――」

そしてロイド達はかつてコリンを捜索した時に手伝ってくれた菫色の髪の少女がレンであった事を説明した。

 

「そんな……!あの娘が…………レンがコリンと出会った上コリンを助けてくれたなんて……!」

「ああ……!女神(エイドス)よ、貴女が与えてくれた奇跡に感謝いたします……!」

ロイド達の話を聞いたハロルドは驚き、ソフィアは涙を流してその場で祈った。

「……すみません。本当でしたらもっと早くにお話しすべきでしたけど、本人が絶対に自分の事をお二人に話さないようにと、念を押しましたので……」

2人の様子を見たロイドは申し訳なさそうな表情で謝罪したが

「そんな……!皆さんは何も悪くありません!全て私達が悪いのです!」

「はい………あの娘をこの手から離してしまった私達が悪いのです……そんな私達にあの娘が会いたくないのも当然の事です…………」

ハロルドは真剣な表情で否定し、ソフィアは悲しそうな表情で言った。

「「…………………………」」

2人の様子を見たエリィは辛そうな表情をし、ランディは目を伏せて黙り込んでいた。

「……それで話を戻すけど、もしレン姫に会えたら、どうするつもりなんだい?まさか、僕達にメンフィル皇家からレン姫を奪う片棒を担がせる気なのかい?」

「おい、ワジ……!」

「ちょっと、ワジ君!?」

そしてハロルド達に尋ねたワジの言葉を聞いたロイドとノエルはワジを睨んだ。

「……いいえ…………今まであの娘の事を諦めて、コリンばかりを愛していた私達に今更自分達の娘として受け入れるなんて、虫のいい話だと理解していますし、新たな家族を手に入れて幸せに暮らしているあの娘もそんな事は望んでいないでしょう…………」

「はい……私達はただあの娘にただ一言謝りたいのです…………あの時、手を離してしまった事を…………」

「ほう…………?」

「あら……てっきりその娘を自分達の手元に戻すかと思っていたけど。」

「意外な答えでしたね……」

ハロルドとソフィアの答えを聞いたヴァイス、エルファティシア、アルは意外そうな表情をし

「…………わかりました。多少時間はかかると思いますが、何とか面会できるように手配してみます。」

ロイドは考え込んだ後頷いて答え

「おお……!ありがとうございます……!」

「どうか……!どうか、よろしくお願いします……!」

ロイドの答えを聞いた2人は頭を下げて言った。その後ロイド達はヘイワース宅を出た。

「おい、ロイド。安請け合いしちまって大丈夫か?さすがに今回はかなり難しいんじゃねえのか?仮にもあの嬢ちゃんは皇族で、しかも今はVIP扱いされているから、いくらお嬢がいるとは言え見張りのメンフィル兵達があの嬢ちゃんが乗って来たバカデカイ戦艦の中に通してくれるとはとても思えないし、ミシュラムに滞在していたら警備隊の連中も通してくれねぇぞ?」

ヘイワース宅を出たランディは真剣な表情でロイドに尋ね

「……わかっている。だからこそ一刻も早くリフィア殿下と接触しないと。」

尋ねられたロイドは真剣な表情で頷いて言い

「……エリゼの支援要請の件か。」

ロイドの言葉にリィンは静かな表情で言った。

「なら、早くエリゼさんがいる空港に行きましょう。グズグズしていたら遊撃士にエリゼさんの依頼を請けられてしまうかもしれないわ。」

「ああ。今回ばかりは遊撃士達に依頼を取られる訳にはいかない。行こう、みんな。」

そしてエリィの言葉に頷いたロイドは仲間達を促し、ロイド達は依頼者がいる空港に急ぎ足で向かった…………

 


 
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