No.612033 英雄伝説~光と闇の軌跡~ 外伝~それぞれの動き~後篇soranoさん 2013-08-24 19:13:03 投稿 / 全2ページ 総閲覧数:828 閲覧ユーザー数:793 |
~リベール王国上空・巨大飛行戦艦”グロリアス”~
「……………………」
赤を基調とした巨大な戦艦の甲板でどこか大人びた雰囲気を纏わせる漆黒を基調としたフリフリドレスを着た菫色の髪の少女は複雑そうな表情で外を見つめていた。
「……ここにいたのか、レン。」
その時二房が付いた変わった帽子をかぶり、高貴な衣装を着た娘が黒髪のメイドと銀髪の青年と共に少女に近づいてきた。
「リフィアお姉様。ちょっと風に当たりたくてね…………」
「…………そうか…………やはりヘイワース夫妻の事が気になるか?」
少女の言葉を聞いた娘は真剣な表情で少女に尋ね
「……まあ、ね。……けど、大丈夫よ。今のレンなら正面を向いてあの人達と話せる。…………メンフィル皇女、レン・H・マーシルンとして。」
尋ねられた少女は複雑そうな表情で答えた後真剣な表情で娘を見つめて言い
「ほう…………この間まで自由気ままな生活をしていた癖に言うようになったではないか。お前もようやく、メンフィル皇女としての自覚が出てきたようだな。」
少女の言葉を聞いた娘は口元に笑みを浮かべた。
「…………その台詞、リフィアが言えるの?頻繁に政務を投げ出した上外出して、挙句の果てには皇女とはとても思えない型破りな行動をするリフィアが。」
するとその時メイドはジト目で娘を見つめて言い
「ぬ……余はメンフィルをより良い未来にする為に城の中では学べない事をだな……」
ジト目で見つめられた娘は唸った後答えかけたが
「シルヴァン陛下が帝位を継いだ年齢をとっくに過ぎている上、リウイ陛下達と共に邪龍討伐、リベールの”異変”、そして”影の国”に関わっておいてまだそんな事を言っているの?」
「クッ…………ええい!お主、侍女の癖に遠慮がなさ過ぎじゃぞ!それでも余専属の侍女か!?」
ジト目で言ったメイドの指摘に唸った後メイドを睨んで言ったが
「リウイ陛下やシルヴァン陛下、カミーリ皇妃からは貴女に対して遠慮する必要は一切ないと言われている上貴女に対してある程度無礼な態度や行動をしていいと許可をもらっているし、さらに『首根っこ捕まえてでもリフィアを回収していい』って言われているし。」
「クッ!リウイ達も余計な事ばかりエリゼに吹き込みおって……!」
「リウイ陛下達は貴女やメンフィルの未来を心配して私に言っているのよ?……それに私が初めて貴女に挨拶をした時、貴女自身が私に貴女に遠慮する必要はないと言ったでしょう?」
「むう…………確かにそう言ったが、まさかあれだけ清楚で礼儀正しかったお主がここまで変わるとはな………………」
「私がここまで変わったのは貴女のせいでしょうが……まさか侍女なのに秘書みたいな事をさせられる事になるとは思わなかったわよ…………ハア…………」
メイドの説明を聞いて再び唸った後溜息を吐き、娘の言葉を聞いたメイドは呆れた表情で溜息を吐いて娘を見つめ
「クスクス♪メイドに呼び捨てされ、さらには政務関係もできるメイドを持つ皇女なんてリフィアお姉様ぐらいよ♪」
「フッ………さすがは”聖魔皇女”が認めた専属侍女と言った所か。……随分と肝が座っている。」
少女は小悪魔な笑みを浮かべ、青年は静かな笑みを浮かべてメイドを見つめ
「……リフィアの型破りさに付いて行き、さらにフォローができるようにならないと、リフィアの専属侍女はやって行けませんので。」
見つめられたメイドは疲れた表情で溜息を吐いた。
「クスクス、いいじゃない♪パパも貴女がリフィアお姉様を見張ってくれているおかげで大分手間が省けたってぼやいていたし、貴女自身、”姫将軍”さんから剣術や魔術、政務関係を教えてもらって色々と成長したじゃない♪」
メイドの言葉を聞いた少女は小悪魔な笑みを浮かべてメイドを見つめ
「……まあ、だからこそ余もお主にエステル達のように私的な場では呼び捨てで余の名前を呼ぶ事や、気軽な態度で接する事を許したのだしな。……余の忠実にして優秀なる下僕にして信頼ある友になったからには絶対に手放さないから、覚悟しておけよ?」
娘はメイドの言葉に頷きながら話した後不敵な笑みを浮かべてメイドを見つめ
「それはこちらも望むところよ。貴女に信頼してもらえればシュバルツァー家もメンフィル皇家や貴族の方々に信頼されるし。」
見つめられたメイドは口元に笑みを浮かべて答えた。
「フフ、余が帝位に着いた時はシュバルツァー家を信頼ある家臣の貴族として宣言するつもりだから安心するがいい。その時になればシュバルツァー家もメンフィル帝国の名門貴族へと成り上がるだろう。」
「それはどうもありがとう。その日が来る事を楽しみにして待っているわ。」
「うむ!………………そう言えばシュバルツァーで思い出したが……お主の兄は”特務支援課”とやらに出向しているのだったな。……まさかその者の報告のおかげで”結社”がクロスベルに潜入している事がわかるとは予想もしていなかったな…………」
「―――――カンパネルラとノバルティス博士か。”見届け役”であるカンパネルラが現れた時点で”輝く環”の件のような事件がクロスベルで起きる事はもはや決定しているだろう。」
そして娘が呟いた言葉を聞いた青年は目を細めて呟き
「…………”幻の至宝”――――”虚ろなる神(デミウルゴス)”ね……………フウ…………クロスベルってつくづく”魔都”としか言いようがないわね。」
少女は複雑そうな表情で呟いた後溜息を吐き
「まったくじゃな。エレボニアとカルバードの動きの件もあるしな…………さて。お前は今のこの状況でどう動くか楽しみにさせてもらうぞ?ヴァイスハイトよ…………」
少女の言葉に頷いた娘は不敵な笑みを浮かべて夜空を見上げた。
~ジオフロントB区画~
「―――ウフフ、なるほど。なかなかどうして使いやすい端末じゃないか。」
一方その頃片腕の少年がかつてヨナが使っていた端末を操作していた。
「財団きっての天才SE、ヨナ・セイクリッド少年か。旧式のネットワークとはいえここまでの環境を構築するとはね。”殲滅天使”が捕捉されたっていうのもあながちマグレじゃなさそうだな。」
少年が端末を操作すると端末の画面になんとリベールで暗躍した謎の組織――――”身喰らう蛇”の紋章が現れた!
「”星辰(アストラル)のコード”のインストールを完了……それじゃあ始めようかな。―――位相空間にアクセス。導力ネットの全領域を開始。複数ルートからの侵入経路を確保。第一、第二、第三防壁をクリア……ロジックキーの解除に成功、メイン端末への最終防壁への攻略……」
少年が端末の操作を追えると画面に”MISSION COMPLETE"という文字が現れた!
「フフ、さすが博士が自慢するだけはあるかもね。さてと、お楽しみは取っておくとして仕掛けのネタを漁ろうかな。」
するとその時、警告する画面が出てきた。
「おっと……こっちでふんじゃったか。ウフフ……やるねえ、ソバカス君。でも、この仕掛けだと明日くらいまでバレないかな?せっかくだから色々、愉しませてもらおうっと♪」
その後少年は端末の操作を続けていた…………
……え~……今回の話で驚いたと思いますがエリゼがまさかの魔改造されちゃいました(大汗)後リフィアとエリゼのやり取りもオリビエとミュラーみたいな関係で驚いたと思いますww(まあ、さすがにあの2人ほどではないですけど)そして話には書いてありますがエリゼはプチエクリア化しています(チ、チートだ……!(汗))なお、レンの服装はイースVS空の軌跡の4Pカラーのレンの服装だと思って下さい………感想お待ちしております。
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