文字サイズ:
幅:
SAO~黒を冠する戦士たち~番外編 夏のデートは…
和人Side
「和人くん、一緒にプールに行かない?」
学校の昼休み中、昼食を食べ終えて休憩していた俺に隣のベンチに座っていた明日奈が訊ねてきた。
「プール?」
「うん、父さんが知り合いからチケットを貰ったの。ほら、この前オープンした大きな…」
「あぁ、あそこか…」
先日オープンしたばかりの大型遊泳施設、ほとんどテーマパーク並の施設だったと思うが、
まぁ明日奈が行きたいというのなら俺も断る理由はないな。
それに折角彼女が誘ってくれたんだ、断るなんて失礼じゃないか。
「それじゃあ行こうか。何時が良い?」
「えっとね、今週の日曜日がいいんだけど…」
「なら、そうするか。天気は……うん、晴れになっているな。一応屋内施設もあるし」
端末で簡単に調べてみると雨でもデートは行えそうだ。
「えへへ、楽しみだね♪」
「そうだな。まぁ俺としては…」
「?」
微笑を浮かべて明日奈を見やり、彼女は不思議そうに首を傾げている。
僅かに近づいて耳元で囁く。
「明日奈の水着も楽しみにしてるよ…」
「(ぼんっ!)あぅ…/////////」
一瞬で茹蛸状態だ、いい加減に慣れないのかな~明日奈。
ま、そんなところも可愛くて愛おしいんだけどさ。
そんな事があってからの週末、デイバックに水着と着替えを入れ、
忘れている物はないかを確認してから家を出てバイクに乗る。
結城家まで行くと既に明日奈が門の前に立っており、俺を確認すると笑顔で手を振ってきた。
「おはよ、明日奈」
「おはよう、和人くん」
バイクを止めて挨拶を交わし、もう1つのヘルメットを出して彼女に渡す。
それを被ってから俺の後ろに座り、ちゃんと捕まったのを確認してアクセルを掛ける。
バイクを走らせること20分ほど、目的地のプール施設に着いた。
「話しには聞いてたけど、大きなところだね~」
「っていうかデカすぎだろ…」
外からでもかなり長いウォータースライダーが3種類くらい見えている。
「ま、とにかく行くか」
「おぉ♪」
俺と明日奈は手を繋ぎながら意気揚々と施設へと入場した。
入場してからそれぞれ水着に着替える為に別れた。
更衣室でさっさとトランクスタイプの水着に着替えて半袖薄手の上着を羽織り、荷物を持ちながら更衣室近くのベンチに座った。
どんなプールがあるのかパンフレットを開いてみていると、後ろに気配を感じる。
俺を驚かす気満々なのが分かるくらいに気配が駄々漏れだ。
ここは敢えてなにもせず、彼女がどうするのかを待ってみる。
そして…、
「か~ず~と~くん♪」
「おっと、来たか、明日奈」
思いきり背後から抱きつかれ、背中の首元に柔らかな感触が…役得、役得。
「むぅ~、もう少し驚いてくれてもいいんじゃないの?」
「それは俺に気配を感じるなと言っているようなものだぞ。明日奈やユイの身を守る者としては、それは出来ない相談だ」
「ふふ、いつも守ってくれてありがとう…。そ、それでね、この水着どうかなぁ///?」
明日奈が着ている水着はワンピースタイプのAライン(ボトムにスカート)のもので白を基調として紅の花柄という、
ビキニやパレオを使用する彼女には珍しく非常に可愛らしい水着だ。
「うん、似合ってるよ。いつもの大人っぽいのもいいけど、こっちも可愛らしくて好きだな」
「えへへ~、ありがとう////// でもね、ホントはビキニにしようか悩んだの。
だけど、その、海と違って人の眼も多いし…///」
あ~、明日奈が危惧しているのは水着が外れてしまわないかということか。
ビキニだと危ないが、ワンピースタイプだとその危険も減るからな。
「もしもの時は俺が助けるから安心してくれ」
「頼りにしてるね///」
それから荷物を指紋照合のロッカーに預け、俺と明日奈は遊ぶことにした。
最近のロッカーは馬鹿に出来ないな、指紋照合とか(笑)
「さて、明日奈。どこから行きたい?」
「最初は浜のプールに行こうよ。人工の砂浜があるから、最初はそこで体を慣らしましょ」
彼女の提案に頷き、2人で手を繋いで砂浜のプールへと移動する。
軽く柔軟を済ませてから、プールの中へと入る。
「ん、やっぱり冷たいね」
「すぐに慣れるだろ。ほら、もう少し進もう」
俺達は手を繋いだまま水の奥へと進む。
砂浜を再現したプールなので小さな波が発生しており、
腰元までの深さの場所に来ているので偶に胸の高さにまで波がくる。
それによって明日奈がバランスを崩して俺の胸に顔を埋める事になったり。
「大丈夫か?」
「平気だよ/// そろそろ水にも慣れてきたね」
「そうだな。もう少しここで遊ぼうか」
膝下までの浅瀬にまで戻った時、明日奈が空いている手を使って…、
「それっ♪」
「おっ、と、そらっ」
水を掛けてきたので仕返しにと俺も空いている手で水を掛けた。
まだお互いに手を繋いでいるので、それぞれ空いている手でしか水を掛けないが、この小さなやり取りが楽しい。
少しの間、そうしてから浜のプールから出て別のプールへと移動する。
「さて、どれに行こうかね~?」
「ウォータースライダーに行こ!
3つは外からも見えたやつで、あと1つは真っ直ぐで長い滑り台のやつがあるみたい。あ、アレから行こう!」
「急がなくても、時間はあるんだから…て、聞いてない」
俺の腕を引っ張って歩く彼女に苦笑しながらも1つ目のウォータースライダーへと向かう。
既に10組以上の列が出来ているが幸いにも混んではいないのでそのまま列に並ぶ。
10組ということで20分程掛かったが、俺達の番が回ってきた。
大きめの浮き輪に乗って、滑り降りるというものだ。
「明日奈は前と後ろ、どっちがいい?」
「後ろにするね。いつものバイクみたいにぎゅってしたいから///」
というわけで俺が前、後ろに明日奈が乗り、俺に抱きつくということになった。
そして浮き輪に乗った俺達、スタッフの合図と共に押し出された。
「はははっ、これはいいなっ!」
「きゃあぁ~~~~~♪」
SAOでの滑空や崖滑り、ALOでの空中飛行や降下などの速さとはまた違った爽快感。
弾ける水飛沫、吹き抜ける風、水に乗っているような感覚と加速感、それらが凄く良い。
幾つものカーブと急な降り、それらを滑り降りて2人一緒に浮き輪と共に…、
「「うわっ(きゃっ)!?」」
ゴールのプールにダイブ。水中から顔を出して2人でプールから上がると、同時に笑みが零れた。
「結構スリルがあって良かったな」
「うん、凄く良かったね~♪ あ、今度はあっちのプールにも行ってみよ!」
それから彼女と揃って他のプールにも行ってみた。
午後12時を過ぎた頃、ロッカーから預けていた荷物を取り出し、財布を持って昼食を取るために歩き回っていた。
「さて、なにを食べようか…」
「色々あるみたいだね。軽食系が多いみたいだよ」
大きな系列のジャンクフード店や売店などもあるし、クレープなどの店もある。
プールだからこそだろう。
「あ、和人くん。その前にわたし、その…おて、あらいに…///」
「うん。待ってるから、行っておいで」
「ご、ごめんね…///」
明日奈はそそくさと足早に移動していった。
俺はベンチで待っているか…近場のベンチに座り、彼女を待つ。そこに…、
「すいません。そこ片方、座らせてもらっていいっすか?」
「ん、ああ、どうぞ」
金髪でありながら短髪の少年が話しかけてきたので、ベンチの隣を空け、そこに彼が座る。
見れば身長は180cmくらいのイケメンである。
「1人、じゃないよな…彼女待ちか?」
「まぁな。その言い方からすると、そっちもか?」
「その通り」
聞いてみれば俺と同じで女性待ちのようだ。
「なぁ、1つ聞いてみてもいいか?」
「構わないが…」
「自分の彼女が一番可愛いと思うのは……俺だけじゃないよな?」
「それは同感だ」
何を聞かれるのかと思ったが俺は瞬時に即答した。
「そうか、なら良かった。いやさ、水着姿があまりにも似合っててよぉ。
他にも共感してくれる奴がいないかと思っていたら、居てくれてよかったぜ」
「その考えには大いに賛成だ。まぁ贔屓目に見ても見なくても、自分の愛する女は可愛く綺麗なものだがな」
「お、良い事言うじゃねぇか!」
この短い言葉の交わし合いで分かった…コイツは良い奴だ!
「俺は涼悟、『
「桐ヶ谷和人だ。和人でいいよ、よろしく」
自己紹介と共に握手を交わした瞬間、俺は…いや、涼悟も悟ったのだろう。
「へぇ~、かなりやれるみたいだな…」
「そっちこそ……いや~、剣がないのが残念だぜ」
「そうだな」
俺達は互いに実力を測り、理解した。こいつは強者であると…。
しかしここはプールで俺達はそれぞれデート中、得物もないのに戦り合おうなどとは思わない。
そんな時、俺の耳に周囲の声が入ってきた。
「さっきの茶髪の女の子、美人だったよな~」
「もう1人の白い髪したストレートの子も可愛かったな~」
「けどさ、なんか男が一緒だったよな?」
「ちょっとガラが悪そうだったけど、まぁ美人の子達だから、男くらいいるだろ?」
歩いていく2人の男、茶髪で美人…まさかな。けどなぁ~、こういう時に限って勘というのは当たるものだし…。
「なぁ、和人。ちょっとだけ、様子見に行っていいか? 俺の連れさ、白髪なんだよ…」
「偶然。俺の連れも茶髪の美人……行こう」
涼悟の言葉に渡りに船と思い、俺も明日奈の特徴を伝えて、駆け出した。
走るなって?俺達の速さが目に留まるとでも?
トイレ付近に近づくと少しの人だかりが出来ており、その視線の先には2人の少女と2人のチャラそうな男。
2人の少女の片方は、言わずもがな明日奈であった。
どうみても嫌悪の表情を浮かべている彼女達に馴れ馴れしくも言い寄る男達。
溜め息を吐いた涼悟を見るに、片方の少女は彼の連れのようだ。
はやいところ事態を収拾しようと歩み寄ろうとした時、男2人が明日奈達の手首を掴んだ…あぁ?
そこから俺と涼悟は同時に地面を蹴り、人の間を駆け抜け、男の腕を掴んでから羽交い絞めにした。
「「おいっ?」」
「「いでぇっ!?」」
「「和人くん(涼悟)!?」」
俺達は同時に声を掛け、男達は痛みに声を上げ、明日奈と白髪の少女は俺達の名を呼んだ。
「な、なん、だよ…いででっ!?」
「俺達が、なにを…あいだっ!?」
「人の女に手を出そうとしておいて、随分と高圧的だな?」
「正直に言え、でなけりゃこのまま腕をへし折る」
反論しようとした男達の腕をさらに締め上げ、警告する。
すると顔を真っ青にして話し始めた。
「は、はい、すいません! ナンパしました!」
「反省してます! だから許してください!」
あっさりと認めて謝罪したので腕を解放し、2人は倒れ込んだ。
そこに俺と涼悟は割とマジな気を込めて…。
「次からは気をつけろよ?」
「ちなみに二度目は……」
「「ないからな…!」」
「「は、はいぃっ!?」」
そう宣言し、男達は走って逃げていった。
「ふぅ…明日奈、大丈夫か?」
「うん、なんとか…ありがとう、和人くん///」
「美斬も無事だったか?」
「平気だよ、涼///」
どうやら2人とも手首を握られる以外は何もされなかったようだ。
まったく、彼女が美人だと苦労するのは、男の甲斐性としておくか。
「なんにせよ、ホントに無事で良かったよ……周りは何もしなかったみたいだし」
「「「「「うっ…」」」」」
「何もなくて良かったぜ……周りは見知らぬふりをしていたみたいだからな」
「「「「「ぐっ…」」」」」
「「これで俺達が気付かなかったら周りもさっきの奴らと同類だな」」
「「「「「「「「「「ぐはっ…」」」」」」」」」」
俺と涼悟の毒舌ブレードに次々と貫かれる周囲の大人達、明日奈と美斬という少女は引き攣った笑みのままである。
そんなの詭弁?しかし論理だよ…。
取り敢えず、この場を離れて昼食にジャンクフードやパンなどをそれぞれ購入し、4人掛けのテーブル席に座った。
「改めて、涼と一緒に助けてくれてありがとう。私は『
「わたしは結城明日奈です。助けてくれてありがとう」
白髪で右眼に眼帯を付けた涼悟の連れである少女、美斬と明日奈が俺と涼悟にそれぞれ礼を告げ、
俺達も簡単ながら自己紹介をした。そしてようやく昼食にありつく。
「…にしてもだ。美斬さぁ、毎回ナンパされてねぇか?」
「そういえば、明日奈も結構な回数ナンパされてるよな?」
涼悟と俺の言葉に2人は苦笑いの表情で頷いた。
何処かに出かけるにしても、俺が側に居なければ何かと声を掛けられていたりする。
「俺達ももう少し注意しないといけないな」
「だな~…お、意外と美味いな、このパン」
俺達彼氏がしっかりしないといけないなと、再認識させられた…確かに美味そうなパンだ。
「でもわたし、和人くんが助けてくれて、凄く嬉しかったよ///」
「私も嬉しかった。ありがとね、涼///」
「俺は当然のことをしただけだ」
「俺は別に…、美斬じゃなくても困ってたら助けたさ」
「うん、知ってる///」
俺は素直に言葉を受け入れ、涼悟は少しぶっきらぼうに返答したが、美斬はそれでもいいらしい。
涼悟はぶっきらぼうにも見えるが、優しいというのは俺でも分かる。
「まぁ俺としては別にナンパされるのはいいわけだ……どうせ潰れるのは相手だし…」
「あ、それには同感だな」
「「(この2人は怒らせちゃいけない…)」」
この言葉に女性2人が決意をしたことは知らずにおいておくとして、
俺は隣の椅子に座る明日奈の手を握り、そのまま彼女の手首を舌で舐めた。
「にゃあぁっ/////////!?」
「う、うわぁ…//////」
「ひゅ~、やるぅ~」
明日奈は猫のような声を上げ、美斬は赤くなりながらも目を離さず、涼悟は感心するように言った。
「か、かずと、くん…ひぅっ/// な、なにを…///?」
「勿論、消毒だ…。さっきの奴に、触られたところの、な…」
その言葉を聞いた彼女は抵抗をしなくなり、成されるがままになっていた。
相も変わらず、こういう言葉には弱いのかもしれないな。
隣をチラリと見れば、涼悟も美斬に同じことをしており、その彼女も抵抗はせずに真っ赤な顔のまま悶絶している。
そして周囲は……、
「「何があった?」」
何故か女性と一部の男性が鼻血を流しながら倒れていた…カオスな光景だ。
「「(多分、2人のやったことが原因だと思う…//////)」」
などと、明日奈と美斬が考えていても不思議ではないだろうな。
まぁそんな一悶着があったが、俺達は昼食を終えて休憩を取ったあと、しばらくの間4人で行動していた。
波のプールで気ままに流されてみたり、時間は掛かったが列に並んでウォータースライダーを滑ったり、
スポーツ用のプールで競泳で勝負したり…勝敗は俺と涼悟は引き分け、明日奈と美斬では美斬が勝利する形となった。
ちなみに俺と涼悟、1km泳いで先に泳ぎ切った方が勝ちというものだった。
いつの間にか観客が増えていたり、競泳の選手にとスカウトされたりしたので即刻逃げ出したのはご愛嬌で頼む。
「プールって言っても色々な種類があるから飽きないな」
「だな。でも競泳はもうちょっと距離伸ばしても良かったかもしれねぇけど」
「美斬ちゃんも、やっぱりそれくらい泳げるの?」
「ふふん、まぁね~♪」
色々と会話をしながら歩いていく俺達。
本当に小さな雑談から、簡単ながらそれぞれの馴れ初めだったりと、そんなことまで話した。
そうしていると、俺と明日奈が最初に遊んだ浜のプールの近くまできた。
そこにはなにやら人だかりが出来ている、どうやらイベント事のようだ。
「『ビーチバレータッグマッチ』、賞品は次回のペア入場無料券、か……どうする?」
「面白そうじゃねぇか、参加しようぜ! 2人はどうする?」
「わたしは遠慮しとく(というか和人くんと涼悟君相手じゃ絶対に勝てない気がする)」
「私も今回はパスするね。明日奈ちゃんと一緒に応援するから(自分の安全が第一)」
なら俺と涼悟で参加して、明日奈と美斬は応援っと…ふむ。
「負ける気がしないな…」
「同感だぜ」
そして俺達はエントリーを済ませ、タッグマッチの試合を待った。
大会の形式はトーナメント、俺と涼悟は持ち前の身体能力であっさりと試合を勝ち抜き、決勝戦へと駒を進めた。
途中経過?そんなもの、どうなったか予想はつくだろう?
そしてその決勝戦の相手なのだが…、
「げっ、お前らさっきのっ!」
「なんだ、お前達か…」
先程、明日奈と美斬をナンパしていた2人組の男達だった。
まさか大会に参加していたなんてな…。
「はっ! さっきはお前らにやられたが、ビーチバレーじゃ俺達は負けないぞ!」
「これでも俺達は、大学のビーチバレー大会で全国の成績を残しているからな!」
へぇ、人は見かけと行動に寄らないものだな。
「なぁ涼悟。アイツらの言葉を聞くに、俺達は
「そういう風に受け取らせてもらうか、和人」
この会話、つまり俺達はここまでの試合で本気を出してはいない。
鋭い
一般人でも普通に対抗できる程度のサーブなど決めた。
しかし今回はどうにも本気を出していいようだ……なぁに、壊しはしない。
試合開始のホイッスルが吹かれ、相手の男がサーブを放ってきた。
「喰らえっ!」
中々鋭いサーブ、だがしかし俺はそれを飛び掛かりながら上にあげ、
ボールを涼悟がトス、そして再び俺がアタックを仕掛けた。
「ふっ!」
―――ドスンッ!
「「……へ?」」
「「「「「え……?」」」」」
俺の放ったアタックは、見事に砂にめり込んでいた。
直径50cmの穴をあけて、相手の2人と観客は呆然としてから、俺達の方に視線を向け、最高の笑顔を浮かべて応える。
「「さぁ、戦り合おうか?」」
「「ノ、ノォォォォォ~~~ッ!?」」
俺と涼悟の笑みに、男2人が絶叫を上げた…。
「和人くん達、やりすぎだよ!」
「そうだよ、もう少し手加減してあげないと!」
大会が終わってから頂いたのはまずは明日奈達からのお小言、まぁ確かにやり過ぎたのは反省しているが…。
「「後悔はしていない!」」
「「後悔もしなさい!」」
「「ごめんなさい」」
はい、怒られました。はしゃぎ過ぎじゃないかって?俺とてまだ10代のガキだということだよ。
知り合ったばかりとはいえ気の合う人や恋人と時間を過ごせばはしゃぐこともある。
「それじゃあこの優勝賞品であるペアチケットはさっきの2人にお詫びとして「「駄目!」」」
さすがにチケットを渡されるのを嫌という辺り、またここにデートに来たいということなのだろう。
そして時間が午後4時半になり、俺達はそろそろ帰宅する為に更衣室へと移動し、やってくる時と同じ私服に着替えた。
着替えればあとは女性2人を待ち、彼女達が出てきたのでゲートから外へとでた。
「今日は楽しかったよ、ありがとな。それじゃあな、涼悟」
「俺も楽しかった。また会えたらあおうぜ、和人」
「美斬ちゃん、元気でね!」
「明日奈ちゃんもね、バイバ~イ!」
涼悟と美斬は駅方面へと歩み去っていった。
「それじゃ、俺達も帰るか」
「うん! あ、そうだ…ねぇ、和人くん」
「どうした?」
俺達も帰ろうとバイクのある駐輪場に行こうとしたところで、
明日奈が頬を僅かに紅く染めながら笑みを浮かべて言ってきた。
「あのね、今日は、その……みんな出掛けてて、夜遅くなるの…/// だから、ね…///」
「(くすっ)お邪魔しても、いいかな?」
「はい、是非お願いします//////」
「なら、お言葉に甘えて……ちゅっ」
「んっ、ちゅっ…//////」
応えるように彼女に口付け、バイクに乗って移動を始める。
というわけで、俺は明日奈の自宅にお邪魔することとなった。
そしてまぁ十中八九、濃密かつ濃厚な甘い夜を過ごさせてもらった(黒笑)
END
というわけでして、今回は番外編となりました。
プールのシーンが少ない?イチャつきデートなんですからこんなものでしょうw
今回登場した2人のキャラクターは自分が贔屓にさせていただいている方からお借りしたキャラクターです。
この話はリクエストだったものですから。
久しぶりのキリアスのイチャつきは如何だったでしょうか?
楽しめていただけていれば幸いですw
それでは・・・。
Tweet |
|
|
![]()
22
|
![]()
8
|
番外編です!
夏に入りましたということで、番外編は夏のデートで舞台はプール!
キリアスイチャイチャですw
ちなみにある方からのリクエストです。
続きを表示