No.600329 真・恋姫無双 (時空編) 第十六章カイさん 2013-07-22 12:25:52 投稿 / 全10ページ 総閲覧数:4458 閲覧ユーザー数:3687 |
凪「そんな、蒼の焔まで・・・」
秋蘭「・・・」
春蘭「あいつら、一刀の技を何だと思っている!」
霞「秋蘭」
秋蘭「何だ霞?」
霞「あれ、ほんまに一刀の技なんか?」
秋蘭「そうだな、確かに違和感があるな」
桂花「違和感?」
秋蘭「蒼の焔は一刀が一番使う技だ。故に向こうにも蒼の焔の情報は集まっているだろう、だがあの光は」
凪「秋蘭様」
秋蘭「気が付いたか凪」
春蘭「うん、何だどう言う事だ?」
秋蘭「姉者。あの蒼の焔をよく見てみろ」
春蘭「何?・・・そう言う事か。慌てて損したな」
稟「判る様に説明して下さい。我々は氣に関しては素人なんですから」
秋蘭「簡単だ」
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一刀「・・・」
フェイト「行きます、北郷」
一刀「なあ、テスタロッサ」
フェイト「???」
一刀「蒼の焔が、何なのか判ってない様だな」
フェイト「どう言う事です?」
一刀「蒼の焔は、生きとし生きる者を守る蒼龍の力。だがそれを無くしてしまえば意味のないただの力になる」
ギーン!
フェイト「!?」
一刀「蒼の焔は絆の力だ。その絆が無い焔に、力は無い!」
一刀の瞳が蒼色に光る、それと同時に蒼龍眼を仕舞い麒麟を抜く
フェイト「蒼の刃!?」
一刀「冷たい機械で出来た力に、蒼龍は答えない。蒼龍は、絆の龍だ!」
一刀が駆け出すのに一歩送れてフェイトも駆け出す
フェイト「はあああ!!!!」
一刀「ふん!」
ガキーン!
フェイト(重い、如何して!?)
一刀「如何した、さっきまでの勢いは!!」
フェイト「くっ!?」
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エリオ「フェイトさんが押されてる!?」
スバル「そんな、同じ力なのに!?」
シグナム「覚悟か」
エリオ「えっ?」
シグナム「あいつは、北郷は自分の力に覚悟が掛かっている。それがこれだけの差を生んでいるんだ」
スバル「そ、そんな覚悟ってそんな簡単に」
はやて「無い話じゃないで、感情も人間強さの一つ。北郷さんはその力が強いんやと思う」
ヴィータ「感情の篭った力と無い力。考えるまでもねえ、結果は見えてる」
ティアナ「作戦が裏目に出た。と言う事ですね」
なのは「でも大丈夫だよ、多分そろそろ」
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フェイト(確かに強い、でも)
一刀「そこ!」
バルデッシュ「ソニックムーブ!」
バシュン!
一刀「!?」
フェイト「ハーケンセイバー!」
一刀「神風!」
フェイト「バルデッシュ!」
バルデッシュ「四時の方向、サンダースマッシャー」
一刀「何!?」
フェイトの周りに現れたスフィアが、一刀の移動先に放たれる
一刀「水神壁!」
ドーーーン!!
フェイト「そこ!」
一刀「!?」
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華琳「あの戦い方!」
凪「最初に隊長が使った手!?」
秋蘭「一刀相手に一刀が使った戦法で来るとはな」
春蘭「あいつ、戦い慣れしているな」
雪蓮「それだけじゃないわ」
祭「うむ、北郷の行動が先読みされておる」
桃香「先読み?」
祭「判りませぬか、北郷が先程移動した先に既に攻撃の手があった。これは恐らく、敵は北郷の動きがある程度判っていると見て間違いない」
愛紗「だとしたら不味いな、先読みなんぞそう簡単に出来はしない。それを意図も簡単にこなすとわ」
星「だとしても北郷殿は折れたりせんだろう。何せ、帰る場所の目の前で負ける様な真似はしたくないだろうからな」
秋蘭「蒼の焔を真似ただけの相手だからな、怒りの方も今相当有るだろうな」
春蘭「身の程知らずには、いい薬だな」
桂花「あんたが言えた立場?」
春蘭「やかましい!」
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一刀(間違いなく先読みされてる。さて如何すっか)
フェイト「バルデッシュ、北郷の次の行動は」
バルデッシュ「六時の方向に高速移動で後退。ソニックムーブで追撃します」
フェイト「判った!」
ブオン!
一刀「また!」
フェイト「はああああ!!!!」
ガガガガガガガガガ!!!!!
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はやて「データ収集とパターンの解析。時間掛けただけの甲斐はあったな」
シャマル「人間の行動には一定のパターンが存在しますからね、そこを見極め対策を立てれば」
シグナム「勝率は逆転する」
ティアナ「今度こそ、北郷一刀に勝てる」
なのは「・・・」
ヴィータ「如何したなのは?さっきから黙ってるけど」
スバル「なのはさん?」
なのは(何だろう、凄く嫌な予感がする)
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凪「また先読みされた!?」
華琳「・・・してるの」
雪蓮「華琳?」
華琳「・・・何してるの一刀!」
秋蘭「此処で倒れるお前じゃないだろう・・・」
春蘭「苦戦を覆せ、一刀」
凪「・・・隊長」
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一刀「はあ・・・はあ・・・はあ・・・」
フェイト「北郷。もう勝敗は決したも当然です」
一刀「まだだ、まだ俺は戦える」
フェイト「北郷。貴方はこの世界が居場所と言いましたね」
一刀「だから?」
フェイト「それは無理なんです」
一刀「何だと?」
フェイト「どんな事があろうと、現在を生きる人間が、過去に居る事は出来ない。過去を変える事は出来ないんです」
一刀「だから此処に居ちゃいけないってのか、違うな」
フェイト「・・・えっ」
一刀「俺は過去に生きようなんて思っちゃ居ない。今も今を生きている」
フェイト「でも此処は」
一刀「あんたの目から見たら過去かもしれないけど!」
フェイト「!?」
一刀「この世界に生きる人達にとっては、今この瞬間こそが現在(今)なんだ!!」
フェイト「この瞬間が、現在・・・」
一刀「いけない事なんだ。今を生きる人達に、今を生きる事を否定するのは、人が人に一番しちゃいけない事なんだ!!」
一刀の麒麟が一回り強い光を放つ
フェイト「光が!」
一刀「麒麟。俺に力を貸せ!」
フェイト「バルデッシュ!」
バルデッシュ「ディフェンサー」
ガキーーン!!
フェイト(うん?両手持ち!?)
一刀「そこか!」
フェイト「何、さっきと動きが違う!?」
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愛紗「北郷殿の動きが変わった!?」
星「あの動き、何処かで」
全員が一刀の動きが変わった事に気がついていた、そしてその動きの正体は、一刀の構えで気が付く
秋蘭「あの構えは、姉者!?」
愛紗「そうだ、春蘭の構え方と似ている」
春蘭「か、一刀」
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シグナム「何だあの動きは!?」
ヴィータ「データにねえ動きだ、やっぱ隠してたか」
スバル「これが北郷さんの力」
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フェイト「はああ!!!」
ブオン!
フェイトの一撃を交わした一刀は、鞘と柄をあわせて一本に繋げる
一刀「せりゃああ!!」
ブオン!ブオン!ブオン!
ガキン!ガキン!ガキン!
フェイト「また変わった!」
一刀の武器が刀から薙刀に変わる、そしてこの動きは
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凪「霞様!」
霞「一刀がウチの動きを、でもウチ一刀と戦った事ないで」
華琳「見てたのよ」
霞「えっ?」
華琳「私達の戦いをずっと見てきたから判るのよ、動きも癖も弱点も、その為に直さなきゃいけない箇所もね」
霞「一刀」
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フェイト(如何して、一回一回動きが違う!?)
一刀「・・・!?」
フェイト「ハーケンセイバー!」
一刀「猛虎蹴撃!」
ドゴーーーーン!!!!
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沙和「凪ちゃんの猛虎蹴撃!」
凪「・・・隊長は、完全に自分の物にしている様だな」
真桜「悔しいん?」
凪「少し、な」
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シャマル「一回一回まるで別人みたいな動き、本当にこれは人の戦い方なんですか?」
はやて「完璧なる獲得」
シャマル「まさか!?」
はやて「もし、これがその力の一部やとたら」
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フェイト「はあ・・・はあ・・・はあ・・・」
一刀「見えるか、テスタロッサ。これが蒼龍を極めし者の力」
一刀が蒼龍眼を抜く、それを見た秋蘭が身を乗り出す
秋蘭「一刀が二刀流を使うだと!?」
春蘭「私や秋蘭でも使わなかったのに!?」
華琳「一刀。決めるつもりね」
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一刀「蒼龍十文字!」
フェイト「バルデッシュ、カートリッジロード!」
バルデッシュ「ディフェンサー!」
ドゴーーーーン!!!!
フェイト「っ!?フォートレスが、持たない!?」
フェイトがフォートレスを解除して、空を飛ぶ。一刀も蒼龍牙にのって追いかける
一刀「テスタロッサ、逃がすか!!」
フェイト「オーバードライブ、真ソニックフォーム!!」
バルデッシュ「Snic Form」
一刀「ッ!?蒼の焔、再発動!!」
ギィィーーーン!!
一刀「テスタロッサーーーー!!!!!」
フェイト「北郷ーーーーーーー!!!!!」
ガキーーーーン!!!!!
二人の刃が再びぶつかり合ったその時
キィーーーーン!!!!
一刀「何だ、この光!?」
フェイト「よ、避けられない!?」
一刀とフェイトが光に包まれる
一刀side
一刀「ん、んん。こ、此処は?」
一刀が目を開けると、どこかの建物の中に立っていた
???「母さん!!」
一刀「っ!?あれは、テスタロッサ。でもなんか小さい様な、それにあの人は、母さんって呼んでたけど」
一刀がぼんやり見ていると、地面が割れ、母さんと呼ばれた女性が落ちていく
一刀「危ない!?」
スウゥゥ!
一刀「!?」
一刀が手を伸ばし、掴もうとしたが、手がすり抜けてそのまま落ちて行ってしまう
一刀「な、何だこれ、現実じゃないのか?」
一刀が振り返ると、悲痛な表情のフェイトと、なのはがいた
一刀「これは、もしかして・・・テスタロッサの過去?うわ!?」
再び強い光が放たれ、一刀は目を閉じた
フェイトside
フェイト「あれ、此処は?さっきまで北郷と戦ってたのに、それにこの風景は、どこかのお家?」
???「父さん。片付け終わった?」
フェイト「うん?あれは、北郷?」
???「もう少しで終わる」
一刀「じゃあ、少し休憩したら?母さんがお茶入れてあるって」
一真「「そうか、じゃあ休ませて貰おうかな」
フェイト「あの、北郷」
スウゥゥゥ!
フェイト「!?」
フェイトも一刀同様。手がすり抜ける
フェイト「な、何これ!?何が・・・「何だこれ?」!?」
一刀「日記か、父さんの日記。・・・読んで見よ」
ペラペラ!
フェイト「北郷さん、駄目だよ勝手に読んじゃ「えっ?」北郷さん?」
一刀「何だよ、これ・・・」
一真「一刀!?」
一刀「父さん。これ嘘だよな、俺が養子って嘘だよな!?」
フェイト「えっ・・・」
一真「・・・すまない」
一刀「!?・・・そんな、騙してたのかよ。ずっと俺の事」
一真「一刀、違うんだ、これは「言い訳なんて聞きたくないよ!!」か、一刀・・・」
一刀は部屋を飛び出し、自分の部屋に閉じこもってしまった
フェイト「これは、北郷さんの過去なのかな。だとしたら、可哀想だよ」
フェイトが一刀の部屋を覗き込むと、一刀がカッターナイフを手首に近づけていた
フェイト「北郷!?駄目!?」
止めようとした時、また光が放たれ、フェイトは目を閉じた
一刀「何なんだよ一体」
フェイト「北郷さん!」
一刀「え?テスタロッサさん!」
フェイト「!?」
ガシッ!
一刀「えっ、何!?」
フェイトが一刀の左手を掴んで、手首を見る
フェイト「・・・北郷。貴方自殺を」
一刀「っ!?何でその事を・・・」
フェイト「じゃあ、あれはやっぱり貴方の過去だったんだ」
一刀「えっ、テスタロッサさんも?」
フェイト「も、てことは貴方も?」
一刀「じゃあテスタロッサさんは、目の前で母さんを」
フェイト「!?・・・はい」
???「早くー!遅刻するよー!」
???「待ってよ!」
一刀とフェイトが振り返ると、小さい子供が二人走ってくる
フェイト「あれは、私?でも隣に居るのは一体」
一刀「・・・俺?」
フェイト「えっ?」
一刀「子供の頃の、俺だ」
フェイト「子供の頃の、北郷さん?」
一刀?「フェイト早くー!」
フェイト?「待ってー一刀!」
小さい二人がフェイトと一刀の間を走っていった
フェイト「一体どう言う事なんですか、私にはこんな思い出ありません」
一刀「まさか、この景色って」
ギィーーーン!!
フェイト「またこの光!?」
一刀「うわ!?」
一刀「はっ!?」
フェイト「・・・あれ?」
何時の間にか一刀とフェイトは、向かい合っていた
一刀「戻ったのか?」
フェイト「今のは、一体?」
ガシャン!
フェイト「きゃあ!?」
一刀「テスタロッサさん!?「危なかったですね、北郷一刀」!?」
突然フェイトに一刀が受けたバインドの様な物が体を縛り、一刀が振り返るとそこには
一刀「管・・・輅?」
管輅が立っていた
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