~ 第88話 †反董白連合† ~
今洛陽では色んな噂が大陸中に飛び交っている
洛陽から出てきた行商人曰く
「皇帝様、ああ・・・劉協(りゅうきょう)様なんだが
ここだけの話、城の一角に軟禁状態らしいぜ?」
そんな話がある・・・だけど実際は?
「鈴(りん:李儒真名)よ、お腹空いたぞ?」
《すぐに料理をお持ちします》
「ふむ・・・これはどのようなモノなのだ?」
《はっ、これは光武帝(こうぶてい)が遺した言葉でございます》
「鈴よ・・・少し眠る」
《それでは、私めの膝をお使い下さい》
「そなたは・・・姉上のようじゃ・・・な・・・」
何も言わずに頭を撫でられる劉協
李儒(りじゅ)が優秀過ぎて完全に引き篭もりになっていました
洛陽から逃げてきた農民曰く
「いやぁ・・・董白(とうはく)様ちゅうのは
毎日毎日何人もの女達と戯れてるっていう話だよ
どんな人物かって?
真っ赤に燃える髪が火の様に逆立ってるちゅう話だよ
ほとんど城から出ないから詳しい容姿は分からんけど
あの天下の飛将軍様と親子の契りを交わしたとかって聞いたぜおりゃー」
そんな話があるが実際は・・・?
「子義嬢、虚偽を混ぜての接近戦はかなり上手くなったな!
後は・・・力をつければ大丈夫だ!」
太史慈(たいしじ)の攻撃を捌きながら、右手を掴み背負い投げをする
「かはっ・・・いってぇ・・・ったく白相手じゃ強くなったのは実感できないよ」
「大丈夫だ、俺と呂布以外だと良い勝負なら子義嬢は大陸でも指折りだから自信持っていいぞ
さぁ・・・次こい!ってまた恋(れん:呂布真名)か・・・?」
「ん・・・子義だけが頑張ってたけど、皆疲れてる」
「あー・・・確かに皆大の字で動けて無いな」
周りを見ると、年頃の女の子が大の字で息を乱しながら寝ている
これは見る人が見たら大変よろしくないですね?
「んじゃ、今日は終わりにして休みにするか
俺もまだ政務残ってるしー・・・って恋さんなんで抱きつくの?」
「お父さんみたいな感じで安心する」
「豪気(ごうき:丁原真名)さんみたいか、まぁ俺も歳取ったからな」
「・・・(ふるふるっ)」
「んー・・・まぁいいか、月(ゆえ:董卓真名)がお茶用意してるだろうし政務室いくぞ」
「ん・・・」
「皆、大事な時期だから風邪とかひくなよー」
俺の言葉に大の字になってる人達は手をあげて反応する
ちなみに孫堅(そんけん)だけは離れた場所でお酒飲んでた
洛陽で奉公していた街娘曰く
「董白軍の人達が警邏してたんだけどさー
ちょー態度悪いのーほんっと皆顔には出さないけど
影ではあいつらが来て悪くなったって言ってたー
うち?うちもよく声かけられてちょー困った
その時に助けてくれたのが今のだ・ん・な・さ・ま!
え?その話はいいの?これからが一番いい所なんですけどー!?」
そんな話が流れてるが、実際は・・・?
「はぁー・・・警邏だるいわぁー・・・」
今日もウチは白(はく)に言われて警邏をしとる
毎日毎日よくもまぁ飽きずに他国の奴らがこっそりきとる
面倒やけどしっかりやらんと・・・ウチの生きがいが取られる!
「はぁー・・・わかっとるけどだるいわぁー」
「霞(しあ:張遼真名)、そう言うなこれも月様の為だと思えばな」
「せやかて華雄(かゆう)っち、あんさんは白の為でもあるんやろ?」
「ばばばばば、馬鹿言うな!誰が兄上の為なんか!月様の為だ!」
「はいはい、ほんまに可愛くなったなー・・・
何でも最近詠(えい:賈駆真名)とかに時間があったら兵法学んどるんやろ?」
「うん?私も今までは駄目だと思ってな、それに・・・
兄上と会ってからだが何か視野が広がったというか冷静に見れるようになったのだ」
「なるほどな~・・・ウチも負けてられへんなぁ
最近の鍛錬でも華雄は強くなったもんな~」
「そうだな、自分でも不思議な感覚だよ
まっ・・・今は警邏に集中しようじゃないか」
「せやな~・・・」
「もう勘弁してください!!」
その声が聞こえたんは、ウチもよく利用しとる食堂を通った時やった
「お?なんや?」
「行って見るか?」
華雄っちと二人で食堂の中に入ると・・・
そこに広がる酒瓶酒瓶酒瓶の無残な空っぽの姿
「もう、酒無いんです勘弁してください!!」
店主が頭を下げた先には最後の酒瓶を一気飲みする
黄蓮はんの姿があった
うちら二人の姿を見ると片手をあげて
「はぁ~い、警邏ご苦労様~」
「えっと・・・黄蓮殿?これは一体?」
ウチより早く正気に戻った華雄っちが黄蓮はんに話しかける
白が連れてきたこの人は、はっきり言って底がしれない怖い人や
一度手合わせしてもろたが呂布と手合わせした時以上の差を感じたほどや
「うん?今日私非番だからお酒飲んでただけよ?」
「店主が泣いていますよ?」
「ちょ~っとお酒が進んだだけよ?」
「ちょっと・・・ですか?」
「ちょっとよ」
「ってまったらんかあああああああああああい!」
「おおう!?霞一体どうした!?」
「ウチもこの警邏が終わったらこの店で飲もうと思ってたんや!
それが、ウチの一日の仕事終わった後の楽しみやったんやで!!」
「あら、それは悪い事したわね~」
舌を出して可愛らしく謝ってる黄蓮はん
だけど、これはウチもカチンときた
「オバはん、ちょっとしばいたるで?」
「あら・・・小娘今何ていったかしら?」
「お・ば・は・ん」
「うふふ~ちょっとお仕置きが必要みたいね~」
「お、落ち着くんだ二人とも!」
「「外野はだまっとれ!!(だまってなさい!!)」」
「は、はい!!」
そして、お店は半壊され二人は禁酒令が出された
だけど、董白が迅速に補填を出しさらに質の良いお酒の造り方や料理を教えた為
以前よりもお店は繁盛し、董白の信頼は増えていったそうだ
「ふぅ・・・今日の政務は終わりっと
詠、噂の浸透具合どんなもんだ?」
「だいぶ色々勝手に大きくなって広まってるわね
これ、その一部だけど読む?」
「おう、見せてくれ」
「白さん、お茶です」
「月、いつも美味いお茶ありがとう」
「いえいえ、私も楽しいからいいんです
はい、詠ちゃんも」
「ありがとね、月」
「良い感じに誤解されて広まってるみたいで何よりだ
ただ・・・俺に対する誤解は本当にひどい感じだな」
ため息をつきながら報告書を置くと
それを司馬懿(しばい)やとう艾(がい)が見る
「あながち間違って・・・無い?」
「黒烏(こくう:司馬懿真名)様、それは言ったら駄目ですよ」
「よし、二人とも暫く俺との食事禁止な」
「なっ・・・!?黒烏様早く謝って下さい!
私とばっちり嫌ですよ?!」
「神流(かんな:とう艾真名)、落ち着きなさい
九十九(つくも:白真名)がそんな意地悪するわけないわ」
「手が震えてて、お茶がこぼれてますよ!?」
「まぁまぁ白さん、そんな意地悪は駄目ですよ?」
「いいじゃない月、たまにはその腹黒には良い薬だわ」
「貴方ほどじゃない」
「ふぅーん、言うじゃない」
睨み合う二人の軍師を見ながら俺は席を立ち
「んじゃ恋に月に神流、飯行くか
たまには鈴と劉協様を連れ出して外に食いに行くぞ
つうか、あの皇帝様は引き篭もりすぎだしな」
「ちょっ!?私忘れてない?!」
「九十九、私も・・・」
「はいはい、飯食う時位は仲良くしてくれよ」
そういって政務室を出て行く、そこに残る書簡に書かれた文字
【反董白連合を結成しますわよ皆さん!】 という檄文だった
~あとがきっぽいもの~
どうでもいい駄文を投稿してました
おかげでちょっとすっきりしたので更新です!!
しかし、会話が多くなったなー・・・
そして、出番が少ない人物出てきたなー・・・悩ましいです
噂とその真実的な日常を書いてみました
好きな人物の出番が少ない!と思った人達はすいません・・・orz
梅雨のジメジメにカビが生えそうな駄文ですが次回もよろしくお願いしますm(_ _)m
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この物語はオリ主メインの外史です
視点は基本オリ主となっています
その他にご都合主義・チート・独自ルートで書いています
苦手な人はご遠慮ください
大丈夫な人は駄文にお付き合いください
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