No.600365

武器の御遣い

第拾四話


8/4修正

2013-07-22 15:49:52 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:1894   閲覧ユーザー数:1675

 

 

 

 

咎得テ釘放ル魔手(とがをえてくぎはなちたるまのて)を服の隙間の彼方此方から生やし、迦楼羅は連合約150万相手に一人で拮抗していた。別に連合兵の一人一人が強い訳ではない、むしろ兵だけならあっと言う間に殲滅できる。しかして迦楼羅が手加減して居る訳でも無い

 

 

愛紗「ハアアァァァ!!」

夏候惇「つえぇぇぇい!!」

雪蓮「でやあああああっ!」

 

 

実力が迦楼羅より下とは言え、愛紗・鈴々・星・馬超・馬岱・夏候惇・季衣・楽進・李典・于禁・雪蓮・思春・明命・亞莎・猪々子・斗詩の武将17人による猛攻と、夏侯淵・祭を初めとする正確無比に迦楼羅にのみ撃ち込まれ、降り注ぐ矢の豪雨。これらに対応するべく、咎得テ釘ル魔手(とがをえてくぎはなちたるまのて)を数本残して引っ込め、無間を両手に持ち、咎得テ釘放ル魔手(とがをえてくぎはなちたるまのて)数本には炎槍素戔嗚、金剛武斧、十二方八将針、物干竿を持たせて足りない箇所を補っていた

 

 

そして徐々に慣れて来たのか、迦楼羅が押し始め、隙を見て咎得テ釘放ル魔手(とがをえてくぎはなちたるまのて)を大量に出現させ、武将17人と弓将2人、その他弓兵30人を抑え込む迦楼羅。そして武器を抑え込んだ者達の首筋に添える

 

 

『………オマエラハ、アルジヲカナシマセタ。ダカラ、シネ』

 

 

首に添えられた武器が振り上げられ、抑え込まれた者達は死を覚悟して目を閉じる。しかし、何時まで経っても武器が振り下ろされないのを不思議に思い、抑え込まれた者達は目を開ける。そして飛び込んで来たのは銀狼(インロウ)に抑え込まれ、呂布・陳宮・張遼・馬良・徐晃・太史慈・姜維に四肢を抑えられている迦楼羅の姿だった

 

 

『……みん、な?』

恋「…これ以上はだめ」

霞「せや!もうええ!!」

菖蒲(しゃうほ)「師匠!!正気に戻ってください!」

緑「優しい師匠に戻ってください」

桜「…師匠、元に戻ってほしいです・・・ううう」

神楽「おししょー様・・・ぐすんっ」

音々音「迦楼羅はもう十分戦ったのです!」

銀狼「……………」

 

 

彼女等の呼び掛けが届いたのか、咎得テ釘放ル魔手(とがをえてくぎはなちたるまのて)は全て引っ込み、迦楼羅の頭部を覆っていた闇は消えうせた

 

 

霞「よし!迦楼羅も正気に戻った事やし、さっさと逃げるで!虎牢関落ちてしもうたし」

菖蒲「銀狼さん。お願いしますよ」

 

 

そう言って全員銀狼の背に飛び乗り――迦楼羅は霞が抱えている――、全員乗った途端に銀狼は近くの林に姿を消した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こうして、連合軍は150万から50万にまでその数を減らしながらも洛陽に入った。その一月後、劉備が董卓を討ったと言う一報が大陸中に伝わり。孫策と袁術、袁紹と公孫賛が同盟を結んだ

 

 

 

 

徐州付近の森の中

 

 

『……そうか、月様が』

菖蒲「はい。しかし、生きて居られるかと」

霞「ん?どう言うこっちゃ?」

菖蒲「華雄の姿が確認できたので」

霞「成程。月が居ないのに華雄っちが居るのはおかしいと」

菖蒲「まあ実際に月様と詠の姿も確認できたんですけどね。アハハハハ」

霞「ほなら先にそう言わんかい!」

 

 

霞のツッコミで周囲に笑いが起こると同時に主が生きていたと安堵の表情を全員が浮かべた。因みに、今現在この場には元董卓軍の呂布隊(音々音が副隊長)・張遼隊・馬謖隊・馬良隊・徐晃隊・太史慈隊・姜維隊が居る。総合して約7000

 

 

そして笑いと安堵と同時にある感覚が出現した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ぎゅるるるるる………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

空腹である

 

 

迦楼羅・恋『「……お腹空いた」』

霞「当たり前やろ。ウチ等ここ一ヶ月まともに食事してへんし。何より迦楼羅も恋もウチ等以上に何も食ってへんやんけ」

 

 

そう、迦楼羅達は一ヶ月程まともな食事をしていないのだ。近くに村が無い訳では無いが、7000もの人間の腹を満たせるだけの食糧が有る食事処が有る筈も無く、皆が殆ど断食状態だった

 

 

菖蒲「賊の拠点も無いですし。これ以上このままな訳にも行きません。気は進みませんが、何所かの軍を襲って食料を手に入れるしか」

緑「って言っても、この辺は劉備が統治してるんだぞ?」

菖蒲「だから気は進まないけどって言ってるでしょうが!!」

霞「グチグチ言ったてしゃー無いやろ」

 

 

食料をどうするか話している時

 

 

見回り兵「報告します!徐州元州牧の陶謙が逆恨みで徐州に進行しています!」

菖蒲「逆恨みですか。……しかし、これは好機です。この進行に乗じて攻めて見ましょう」

霞「仕方あらへんな。背に腹は代えられへん。お前等!戦闘準備や!」

 

 

 

 

一刀Side

 

 

俺達は今、桃香が徐州の州牧に成る前の州牧。陶謙が州牧を取られたと逆恨みして攻めて来たので陣を張って迎撃の構えを取っているのだが

 

 

「なあ、朱里、愛紗、星、華雄。俺の目可笑しくなったのかな?敵さんの方に真紅の呂旗と白銀の馬旗と紺碧の張旗と純白の馬旗が見えるんだが。あと太史と徐と姜って旗も」

星「主の目は正常ですぞ。我らにも見えます」

華雄「うむ、私にも見えるぞ」

朱里「はわわ!ど、どうしましょう!」

愛紗「いや、どうにかするのがお前の仕事ではないのか?朱里」

 

 

全く持って愛紗に同意です

 

 

「しかし、可笑しいな。あいつ等から覇気が全く感じられない」

華雄「ふむ、では主よ。私に任せてくれないか?」

「華雄に?」

華雄「ああ。何故攻めて来たのか聞いてくる」

愛紗「大丈夫なのか?」

華雄「心配要らん。お前らも迦楼羅とは知り合いだろうが一月前の事もある。だから私の方が適任だろう。運が良ければ全員仲間に引き込めるやもしれん」

朱里「そう、ですね。華雄さん。お願いできますか?」

華雄「任されたぞ」

 

 

華雄はそう言うと馬に乗って走って行った

 

 

一刀Sida:了

 

 

伝令兵「報告!劉備軍より騎馬が一騎近づいてきます。あれは……華雄将軍です!」

『……戦姫が?』

霞「あ、ホンマや」

菖蒲「何かご用でしょうか」

 

 

そう言っている内に華雄が到着

 

 

戦姫「迦楼羅!」

『わぷっ!』

戦姫「生きていたんだな。よかった」

 

 

着くと同時に迦楼羅に抱き付いく戦姫。迦楼羅は行き成りの事で体制が崩れ、息が出来なくなっており、バタバタといている

 

 

菖蒲・神楽・音々音「「「あーー!こらバ華雄!何をやっているのだ(ですか)!」」」

恋「……華雄、ずるい。恋も」

桜・緑「「グヌヌヌヌヌヌ」」

 

 

そんな華雄を迦楼羅から引き剥がそうとする菖蒲と神楽と音々音。ずるいと言って迦楼羅に抱き付く恋。歯軋りする桜と緑。華雄が登場するだけであっと言う間に混沌とした空気に成ってしまった。そんな中

 

 

霞「………華雄っち、何しに来たん?」

 

 

唯一、平静を保った霞が華雄に質問をする

 

 

戦姫「おっとそうだった。迦楼羅、恋、霞。何で攻めて来た?」

 

 

華雄がそう聞くと迦楼羅と恋と音々音以外が眼を背けた

 

 

恋「……皆…お腹減ってた」

戦姫「……?? 兵糧が尽きたと言う事か?」

音々音「そうなのです。実は恥ずかしいとは思うのですが兵糧が完全に底をついて、我々は一ヶ月程まともに食事を取ってないのです」

戦姫「なるほど。だから攻めてきたのだな」

恋「……(コクコク)」

戦姫「ふむ、ならば全員桃香様の下に下らんか?」

恋「……ご飯、食べれる?」

戦姫「当然だ」

戦姫以外『「「「「「「「(……)降伏します」」」」」」」』

 

 

こうして、華雄の御蔭で一人の犠牲者も出さずに、劉備軍は最強の将を2人も手にする事が出来た

 

 

 

 

後書き

 

 

これが自分の限界です

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

無間

無双OROCHIの遠呂智、及び真・遠呂智の第四武器。大鎌

 

 

金剛武斧

無双OROCHI2の柴田勝家の第四武器。手斧

 

 

十二方八将針

無双OROCHI2の竹中半兵衛の第四武器。羅針盤

 

 

物干竿

無双OROCHI2の佐々木小次郎の第三武器。曰く付き長刀

 

 

 


 
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