‘妄想劇場’　　その４

一年戦争外伝　　－　決戦前夜　－

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「これがお前たちの乗るMS-14A、‘ゲルググ’だ。」

ジオン軍MSパイロット訓練教官のヴァルター・ハフナー中尉は
戦況悪化の中、学徒動員によって急遽集められた訓練生を前に
ロールアウトしたばかりの新鋭機の説明を行っていた。

全長１９，２m、MS-09‘ドム’よりもまだ一回りも大きな新鋭機は
MSといえば今まで訓練用のMS‐０５しか見たことのなかった彼らにとって
まさに‘鬼神’のような力強さに満ちていた。

「すげー！」
「最新鋭だ・・・」
「これで連邦にも勝てますね、教官！」


「あぁ、　そうだな・・・」

まだあどけなさが残る訓練生達は興奮を抑えきれない様子だったが
現在の絶望的な戦況の中で数機の新鋭機がその状況を変えられるほど
戦争は甘くないということを彼は嫌というほどわかっていた。
だが今それを彼らに伝えたところで何になろう。
彼にできる唯一のことはこの若いパイロットたちに戦場で生き残る‘すべ’を
教え込むことだけであった。

（生きて帰ってこい・・・・）

最終防衛ライン、「ア・バオア・クー要塞」での決戦はもう目前に迫っていた・・・


おしまい




６枚目　　大きさがこんなに違う・・・・

７枚目　　胸を少し詰めました。

８枚目　　ショルダーアーマーもちょっと修正。