注、この作品は「DMCシリーズ」「真・恋姫無双」を私の個人的妄想により都合よく改変しております。
詳しくは1話を参照してください。
「二人で出る?」
「ええ、それをお願いしたいのよ」
氾水関に向かう直前、将たる4人を呼んで詠が告げた。
「あえて今言うのは理由が?」
「もちろんあるわ。まずコッチは武将の数が少ないとばれてる。だから、確実にこっちの考えなんて読まれてる。それを逆手に取りたいの」
「私が連合なら華雄、アンタを挑発してでも関から引きずり出すわね。向こうだってきっとそうするでしょう。それにアンタには耐えてもらわなきゃならない」
「ぐっ…」
痛いところを突かれたようで、少し顔をしかめてしまう華雄。
「それを抑えるのが霞一人だときつそうだから貴方たちにも行ってもらうわけだけど。
恋があの時言ってたわ、「勝てるかわかんない」って。だからそれを見込んでお願いするの」
詠はここでニヤリと笑うと、
「ここで、派手に暴れてもらって貴方たちを印象付ける。それと同時に残りの二人にも仕事があるのよ」
というと、何事かを告げた。
それを聞いたそれぞれの反応は
「はっはっは。そらオモロそうやな!ええで、やったろうやないの!」
「裏方なのが残念だが、これも月様のため、それに私の部隊のやつらの錬度を見るにもちょうどいいか」
「ま、せっかくの初名乗りなんだ、派手にいこうぜ」
「フッ、たまには何も考えずにいくのも一興か」
だったと報告のために近づいていた霞の部隊の一人が仲間たちに伝えたそうだ。
そして、現在。
後の世の英傑たちを前にして、ダンテとバージルは
「ほ~、上から見ててもすごかったがやっぱり対面すると、すごいな!」
「…ほとんどが烏合の衆ってやつだと思うがな」
と、言っていることはほとんど真逆だが、どちらも大して気負っていないようだった。
むしろ、この二人の異様といえば異様な様子に連合側のほうが気圧されていた。
(なんなのだ、こいつらは…。聞いたこともない名、それにこの雰囲気は一体…)
(な~んか、嫌な感じなのだ。でも、この赤いお兄ちゃんはなんか面白そうなのだ!)
(ふむ、全く隙がない。それにあの様子…。これはかなりの強者と見るが…)
(この子たちかしらね、私の勘はそうだといってるんだけどな~)
(策殿の様子からするに、こやつらが策殿の「面白そうな事」ですかの。しっかし、あれほどの雰囲気を持つのに今まで、全く聞かないとは…)
さらに後方では、
「桂花、あいつらを聞いたことある?」
「いえ。全く聞いたことありません!しかもこの空気…」
「ええ、何かいや感じがするわね。春蘭、秋蘭。凪と季衣をつれて援護に行きなさい。
こっちは真桜と沙和を残しているから平気よ」
「「はっ」」
「なんなのかしら、この空気…。それにあの男たち…。「蓮華様!」冥琳!どうしたの?」
「あのバカと祭殿が突出してしまっている状況でこの空気は危険です。思春と明命を出してもよ
ろしいでしょうか?」
「…そうね。冥琳の予想ならそうなのでしょう。思春!明命!「「ここに!」」姉様達の援護に向かいなさい!」
「「御意!」」
「お~ほっほっほ。なんなのかしら、あのちんちくりんなブ男二人は?斗詩さん、猪々子さん、さっさと関を空けるために前に行ってちゃっちゃと倒してきてくださいな!」
「「あらほらさっさ~!」」
「…ねえ、文ちゃん」
「いや~返事はしたけど正直無理じゃないかな~」
「だよね…」
「「はぁ」」
そして、にらめっこ(というか、連合側が一方的ににらんでいただけだが)をしている間に、連合軍の主だった将が集結してしまった。
「…なんか増えてね?」
「まあ、大方頭のいいやつと目先の欲にくらんだやつとで半々だろうがな」
二人は相変わらずだったが。
関の上からもその様子は見て取れた。
「おお~、すっごいこっちゃ!二人だけのためにあれだけだしよるんか!」
「というか、あれだけの数を前にしてなんで二人は何にも感じてないんだ?」
霞は光景に興奮し、華雄は二人の様子に首をひねっていた。
「準備完了しました!いつでもいけます!」
霞の部隊の一人がそう報告してきた。
「よっしゃ、ほんならうちらも準備しよか!」
「ああ」
「…で、いつまでこのにらめっこは続くんだ?」
ダンテが声を大きくして問うと、雪蓮が
「あら?貴方たちだけなの?もっと関にはいるはずでしょ?」
と聞き返してきた。
「ああ、うちの軍師の指示でな。二人でここを抑えて欲しいんだと」
と余裕綽々に返すダンテ。
それをみて、武将たちからの殺気が強くなってくる。
「そう、出来ると思ってるの?」
その雪蓮の言葉に二人は
「ま、前座にもなりゃせんだろ」
「メインディッシュには程遠いな」
と返し、
「んじゃま、始めるか」
「少しは持つといいんだがな」
まっすぐ突撃を開始した。
それをみて、いっせいに構える武将たち。
その目前から二人が突然消えた。
「!!」
そして、次の瞬間武将と後ろの大群のちょうど中間に二人はいた。
そして、武将たちがあわてて、振り向くと
「Come on!!」
「Die…」
という声とともに、赤い剣風と青い斬撃が襲い掛かってきた。
「くっ!」
「うおわ!」
初めて見る攻撃に驚きを隠せない武将たち。
しかし、直後に
「Are You Ready?」
「Scum…」
ダンテはぎりぎり視認できる速度で剣をまっすぐ突き出して突進、バージルはそれをさらに超える速度で疾走し、すれ違いざまに目にも留まらぬ速さで斬撃を見舞った。
「ぐっ!!!」
ダンテの技、スティンガーをまともに受け止めてしまった春蘭は、武器を砕かれあの時の華雄と同じく後ろの武将を巻き込んで吹き飛び、
「きゃあああ!」
「ぐっ!」
バージルの疾走居合いの線上にいた、ダンテに吹き飛ばされなかった残りはまとめて切り飛ばされていた。
幸い、死者はいないもののわずか二撃で連合の主だった戦力がほぼ壊滅させられてしまっている。
「おいおい、こんなもんか?」
「…。身の程をわきまえろとは、こいつらのための言葉か」
そう挑発とも取れる言葉をはくと、
「じゃ、作戦どおり削りに行きますか」
「…。これじゃ後続は期待できんな」
といいつつ、後ろの大群に突っ込んでいく。
その際、出来るだけ殺さないように手加減していたが、その時は連合の誰も気づくことはなかった。
その後、何とか立て直した武将たちは果敢に二人に向かって行ったが、
「よっしゃ、オレあっちな!」
「フン…」
戦闘中にジャンケンをする余裕を見せた二人に為すすべもなくやられていくのだった。
結局、この日連合は武将に多大な被害をだし、兵数もたった二人に8万人以上を削られてようやく引き下がっていった。
史上まれに見ぬ敗戦だった。
あとがき
どうも、作者のmorikyouです。
今回はいかがだったでしょうか。
今回はズバリ「一騎当千×2」がテーマでした。
まあ、DMC4のLDKモードをイメージした時点で大体そうなることは分かってたとは思うのですが。
ちなみに、今回二人はある作戦の下で動いているためちゃんとそれに従っているのですよ?
一応それっぽいことは作中で言ってますし、私が忘れない限り拾いますから安心(?)してください。
次回は、詠の作戦が明らかになり、舞台が移る…かも知れません。
今回の被害の詳細なども明らかになります、というかします!
お楽しみに!
今回の技紹介
ダンテ:ドライブ(飛ぶ斬撃、DMC3では死に技とも言われる、4で結構改善され使いどころが出来た)
バージル:次元斬(鬼ぃちゃんの代名詞1(個人的に)斬撃そのものを空間に出現させるため、ドライブよりも定点攻撃に向く)
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この作品は「DMCシリーズ」「真・恋姫無双」の二次創作です。
作者の妄想成分が過分に含まれているので、ご覧になる際はこのことを頭の片隅にでも置いておいていただけたら幸いです。