No.609178

異端の魔導士

第二十六話

2013-08-16 10:34:59 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:2098   閲覧ユーザー数:1946

 

 

 

天気は雲一つ無い、正に快晴

絶好の行楽日和となった修学旅行初日

なんてたって担任が楽しみで何時もより早く起き、やる気満々なのだ

 

 

何はともあれいざ京都へ出発

 

 

さて、修学旅行である以上クラスで班分けがされている訳だが、3-A女子は相坂さよが欠席扱いであるため丁度30人

で、5人の班が5つ出来ている訳で、軽く説明すると…

 

 

1班

班長:柿崎美砂

   釘宮円

   椎名桜子

   鳴滝風香

   鳴滝史伽

2班

班長:超鈴音

   春日美空

   古菲

   葉加瀬聡美

   四葉五月

3班

班長:雪広あやか

   朝倉和美

   那波千鶴

   村上夏美

   ザジ・レイニーデイ

4班

班長:明石裕奈

   和泉亜子

   大河内アキラ

   佐々木まき絵

   長瀬楓

5班

班長:神楽坂明日菜

   綾瀬夕映

   近衛木乃香

   早乙女ハルナ

   宮崎のどか

6班

班長:桜咲刹那

   絡繰茶々丸

   エヴァンジェリン・A・K・マクダウェル

   龍宮真名

   長谷川千雨

 

 

である。キラの名が無いのは新田先生が『共学化へのテストケースとは言え、流石に女子ばかりの班に男子を一人だけ放り込むのも酷であろう』と言って一人行動を許可したので気ままな一人(?)行動である。?が付いた理由は

 

 

さよ「わ~、これが新幹線ですか~」

 

 

言い方は悪いが、キラに憑く形で相坂さよが一緒に居るからである。さよは何年も麻帆良女子中等部に在籍しているが、地縛霊の為修学旅行に行く事が出来なかった。それを見かねたキラが自分に取り憑いて共に修学旅行に行く事を提案し、現在に至る

 

 

で、現在新幹線で移動中な訳だが、其処は3-A車内でも大いに盛り上がっている。

何をしているかと言うと…

 

 

『あ、紅玉出た』

エヴァ「ええい!今剥ぎ取りをするんじゃない!って何で一回で紅玉が出る!?ずるいぞ!」

千雨「って言うか、討伐すんの?捕獲すんの?」

真名「捕獲で良いんじゃないか?エヴァンジェリンは紅玉が欲しいみたいだし」

千雨「あ~、剥ぎ取りじゃ紅玉出ねぇからな。ってヤベェ!抑え込まれた!」

『こやし玉無いの?』

千雨「あ、その手が有ったか」

『よし、レイア希少種捕獲。レウスの方は?』

千雨「まだ脚すら引き摺って無い」

真名「やっぱり片手剣とライトボウガンじゃ余り体力が減らないね」

 

 

モンハンに興じていた。因みに3rdでクエストは金火竜と銀火竜の討伐。ステージは渓流(昼)。パーティはキラ(双剣:王牙双刃【土雷】・防具:アカムシリーズ)・エヴァンジェリン(双剣:ギロチン・防具:ボロスSシリーズ)・千雨(片手剣:苦剣アメジストレイジ・防具:インゴットSシリーズ)・真名(ライトボウガン:大鬼ヶ島・防具:スカラーSシリーズ)である

 

 

『よし、捕獲完了』

千雨「やっぱ太刀とか双剣の方が手数なり攻撃力なりが多いな。双剣をこれから主体にするか」

 

 

2頭の捕獲が終了し、エヴァンジェリンは捕獲報酬で紅玉が出た事によりご満悦だ

 

 

エヴァ「次は2ndGをするぞ。如何にも1人でラオシャンロンの亜種が倒せない」

『ラオシャンロンか、ならライトボウガンで行くかな』

 

 

何て言っていると

 

 

一部除く3-A「「「「「「「き、きゃああああああああ!! か、カエルぅぅぅぅぅ!!!!」」」」」」」

 

 

と言う、少女達の悲鳴のようなものが響いた

目を見開いて周りを見た瞬間、キラ達は唖然とした

何故か3-Aの生徒達の居る車両に大量のカエルが発生していたのだから

 

 

『てか、オイ。何だこのカエ「うわわわわっ!? き、キラどのぉぉぉぉぉ!!」ルはって、グオッ!?』

 

 

キラ達モンハンプレイ組がカエルが大量発生している事に唖然としたその時

 

 

器用にキラの首に飛びつく一人の長身の人物が居た―――まあ、口調を聞けば解るだろうが楓である

身を縮こませて手足をキラの取り立てて大きくも無い身体に絡ませてカエルから逃れる為の無理した姿は色々と無茶している事を覗かせる

更に保健委員の和泉亜子と同伴していた魔法教師の源しずなが気絶

ちなみに楓は忍者の癖にカエルが苦手なのだ。楓を抱きつかせたまま倒れないキラも凄いと言えば凄いのだが………

 

 

『離れろ長瀬!!つうか無茶させんじゃねぇ!! く、首が折れる!』

 

 

別段魔力等で強化すれば良いのだが、今のキラは仮にも忍者(本人は否定しているが)がカエル如きでビビり上がり、剰え身長が40cmも離れているチビの首に飛びつく等、とても忍者の行動とは思えないからだ。それに

 

 

『いい加減マジで離れろ!首が締まる!』

 

 

飛び乗られた時に楓の足が見事に首に掛かり、現在進行形でキラの首を絞めているのだ。魔法関係に事業をしている時ならいざ知らず、特に関係の無い一般の新幹線の中で行き成り妨害が入るとはキラも思っておらず(原作の殆どを忘れている)、障壁などを全て無展開の状態なのでチョット丈夫な一般人と同じ位の強度の状態で首を絞められればどうなるか

 

 

『…………もう……無理』

 

 

そう言ってキラは意識を失った

 

 

さよ「き、キラさーーーーーん!!」

 

 

その後、キラにしか聞こえないが、さよの叫び声が響いた

 

 

 

 

『ったく、酷い目に会った』

楓「いやー、すまんかったでござる。キラ殿」

 

 

京都に着いて目を覚ましたキラはまず楓に文句を言った。まあ、戦闘以外で気絶したのだから仕方ない事だろう

 

 

それはさておき、此処は京都の清水寺。本来は神や仏に能やら舞やらを楽しんで貰う為の場所

 

 

だがいつしかどこぞの人物が言った『清水の舞台から飛び降りた心算で…』などという言葉が有名となり、言葉どおり江戸時代に234件もの飛び降り事件が記録されたある意味『迷所』だ。

 

まっ、それでも実際『生存率が85%』と意外に高いのが驚きだが

 

 

それはさておき、この名所中の名所とも言える観光地で3-Aの生徒達は一部を除き、殆どが小学生のようにはしゃいでいた

 

 

桜子「いえぇぇぇい、京都ぉぉぉぉ!!」

祐奈「おお、これが噂の飛び降りるアレ!」

風香「誰か飛び降りれっ!!」

楓「うむ、では拙者が」

あやか「おやめなさいっ!!!」

『(………テンション高いな。ルチ将軍じゃあるまいし)』

 

 

実に賑やかな連中である。離れた所で京都の街並みを眺めていたキラの抱いた感想である

まあ、この底抜けの明るさがこのクラスの良い所なのかもしれないのだが

 

 

エヴァ「うむ。実に良い。この古き良き時代の文化、このいかんとも説明しがたい美しい風景、流石は古都・京都と言った所か」

さよ「素晴らしいですぅ!!私、60年前から麻帆良から出られなかったから。うぅ、感動で涙出てきちゃいました」

 

 

此方では何年も麻帆良に閉じ込められていた者が京都の街並みを見て感嘆していた

 

 

 

 

あの後、

 

 

まき絵「なっ、お、落とし穴~~~~!?」

 

 

地主神社の『恋占いの石』に仕掛けられたカエル入りの落とし穴にあやかとまき絵が落ちた。勿論これも西の妨害である。ずいぶん幼稚な妨害だが……

 

 

そして音羽の滝

健康・学業・縁結びと3種類の滝がある此の場所で、女子中学生の一番人気は勿論『縁結び』

皆こぞって飲もうとするが…

 

 

『(? 何か匂うな…此の匂い、酒か?…まさか!!)待て!!』

 

 

キラの怒号によって止められる

 

 

あやか「先生、何故止めますの?」

まき絵「なんで~?」

『嫌な予感がする…ちょっと待ってろ』

 

 

其れだけ言って屋根の上に登るキラ。其処には予想通りと言うか何と言うか酒樽が。しかし、キラは内容を確認すると

 

 

『ジンじゃねえか!!』

 

 

そう叫んだ。余りにも馬鹿くさいその発想にキラ――と言うか此の件に関わっている全員が軽く頭痛を覚える

 

 

『取敢えず、酒は取り除いたからもう飲んでも良いぞ』

 

 

そう言うと3-Aの半分近くの生徒が一斉に飲み始める

 

 

エヴァ「キラ…西の刺客は馬鹿なのか?」

『一切否定できないな此れは』

 

 

取り合えず、生徒達に被害は無かったので、酒樽を取っ払い滝の上を監視しつつその場は終了

尚、酒樽の酒はキラとエヴァで山分けにした

 

 

 


 
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